曰月 糸田 »
高分子分散型液晶表示素子 と そ の製造方法 技 術 分 野
こ の発明 は、 液晶表不素子に関 し 、 詳 し く は高分子化合物中に液 晶を分散 さ せた高分子分散型液 ¾不≠ に関す る 。 こ の発明にか
曰 /—
か る 高分子分散型液曰曰 に は、 问分子マ 卜 り 'ソ ク ス の連続相 に液晶滴 が分散 さ れ保持 さ れた狭義の高分子分散型液晶 と 、 三次元網 目状に 形成さ れた高分子マ I、 U ッ ク ス の網 目 内 に液晶滴が分散 さ れ保持さ れた いわ ゆ る ポ リ マ 一 ネ ッ 卜 ヮ ー ク 液晶の ¾方が a ま れる
冃' m.
液晶表示素子は、 型で軽量 、 かつ低消費電力を特微 と す る 表示 素子であ り 、 従来よ り ヮ — プ ロ ゃ テ レ ビの表示画面 と し て広 く 用 い ら れて い る 。 こ の よ ό な液晶表示素子のなかに あ っ て、 散乱モ ー ド を利用 し た高分子分散型液晶表示素子は、 偏光板を必要 と し な い と 共に 、 基板に対す る配向処理を行 う 必要がな いので 、 素子構造が簡 単で、 し か も 明 る く て コ ン 卜 ラ ス 卜 比に 優れた表示力く可 f¾であ る — 特に 、 ス ク リ ー ン 上に画像を映 し 出す投写型液晶 ¾示装置 に 高分子 分散型液晶表示素子を用 い た場台、 明 る く て コ ン ト ラ ス 卜 比に 優れ た大画面画像が容易に I守 ら れ る ので 、 こ の分野での利用が進みつつ の る し,
し 力、 し な力〈 り 、 r¾分子分散型表示素子は 、 τ N ( 'ノ イ ス 卜 ネ マ テ イ ク ) モ 一 ドや S T N ( ス 一 パー ツ イ ス ト ネ マ テ ィ ク ) モ ー ドな ど の液晶表示素子に比ベて開発が遅れてお り 、 未だ次の よ う な課題を 抱えてい る 。 すなわ ち 、 高分子分散型液晶は 、 ': ク ロ ン ォ ー タ"― の 微小な液晶滴を高分子マ ト リ ク ス 中に閉 じ込めた も の で あ る の で 、 液晶滴中の液晶分子が高分子マ ト リ ク ス界面か ら物理的な規制力 (
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以下、 ア ン カ リ ン グ と い う : > を受け る — よ っ て 、 他の方式の液晶表 示素子に比較 し て液晶分子の電界応答性が悪 く 、 ま た昇電圧 し た場 台 と 降電圧 し た場合 と で、 素子の透過率が異な る と い う ヒ ス テ リ シ ス性を有す る。 更に 、 素子温度に よ り 丁 ン 力 リ ン ゲ強度が変化す る ため、 素子の周囲温度が変化す る と 、 電界応答特性や駆動電圧 と の 関係におけ る透過率特性が大 き く 変化す る 。 こ の た め 、 高分子分散 型液晶表示素子は、 次世代の液晶表示素子 と し て有望で はあ る も の の、 現状では十分な性能を有す る 信頼性の高い素子が ¾現で き て い な い:
と こ ろ で、 高分子分散型液晶表示素子に関 し て は、 ½来よ り 次の よ う な技術が開示 さ れて い る :.
( 1 ) 「 フ ラ ッ ト パ ネ ル デ ィ ス プ レ イ ' 9 1 ! I 経 B P 社 2 2 1 頁 1 な どで は 、 対向す る 2 枚の基板間に液晶材料 と 重合性モ ノ マ ー と の相溶混台物を注入 し た後、 基板の上か ら一定の温度条件で紫外 線を照射 し 、 液晶を相分離 さ せなが ら モ ノ マ 一 を重台 さ せ る 方法に よ り 、 高分子マ ト リ ク ス中に液晶が分散 し た状 、 ま た は液晶が連 铳的 に繋が つ て分散 し た状態の高分子分 液品を形成す る 技術が 開示 さ れて い る。
( 2 ) 持開平 5 — 1 8 0 2 () 号公報で は、 液晶高分子混台物中の 重合開始剤濃度、 重合温度 、 及び紫外線強度を全て同時に制御 し て 、 相分離を制御す る 技術が開示 さ れて い る。
( 3 ) 特開平 5 — 2 2 4 1 8 0 号公報で は、 ゲ ス ト ホ ス 卜 型の高分 子分散型液晶表示素子にお いて 、 モ ノ マ ー の重台速度を制御す る技 術が開示 さ れて い る 。
( 4 ) 持開平 5 — 1 5 8 0 2 0 号公報で は、 従来で は紫外線強度を 概ね 1 0 m W / c m 程度 と し て いた も のを ( 例え ば 藤掛 他 第 2 1 回液晶討論会講演予稿粜 4 1 .i 頁) 、 こ の紫外線強度を 0
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. 5 m W / c m 2 以上、 1 0 0 m W Z c m 以下の範囲と す る 技術 が開示さ れてい る。
( 5 ) 特開平 5 — 1 2 7 1 7 4 号公報で は、 ラ ジ カ ル系の重合開始 剤を用 いた場合に は、 紫外線強度を 1 5 m W / c m 以上と し 、 ィ オ ン系の重合開始剤を用 い た場台に は、 紫外線強度を 1 0 0 m W / c m 2 以上、 1 5 0 m V ,, c m 2 以下 と す る技術が開示 さ れてい る
( 6 )特開平 6 — 1 9 4 6 2 9 号公報で は、 紫外線照射時の液晶パ ネ ルの表面温度に関 し て、 液晶の溶解限度量を考慮 し て、 熱相分離 温度よ り 必要最低限高い温度で重合す る 技術が開示 さ れて い る。
る に 、 こ れ ら の従来枝術で は、 前記 し た問题が十分に解 で き ず、 こ れ ら の技術に は、 例え ば紫外線に よ る 相分離に 間がかか る (高分子マ 卜 リ ッ ク ス の固化に時間が力、力、 る ) ため、 液晶滴の大 き さ や液晶滴相互の間隔が大 き く ば ら つ く と い う 問题があ る 。 ま た 、 液晶ノ高分子界面のア ン カ リ ン グ強度が適正に調節で き て いな いた め、 電界応答性が十分でな く 、 高温域での光学 ヒ ス テ リ ン ス が 3 〜 5 %程度 と 大 き い と 共に 、 低温域 ( 1 0 て'未満 ) に お け る 光学 ヒ ス テ リ ン スがー層大 き く な る と い う 問題があ る c.
そ し て、 現在の と こ ろ 、 光学 ヒ ス テ リ ン ス を直接的に 配す る物 理量が何であ る かが十分に 明 らかにな つ て いな い こ の た め 、 光学 ヒ ス テ リ シ ス性を効果的に 改善す る方策が ¾い出 さ れて い な い。 発 明 の 開 示
一群の本発明 は、 上記現状に鑑みな さ れた も のであ り 、 そ の第 - の 目的は、 光学 ヒ ス テ リ シ ス性を的確に把握で き る 新た な 手法を開 発 し 、 こ の手法を適用 し て光学 ヒ ス テ リ シ ス性の改善 さ れた高分子 分散型液晶表示素子を提供す る も の で あ る 「 ま た 、 そ の第二の 目的
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は、 ア ン カ リ ン グを適正に調整す る 手法を開発 し 、 も っ て電界応答 性と ヒ ス テ リ シ ス性の改善 さ れた高分子液晶表示素子を提供す る も のであ る。 更に第三の 目 的は 、 上記二つの 目 的を踏 ま え た液晶表示 素子を提供す る こ と であ る
なお、 一群の本発明は、 同一な L ' し 類似 し た着想に基づ く もので あ る : し 力、 し 、 それぞれの発明は異な る実施例 に よ り a現化 さ れ る ものであ る ので、 こ の本明細書で は、 こ れ ら の一群の本発明を密接 に関連 し た発明 こ と に第 1 発明群、 第 2 発明群、 第 免明群、 お よ び第 4 発明群 と し て区分す る c. そ し て 、 以下で は 、 そ れぞれの区分
( 発明群 ) ご と に そ の内容を順次説明す る
( 1 ) 第 1 発明群
第 1 発明群は、 主に高分子分散型液品の相分離に おけ る 製造条 ίΐ:
( 重合温度、 紫外線強度、 紫外線照射時間) と 光学 ヒ ス テ リ ソ ス性 と の閱係を明 ら かに し 、 こ の関係に基つ いて液品衷,Γ;素 了-の光学 ヒ ス テ リ シ ス性を低減 し た も のであ る ■ ,
こ の第 1 発明群は、 次の態様で構成 さ れて い る c すなわ ち 、 ( 1 ) 内側面に そ れぞれ電極を備え た一対の 基板の問に 、 高分子 分散型液品が挟持 さ れた高分子分散型液品 ¾ ^素子に お いて 、 前記高分 子分散型液晶は 、 高分子化台物を み搆成 さ れた マ 卜 リ ク ス連铳相中 に液晶滴が分散保持 さ れ、 ま た は高分子化合物を a み構成さ れた三次元網 目状マ ト リ ッ ク スの網 内 に,夜品滴が分散保 待さ れた も のであ り 、 前記基板 と β分子分散型液晶 と の界面近傍を 除 く 領域に位置す る液晶滴が、 ほぼ同一の形状 と 大 き さ であ る。
( 2 上記 ( 1 ) の態様において、 前記液晶滴の粒 ί圣の標準偏差 が、 平均値の ± 5 °«,以内であ る、,
( 3 ) 上記 ( 1 ) ま た は ( 2 ) の態様に お いて 、 前記高分了-化台 物力 、 単官能ァ ク リ レ ー 卜 およ び / ま た は多官能ァ ク リ レ ー ト を 含
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む重合物よ り な る も のであ る つ
( 4 ) 上記 ( 3 ) の態様において、 前記単官能ァ ク リ レ ー 卜 が、 イ ソ ス テ ア リ ル ァ ク リ レ ー 卜 であ り 、 前記多官能丁 ク リ レ 一 卜 力、' 、 ト リ エチ レ ン グ リ コ 一 ル ジ ァ ク リ レ ー ト 、 P E G # 2 0 () ジ ァ ク リ レ ー 卜 、 P E G 二 4 () 0 ジ ァ ク リ レ ー 卜 、 ネ オ ペ ン チ .'レ グ リ コ ー ル ジ ァ ク リ レ ー 卜 、 1 . G - へ キ サ ン ジ ォ 一 ノレ ジ ァ ク リ レ ー 卜 、 ト リ メ チ ロ ー ル プ リ バ ン 卜 リ ア ク リ レ 一 卜 、 ペ ン 夕 エ リ ス リ 卜 一 ル ト リ ァ ク リ レ 一 卜 、 及び下記化学式 1 て表 さ れ る 2 官能 ウ レ 夕 ン ァ ク リ レ ー 卜 よ り な る 群か ら選択 さ れ る 1 種以上であ る 化学式 1
