WO1994022295A1 - Internal type individual identification apparatus for animals - Google Patents

Description

明 細 書 動物用体内型個体識別器具 技術分野

本発明は動物用体内型個体識別器具に関し、 特に、 識別器具を反芻 動物に飲み込ませてその第 1 胃又は第 2 胃の中に定着させたり、 動 物の皮下の部位に埋め込み、 外部の装置を使用 してこ の識別器具か らその動物に関する情報を読み取る こ とによ って、 その動物を外部 から識別したり、 その動物に関するデータを外部から読み取る こ と が可能な動物用体内型個体識別器具に関する。 背景技術

従来、 家畜を飼育、 増殖する畜産業の分野では、 家畜、 例えば、 牛、 豚、 羊等の出荷識別、 所有識別そ して個体管理の面から、 色々 な動物識別器具及び識別方法が提案されてきている。 最も一般的な ものは、 数字や識別記号が印刷されたタ ツ グであり、 耳、 足、 足首 や尾等に取り付け られる。 これらの識別器具は動物に取り付け易 く . 農場単位のよ う なそれ程大き く ない限られた範囲で使用するには便 利である。

と ころが、 国家、 又は地方単位で行われる家畜の改良及び増殖事 業向きには桁数が多すぎる こ と、 簡単な付け替えができ る点で信頼 性がないために使用されず、 ホルスタイ ン等の白黒のはん紋ゃ黒い 和牛等では #紋等が使用されてきている。

一方、 家畜の個体識別は当所の目的であった個体の所有者を明確 にする こ とから発展し、 現在では家畜改良や個体の経済価値を判断 するために利用されるよ う になってきている。 すなわち、 個体識別 は家畜登録時や市場取引等の流通面において使用されるほか、 各畜 産農家が日常の飼育管理に も使用するよ う になってきている。

家畜の個体を正確に識別するためには、 データが終生不変固有で ある不変固有性がある こ と、 客観的なデータ判断が可能な客観性が ある こ と、 データの判断が容易に行える容易性がある こ と、 データ を持つ識別器の家畜への装着が簡単に行える簡易性がある こ と、 家 畜の生体や最終生産物に悪影響がない安全性ある こ と、 等が必要で ある。

近年、 電子技術の急速な発展によ り、 一定情報を非接触状態で磁 気、 電波、 或いは光を媒体と して伝播する シ ス テム、 特に、 微小な 電子機器を用いた家畜の個体識別シ ス テムが提案され、 コ ン ピュー 夕 との連動によ って家畜の個体識別を複数の用途に活用する方法が 検討されている。

こ の電子個体識別シ ス テムは、 ト ラ ンスボ ンダと呼ばれる応答器 と、 ア ンテナ、 および読み取り装置の 3 つの要素から構成されてお り、 読み取り装置を上位のホ ス ト コ ン ピ ュータ等と接続する こ と に よ り、 ト ラ ンスボ ンダから読み取ったデータを種々の用途に活用で き るよ う にする ものである。 この用途と しては、 例えば、 農家単位 家畜個体毎の自動給餌、 家畜個体毎の体重の記録のよ う な飼育中の データ記録、 家畜価格保障事業や、 屠殺後の家畜の肉質評価のデー 夕記録管理等の流通市場におけるデータの蓄積等がある。

こ の電子個体識別シ ス テム に使用される ト ラ ン スボ ンダは、 1 つ の集積回路とア ンテナを容器内に封入した小型カプセルであ り、 読 み取り装置から送信された電磁波を受けて起動し、 電波によ って内 蔵の I D コー ドを発信するよ う になっている。 そ して、 ト ラ ン スポ ンダから発信された電波はア ンテナで受信され、 受信された I D コ ― ドは読み取り装置側で解読されて記録される。 そ して、 前述の ト ラ ンスボ ンダは、 従来は 1 0 X 5 X 3 c m程の 大き さで動物の首に取り付けられていたが、 最近では、 長さが 1 〜 3 . 6 c m、 直径が 1 . 5 〜 4 m m程度のガラス容器内にハーメ チ ッ ク シールした小型カプセル形を したものが提案されてきている。 これらは家畜の体の一部、 例えば、 耳や尾のつけ根付近、 に埋め込 んで使用され、 この ト ラ ンスボ ンダを埋め込んだ家畜が読み取り装 置の前を通過する こ と によって ト ラ ンスボ ンダに書き込まれている I D コ ー ドが読み取られるよう になつている。

しかしながら、 以上のよ う に構成された従来の動物の肉体に埋め 込む電子個体識別システムの ト ラ ンスボ ンダは、

( 1 ) 太い注射針を使用 して動物の体内に挿入するために、 衛生的 でな く 、 また、 施術や動物の捕捉に相当の手間がかかる こ と、

(2) 家畜の生存中に生体組織内を迷走したり、 ガラ スの外筒が割 れたりする こ とがある こ と、

(3) 屠殺時の ト ラ ンスボンダの位置が必ずし も決ま っていないた め、 発見、 回収が難し く 、 回収作業に時間がかかる こ と、

(4 ) 最悪の場合は食肉の中に残り、 これが料理の中に混入して し ま う恐れがある こ と、

(5) 耳の付け根部などの頭に近い部分に埋め込んだ場合、 読み取 り器からの距離が不定となるので、 読み取り ミ ス等の問題を起こ し 易いこ と、 及び、

(6) —度埋め込んだ識別器具を死亡等の特殊な条件下で動物の対 外に取り 出 し、 他の動物に再挿入される不正使用の恐れが る こ と という よう に実際の運用上には大きな支障と問題点があった。