CH, - CHC00-K' -00CNH- (R- 'HCQQ-! ポ リ オ ー ル ) - 00 C N H ) n - -NHC00-R' 0C0CH = CH,
但 し 、 n は整数
( 5 ) 内側面にそ れぞれ電極を備え た一対の基板の間に 、 (夜晶 と 高分子前駆体を 含む液品高分子前駆体相溶液を配置 し た 後、 前記基 板面に紫外線を照射 し て 、 前記液晶高分子前駆体相溶:夜中の ¾晶 と 高分子前駆体 と を相分離さ せ る と 共に 、 前記高分子前駆体を重 台硬 化さ せ る こ と に よ り 、 液晶滴が高分子化 台物を aみ構成 さ れた マ 卜 リ ッ ク ス連镜相中に 分散保持 さ れ、 ま た は液晶滴が高分子化台物を 含み構成 さ れた三次元網 目状マ 卜 リ ッ ク ス の網 目 内 に分散保待 さ れ た高分子分散型液晶を作製す る相分離工程を備え る 高分子分散型液 晶表示素子の製造方法にお いて、
前記相分離工程は、 紫外線照射開始か ら相分離終了 ま での時間 T を制御す る こ と に よ り 、 前記液晶高分子前駆体相溶液中の高分子前 駆体の重合度 台い 、 相分離速度、 およ ひ相分離開始時に おけ る液晶
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析出核の発生密度の何れか一つ以上を制御 し て 、 マ ト リ ッ ク ス に分 散保持さ れ る液晶滴の粒径を整え る操作を有す る。
( 6 ) 上記 ( 5 ) の態様において 、 前 ^紫外線線照射開始か ^ 液 晶高分子前駆体相溶液が相分離を開始す る ま での時間を T 1 と し 、 前記液晶高分子前駆体相溶液よ り 液晶か全て f斤出 し た と き の相分離 進行率を 1 0 0 Q 0 と し て相分離進行率が 1 0 ( )か ら 9 0 °« に至る ま でに要す る時間を T , と す る と き 、
前記時間 T の制御が、 上記時間 T 1 、 ま た は上 ^時間 Τ , _ π 、 ま た は上記時間 T 1 と T い , - „ の《方を制御す る こ と に よ り 行われ る。
( 7 ) 上記 ( 5 の態様にお いて 、 前 時間 T 1 と T と の間に 、 T , ) , a X T 1 十 b ( 但 し 、 a 、 b は、 - -次関数の 定数) の関係が成立 し 、 かつ前記 a が 0 . 4 以上、 0 . 了 以下 と な る よ う に 、 前記液晶高分子前駆体相溶液の ^度 と 、 前記液晶高分子 前駆体相溶液に照射す る 紫外線照射強度 と を制御す る
( 8 ) 上記 ( 6 ) の態様にお いて 、 前記 ί夜品高分子前駆体相溶液 の温度 と 、 液晶高分子前駆体相溶液に照射す る 紫外線の強度 と を制 御す る こ と に よ り 、 前記時間 Τ 1 †r、 5 抄 n下に な る よ う にす る -..
( 9 上記 ( 8 の態様にお いて 、 前記紫外線強度が、 1 0 () m W / c m 2 ン,上であ る。
( 1 0 ) 上記 ( 8 ) の態様に おいて、 前記紫外線強度が 1 0 0 m W / c m ^ 以上であ り 、 かつ前記液晶高分子前駆体相溶液の温度が 、 前記液晶高分子前駆体相溶液の熱相分離温度よ り 2 て〜 1 5 °C高 い温度であ る。
( 1 1 上記 ( 8 の態様において 、 前 l紫外線強度が、 1 6 0 m W / c m 2 〜 4 0 0 m W / c m であ り 、 かつ前記液晶高分子前 駆体相溶液の温度が、 前記液晶高分子前 ¾体相溶液の熱相分離温度
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よ り 6 °C〜 1 3 て高い温度であ る。
( 1 2 ) 上記 ( 6 ) の態様において、 前記液晶高分子前駆体相溶 液の温度 と 、 前記液晶高分子前駆体相溶液 に照射す る紫外線の強度 と を制御す る こ と に よ り 、 前記時間 T — が 6 秒以下に な る よ う にす る。
( 1 3 ) 上記 ( 1 2 ) の態様において 、 前記紫外線強度が、 1 0 0 m W / c m ' 以上であ る。
( 1 ) 上記 ( 1 2 ) の態様に お いて 、 前記紫外線強度が 1 0 0 m W ノ' c m '- 上であ り 、 かつ前記液晶高分子前駆休相 液の温度 が、 前記液晶 ¾分子前駆体相溶液の熟相分離温度よ り て 〜 1 5 V
【 /
高い温度であ る
( 1 5 ) 上記 ( 1 2 ) の態様にお い て 、 前記紫外線強度が、 1 6 0 m W / c m 2 〜 4 0 0 m W / c m であ り 、 かつ前記液晶高分子 前駆体相溶液の温度が、 前記液晶高分子前駆体相溶液の熟相分離温 度よ り 6 て'〜 1 3 °C高い温度であ る
( 1 6 ) 上記 ( 6 ) の態様において、 前記液晶高分 子前駆体相溶 液の温度 と 、 液晶高分子前駆体相 液に照射す る 紫外線の強度 と を 制御す る こ と に よ り 、 前記時間 T I を 5 秒以下 と す る と 共に 、 前記 時間 T ,„ - » π を 6 秒以下 と す る。
( 1 7 ) 上記 ( 5 ) な い し ( 1 6 ) の態様 において、 前記液晶高 分子前駆体相溶液が、 単官能ァ ク リ レ ー 卜 お よ び / ま た は 多官能ァ ク リ レ ー ト を 含む も のであ る。
( 1 8 ) 上記 ( 1 7 ) の態様において、 前記単官能ァ ク リ レ ー 卜 が、 イ ソ ス テ ア リ ノレ ア ク リ レ ー 卜 であ り 、 前記多官能ァ ク リ レ 一 卜 が、 ト リ ェチ レ ン グ リ コ 一 ル ジ ァ ク リ レ 一 卜 、 P E G # 2 0 0 ジ ァ ク リ レ ー ト 、 P E G # 4 0 0 ジ ァ ク リ レ 一 卜 、 ネ オペ ン チ ル グ リ コ ー ル ジ 丁 ク リ レ ー 卜 、 1 , 6 へ キ サ ン ジ オ ー ル ジ ァ ク リ レ ー 卜
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、 卜 リ メ チ ロ ー ル プ リ パ ン 卜 リ ア ク リ レ 一 卜 、 ペ ン タ エ リ ス リ 卜 一 ル ト リ ア ク リ レ ー 卜 、 及び下記化学式 1 で表 さ れる 2 官能 ウ レ 夕 ン ァ ク リ レ 一 卜 よ り な る 群か ら選択 さ れ る 1 種以上であ る。 化学式 1
CH2 = CHCOO-R' 00CNH- (R- HC00- ( ボ リ オ ー ル)
- R- NHCOO-R' 0C0CH - Π
但 し 、 n は整数 -ー 次に 、 上記 し た S構成の意義を説明す る。
図 1 に 、 従来の高分子分 型 夜晶表不 ¾子に お け る 光学 ヒ ス テ リ スの測定例 (则定時の周囲温度 3 0 て' ) を示す 図 1 の実線は昇 電圧 ( 印加電圧を次第に高 く す る ) 、 破線 は降電圧 ( 印加電圧を次 第に低 く す る ) し た場合に おけ る 透過率曲線であ る。 図 1 に 示すよ う に 、 - 般に高分子分散型液晶表示素子は、 強い光学 ヒ ス テ リ ス 性を有す る こ こ で 、 光学 ヒ ス テ リ ス性 と は 、 同 の印加電圧て の昇電圧過程 と 降電圧過程において透過率に 差が生 じ る性質を い い 、 その大 き さ は白 レ ベ ルの輝度に対す る セ ン テ ー ジ で表 さ れ る と こ ろ て 、 高分子分散型液晶に お いて は、 液晶滴内 に おけ る 液品 分子の長軸方向の配向形態に は 2 通 り があ る ( S 0 V . P h y s . J ΕΤΡ58 ( ϋ ) , Decemberl 983) o こ の配向形態の は、 2 つの極を有す る パ イ ポ — ラ 型であ る 。 バ イ ポ ー ラ 型では、 一般に粒滴内の液晶分子が長铀 方向を界面 ' 球面 に平行に し て 2 つの極に 向か て配向 し て い る r 他の一つ は 、 ラ ジ ア ル型で あ る ,: ラ ジ ア ル型で は 、 '夜晶滴の中心 付近に - つの極 (点欠陥) が存在 し 、 拉滴内の液晶分子 は長铀のー 方端を前記 -つの極に向け 、 他方端を球表面に 向け て放射状に配向
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し て い る 。
一般に高分子分散型液晶表示素子は使用温度 と の関係に お いて強 い光学 ヒ ス テ リ シ ス性を示す。 こ の原因を上記配向形態 と の関連で 考察す る。 高分子分散型液晶表示素子に おいて は、 あ る温度以下で 極端に光学 ヒ ス テ リ ン スが大 き く な る こ と が知 られてい る か、 こ の 原因は、 素子温度が前記あ る 温度以下に な っ た と き 、 液晶分子の配 向形態がバ イ ポー ラ 型か ら ラ ジ ア ル型に変化す る た め と 考え ら れ る , ま た、 バイ ポー ラ 型配向形態と な っ て い る前記あ る 温度以上で生 じ る 光学 ヒ ス テ リ シ スの主原因と し て は、 印加電圧の変化に よ り 、 バ ィ ポ ー ラ 配向の極の位置が移動 し 、 ま た は極が消失す る こ と が考 え ら れ る ( 例えば、 L uid Crystal D i s p r r i o n s P.269 ?. S . D r z a i c 著, World Scient if ic ] 996) · 他方、 ラ ジ ア ル型では、 そ の配向 形態か ら し て、 電圧無印加時において も 基板 と 垂直な方向に配向 し て い る 液晶分子が不可避的に存在す る。 よ っ て 、 液晶分 ! の配向を 制御 し て散乱 ¾滞 と 透過を ス ィ ツ チ ン グす る高分子分散型液晶素子 に おいて は、 コ ン ト ラ ス 卜 の面か ら 、 液晶滴の配向形態を パ イ ポ ー ラ 型 と す る必要があ る .