そ こで、 本発明の第 1 の目的は、 動物用体内型個体識別器具を牛 羊、 山羊、 鹿等の反芻動物に挿入する場合に、 その挿入場所を、 飲 み込んだ異物が残留 し続ける反芻動物の第 1 胃又は第 2 胃に変え、 家畜の生体を傷つける こ とな く 確実に反芻動物の第 1 胃又は第 2 胃 に し、 簡単な作業で家畜の生体を傷つける こ とな く 安全にかつ確実 に体内に定着させる こ とができ、 通常の読み取りが簡単になる と共 に、 屠殺後の発見、 回収が容易に行える動物用体内型個体識別器具 を提供する こ と にある。

また、 本発明の第 2 の目的は、 勛物用体内型個体識別器具を動物 の肉体に埋め込んだり挿入する場合において、 識別器具が悪意をも つて取り 出されて他の動物へ再挿入される不正使用を防止でき る動 物用体内型個体識別器具を提供する こ とにある。 発明の開示

前記目的を達成する本発明の第 1 の形態の動物用体内型個体識別 器具は、 牛、 羊、 山羊、 鹿等の反芻胃を持つ動物に飲み込ませ、 反 芻動物の第 1 胃又は第 2 胃の中に留めて使用する動物用体内型個体 識別器具であって、 前記第 1 胃又は第 2 胃の中に留ま った状態で胃 液によ って侵されない材質で形成され、 一旦第 1 胃又は第 2 胃の中 に入る とそれらの中に残留する適度な重さ と形状を備えた容器を備 え、 こ の容器の内部または外部には送信用のア ンテナが設け られ、 この容器の内部には、 データの記憶手段と、 動物の体の外から発信 された電磁波に応答して、 前記データ記憶手段に記憶されたデータ を前記ア ンテナを通 じて送受信する制御回路とが設け られている こ とを特徴と している。

また、 前記目的を達成する本発明の第 2 の形態の動物用体内型個 体識別器具は、 家畜等の動物の体の一部に挿入した り埋め込んで使 用する動物用体内型個体識別器具であって、 その容器内に、 送受信 用のア ンテナと、 データ記憶手段と、 体外からの電磁波に応答して 前記データ記憶手段に記憶されたデータを前記ァ ンテナを通 じて送 信する制御手段を設けた ものにおいて、 前記制御手段が、 こ 器具 が動物の体の一部から取り 出された時の環境の変化を検出 した場合 に、 この変化を前記データ記億手段に書き込んで記憶する こ とを特 徴と している。

本発明の第 1 の形態の動物用体内型個体識別器具によれば、 これ を反芻動物に飲み込ませる と、 電子式個体識別器具が反钧動物の第

1 胃又は第 2 胃の中に留ま っており、 動物の体の外から発信された 電磁波に応答して、 内蔵の記億回路に記憶されたデータがア ンテナ を通 じて送信されるので、 動物の外部からその動物に関するデータ を収拾する こ とができ る。 また、 本発明の第 2 の形態の動物用体内 型個体識別器具によれば、 識別器具を取り出 して他の動物に入れ換 えた り、 データの書き換えをしょ う とする と、 取り 出す際の環境の 変化が識別器具内のデータ記憶手段に記憶されるので、 不正使用を チヱ ッ クする こ とができ る。 図面の簡単な説明

図 1 は本発明の第 1 の実施例の動物用体内型個体識別器具の構成 を示す断面図である。

図 2 ( a ) は本発明の動物用体内型個体識別器具を装着する牛の胃 袋の位置を示す牛を側面から見た図である。

図 2 ( b ) は（a ) の牛の第 1 胃から第 4 胃まである反芻胃の形状を 示す説明図である。

図 3 は図 1 の動物用体内型個体識別器具を用いた読み取り器との 交信伏態を説明する図である。

図 4 は本発明の第 2 の実施例の動物用体内型個体識別器具の構成 を示す断面図である。

図 5 ( a ) は本発明の第 3 の実施例の動物用体内型個体識別器具の 構成を示す断面図である。

図 5 (b) は図 5 (a) に使用される ト ラ ンスボ ンダを拡大してその 構成を示す拡大断面図である。

図 6 (a) は本発明の第 4 の実施例の動物用体内型個体識別器具の 構成を示す外観図である。

図 6 (b) は図 6 (a) の動物用体内型個体識別器具を動物に飲み込 ませる前の状態を示す側面図である。

図 6 (c) は容器に立毛した状態を示す側面図である。

図 7 は本発明の第 5 の実施例の動物用体内型個体識別器具の構成 を示す組立斜視図である。

図 8 (a) は本発明の第 6 の実施例の動物用体内型個体識別器具の 構成を示す断面図である。

図 8 (b) は図 8 (a) の制御回路の内部の構成を示すブロ ッ ク図で ある。

図 9 は本発明の第 7 の実施例の動物用体内型個体識別器具の構成 を示す透視図であ り、 容器内部に発電装置を設けた構成を示すもの である。

図 1 0 は本発明の第 7 の実施例の動物用体内型個体識別器具の変 形例の構成を示す側面図であり、 容器外部に発電装置を設けた構成 を示すものである。

図 1 1 (a) は本発明の第 8 の実施例の動物用体内型個体識別器具 の構成を示す側面図であり、 容器外部にア ンテナを設けた構成を示 す側面図である。

図 1 1 (b) は図 1 1 (a) の体内型個体識別器具を動物に飲み込ま せる前の状態を示す側面図である。

図 1 2 (a) は本発明の第 9 の実施例の動物用体内型個体識別器具 の構成を示す一部切欠側面図であり、 容器内部に収容部を設けた力 プセル型容器の構成を示すものである。