つ ま り 、 光学 ヒ ス テ リ ン ス を小さ く す る た めに は、 ,!k晶分子の配 向形態をバ イ ポ ー ラ 型 と し 、 かつ液晶表示素子を使用す る 温度範囲 ( 素子の駆動温度範囲) 内にお いて 、 こ の配向形態が安定 し て維持 さ れ る よ う にす る必要があ る : 本発明者 ら は、 後記す る 実験に よ り 、 配向の極の発生及び電圧印加に よ る 極の移動は、 液晶滴の形状、 及び液晶滴を取 り 囲む高分子の界面規制力 ( ア ン カ リ ン グ ) の大 き さ に大 き く 依存す る こ と を見い出 し た。
すなわ ち 、 液晶滴の形状が、 歪みの少な い回 円体の形状に近 づ く ほ ど極の移動が少な く な り 、 配向形態が安定化 し て、 光学 ヒ ス チ リ シ ス が小 さ く な る 特に 、 液品滴の粒 ί圣力く 1 0 °o 内のば ら つ
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き の範囲内であ る と 、 光学 ヒ ス テ リ ン ス が大幅に ί氏減す る 但 し 、 基板付近では基板 と 液晶の塗れ性の関係か ら 、 液晶滴が基板側に大 円 を接 し た半球状 と な る。 よ っ て 、 基板に接触 し た液晶滴の形状を 制御す る こ と は困難であ る ので、 S板に接触 し た液晶滴以外の液晶 滴がほぼ回転楕円体の形状に なれば良 、 ま た 、 ほぼ回 $Ε楕円体の 形状であれば、 そ の一部が他の液晶滴 と 幣が っ て いて も よ い - な お、 光学 ヒ ス テ リ ン ス 性 は 、 高分 -分散型液晶を作製す る際に おけ る 液晶高分子前駆体相溶液の液晶分率が卨 I、 ほ ど顕著に現れ る , こ れは 、 液晶分率が高い と 一般に液晶滴の粒 (Iが大 き く な り 、 形 伏に歪みか生 じ 易 く な る結果であ り 、 形状に歪みが生 じ る と 、 , 分 な極 ( 2 つを越え る 極 ) が発生す る か ら であ る
ま た、 界面ア ン カ リ ン グが小 さ い と 、 分な極が存在 し て も 、 電 界の印加に よ り バ イ ポ ー ラ 配向の ¾以外の 余分な極力、消失す る ので 、 光学 ヒ ス テ リ シ ス力く小さ く な る 力く、 ア ン カ リ ン グ強度は小さ けれ ばよ い と い う ので はな い:, なぜな ら 、 ア ン カ リ ン グ強度が極端に 弱い と 、 電圧を無印加状態に し て も 液晶分 了-が 厂 ϋに ら な く な る の で、 電圧印加の有無に よ る 明暗の ス ィ ッ + ン グが困難に な る し た が っ て、 適正な ア ン カ リ ン グ強度 に調整す る 必要があ る ·般に 温域と 低温域での光学 ヒ ス テ リ ス性は 背反的であ り 、 高温域 での光学 ヒ ス テ リ シ ス を小さ く し ょ う と す る と 、 低温域の光学 ヒ ス テ リ シ ス が大 き く な り 、 逆 に低温域での光学 ヒ ス テ り シ ス を小 さ く し ょ う と す る と 、 高温域に おけ る 光学 ヒ ス テ リ ン ス が大 き く な る倾 向があ る。 よ っ て、 従来技術では、 広範な温度範囲において小さ い 光学 ヒ ス テ リ シ ス を備え た高分子分散型液品表示素 子が ^現で き て い な い。
次に 、 液晶滴の歪みを小 さ く し 形状を整え る手段につ いて説明す る 。 そ の第 1 の方法は、 液晶高分子前駆体相 液 に紫外線を照射 し
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て相分離と 高分子の重合を行 う 際に、 高分子の重台速度を速 く す る こ と であ る。
こ の こ と を図 2 で説明す る。 図 2 は、 重合速度を変え た と き の液 晶滴の形成状態を模式的に示 し た図であ り 、 図 2 a は重台速度 が速い場合 ( ί列えば重台時間が 6 秒以下) 、 図 2 ( b は遅い場合 (例えば重合時間が 1 0 秒以上) におけ る液晶滴の形状を示 し て い る。 重合速度が速い と 、 液晶滴は析出核 (相分離直後 にで き た微細 な液晶滴) がム ラ な く 均等に広が り 、 こ の折出核が短 L、時間で液晶 滴に ま で成長す る。 よ っ て 、 液晶滴相互間の距離が適正に保たれ、 比 $交的均一な形状の液晶滴が形成 さ れ る 。 他方、 重合速度が遅い と 、 重合終了 ま で時問がかか る た めに、 液品滴の成長の過程で液晶滴 と 隣の液晶滴の間隙に も他の液晶滴が 入 り 込むた め互いの形状が 、 びつ と な り 、 不均一な形状の液晶滴が生成さ れ る 。 ま た 、 重合速度 が遅い と 、 過度に大 き な液晶滴がで き る。 な お、 その詳細 は後記す る が、 高分子前駆体の重合速度は、 相分離時に おけ る 液晶高分子前 駆体相溶液の温度 (以下、 重合温度 と い う ) と 紫外線照射強度 (以 下、 単に紫外線強度 と い う ) の調節によ り 制御で き る - 第 2 の方法は、 祈出時に析出核の周囲を取 り 囲む高分子前駆体の 粘度およ び硬度を調整す る こ と であ る 高分子前駆体の重合度が低 い と 粘度が小 さ く 硬度が柔 ら かい ま ま なので 、 折出核が成長す る に 際 し て、 液晶高分子前駆体相溶液の揺 ら ぎ等の影響を受け 、 歪ん だ 形状に成長 し 易 い 他方、 高分子前駆体の重合が十分に進んだ段階 で析出核が析出 し た場合、 析出核の成長が粘度が高 く 硬度の高い高 分子前駆体 (Ί列えば 2 量体や 3 量体) に規制 さ れ、 硬度の大 き い部 分を避けて成長す る。 こ のた め、 歪ん だ液晶滴が形成 さ れ る。
上述か ら 、 液晶析出時におけ る 高分子前駆体の重台度台い ( 高分 子前駆体の硬度に対応) に は、 最適範囲が存在す る。 なお、 折出核
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の析出時におけ る 高分子前駆体の硬度は 、 高分子前駆体の重台度台 いを適正に制御する こ と に よ り 調整で き る ま た 、 高分子前駆体の 種類 · 組成を適正に選定す る こ と に よ つ て も調整で き る 。
第 3 の方法は、 液晶析出核の発生密度を適正に制御す る こ と であ る。 図 3 ( a ) に発生密度の高い場台、 図 3 ( h ) に発生密度が低 い場合を模式的に示 し た。 核の発生密度が高す ぎ る と 、 析出核が成 長の過程で互いに接触 し ま た は が る た め、 形状が歪む , _ そ の一方 、 発生密度が極端に低い と 、 過度に大 き な /夜晶滴に ま で成長す る と 共に 、 液晶滴の数が少な く な る結果、 散乱特性が く な る。 よ つ て 、 液晶滴の核の発生密度を最適範囲に規制す る必要力、あ る な お 、 核の発生密度は、 重台温度、 ϋ合速度 、 高分子 ίϊυ駆体の 重合度 合 い 、 紫外線強度等の要因に左右 さ れ る -. よ っ て 、 重台温度、 紫外線強 度を調節す る こ と に よ り 、 析出核の発生密度を制御で き る。 ま た液 晶高分子前駆体相溶液の組成を適正に ¾定す る こ と に よ っ て 調節 で き る。
以上に説明 し た よ う に 、 il合速度、 重合度合い 、 ί斤出核の発生密 度を調節す る こ と に よ り 、 液晶滴の形状を均 一 と し 、 光学 ヒ ス テ リ ン ス を低減す る こ と か て き る — そ し て 、 こ れ ら の要素 は、 重 温度 と 紫外線強度を変化 さ せ る こ と に よ っ て制御て き る し 力、 し 、 ί 'も来 、 相分離にお け る重合度台いや ¾台速度を調べた 例 は少な く 、 な か んず く 重合速度、 重合度合い、 祈出核の発生密度の視点か ら 、 液晶 表示素子の 光学 ヒ ス テ リ シ ス特性を調へた例 はな い。
そ こ で 、 本発明者 ら は、 印加電圧 と の関係に おいて液晶分子の挙 動を よ り 直接的に反映す る物理量と し て の静電容量を導 入 し 、 静電 ^量で も っ て重合速度、 重 度台 い 、 f斤出核の発生密度を 昆 も る 手法を開発 し 、 こ の手法で得 られた結果に基つ いて、 広い温度範囲 に お いて小さ い光学 ヒ ス テ リ シ ス を示す高分子分散型液晶表示素子
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差替え用紙 (規則 26)
を構成 し た こ の液晶表示素子は、 従来で は不可能であ っ た性能、 すなわ ち広い温度範囲にお いて安定 し た表示性能を有す る 。
こ こ で、 物理量と し ての静電容量の意義は次のよ う であ る - 一女. ί の基板 (以下、 液晶パ ネ ル と い う ) の間に注 入 し た液晶高分子前駆 体相溶液に対 し バ イ ア ス電圧を印加 し た状態で紫外線を照射 し た場 合、 相分離に よ り 液晶折出核が生成 さ れ、 忻出核の生成と 同時に析 出核内の液晶分子がバ イ ア ス電圧に 荅 し て立ち上か る , よ っ て、 析出核の発生及ひそ の成長 ( こ れは ,夜晶析出量の増加を意味 ) に応 じ て液晶パ ネ ルの静電容量か変 化す る し たが っ て、 柜分離過程に おけ る静電容量を時間を追 っ て则定す る こ と に よ り 、 相分離過程の あ る時点におけ る 液晶の忻出割合 (: 全析出量に対す る 割台 ) を把握 で き る。 そ し て、 液晶高分子前駆体相溶液の組成が同 じ で、 かつ重 台温度 (液晶パネ ル温度 ) が一定てあれは 、 相分離におけ る 液晶の 忻出 は高分子前駆体の重台の進行度台 い に よ っ て決定 さ れ る ので 、 液晶の析出割合を静電容量で 見積 も る こ と に よ り 、 重台の道: 度台 い (重合度合 い ) およ び重合速度を知る こ と がで き る - 以下、 実験 に基づいて 、 更に 具体的に説明す る -,
「実験 】 :
実験 1 では、 静電容量を则定す る 意義を実験的に明 ら かにす る。 こ の実験では、 後記実施例 1 一 1 で調製 し た と 同様の液晶バ ネ ル ( 液晶高分子前駆体相溶液を充塡 し た もの ) の温度を 、 ,夜晶高分子前 駆体相溶液の熱相分離温度よ り も 9 t;高い温度に設定 し 、 強度 2 0 0 m W / c m ' の紫外線を照射 し 、 相分離過程にお け る静電容量を 測定 し た。 な お、 液晶パ ネ ル温度の調整や静電容量の測定方法、 液 晶パ ネ ルの作製方法、 およ びそ の他の詳細な 条件は後記第 1 発明群 の実施例 1 - 1 で説明す る 。
図 4 に 、 静電容量の蒯定結果を示す - 図 4 に示す よ う に 、 紫外線
1 3 差替え用紙 (規則 26)
照射開始か ら一定時間 ( T 1 .: の問は静電容量に 変化かな く 、 一定 時間後に急激に静電容量が増加 し 、 そ の後高 い レベル で安定 と な つ た。 こ の結果は、 一定時間 ( T 1 ) 後に相分離が開始 さ れ、 こ の時 点か ら急速に液晶の析出が進行 し た こ と が判 る : なお、 静電容量の 安定化は液晶の析出が終了 ( 高分子の重台が終了 ) し た こ と を示す も のであ る c
こ こ で、 図 4 に示す よ う に 、 照射か ら 相分離間始ま での時問を T 1 と し 、 相分離開始か ら終了 ま での時間を T 2 と し 、 こ の T 2 を静 電容量の値か ! 0 か ら 9 0 °(, に変化す る 時 j を T , で見積 も つ た場合、 時間 T 1 は、 紫外線照射開始の後 、 相分離が開始 さ れ る ま での時間に対応 し 、 時間 Τ , —:,„ は重台速度 に対応す る な お、 時間 T 2 を T " ,„„ ではな く て T , —り と し たの は、 T — , " と す る と 则定誤差が大 き く な る 力、 らであ る :
一般に紫外線強度が強い ほ ど、 高分子前駆体の重合速度が速 く な る。 し たが っ て 、 紫外線強度が強い ほ ど時間 T 1 、 T 2 が短 く な り 、 特に時間 T 2 が短 く な る 。 ま た 、 液晶高分子前駆体相溶液の熱相 分離温度 に比べて 、 相溶液の温度 ( パ ネ ル温度てあ り 、 重台温度て あ る ) が ¾ '、、 ほ と 、 高分子前駆体の ¾台かあ る g度進行す る ま で相 分離 し な く な る。 よ っ て 、 紫外線照射開始か ら 相分離開始での時間 T 1 が長 く な る。 つ ま り 、 時間 T 1 が長い こ と は、 相分離が開始さ れ る ま で に高分子前駆体の重合が進 π し て い る こ と を意味 し 、 液晶 の析出時に は高分子前駆体が 2 量体、 3 量体な どの多量体にな っ て い る。 そ し て、 多量体は単量体に比べ粘度が高 く 硬度が ¾いので 、 時間 T 1 が長 く な る と 、 高分子前駆体の粘度 · 硬度が大 き く な り 、 液晶折出核の発生密度が小 さ く な る つ ま り 、 時間 T 1 が長 い と 、 前記で説明 し た よ う に 、 変形 し た液晶滴が生成さ れ易 く な る。
更に、 液晶高分子前駆体相溶液の重合温度 と 重合速度 と の間に も
1 差替え用紙 (規則 26)
密接な関係があ り 、 重合温度が高い と 、 時間 T 2 が長 く な る。
_ 以上か ら 、 時間 T 1 、 T 2 を则定す る こ と に よ り 、 紫外線強度や 液晶パ ネ ル温度 重合温度 ) と の関係に お い て 、 形状の整 つ た液晶 滴を形成で き る 好適な相分離条件が把握で き る こ と が明 らかであ る
〔実験 2 :
実験 2 で は、 高分子前駆体の重合度 ( 粘度 · 硬度) と 液晶滴の形 伏変形の度台い 光学 ヒ ス テ リ シ ス性を 左右す る 要因) の関係、 紫 外線強度およ ひ重合温度 と 光学 ヒ ス テ リ ン ス の関係、 重合温度一定 と し た条件にお け る 紫外線強度 と 光学 ヒ ス テ リ シ ス の関係を明 ら か す る : なお、 待に明記 し な い限 り 紫外線強度 、 ¾合温度以外の条件 に つ い て は、 上記実験 1 と 同様であ る
初めに 、 重合温度 と 光学 ヒ ス テ リ シ ス性と の関係を図 5 ( 概念図 ) に基づい て説明す る。 既に説明 し た よ う に 、 重台温度が液晶高分 子前駆体相 /き液の熟相分離温度に近い と 、 相分離を起 こ し やす いの で 、 重台度が低い高分子前駆体中に液晶析出核が折出す る。 し たが つ て、 圻出核の発生密度が高 く な るか 、 高分 7·前駆体の粘度 · 硬度 が小 さ いの て 、 t斤出 し た拉滴は成長過程で相互に連結等 し て、 歪ん だ形状の液品滴が形成さ れ る。 一方、 重台温度が高 い と 、 高分子前 駆体の重合があ る程度進む ま で相分離が起 き な い . よ っ て、 あ る 程 度重台が進ん だ段階で相分離す る結果、 t斤出核の発生密度が小 さ く な る共に 、 析出核周囲の高分子前駆体の粘度 · 硬度が高いので 、 液 晶滴の形状が歪みやす く な る。 よ っ て 、 何れの場台 も 、 歪な形状の 液晶滴が分散 さ れた 高分子分散型液品が形成さ れ、 そ の結果と し て 光学 ヒ ス テ リ ノ ス が大 き く な る。 以上か ら 、 光学 ヒ ス テ リ シ ス 力 wj、 さ く で き る適正な重合温度を探す必要があ る 。
図 6 に 、 液晶 '、° ネ ル に対す る 紫外線強度 と 重台温度を変え た場台
1 5 差替え用紙 (規則 26)
におけ る 光学 ヒ ス テ リ シ ス の測定結果を示す ( 詳細は後記実施例 1 - 5 ) 。 なお、 こ の測定実験は 、 熱相分離温度が約 1 0 °C の液晶高 分子前駆体相溶液を用 いた も のであ る。
図 6 に示す結果か ら 明 ら かな よ う に 、 紫外線強度が i 1 0 m W ノ c m 2 (♦ —♦ ) で は重合温度が低い ほ ど 、 光学 ヒ ス テ リ シ ス が小 さ く な つ て い る。 そ し て、 紫外線強度が 2 0 0 m W / c m 2 、 3 0 0 m \\" / c m 2 、 4 0 0 m W / c m 2 、 δ 5 0 m W 2 に お い て は、 光学 ヒ ス テ リ シ ス が極小値を と る重台温度が存在す る と 共に 、 紫外線強度が強 く な る に つれて 、 前記極小値 と な る重合温度が高 温側に移 る 傾向があ る こ と が判 る。 更に 、 紫外線強度が弱 L、 ほ ど、 光学 ヒ ス テ リ シ ス が大 き い こ れ は、 紫外線強度が弱 I、場台 に は、 相分離開始後の相分離速度 ( 進行速度 ) が遅 く な り 、 ま た重台温度 が高 い場台に は、 粘度 ♦ 硬度か高 く な り 相分離の進 'Π速度が遅 く な る ので、 何れの場台に も /夜晶滴の歪みが大 き く な り 、 そ の結果 と し て光学 ヒ ス テ リ シ ス が大 き く な る こ と を意味 し て い る .:.