図 1 2 ( b ) は図 1 2 ( a ) の変形実施例を示すものであ り、 容器内 部に収容部を設けた球情報の容器の構成を示すものである。

図 1 3 は本発明の第 1 0 の実施例の動物用体内型個体識別器具の 構成を示し、 容器内にメ ィ ンシステムとサブシステムの 2 つのシス テムを設けた構成を示す構成図である。

図 1 4 は本発明の内型個体識別器具の全てに容器の外面に識別子 を設けた実施例を示す側面図である。

図 1 5 は本発明の第 1 1 の実施例の動物用体内型個体識別器具の 構成を示すプロ ッ ク図である。 発明を実施するための最良の形態

以下添付図面を用いて本発明の実施例を詳細に説明する。

図 1 は本発明の第 1 の実施例の動物用体内型個体識別器具 1 0 の 構成を示す断面図である。 この実施例の個体識別器具 1 0 はカプセ ル型を しており、 カブセル型の容器 1 の中には、 他の場所から発信 された電磁波に応答して起電力を発生する コ イルア ンテナ 2 と、 こ のコイルア ンテナ 2 に誘起された電力によって駆動され、 予め記憶 された識別コー ド （ I D コー ド） をコイルア ンテナ 2 を通 じて送信 する集積回路 3 とが設け られており、 電源は設けられていない。 ま た、 一般に、 コイルア ンテナ 2 には効率的な通信効果を得るために 鉄心 （フ ヱライ ト コア） が挿入されるがこ の図には示していない。 また、 制御をつかさ どる集積回路 3 は、 極低消費電力回路を目的と するために、 C M O Sが使用される。

以上のよ う に構成された個体識別器具 1 0 は、 牛、 羊、 山羊、 鹿 等の反芻胃を持つ反芻動物に飲み込ませ、 反芻動物の第 1 胃又は第 2 胃の中に留めて使用する。 図 2 ( a ) は反芻動物である牛 2 0 を側 面から見た図であ り、 牛の反芻胃 2 1 における第 1 胃 2 1 a、 第 2 胃 2 l bの位置を示すものである。 牛の反芻胃 2 1 は図 2 (b) に示 すよ う に第 1 胃 2 l a、 第 2 胃 2 l b、 第 3 胃 2 1 c . 第 4 胃 2 1 dの 4 つの胃から成り、 個体識別器具 1 0 は牛 2 0 に飲み込ませて 点線で示すよ う に第 1 胃 2 1 a の中、 あるいは実線で示すよ う に第

2 胃 2 1 bの中に入れる。 2 2 は食道である。

従って、 カプセル型の容器 1 は、 反芻動物の第 1 胃 2 1 a又は第

2 胃 2 1 bの中に留ま った状態で胃液によって侵されない材質で形 成する必要がある。 また、 個体識別器具 1 0 は、 一旦第 1 胃 2 1 a 又は第 2 胃 2 1 bの中に入れた後は、 その中に残留するよ う に所定 の大き さ と重さを備えていなければな らない。

牛の場合、 その第 1 胃 2 1 a の中に個体識別器具 1 0 を留めてお く ためには、 個体識別器具の回り に直径 1 0〜 1 5 c mの立毛突起 物を付け、 重さ は 2 0〜 6 O gにする と良い。 このよ う にする と、 個体識別器具 1 0 は未消化の組織と して第 1 胃 2 1 a に残留する こ と になる。 また、 立毛の材質は第 1 胃 2 1 a の中で消化されないも のであれば何でも良いが、 稲わらの茎程度の硬さを持たせてお く 方 が好ま しい。 そ して、 固体識別器具 1 0 を牛の第 2 胃 2 1 b に留め てお く ためには、 図 1 に示したカプセル型の容器 1 の直径 D は 1 0 mn！〜 2 5 mm程度、 容器 1 の長さ L は 4 0 m m ~ 1 5 O m m程度 の長さにすれば良く 、 また、 個体識別器具 1 0 の重さ は、 5 0 g〜

1 5 O g程度にすれば良い。 容器 1 の形は特に限定される ものでは ない o

例えば、 容器 1 の形は玉子型や球状でも良 く 、 大き さ は球状の も ので直径 4 0〜 6 0 mm程度、 重さ は 4 0〜 3 0 0 g程度で比重が 思い程好ま しい。 容器 1 は比重および電磁波の関係から、 セラ ミ ツ ク製が好ま しいが、 更に比重が必要な時は、 コイルの鉄心の延長 ヒ で、 コイルから出来るだけ離れた位置、 好ま し く は 2 〜 3 c m以上 コイルから離れた位置に、 重金属を埋設させれば良い。