図 6 において、 光学 ヒ ス テ リ ン ス が最小値を と る 温度範囲 は、 重 温度が 1 2 。C ( 1 1 0 m W , ' c m の と き ) 〜 2 3 V ( 4 0 0 m W / c m
2 およ び 5 5 0 m W , ' c m ' の と き '
1 で あ り 、
小値は ) 6 〜 2 3 て' の範囲であ る :, ま た 、 光学 ヒ ス チ リ ン ス 1 ' > U下を実現 す る ため に は、 紫外線強度を 2 0 0 m W Z c m
2 以上 と す る必要が あ る こ と が判 る。 なお、 2 3 て は、 熟相分離温度 ( 1 0 °C ) よ り 1 3 °C高い温度であ る 。
図 1 2 に 、 図 6 の結果を紫外線強度 と 光学 ヒ ス テ リ シ スが最低 と な る重台温度 と の関係で示すこ こ の図 1 2 に基づいて 、 重台温度 と 紫外線強度を好適に設定すれば、 光学 ヒ ス テ リ ン スが小 さ い液晶表 示素子が得 ら れる。 但 し 、 液晶の光分解と 、 低温域に おけ る 光学 ヒ ス テ リ シ ス 低減効果の双方を勘案 し た場台、 紫外線強度 と し て は、
1 6 差替え用紙 (規則 26)
1 1 0 m W / c m 2 以上、 4 0 0 m W · " c m 2 以下 と す る のが好ま し い。
以上の桔果に よ り 、 紫外線の照射強度 に し て 、 光学 ヒ ス テ リ ン ス が最低値 と な る 重 台温度の付近を選択 し 、 相分離 · 重台を行 う こ と に よ り 、 光学 ヒ ス テ リ シ ス を大 き く 低減す る こ と がで き る こ と は 明 らかであ る。
〔実験 3 J
実験 : j で は、 液晶パ ネ ル に対す る紫外線の照射強度を 2 0 0 m W c m 2 共通 と し 、 重台温度のみを変え た液晶パ ネ ルを作製 し て、 こ の液晶パ ネ ルついて、 重台温度 と の関 で時間 T 1 、 時間 T 2 を 測定 し た。 なお、 他の製造条件は後記実施例 1 - 1 と 同様であ る。 図 7 に /則定結果を示す: 図 7 か ら明 らかな よ う に 、 重合温度が高 く な る ほ ど、 概ね時間 T 1 、 時間 T 2 と も長 く な つ た 重合温度が 高 い ほ ど T 1 が長いの は、 、 高分子前駆体の重合が進ん だ段階で相 分離が開始さ れる こ と を意味す る 。 ま た 、 重合温度が低い場台よ り も重合温度が高い場台の方が、 相分離開始か ら相分離終了 ま での時 間 T 2 も長 く な つ てい る力、 、 こ れ は相分離開始 ま で にかな り 重 台が 進むみ粘度が高 ま る結果、 相分離開始 ¾の £合反 が進み難 く な る た め と 考え られ る。
〔実験 4 〕
更に、 重合温度を 1 3 °C —定 と し て紫外線強度のみを変え 、 他の 条件を図 6 の場合 と 同様に し て種 々 の素子を作製 し 、 紫外線強度 と 光学 ヒ ス テ リ シ ス の関係を調べた。 そ の結果を図 8 に示す。 図 8 力、 ら 、 紫外線強度を強 く す る ほ ど 、 光学 ヒ ス テ リ ン ス を小 さ く で き る こ と 、 およ び紫外線強度を 1 0 0 m \V Z c m 以上と すれば、 光学 ヒ ス テ リ シ ス を 1 . 5 °·(·以下にで き る こ と が判 る - 詳細 に は、 例え
差替え用紙 (規則 26)
ば紫外線強度を 2 0 0 m W ,パ c m ' と すれは 、 光学 ヒ ス テ リ ソ ス を 約 i % と で き 、 3 0 0 m W / c m 1 と すれば、 約 0 . 8 ¾で き 、 ·5 0 0 m W c m 2 と すれば、 約 0 . 3 () 0 の 光学 ヒ ス テ リ シ ス持性を 有す る液晶表示素子が実現で き る こ と 力 <判 る。
なお、 紫外線強度を強 く す る ほ ど、 先 ヒ ス テ リ ソ スが小さ く な る のは、 紫外線強度を強 く す る と ί:台速度が速 く な り 、 液晶滴の成 長が速やかに進行す る 等の た め、 歪みの少な い大 き さ の揃 つ た液晶 滴が形成さ れ る ため と 考え ら れ、 こ の よ う な紫外線強度の効果を確 実にす る に は、 紫外線強度 と 重合温度の組み合わせて ϊ夬ま る Τ 2 ( 重合速度の対応) を測定すればよ い - 【 実験 5
実験 「) で は、 紫外線強度 と 重台温度を種 々 に 変え て 作製 し た液晶 ペ ネ ルを用 いて 、 実験 1 と 同様に し て静電容量を測定 し 、 時間 Τ 1 と 時間 Τ 2 ( 1 0 % - 9 0 で定義 さ れ る時間 Τ 2 ) を求めた結果 に基づいて 、 Τ 1 と 2 の関係を明 らかにす る。
図 9 に、 時間 Τ 2 と 光学 ヒ ス テ リ ン ス の関係におけ る /則定桔果を 示す . 図 9 か ら 、 時間 Τ 2 力、 6 沙以下の と き に 光学 ヒ ス テ リ ン スか 約 2 °η以下 と な り 、 時間 Τ 2 力 に 5 秒以下の と き に 、 光学 ヒ ス 亍 リ シ スが約 1 . 4 以下 と な る こ と 、 光学 ヒ ス テ リ ン ス を約 0 . 8 (?ο以下にす る に は、 時間 Τ 2 を 2 . 5 杪以下に す る 必要があ る こ と 力く判る。 ま た、 光学 ヒ ス テ リ シ ス を 0 . 5 %以下にす る に は、 時間 Τ 2 を 1 . 5 秒以下 と す る必要があ る こ と が判 る —
実験 5 の測定結果を 、 時間 Τ 1 と 時間 Τ 2 の関ほ;で図 1 4 に示す : 図 1 4 か ら 、 時間 Τ 1 と 時間 Τ 2 に はほぼ IEの相関があ り 、 T 2 = a · T 1 τ b ( a , b は一次関数式の定数 ) で近似で き る こ と が 判 る。 そ し て、 こ の一次関数式に おけ る 数 a は、 紫外線強度に あ ま り 依存せず、 ほぼ 0 . 1 以上、 〔に 7 以下 と な る こ と が判 つ た。
1 8 差替え用紙 (規則 26)
図 1 4 の結果は、 紫外線照射開始か ら相分離開始 ま での時間 T 1 が長い と 、 相分離開始時ま で に高分子前躯体の重台が進み、 ,容液粘 度や硬度が高 く な る ので、 そ の結果 と し て時間 T 2 ( 重合速度 ) が 遅 く な る こ と を示す も の と 考え ら れ る。
なお 重合速度は、 添加剤を 含む高分子前駆体組成物の組成を変 え る こ と に よ っ て も調節で き 、 例えば重台促進剤を添加す る こ と に よ り 重合速度を早め る こ と かで き る :
ま た 、 本発明者 ら は、 相分離速度が基板界面に絶緣層を形成す る こ と でに よ つ て も 変化す る こ と を確 ¾ し て い る : こ れは、 基板界面 付近で液晶が析出す る 場台 、 基板 _ -—の表面張力の影響を受け る ため と
9
考え られ、 液晶に対す る 表面張力が大 き い ほ ど、 相溶液か ¾晶が 速 く 折出す -3 0
( 2 ) 第 2 発明群
第 2 発明群は、 主に高分子分散型液晶の相分離におけ る 製造条件 ( 重台温度、 紫外線強度、 紫外線照射時間) と 、 液晶滴の粒径、 液 晶分子の配向転移温度、 液晶分子の チ ル 卜 角 、 およ びア ン カ リ ン グ 強度 と の関 ^、 さ ら に 、 こ れ ら と 光学 ヒ ス テ リ ン ス と の関係を明 ら かに し て、 液晶表示素子の使用温度 ( 素子の駆動時の温度 ) 範囲内 、 特に低温時に おけ る 光学 ヒ ス テ リ ン ス を飛躍的に 低减 し 、 良好な 表示性能が得 ら れる液晶表示素子を作製す る こ と を 目的 と す る u こ の第 2 発明群では、 上記ア ン カ リ ン グ強度の大 き さ を見積 も る 指標 と し て、 下記式 2 — 1 で定義さ れ る ア ン カ リ ン グ指数を導 入 し 、 こ の ア ン カ リ ン グ指数を活用 し てい る 。
ア ン カ リ ン グ指数二 (' V 9 0 X R ) / d · · · 式 2 — 1
1^ 、
V 9 0 は、 素子温度力く 3 0 でで透過率力、 9 0 °„ と な る と き の印加電
差替え用紙 (規則 26)
圧、
d は、 基板間隔、
R は、 液晶滴の粒径、 も し く は高分子マ 卜 リ ク ス網 目 間隔であ る こ の第 2 発明群は、 次の態様で構成 さ れて い る。 すな わ ち 、
( 1 9 ) 内側面に そ れぞれ電極を備え た -一対の基板の間に 、 高分 子分散型液晶が挟持 さ れた高分子分散型液品表示素子であ っ て 、 前記高分子分散型液晶は、 高分子化 物を ^み構成さ れた マ ト リ ッ ク ス連続相中に液晶滴が分散保待 さ れ、 ま た は高分子化 ^物を 含 み構成さ れた三次元網 目状マ 卜 リ ッ ク ス の網 内 に液晶滴が分散保 持 さ れた も のであ り 、 前記電極に電圧か印加 さ れて い な い と き にお け る前記液品滴内の液晶分子の配 ^ か 、 品滴 と 高分子化 台物 と の界面近傍に 少な く と も 2 つの極を有す る ハ イ ポ ー ラ 型であ り 、 かつ前記液晶の透明点転移温度を T n と し た と き 、 少な く と も 当該 素子の使用温度が 5 °Cか ら ( T n - 5 J Vの温度 ϋ囲内に あ る場合 にお いて、 前記ハ イ ポ ー ラ 型の配向形態が維 ίΐ さ れて い る,、
( 2 0 ) 上記 ( 1 9 ) の態様に い て 、 前 電極に電圧を印 ¾J し な い と き 、 液晶滴 と 高分子化台物 と の界面近傍 に 位 す る 液晶分子の 上 己界面 に対す る チ 'し 卜 角 力、、 1 0 度以下であ る
( 2 1 ) 上記 ( 1 9 ) の態様に おいて 、 前記素子の使用温度が 0 て力、 ら ( T n — 5 ) ての温度範囲内で、 前記ハ イ ポ ー ラ 型の配向形 態が維持 さ れて い る 。
( 2 2 ) 上記 ( 2 1 ;) の態様において 、 前記電極に電圧を印加 し な い と き 、 液晶滴 と 高分子化台物 と の界面近傍に 位置す る液品分子 の !:記界面に対す る チ ル 卜 ^ が、 1 0 度以下て あ る、.
( 2 3 ) 上記 ( 1 9 ) の態様に おいて 、 前 ^素子の使用温度が -
「) °Cか ら ( T n - 5 ) Xの温度 Ϊ5囲内で 、 前記バ イ ボ ー ラ 型の配向
2 0 差替え用紙 (規則 26)
形態が維持 さ れてい る。
( 2 4 ) 上記 ( 2 3 ) の態様に おいて、 前記電極に電圧を印加 し な い と き 、 液晶滴と 高分子化 台物 と の界面近傍に位置す る液晶分子 の上記界面に対する チ ル 卜 角 が、 1 0 度以下であ る。
( 2 5 ) 上記 ( 〖 9 ) の態様に おいて、 前記基板 と 高分子分散型 液晶 と の界面近傍を除 く 領域に位置す る 液晶滴が、 ほぼ同一の形状 と 大 き さ であ る。
( 2 6 ) 上記 ( 2 5 ) の態様に お いて 、 前記液晶滴のパ ラ ツ キ力く 、 1 0 %以内であ る 、 ¾求項 2 5 に記載の高分子分散型液晶表示素 子。
( 2 7 ) 上記 ( 】 9 ) の態様に おいて 、 前記基板 と 高分 子分散型 液晶 と の界面近傍を除 く 領域に位置す る液晶滴がほぼ同 - の形状 と 大 き さ であ り 、 前記電極に電圧を印加 し な い と き 、 液晶滴 と 高分子 化台物 と の界面近傍に位置す る液晶分子の前記界面に対す る チ ル ト 角力、 1 0 度以下であ る。
( 2 8 ) 上記 ( 1 9 ) な い し ( 2 7 ) の態様に お いて 、 前記「; ¾分 子化合物が、 単官能丁 ク リ レ ー ト およ び / ま た は多官能ァ ク リ レ ー 卜 を a む重合物よ り な る
( 2 9 ) 上記 ': 2 8 ) の態様において 、 前記単官能丁 ク リ レ ー ト が 、 イ ソ ス テ ア り ノレ Ύ ク リ レ 一 卜 であ り 、 前記 多官能ァ ク リ レ ー 卜 力〈 、 ト リ エ チ レ ン グ リ コ ー ル ジ ァ ク リ レ ー 卜 、 P E G # 2 0 0 ジ 丁 ク リ レ ー ト 、 P E G # 4 0 0 ジ ァ ク リ レ ー 卜 、 ネ オ ペ ン チ ノレ グ リ コ ー ル ジ ァ ク リ レ ー ト 、 1 , 6 — へ キ サ ン ジ ォ 一 ノレ ジ ァ ク リ レ ー 卜 、 卜 リ メ チ ロ ー ル プ リ パ ン 卜 リ ア ク リ レ ー ト 、 ペ ン 夕 エ リ ス り 卜 一 ル ト リ ア ク リ レ ー ト 、 Sび下記化学式 1 で表 さ れ る 2 官能 ゥ レ タ ン ァ ク リ レ 一 ト よ り な る 群力、 ら選択 さ れ る 1 種以 上 であ る,:
差替え用紙 (規則 26)
化学式 1
CH2 = CHCOO-R' -OOCNH- (R-NHCOO- ( ポ リ オ ー ル) OOCNii) n -R-NHCOO-R' -OCOCH 一 CH,
但 し 、 n は整数。
( 3 0 ) 内側面にそ れぞれ電極を備え た一対の S板の間に 、 高分 子分散型液晶が挟持さ れた高分子分散型液晶表示素子にお いて 、 前記高分子分散型液晶は、 高分子化台物を ^み構成さ れた マ 卜 リ ッ ク ス連铳相中に,夜晶滴か分散保待 さ れ、 ま た は卨分子化合物を 含 み構成さ れた三次元網 目状マ 卜 リ ッ ク スの網 Π内に液晶滴が分散保 待 さ れた のであ り 、 前記高分子分散型液晶表示素子の電圧 · 透過 率特性に おけ る素子温度 3 0 て'での透過率 9 0 (\,の電圧値を V 9 0 と し 、 前記 対の基板の間隔を d と し 、 前記液 «¾滴の平均粒径を R と し た と き 、 ( V 9 0 X R ) ノ' d の値力〈 0 . 7 以上であ る 。
( 3 1 上記 ( 2 8 ) の態様において、 前記液晶滴内の液晶分子 の配向状態か、 液晶滴 と 高分子化 &物 と の界面近傍に少な く と も 2 つの極を有す る バ イ ボ ー ラ 型てあ る :
( 3 2 上 ( 1 ) の態様において 、 riii 電極に電 ΓΕを印加 し な い と き 、 ,夜晶滴 と 高分子化 台物 と の界面近傍に 位置す る 液晶分子 の前記界面に対す る チ ル 卜 角が、 1 0 度以下であ る
( 3 3 ) 上記 ( 3 1 ) の態様において、 前記ハ イ ポ ー ラ 型の配向 形態が、 前記液晶の透明点転移温度を T n と す る と き 、 少な く と も 当該素子の使用温度が 5 "Cか ら ( T n - 5 ) て'の温度範囲内に あ る 場合において維持 さ れてい る 。
( 3 4 ) 上記 ( 3 3 ) の態様において、 前 電極に電圧を印加 し な い と き 、 ,夜晶滴 と 高分子化合物と の 界面近傍 に位置す る液晶分子 の前記界面に対す る チ ル 卜 角 が、 1 0 度以下であ る ,.,
2 2
差替え用紙 (規則 26)
( 3 5 ) 上記 ( 3 0 ) の態様において、 前記パ イ ポ ー ラ 型の配向 形態が、 前記液晶の透明点転移温度を T n と す る と き 、 当該素子の 使用温度が 0 °Cか ら ( T n - 5 ) での温度範囲内 にあ る場合にお 、 て維持さ れて い る。
( 3 6 ) 上記 ( 3 5 ) の態様にお いて、 前記電極に電圧を印加 し な い と き 、 液晶滴 と 高分子化台物と の界面近傍に位置す る 液晶分子 の前記界面に対す る チ ル 卜 角 が、 1 0 度以下であ る 。
( 3 7 ) 上記 ( 3 1 ) の態様において、 前記パ イ ポー ラ 型の配 向形態が、 前記液晶の透明点転移温度を T n と す る と き 、 当該素子 の使用温度が — 5 °Cか ら ( 丁 n - 5 ) の温度範囲内にあ る場台に おいて維持 さ れてい る .-,
( 3 8 ) 上記 ( 3 了 ) の態様に お いて 、 前記電極に電圧を印加 し な い と き 、 液晶滴 と 高分子化台物 と の界面近傍に位置す る 液晶分 子の前記界面に対す る チ ル 卜 角 が、 〗 0 度以下であ る .,
( 3 9 ) 内側面に そ れぞれ電極を備え た -対の基板の間に、 液 晶 と 高分子前駆体を 含む液晶高分子前駆体相溶液を配置 し た後、 前 記基板面に紫外線を照射 し て、 前記液晶高分子前駆体相溶液中の液 晶 と 高分子前駆体 と を相分離 さ せ る こ と に よ り 、 高分子マ ト リ ッ ク ス 中に液晶滴が分散保持 さ れた高分子分散型液晶を作製す る相分離 工程を備え る 高分子分散型液晶表示素子の製造方法において、 前記紫外線を照射す る 際におけ る前記液晶高分子前駆体相溶液の 液温を、 前記液晶高分子前駆体相溶液の熱相分離温度よ り も 高 い温 度にす る。
( 4 0 ) 上記 ( 3 9 ) の態様に お いて 、 前記液晶高分子前駆体 相溶液の液温を前記液晶高分子前駆体相溶液の熱相分離温度よ り も 2 て〜 I 5 "C高い温度にす る。
( 4 1 ) 上記 ( 3 9 ) の態様において 、 前記紫外線の照射強度
2 3 差替え用紙 (規則 26)
を 1 0 0 m W / c m ' 以上 と す る。
( 4 2 ) 上記 ( 3 9 ) の態様において、 前記液晶高分子前駆体 相溶液の液温を前記液晶高分子前駆体相溶液の熟相分離温度よ り も 3 て〜 1 3 て高い温度 と す る と 共に 、 前記紫外線の照射強度を 1 6 0 m W / c m - 〜 4 0 0 m W /' c m 2 と す る (,
( 4 3 ) 内側面に そ れぞれ電極を備え た一対の基板の間に 、 液 晶滴が高分子化台物を a み構成さ れた マ 卜 リ ッ ク ス連铳相中に分散 保持さ れ、 ま た は液品滴が高分子化合物を ^み構成 さ れた三次兀網 目状マ 卜 リ ッ ク スの網 目 内 に分散保持 さ れた 高分 子分散型液晶が挟 待さ れた高分子分散型液晶表示素子であ り 、 前記電 ^に電圧が印加 さ れてい な い と き におけ る 前記液晶滴内の液晶分子の配向形態力、、 液晶滴 と 高 ' 子化 物 と の界面近傍に 少な く と 2 つの極を有す る バ イ ポ ー ラ 型であ り 、 当該高分子分散型液晶表示素子に使用 さ れて い る液晶の透明点転移温度を T n と す る と き 、 当該素子の使用温度 力く 5 °Cか ら ( T n - 5 ) ての温度範 ffl内でバ イ ポ ー ラ 型の配向形態 が維持 さ れる高分子分散型液品表示素子の製造 法てあ っ て、 液晶 と 高分子前駆体を 含む液品高分子前 s区体 ffl 液を一 の基 の間に配置 し 、 前記液晶高 分子前駆体相溶液の 温を前記液晶「 分 子前駆体相 ¾液の熟相分離温度よ り も 高い温度 に維持 し た状態で 、 前記液晶高分子前駆体相溶液 に紫外線を照射 し て 、 液晶 と 高分子化 合物 と を相分離さ せ る こ と を特徴と す る。
( 4 4 ) 上記 ( : 9 ) の態搽にお いて 、 前記液晶高分子前駆(本 相溶液の液温を前記液晶高分子前駆体相溶液の熟相分離温度よ り も
2 ° ( 〜 1 5 て高い温度 と し 、 かつ前記紫外線の照射強度を i 0 () m
W / c m 2 以上と す る。
( 4 5 ) 上記 ( 4 3 ) の態様にお いて、 前 液晶卨分子前駆体 相溶液の液温を前記液晶高分子前駆体相溶液の熱相分離温度よ り も
2 4 差替え用紙 (規則 26)
6 て〜 1 3 °C高 く し 、 かつ前記紫外線の照射強度を 1 6 0 m W c m " 〜 4 0 0 m W c m 2 と す る :
( 4 6 ) 上記 ( 3 9 ) な い し ( 4 5 .) の態様にお いて、 前記液 晶高分子前駆体相溶液か、 単官能ァ ク り レ ー 卜 およ びノ' ま た は多官 能ァ ク リ レ ー 卜 を 含む も のであ る。
( 4 7 ) 上記 ( 4 6 ) の態様において、 前記単官能丁 ク リ レ ー ト 力く、 イ ソ ス テ ア リ ル ァ ク リ レ ー 卜 であ り 、
前記多官能丁 ク リ レ ー ト 力く、 卜 リ エチ レ ン グ リ コ 一 ル ジ ァ ク リ レ — 卜 、 P E G 2 0 0 ジ 了 ク リ レ ー 卜 、 P E G 二 4 0 0 ジ 丁 ク リ レ — 卜 、 ネ オペ ン チ ル グ リ コ ー ル ジ ァ ク リ レ ー 卜 、 1 . 6 — へキ サ ン ジ オ ー ル ジ ァ ク リ レ ー 卜 、 卜 リ メ チ ロ ー ル プ リ パ ン ト リ ア ク リ レ ー 卜 、 ペ ン タ エ リ ス リ ト ー ル ト リ ァ ク リ レ ー 卜 、 ¾び下記化学式 1 で 表 さ れる 2 官能 ウ レ タ ン ァ ク リ レ ー 卜 よ り な る 群力、 ら選択 さ れ る 1 種以上であ る。 化学式 1