羊や山羊の場合は、 牛の容器 1 の大き さに比べて小さ く すれば良 く 、 重さ は 2 0 〜 8 0 g程度にすれば良い。

以上のよ う に構成された個体識別器具 1 0 は、 図 3 に示すア ンテ ナ 3 0 および読み取り装置 4 0 との組み合わせにおいて使用される この実施例ではア ンテナ 3 0 には電線を卷いたエアコイルが使用さ れており、 その大き さ は恒磁界分布を検討する こ とによ り適宜設計 すれば良い。 また、 このア ンテナ 3 0 につながる読み取り装置 4 0 は、 R Fモジュール 4 1 と コ ン ト ロールモジュール 4 2 とを備えて いる。 R Fモジュール 4 1 は電波の送 · 受信のアナロ グ部分を受け 持ち、 その出力は 2進数のディ ジタル信号であり、 コ ン ト ロールモ ジ ュ ール 4 2 への入力 と な る。 コ ン ト ロ ールモ ジ ュ ール 4 2 に はマ イ ク 口 コ ン ピュータが内蔵され、 ア ンテナ 3 0 を通して入力された 個体識別器具 1 0 からの I D コー ドを解読でき るよ う になつている , ま た、 コ ン ト ロールモ ジ ュ ール 4 2 は、 イ ンタ フ ェ ースを内蔵 し ており、 上位のホス ト コ ン ピュータ との通信を行う こ と によ って、 個体識別器具 1 0 から受信したデータ の解析や蓄積が行えるよ う に なっている。

そ して、 図 1 の個体識別器具 1 0 を用いた読み取り装置 4 0 との 通信は以下の手順で実行される。

( 1 ) 読み取り装置 4 0 のア ンテナ 3 0 から個体識別器具 1 0 に電 磁波を発射する。

( 2 ) こ の電磁波は個体識別器具 1 0 のア ンテナ コ イ ル 2 に磁束 A と して入力され、 発生する電力によ り集積回路 3 が起動する。

( 3 ) 集積回路 3 に記憶された識別コ ー ドがア ンテナ コ イ ル 2 から 電波となって発信される。 ( 4 ) 個体識別器具 1 0 からの電波がア ンテナ 3 0 で受信され、 受 信データが読み取り装置 4 0 において解析されて識別コ ー ドが解読 される。

以上のよ う な手順によ り、 個体識別器具 1 0 に記憶された識別コ ー ドが非接触で読み取り装置 4 0 によ って解読されるので、 牛の管 理が容易に実行でき る。

また、 個体識別器具 1 0 を牛 2 0 の第 1 胃 2 1 a又は第 2 胃 2 1 b に残留させる こ とによ り、 牛 2 0 の生体に傷がつ く こ と な く 、 固 体識別器具 1 0 の入れ換えがほぼ不可能になる。 また、 牛 2 0 の屠 殺後の個体識別器具 1 0 の発見、 回収が容易に行える。

なお、 識別コー ドと しては、 牛の管理番号、 所有者の番号、 出生 年月 日、 出生地、 親の番号、 等を記憶しておく 他に、 牛個体の固有 特徴、 例えば、 鼻抆、 体の紋、 眉間のうず、 血液型等をディ ジタル 信号化して記億する こ と もでき る。 そ して、 こ の識別コー ドは一旦 書き込んだら、 後から書き直せないよ う に しておけば、 照合が簡単 にできて固体識別器具 1 0 の入れ替えによる不正使用がチヱ ッ クで き る。

図 4 は本発明の第 2 の実施例の体内型個体識別器具 1 1 の構成を 示す断面図であ り、 図 1 に示した個体識別器具 1 0 と同 じ構成部材 には同 じ符号が付してある。 こ の実施例の個体識別器具 1 1 は、 力 プセル型の容器 1 内にア ンテナコイル 2 と集積回路 3 が設け られて いる他に、 これらに隣接して重り 4 が取付板 5 を介して取り付け ら れている。 こ の重り 4 は、 容器 1 、 コイル 2 および集積回路 3 の重 さが足り ない時に固体識別器具 1 1 の重さを第 2 胃に留めるよ う に する ものであ り、 飲み込ませる動物に応じて適宜重さを調節する こ とができ る。

図 5 ( a ) は本発明の第 3 の実施例の体内型個体識別器具 1 2 の構 成を示す断面図である。 こ の実施例では、 市販の ト ラ ンスボ ンダと 呼ばれる応答器 6 をカプセル型の容器 1 内にスぺーサ 7 によ って保 持したものである。 この実施例体内型個体識別器具 1 2 に もスぺー サ 7 に隣接して重り 4 が取付板 5 を介して取り付けられている。 な お、 応答器 6 の周囲のカプセル内の部分は空間になっており、 様々 な用途に使用する こ とができ る。 例えば、 一旦光が照射される と色 が変わる物理、 化学的物質を入れておく と、 入れ替えによる不正使 用チェ ッ クが容易になる。 また、 ホルスタイ ン種の牛では、 その写 真を入れる こ と もでき る。

図 5 ( b ) は図 5 ( a ) に使用される ト ラ ンスボ ンダ 6 を拡大してそ の構成を示す拡大断面図である。 この ト ラ ンスボ ンダ 6 はガラ スの 密閉容器 6 1 の中に、 他の場所から発信された電磁波に応答して起 電力を発生する コイルア ンテナ 6 2 と、 このコイルア ンテナ 2 に誘 起された電力によ って駆動され、 予め記憶された識別コー ド （ I D コー ド） をコイルア ンテナ 2 を通じて送信する集積回路 6 3 とを備 えており、 コイルア ンテナ 6 2 には効率的な通信効果を得るために 鉄心 （フ ヱ ラ イ ト コ ア） 6 4 が挿入されてい る。 この ト ラ ンスボ ン ダ 6 の機能は図 1 に示した個体識別器具 1 0 の機能と同 じであ り、 市販品が使用でき る点のみが異なる。