CH. - CHCOO-R' -OOCNII' (R-NIIC00- ( ボ リ オ ー ル) - 00 C ' H )„ - R HC00- ' 0C0CH 一 C ί
但 し 、 η は整数:
( 4 8 ) 内側面に そ れぞれ電極を備えた一対の基板の間に、 液 晶滴が高分子化合物を aみ構成さ れた マ 卜 リ ッ ク ス連続相中に 分散 保持 さ れ、 ま た は液晶滴が高分子化合物を含み構成さ れた三次元網 目状マ 卜 リ ッ ク ス の網 目 内に分散保待 さ れた高分子分散型液晶が挟 持 さ れた 高分子分散型液晶表示素子であ り 、 前記高分子分散型液晶 表示素子の電圧 · 透過率特性におけ る 素子温度 3 0 °Cでの透過率 9 0 の電圧値を V 9 0 と し 、 前記一対の基板の間隔を d と し 、 前記
2 5 差替え用紙 (規則 26)
液晶滴の平均粒径を R と し た と き 、 ( V 9 0 X R ) , d の値が 0 . 7 以上であ る高分子分散型液晶表示素子を製造す る 方法であ っ て、 液晶 と 高分子前駆体を含む液晶高分子前駆体相溶液を一対の基板 の間に配置 し 、 前記液晶高分子前駆体相溶液の液温を前記液晶高分 子前駆体相溶液の熱相分離温度よ り も 高い温度に維持 し た状態で 、 前記液晶高分子前駆体相溶液に紫外線を照射 し て 、 液晶 と 高分子前 駆体 と を相分離さ せ る こ と を特徴 と す る。
( 4 9 ) 上記 ( 4 8 ) の態様にお いて 、 前記液晶高分子前駆体 相溶液の液温を前記液晶高分子 ¾駆体相溶液の熱相分離温度 よ り も 2 て〜 〖 5 て高い温度 と し 、 かつ前記紫外線の照射強度を 1 0 0 m W / c m 2 以上 と す る,
( 5 0 ) 上記 ( 4 8 ) の態様にお いて 、 前記液 高分子前駆体 相溶液の液温を前記液晶高分子前駆体相溶液の熱相分離温度よ り も 6 ° (: 〜 1 3 て高い温度 と す る と 共に 、 前記紫外線の照射強度を 1 6 0 m W / c '1 〜 4 0 0 m W c m と す る 。
( 5 1 ) 上記 し 1 8 ) な い し ( 5 0 ) の態様に おいて 、 記(夜 晶 Ά分子前駆体相溶液が、 単官能丁 ク リ レ 一 卜 およ び , ま た は 宫 能 ァ ク リ レ ー 卜 を 含む も の で あ る つ
( 5 2 ) 上記 ( 5 1 ) の態様に お いて、 前記単官能ァ ク リ レ ー ト 力く 、 イ ソ ス テ ア リ ノレ ア ク リ レ ー 卜 で あ り 、
前記多官能ァ ク リ レ 一 卜 力、'、 卜 リ エ チ レ ン グ リ コ ー ル ジ 丁 ク リ レ — 卜 、 P E G # 2 0 0 ジ ァ ク リ レ ー 卜 、 P E G # 4 0 0 ジ ァ ク リ レ — 卜 、 ネ オペ ン チ ノレ ク" リ コ ー ル ジ ァ ク リ レ ー ト 、 1 , 6 — へ キ サ ン ジ オ ー ル ジ ァ ク リ レ ー 卜 、 卜 リ メ チ ロ ー ノレ プ リ パ ン 卜 リ ア ク リ レ ー 卜 、 ペ ン 夕 エ リ ス り ト ー ル 卜 リ ア ク リ レ ー 卜 、 及び下記化学式 1 で 表 さ れ る 2 官能ウ レ ク ン 了 ク リ レ ー ト よ り な る君 Ϊか ら選択 さ れ る 1
2 6 差替え用紙 (規則 26)
種以上であ る。
_ 化学式 1
CH, - CHCOO R' OQCNH- (R-NHC00- ( ポ リ オ — ノレ )一 00CNH )„ -R-NHC00-R' - 0C0CH CH2
但 し 、 n は整数つ
( 5 3 ) 高分子化台物を 含み構成 さ れた マ ト リ ッ ク ス連統相中 に液晶滴か 分散保待 さ れ、 ま た は高分子化合物を aみ構成 さ れた三 次元網 目状マ 卜 リ ッ ク ス の網 目 内に液晶滴が分散保持 さ れてな る 高 分子分散型液品か、 内側面に そ れぞれ電極を備え る 一対の基板の問 :こ挟持 さ れた高分子分散型液晶表示素 Γ·にお いて、 前記高分子分散 型液晶表示素子は 、 素子の静電容量比率を下記式 3 - で定義す る と き 、 光の素子透過率が 1 0 ¾以上 と な る電圧において 、 前記静電 容量比率力く 6 0 °,,以上 と な る よ う に構成 さ れて い る。 静電容量比率 (素子に任意の電圧を 印加 し た と き の静電容量, ' 電圧印加に おけ る最大の静電容量) ベ ! 0 0 式 3 :3
' 5 ; 上記 5 3 ) の態様に お い て 、 前記最大印加電圧が 1 0 V以上であ る こ と を特徴 と す る。 上記 し た各構成の意義を説明す る。
前述の よ う に、 本発明者 ら は、 高分子マ ト リ ク ス中での配向変化 に ί半 う 電気光学特性の測定を行い、 低温で液晶がバ イ ポ ー ラ 型の配 向形態等か ら ラ ジ ア ル型の配向形態に転移 し た場合に、 光学 ヒ ス テ リ シ ス が増大す る現象を新た に見出 し た。 そ こ で 、 比絞的低温時に お いて も 、 ラ ジ ア ル型の配向形 への転移を抑制す る こ と に よ り 、
2 7 差替え用紙 (規則 26)
すなわち液晶表示素子の使用温度範囲内で 、 液品の配向形態がほぼ 同一であ る よ う にす る こ と に よ り 、 持に低温時の光学 ヒ ス テ リ シ ス を飛躍的に低減 し 、 広い温度範囲で良好な表示性能を得 る こ と がで き る。
上記配向 移の抑制につ い ての説明に先立 っ て 、 こ の配向転柊が 生 じ る メ 力 二 ズム を簡単に説明す る と 次の通 り であ る . 高分子 と の 界面の液晶分子は、 比較的高温時に は所定の チ ル 卜 角 を有 し た配向 と な る。 一方、 低温に な る と 、 界面の液晶分子が界面に垂直な配向 と な る。 と こ ろで、 高分子中 に液晶が分散 さ れた高分子分散型液晶 表示素子におけ る 、 高分子マ ト リ ク ス 内の液晶分子の配向形態は、 上≤己高分子 と /夜品 と の 界面の液晶分子の配向 に強 く 依存す る . ォな わ ち 、 高分子マ 卜 リ ク ス内の液品の配向形態は、 界面の液晶分子の ポ テ ン シ ャ ルエ ネ ルギを 含む弾性ェ ネ ルギが最小値を取 る 配向形態 と な る。 そ こ で、 比較的高温に な る と 、 液晶滴の内部の液晶分子は 、 こ れに 規定 さ れた配向 と な り 、 '、 イ ポ 一 ラ 型の配向形態 と な る 一方、 低温に な る と 、 ラ ジ 丁 ル型の配向形態への $έ移が生 じ る ^ 本発明者 ら は、 上記配向 fe移 &度が、 高分子 と 液品 と の界面の ァ ン カ リ ン グ強度に 依存 し 、 ア ン カ リ ン グ強度を き く す る こ と に よ り 、 配向転移温度を低下 さ せ得 る こ と を ¾出 し た こ れ は、 Γ 分子 と 液晶材料 と が接す る 界面での液 H 分子の配向 は、 界面でのァ ン 力 リ ン グ強度に よ り 決定 さ れ、 ア ン カ リ ン グ強度が弱け れは液晶分子 の分子長蚰か回転 し ゃす く な る 一方、 逆に強け れば界面に強 く 束縛 さ れる た めに 界面近傍の液晶分子は勅 き に く く な る た めであ る と 考 え ら れる。
ただ し 、 上記ア ン カ リ ン グ強度を直接測定す る こ と は、 現在の枝 ¾では極めて困難であ る 。 そ こ で本発明者 ら は、 前述の よ う に 、 ァ ン カ リ ン グ強度の 目 安 と し て 、 素子温度力、 3 0 て'で透過率力、 9 0 °o
2 8 差替え用紙 (規則 26)
と な る と き の電圧を V 9 0 、 基板間隔を d 、 高分子マ ト リ ク ス の 立 ί圣 (液晶滴の粒径) 、 も し く は網目 間隔を R と し た と き の ( \' 9 0 X R ) Z d を ア ン カ リ ン グ指数 と し て導入 し た:
すなわち 、 間隔が d であ る 1 対の基板に対 し て粒怪が R の液晶滴 が厚さ 方向につ なが っ て形成 さ れていた と す る と 、 d Z R に よ り 基 板間に存在す る 液晶滴の数を求め る こ と がで き る:, そ こ で、 V 9 0 を上 i己の d Z R で割 る と 、 (' V 9 0 X R ) / d と な り 、 こ れは透過 率力く 9 0 の と き のマ 卜 リ ク ス 一個当 た り の印加電圧を示す こ と に な る。 し た力〈 つ て、 界面の ア ン カ リ ン グ強度が小 さ ければ、 V 9 0 X R ) ,/' d の値は小さ く な り 、 逆では大 き く な る c こ れ は丁 ン 力 リ ン グ強度が弱 L、 ほ ど、 液晶分子はよ り 小さ い電界強度て電界方向 に揃 う た めで あ る :
上記ア ン カ リ ン グ指数 と 配向転移温度 と の相関関係を調べた結果 を図 2 0 に示す こ れによ り 、 使用温度範囲の下限を 1 0 て以下に す る ため に は、 ( V 9 0 X R ) / d を 0 . 7 以上と すればよ い こ と が判明 し た: 同様に、 使用温度範囲の下限を 5 °C以下にす る ために は、 ^ V 9 0 X R ) ノ d を 0 . 8 以上、 0 °C以下にす る ために は 0 . 9 以上 と すればよ い こ の よ う に 、 ア ン カ リ ン グ指数 ( 丁 ン 力 リ ン グ強度 ) を制御す る こ 上 に よ っ て、 所望の使用温度範囲に じ た 液晶表示素子を形成す る こ と が可能に な り 、 特に 、 ア ン カ リ ン ゲ指 ¾を大 き く し て、 従来よ り も 更に低い温度での使用が可能な高分子 分散型液晶表示素子を形成す る こ と がで き る。
さ ら に 、 本発明者 ら は、 上記ア ン カ リ ン グ強度が、 紫外線照射時 の高分子の重台温度等に依存す る こ と を 見出 し 、 ア ン カ リ ン グ強度 を所望の大 き さ に設定す る 技術を確立 し た。 すなわ ち 、 液晶 ¾示素 子の製造は、 所定の間隔を あ けて対向配置 さ れた 1 対の ガラ ス 基扳 の間に高分子駆動体 と 液晶 と の相溶物が注入 さ れて成る 液晶 ' 不 ル