図 6 ( a ) は本発明の第 4 の実施例の体内型個体識別器具 1 3 の構 成を示す外観図であり、 図 6 ( b ) は図 6 ( a ) の個体識別器具 1 3 を 動物に飲み込ませる前の状態を示す側面図である。 こ の実施例体内 型個体識別器具 1 3 は、 動物の胃の中によ り確実に残留するために 個体識別器具 1 3 が第 1 胃又は第 2 胃の中に入った後に、 フ ィ ン 8 を個体識別器具 1 3 の側面に突出させれた ものである。 こ の フ ィ ン 8 は、 図 6 ( b) に示すよ う に、 個体識別器具 1 3 を動物に飲み込ま せる前はバン ド 9 によ って閉じており、 動物の第 1 胃または第 2 胃 の中でバン ド 9 が溶けて無く なる こ とによ って図 6 (a) のよ う に個 体識別器具 1 3 の側面から突出するよ う になっている。

なお、 図 6 (c) に示すよ う に、 個体識別器具 1 3 の変形例と して フ ィ ン 8 の代わり に、 容器 1 の外周部に多数のブラ シ状の突出物 8 を設けても良いものである。 こ の突出物 8 ' の硬さ は稲わらの茎の 硬さ程度が良い。

図 7 は本発明の第 5 の実施例の体内型個体識別器具 1 4 の構成を 示す組立斜視図である。 前述の実施例では容器 1 はカプセル型であ つたが、 こ の実施例では ドーナツ型の容器 1 ' となっている。 そ し て、 ア ンテナコイル 2 ' はヘリ カル状に巻かれており、 その両端が 集積回路 3 に接続している。 こ の実施例ではア ンテナ コ イ ル 2 ' は 容器 1 ' の リ ング状の空間に挿入され、 容器 1 ' の中央部の空間 1 には鉄心が挿入される こ と もある。 また、 この空間 1 ' には、 後述 する振り子 9 1 と発電器 9 2 を備えた発電装置 9 0 が内蔵される こ と もある。

図 8 (a) は本発明の第 6 の実施例の体内型個体識別器具 1 5 の構 成を示す断面図である。 こ の実施例の個体識別器具 1 5 は前述の実 施例と異な り、 カプセル型の容器 1 の中にマイ ク ロ コ ン ピュ一夕を 内蔵した制御回路 8 0 、 電源 8 1 、 およびセ ンサ 8 2 が設け られて いる。 また、 前述の実施例と同様に、 コイルア ンテナ 2 が設け られ る し と ある。

マイ ク ロ コ ン ピュータを内蔵した制御回路 8 0 は、 図 8 (b) に示 すよう に、 C P U 8 0 0 、 R O M 8 0 1 、 R A M 8 0 2 、 入出力ィ ンタ フ ェース （ 1 0 ) 8 0 3 を備えており、 相互にバス 8 0 4 で 接続されている。 8 0 5 はク ロ ッ ク発生用の水晶発信器である。 そ して、 コイル 2 とセ ンサ 8 2 と は I Z 0 8 0 3 を通 じて制御回路 8 0 と接続されている。 この実施例におけるセ ンサ 8 2 と しては、 例えば、 温度セ ンサ、 ペーハーセ ンサ、 振動セ ンサ、 電導度セ ンサ等を使用する こ とがで き、 牛の胃の中の状態を定期的に検出 して制御回路 8 0 の R A M 8 0 2 に記憶させてお く こ とができ る。 そ して、 ア ンテナコイル 2 が 設け られていない場合には、 牛の屠殺後にこ の個体識別器具 1 5 を 取り出 し、 読み取り装置にかける こ と によって牛の肥育状態をデー 夕 と して取り出すこ とができ る。 また、 個体識別器具 1 5 にア ンテ ナコイル 2 が設けられている場合には次のような手順で非接触で適 宜 R A M 8 0 2 に記憶されたデータを読み取り装置によ って取り 出 すこ とができ る。

( a ) 読み取り装置から電波を発射して個体識別器具 1 5 に情報の 発信を要求する。

( b ) 個体識別器具 1 5 は読み取り装置に送信可能である こ とを通 知する。

( c ) 読み取り装置が受信可能状態になり、 個体識別器具 1 5 から の信号をア ンテナによ って受信する。

( d ) 以上の動作を繰り返す。

こ のよ う な手順によ り、 読み取り装置は、 例えば、 間歇通信によ つ て個体識別器具 1 5 から非接触で適宜データを取り 出すこ とができ る。

こ のよ う に、 動物用体内型個体識別器具内に電源を内蔵させ、 制 御回路側にマイ ク ロコ ン ピュータを内蔵させれば、 単なる識別コ ー ドの認識に比べてよ り多 く の飼育時の情報 （発育状態や健康状態の データ） を入手する こ とができ、 以後の動物の飼育に役立たせる こ とができ る。 また、 場合によっては、 よ り遠く へ内蔵データを送信 する こ とができ る。

更に、 図 8 ( b ) に破線で示すよ う に容器 1 の中にブザー 8 3 を内 蔵させた り、 一点鎖線で示すよ う に振動器 8 4 を内蔵させておけば ブザー音の発生や振動の発生によ り条件反射で牛を呼び寄せる こ と も可能になる。

なお、 図 8 に示した電源 8 1 は リ チウム電池等の一次電池を使用 する以外に、 充電式の 2 次電池を使用する こ とが可能であ り、 こ の よ う な場合、 電源 8 1 は 1 個または 2 個のコ ンデンサによ って置き 換える こ と も可能である。 そ して、 電源 8 1 と して 2 次電池を使用 する場合には、 容器 1 の中に発電装置を設ける こ と によ り、 2 次電 池の充電が可能である。

図 9 は こ の発電装置を内蔵した本発明の第 7 の実施例の体内型個 体識別器具 1 6 の構成を示す透視図である。 容器 1 に内蔵された発 電装置 9 0 は、 振り子 9 1 と発電器 9 2 と充電回路 9 3 を備えてお り、 振り子 9 1 は発電器 9 2 の回転軸 9 4 に取り付け られている。

9 5 は回転軸 9 3 を支持する支持板である。 第 1 胃の活動によ って 容器 1 が第 1 胃の中で移動する と振り子 9 1 が回転軸 9 4 の回り に 回転し、 これによ つて発電器 9 2 が発電を行い、 発生電圧を充電回 路 9 3 が整流 して 2 次電池 8 1 に充電する。 そ して、 2 次電池 8 1 の電源によ って制御回路 8 0 が作動する。 なお、 この実施例では、 容器 1 の外部にア ンテナ 2 * が取り付け られており、 このア ンテナ 2 ' にセ ンサの機能を持たせても良い。

この発電装置 9 0 は前述のよう に図 7 に示した第 5 の実施例の体 内型個体識別器具 1 4 では、 ドーナツ型の容器 1 ' の中央部の空間 1 ' に挿入される。

なお、 こ の発電装置 9 0 は振り子 9 1 と発電器 9 2 の組み合わせ だけでな く 、 図 1 0 に示す変形例のよ う に、 容器 1 の外周面に異種 の金属を露出させ、 異種金属間の異電圧によ って 2 次電池 8 1 を充 電する こ と もでき る。 この場合、 容器 1 の外周面には、 例えば、 亜 鉛 9 6 、 アルミ ニウム 9 7 、 および真输 9 8 を図のよ う に露出させ 各金属間には絶縁性のスぺーサ 9 9 を設ければ良い。 また、 金属の 種類は腐食しに く いステ ン レスや白金の使用が考え られる等、 限定 される ものではない。 また、 容器 1 が取り出された場合は、 異種金 属による発電がな く なる こ とを利用 してこれを信号と し、 取り 出さ れたこ とをチヱ ッ クする機構を設ける こ と もでき る。

図 1 1 は図 9 に示した実施例と同様に、 容器 1 の外部にア ンテナ 2 ' を設ける第 8 の実施例の体内型個体識別器具 1 7 の構成を示す ものである。 この実施例の個体識別器具 1 6 では、 図 1 1 ( a ) に示 すよ う にではア ンテナ 2 ' は容器 1 の両端部に設け られている。 こ のよ う に、 ア ンテナ 2 ' を容器 1 の外部に設ける場合は、 こ の容器 1 を牛に飲み込ませる前に、 図 1 1 ( b ) に示すよ う にア ンテナ 2 ' を容器 1 の外周面に巻きつけ、 解けないよ う に水溶性の紙 Pで固定 するよ う にすれば良い。

図 1 2 ( a ) は本発明の第 9 の実施例の体内型個体識別器具 1 8 の 構成を示すものであり、 プラスチ ッ ク製の容器 1 の中には収容部 1 2 1 があ り、 この収容部 1 2 1 の一端は容器の一端に開口 している , また、 収容部 1 2 1 の先端近傍には容器 1 の側面に連通する空気抜 きの通路 1 2 2 がある。 この収容部 1 2 1 には、 各牛に固有の血液 体毛、 鼻紋、 体液等を証拠と して防腐剤と共に開口端側から挿入し ト ラ ンスボ ンダ 1 2 3 をその後から挿入してこれを押 し棒を兼ねた 栓 1 2 4 で緩衝部材 1 2 5 を介して押 し込む。 この と き、 収容部 1 2 1 内の空気は空気抜き通路 1 2 2 から抜け、 栓 1 2 4 が容器 1 に 装着された時点で空気抜き通路 1 2 2 は栓 1 2 4 によ っ て閉 じ られ る》

こ の容器 1 は破線で示す位置でカ ツ 卜すれば、 収容部 1 2 1 に収 容された前述の動物に固有の証拠を取り 出すこ とができ、 その証拠 を照合する こ と によ り入れ替えの不正を防止でき る。

図 1 2 ( a ) に示した容器 1 はカプセル状を しているが、 この容器 1 の形状はカプセル状に限定される ものではな く 、 例えば、 図 1 2 ( b ) に示すよ う に断面が真円や楕円状の球体でも良い。 なお、 図 1 2 ( b ) の構成部材で図 1 2 (a ) と同 じ ものについては、 同 じ符号を 付してその説明を省略する。

図 1 3 は本発明の第 1 0 の実施例の体内型個体識別器具 1 9 の構 成を示すものであ り、 容器 1 の内部に、 以上説明 した個体識別シス テムを、 メ イ ン システム 1 3 1 と サブシステム 1 3 2 の 2 つ もつ も のであ り、 フ ヱイルセーフのために検出系を二重化した ものであ る こ のよ う に、 個体識別システムを二重化する と、 一方が故障 した時 でもデータが得られる他に、 一方には故障は し易いが通信距離が長 く 、 他方には通信距離はさ ほど長く ないが衝撃に強く 故障しに く い ものを採用する こ と もでき、 実用上の利点は大きい。

また、 このシステムは将来メ イ ンシステムを変更する場合に も利 用でき る。 すなわち、 それまでのシステムを別のシステムに変更し なければな らない時、 一方を従来のシステム、 他方を新しいシ ステ ムとする こ と によって、 従来の検出装置を使用 しているユーザーに も対応でき、 新システムへの移行をスムーズに行う こ とができ る。 図 1 4 は以上説明した第 1 から第 1 0 の実施例の個体識別器具 1 0 ~ 1 9 の全てに適用でき る ものであり、 容器 1 の外表面に個体識 別器具の各個を目視または読み取り装置 （図示せず） によ って識別 でき るよ う に識別子 1 4 1 を設けたものである。 識別子 1 4 1 と し ては、 図示のよ う にバー コー ドでも良く 、 また、 数字やアルフ ァ べ ッ 卜 の符号でも良い。 このよ う に容器 1 の外表面に識別子 1 4 1 を 設ける と、 挿入作業現場での作業がやりやすく なり、 また、 バー コ 一 ド読取器があれば、 確認作業が短時間になる と共に、 個体識別器 具の投入時点での誤投入を防止する こ とができ る。

更に、 以上説明 した個体識別器具の容器 1 の中に、 動物の位置を 確認するためのポジシ ョニング装置を組み込むこ と も考え られる。 そ して、 このポ ジシ ョ ニング装置は 1 ヶ月 に 1 回程度、 または動物 の所定行動毎に作動させ、 動物の位置を確認するよ う にすれば、 個 体識別器具の差し替え防止や、 飼育場所のデータの採取が可能とな る。

なお、 以上説明 した実施例では牛を例にと って説明 したが、 本発 明の個体識別器具は、 反芻動物であれば、 容器 1 の大き さ と形状を 変える こ と によ り、 全てに適用可能である。

図 1 5 は本発明の第 1 1 の実施例の体内型個体識別器具 5 0 の実 施例を示すものである。 この実施例の固体識別器具 5 0 と しては牛 の体の一部に埋め込むタイ プと前述の牛の胃の中に残留させるタ イ プのものの両方に適用でき る ものであり、 その容器 1 の中に、 静電 エネルギー感知電極 5 1 、 温度感知電極 5 2 、 高利得ア ンプ 5 3、 整流器 5 4 、 波形整形回路 5 5 、 制御回路 5 6 、 通常のメ モ リ 5 7 ■ および不正使用防止用メ モ リ 5 8 を設けたものである。

この実施例の固体識別器具 5 0 は、 牛への装着伏態で周囲の影響 からそれな りの静電気ゃ静電誘導による静電エネルギーを受けてい る。 と ころが、 固体識別器具 5 0 が牛の体外に取り出される と、 こ れらから開放されてその値が大き く 変化する。 この実施例の固体識 別器具 5 0 はこの環境の変化を、 静電エネルギー感知電極 5 1 、 温 度感知電極 5 2 からの出力で制御回路 5 6 が検出する と、 その変化 があったこ とをメ モ リ 5 8 に記憶する。 このメ モ リ 5 8 には一度デ 一夕が書き込まれる と書き換えができないものを使用すれば、 固体 識別器具 5 0 の管理記録にない牛の体外への取り出 しを見つける こ とができ、 固体識別器具 5 0 の差し替えのよ う な不正使用を未然に 防止する こ とができ る。

具体的に説明する と、 動物の外部に置いた読み取り器での読み取 り時に、 I Dデータの表示の代わり に表示器に不正使用の有無を表 示させるよ う にすれば良い。

また、 回路における消費電力の節減のためには、 前述の感知電極 からの出力をコ ンパレー夕に入力 し、 入力 レベルがコ ンパレー夕の しきい値よ り上にあるか下にあるかを判断し、 上の レベルにあった 場合に高利得ア ンプ 5 3 に信号を出力 し、 こ の出力信号がある場合 に、 高利得ア ンプ 5 3 、 整流回路 5 4 、 波形整形回路 5 5 、 不正使 用防止用メ モ リ 5 8等の不正防止に使用する回路への電源を投入す るよ う に しておけば、 必要電力は低い レベルに抑える こ とができ る なお、 図 1 5 の実施例では、 静電エネルギー感知電極 5 1 、 温度 感知電極 5 2 の出力の変化によって環境の変化を検出するよ う に し たが、 環境の変化の検出と しては、 これ以外に、 光セ ンサ、 P Hセ ンサ、 電導度セ ンサ等を単体で、 或いは組み合わせて使用する こ と ができ る。

なお、 温度検知にはバイ メ タルや形状記憶合金も使用可能であ り 制御回路からの信号によ り容器内の一部にある物質を変化させ、 記 憶させるよ う に もでき る。 産業上の利用可能性

以上説明 したよ う に、 本発明の第 1 の形態によれば、 個体識別器 具が反芻胃の第 1 胃又は第 2 胃に残留 してデータの収拾またはデー 夕の発信を行うので、 個体識別器具を家畜の生体を傷つける こ とな く 安全にかつ確実に体内に定着させる こ とができ、 差し替え等の不 正使用 も不可能に近く なる。 従って、 牧畜業における農家単位、 家 畜個体毎の自動給餌、 家畜個体毎の体重の記録のよ う な飼育中のデ 一夕記録、 家畜価格保障事業や、 屠殺後の家畜の肉質評価のデータ 記録管理等の流通市場におけるデータの蓄積等が効率的に安全に行 なえる。 そ して、 個体識別器具は第 1 胃又は第 2 胃に残留 し続ける ので、 反芻動物用の屠殺後の発見、 回収が容易に行えて再利用が可 能である。

また、 本発明の第 2 の形態によれば、 一旦動物の体内に定着した 器具を体外に取り出 した時には、 その時の環境の変化で取り 出され た事実が記憶されるので、 不正使用を未然に防ぐこ とができ、 信頼 性を一層高める こ とができ る。

Claims

請 求 の 範 囲

1. 牛、 羊、 山羊、 鹿等の反芻胃を持つ動物に飲み込ませ、 反芻 動物の第 1 胃又は第 2 胃の中に留めて使用する動物用体内型個体識 別器具であって、 前記第 1 胃又は第 2 胃の中に留ま った状態で胃液 によ って侵されない材質で形成され、 一旦第 1 胃又は第 2 胃の中に 入る とそれらの胃の中に残留する適度な重さ と形状を備えた容器を 備え、

こ の容器の内部または外部には送受信用のア ンテナが設け られ、 この容器の内部には、 データの記憶手段と、 動物の体の外から発 信された電磁波に応答して、 前記データ記憶手段に記憶されたデ一 タを前記ア ンテナを通 じて送信する制御回路とが設け られている こ とを特徴とする動物用体内型個体識別器具。

2. 請求項 1 に記載の動物用体内型個体識別器具であって、 前記 ア ンテナが前記電磁波に応答して起電力を発生する コイルア ンテナ であり、 前記制御回路がこのコイルア ンテナに誘起された電力によ つ て駆動される こ とを特徴とする もの。

3. 請求項 1 または 2 に記載の動物用体内型個体識別器具であつ て、 前記容器内に前記制御回路を駆動するための電源供給手段が設 け られ、 前記電磁波の受信が ト リ ガとなって、 前記制御回路が動作 を開始するよ う に構成されている こ とを特徴とする もの。

4. 請求項 3 に記載の動物用体内型個体識別器具であって、 前記 容器内に容器の移動によ って発電し、 前記電源供給手段を充電する 充電機構が設け られている こ とを特徴とする もの。

5. 請求項 1 から 3 の何れか 1 項に記載の動物用体内型個体識別 器具であって、 前記容器の表面に異なる種類の金属が露出されて設 け られ、 そ こからある種の信号が取り 出されたり、 前記電源供給手 段の充電が異種金属間の異電圧によ って行われる こ とを特徵とする もの。

6. 請求項 1 から 5 の何れか 1 項に記載の動物用体内型個体識別 器具であって、 前記容器内に前記第 1 胃又は第 2 胃の中の状態を検 出するセ ンサが設け られ、 このセ ンサによ っ て検出された状態量が 前記制御手段によって前記記億手段に定期的に、 又は所定の条件下 で記憶される こ とを特徴とする もの。

7. 請求項 1 から 6 の何れか 1 項に記載の動物用体内型個体識別 器具であって、 前記容器内にこ の容器を飲み込ませる動物の個体の 特徴を表す一部を封印状態で収容でき る収容部が設け られている こ とを特徴とする もの。

8. 請求項 1 から 7 の何れか 1 項に記載の動物用体内型個体識別 器具であって、 前記容器の内部に、 通常動作する部分と、 ある特定 の条件下で動作する別部分の 2 種類の部分が設けられている こ とを 特徴とする もの。

9. 請求項 1 から 8 の何れか 1 項に記載の動物用体内型個体識別 器具であって、 前記容器の外部に、 こ の固体識別器具の各個を目視 または読み取り装置によって識別可能な識別子が設け られている こ とを特徴とする もの。

1 0. 請求項 1 から 9 の何れか 1 項に記載の動物用体内型個体識別 器具であって、 前記容器の外部に、 こ の容器の前記第 1 胃又は第 2 胃への残留を確実にする立毛または羽根が設け られている こ とを特 徴とする もの。

1 1. 請求項 1 から 1 0 の何れか 1 項に記載の動物用体内型個体識 別器具であって、 前記容器の内部に、 前記電磁波の送受信時に、 前 記制御回路によ って駆動される発音手段が設けられている こ とを特 徵とする もの。

12. 請求項 1 から 1 1 の何れか 1 項に記載の動物用体内型個体識 別器具であって、 前記容器の内部に、 動物の位置を確認するポジシ ョ ニング装置が設け られている こ とを特徴とする もの。

13. 請求項 1 から 1 2 の何れか 1 項に記載の動物用体内型個体識 別器具であって、 前記制御回路、 または同容器内の別の回路が、 こ の器具が動物の体の一部から取り出された時の環境の変化を検出 し た場合に、 この変化を前記データ記憶手段に害き込んで記憶する こ とを特徴とする動物用体内型個体識別器具。

14. 家畜等の動物の体の一部に挿入又は埋め込んで使用する動物 用体内型個体識別器具であって、 その容器内に、 送受信用のア ンテ ナと、 データ記憶手段と、 体外からの電磁波に応答して前記データ 記憶手段に記憶されたデータを前記アンテナを通 じて送信する制御 手段を設けた ものにおいて、

前記制御手段が、 こ の器具が動物の体の一部から取り出された時 の環境の変化を検出 した場合に、 この変化を前記データ記憶手段に 書き込んで記憶する こ とを特徵とする動物用体内型個体識別器具。

15. 請求項 1 から 1 2 、 または請求項 1 4 の何れか 1 項に記載の 動物用体内型個体識別器具であって、 前記記憶手段が、 こ の器具を 動物に飲み込ませる前、 或いは動物の体内への挿入や埋め込みを行 う前に、 当該動物固有の特徴をディ ジタル化したコ ー ドを外部から 記憶させられるよ う になつている こ とを特徴とする もの。