2 9 差替え用紙 (規則 26)
を所定の温度に保ち 、 紫外線を照射 し て相分離に よ り ί夜品を析出 さ せ る と と も に上記高分子駆動体を重合 さ せ る こ と に よ り 行われる c そ の際、 従来は上記所定の温度が相分離の生 じ る 温度 と ほぼ同一で あ つ たの に対 し て、 相分離が生 じ る よ り も 少 し 高い所定の温度に保 た状態で紫外線を照射す る と 、 相分離か生 じ る 温度の条件を示す ス ピ ノ ー ダル分解の相分離 ラ イ ン が高温側に急速に変移 し 、 上記相 分離ラ イ ンが液晶パ ネ ルの温度に達 し た と き に相分離が生 じ る。 そ し て、 上記紫外線照射時に おけ る 液晶バ ネ ルの上記所定の温度 ( 高 分子駆動体 と 液晶 と の混合溶液の温度 ) を制御す る こ と で 、 ア ン カ リ ン グ強度を所望の大 き さ に 定す る こ と かで き る。
上記の よ う に紫外線照射時の液 ΗΗΒ 'く ネ ルの温度 に よ っ て ア ン カ リ ン グ強度が変化す る のは、 以下のよ う な理由 に よ る と 考え ら れ る : 相分離に よ り 折出す る 液晶の周囲の高分子前駆体の审台度は、 そ の 際の液晶パ ネ ルの温度に応 じ て異な り 、 配置温度が高い ほ ど高分子 前駆体は多量体 と な る ので表面粘度が高 く な る :' ま た、 記表面粘 度 と ア ン カ リ ン グ強度 と は相関関係を有 し 、 表面粘度が高 く な る と 、 ア ン カ リ ン グ強度は大 き く な る。 そ れゆえ 、 紫外線照射時の液 ¾ パ ネ ル の温度を高 く す る こ と に よ り 、 丁 ン 力 り ン グ強度が 大 き く な る。
し たが っ て、 液晶表示素子の製造過程にお け る 紫外線照射時の液 晶パ ネ ルの温度を高 く す る こ と によ り 、 パ イ ボ ー ラ 型の配向形態か ら ラ ジ ア ル型の配向形態への車云移温度を低下 さ せて、 低温時の光学 ヒ ス テ リ ン ス を低減 し 、 広い温度範囲で良好な ¾示性能を有す る 液 晶表示素子を得 る こ と がで き る。
なお、 上記液晶 ' - ネ ル の温度が高す ぎる と 、 重台時間が長 く な る ため、 液晶滴の粒径が大 き く な る。 こ の場合、 例えばガラ ス基板の 表面に 傷な どがあ る と 、 液晶の析出程度が異な る 等のた め に粒径の
3 0 差替え用紙 (規則 26)
む らが生 じ やす く な り 、 表示画面全面にわた つ て均一な 表示を得 ら れな く な る おそ れがあ る。 そ れゆえ 、 液晶パ ネ ルを例えば相分離が 生 じ る温度よ り も 、 3 °C 〜 1 5 °C高い温度に 保 つ た状態で紫外線を 照射す る こ と が好ま し い。
ま た、 液晶パ ネ ル に照射す る紫外線の強度は、 所定の強度よ り も 高 く 設定す る こ と が好ま し い: なぜな ら ば、 紫外線の強度が低い場 台に は、 重合速度が遅 く な り 、 や は り 液晶滴の粒径が大 き く な つ て 、 均一な表示を得 ら れな く な る おそ れがあ る か らであ る。 具体的に は、 例えば 1 0 0 m W / じ in 2 以上の紫外線を照射す る こ と が好ま し い - 一方、 バ ィ ポ 一 ラ 型の配向形態か ら ラ ジ ァ a 型の配向形態に転移 す る 温度 は、 添加剤の添加等に よ っ て 、 高分子 と の 界面の液晶分子 のチ ル ト 角 を小さ く す る こ と に よ つ て も 低下 さ せ る こ と がで き る こ れは、 上記チ ル ト 角 力く小さ い ほ ど、 バ イ ポ ー ラ 型の配向形態 と ラ ジ ア ル型の配向形態 と のエ ネ ルギー差が大 き く 、 パ イ ポ ー ラ 型の配 向形態の方がェ ネ ルギー的に安定な ためであ る ,: 具体的に は、 例え は上記チ ル ト 角 を 1 0 以下、 よ り 好ま し く は 5 J 以下にすれば、 ラ ジ ア ル型の配向形態への ¾柊が起 こ り に く く な る -
( 3 ) 第 3 発明群
第 3 発明群は、 光学 ヒ ス テ リ シ ス性を液晶分子の配向形態に関連 付けて把握で き る 指標 と し て、 新た に 下記式 3 - 1 で定義 さ れ る 静 電容量 ヒ ス テ リ シ ス C h y s 、 およ び下記式 3 — 2 で定義 さ れ る 光学 ヒ ス テ リ シ ス T h y s を導入 し 、 こ れ ら の指標を ¾用 し て 、 液晶表示 素子の使用温度 (素子の駆動温度) 内におけ る 光学 ヒ ス テ リ シ ス の 小さ い液晶表示素子を実現 し た も のてあ る。 なお 、 静電容量 ヒ ス テ リ シ ス C h y s の詳細な説明 は後記す る。
差替え用紙 (規則 26)
静電容量 ヒ ス テ リ シ ス C hys - ( C 2 C 1 ) C ma …式 3 一 1
C 1 ; 電圧 - 静電容量持性の任意の印加電圧 V におけ る昇電過 程におけ る静電容量。
C 2 ; 電圧 - 静電容量特性の任意の印加電 /王 V におけ る降電圧 過程の静電容量。
C max ; 電圧 - 静電容量特性に お け る最大印加電圧時の静電容
光学 ヒ ス テ リ シ ス T hys -- = ( T 2 - T 1 ) ' T max ··■式 3 - 2 T 1 ; 電圧 - 透過率量特性の任意の印加電圧 V におけ る 昇電過 程におけ る透過光強度
T 2 ; 電圧 透過率量特性の任意の印加電圧 V に おけ る降電圧 過程の透過光強度
T max : 電圧 _ ; 過率量特性に おけ る最大印加電圧時の透過光 強度
なお、 上記最大印加電圧 は、 夜晶分子が十分に電界方向に揃 う 二 き におけ る電圧 と す る。 こ の電圧 はパ' ネ ル ギ ヤ ッ プが変化 さ せ る 等 によ り 変え る こ と がで き 、 一般の高分子分散型液晶表示素 了-にお 、 ては、 1 0 V 〜 1 5 V と すれば、 液晶分子が電界方向 に揃 う よ う に 構成さ れてい る。 上記 し た第 3 発明群は、 第 5 5 〜 (; 4 の態様で構成さ れて い る , すなわ ち 、
( 5 5 ) 液晶滴が高分子化合物を a み構成 さ れた マ 卜 リ リ ク ス
3 2 差替え用紙 (規則 26)
連铳相中に分散保待 さ れ、 ま た は液晶滴が高分子化台物を 含み構成 さ れた三次元網 目状マ 卜 リ ッ ク ス の網 目 内に 分散保持 さ れてな る 高 分子分散型液晶か、 内側面に そ れぞれ電極を備え る 一対の基板の間 に挟持さ れた高分子分散型液晶衷示素子において、
電圧 - 静電容量特性の任意の印加電圧 V に おけ る昇電圧過程の静 電容量を C 1 、 降電圧過程の静電容量を C 2 、 最大印加電圧時の静 電容量を C m a X と し 、 前記高分子分散型液晶表示素子の使用温度に おけ る静電容量 ヒ ス テ リ シ ス C h y s を 、 C li y s - ( C 2 ~ C 1 ) / C m a x で定義 し た と き 、 任意の印加電圧 V におけ る 前記 C h y s が 1
3
. 5 %以下であ る。
3
( 5 6 ) 上記 ( 5 :) の態様にお いて、 前記液 の透明点 ΐ云移 温度を T n と し た と き 、 前記素子の使用温度が 5 で ( Τ η - 5 ) Vの温度範囲で 、 前記 C h y s 1 . %以下であ る
( 5 7 ) 上記 ( 5 5 ) の態様において 、 前記液 の透明点転柊 温度を T n と し た と き 、 前記素子の使用温度が 0 °C ( Τ η - δ ) 。Cの温度 囲で、 記 C h y s 力、' 1 . 5 %以下であ る ..
( 5 8 ) 上記 ( 5 5 ) の態様にお いて 、 前記液晶の透明点 柊 温度を T n と し た と き 、 前記素子の使用温度が 5 て 〜 T n - Γ> > て の温度範囲で 、 前記 C h y s カヾ 1 . 5 ()»以下であ る -.
( 5 9 ) 上記 ( 5 5 ) な い し ( 5 8 ) の態様 にお いて 、 前記最 大印加電圧力 1 0 V以上であ る。
( 6 0 ) 液晶滴が高分子化台物を 含み構成さ れた マ ト リ ッ ク ス 連続相中に分散保持 さ れ、 ま た は液晶滴が高分子化合物を 含み構成 さ れた三次元網目状マ ト リ ッ ク ス の網 Π 内 に 分散保持 さ れてな る 高 分子分散型液晶が、 内側面に それぞれ電極を備え る 一対の基板の間 に挟持さ れた高分子分散型液晶表示素子において 、
電圧 · 透過率特性の任意の印加電圧 V におけ る 昇 ¾圧過程の透過
差替え用紙 (規則 26)
光強度を P 1 、 降電圧過程の透過光強度を P 2 、 最大印加電圧時の 透過光強度を P m a X と し 、 前記高分子分散型液晶表示素子の使用温 度範囲におけ る 光学 ヒ ス テ リ シ ス T h y s を、 T h y s = ( P 2 - P 1 ) / P m a で定義 し 、 さ ら に電圧 · 静電容量特性の任意の印加電圧 V におけ る昇電圧過程の静電容量を C 1 、 降電圧過程の静電容量を C 2 、 最大印加電圧時の静電容量を C m a >; と し 、 前記高分子分散型 液晶表示素子の使用温度に お け る静電容量 ヒ ス テ リ シ ス C h y s を 、 C h y s = ( C 2 - C 1 ) / C m a x で定義 し た と き 、
前記 T h y s が最大 iiEを与え る 印加電圧 に お け る 前記 C h y s の値か 0 . 6 %以下であ る こ と を特徴 と す る
( 6 1 ) 上記 G 0 ) の態様にお いて 、 前 ^品の透明点転柊 温度を T n と し た と き 、 前記素子の使用温度が 「) で 〜 T n _ 5 ) °Cの温度範囲で、 前記 C h y s の値が 0 . 6 °-n以下であ る。
( 6 2 ) 上記 ( 6 0 ) の態様に おいて 、 前記液晶の透明点転移 温度を T n と し た と き 、 前記素子の使用温度が 0 て〜 ( T n - 5 ) ての温度範囲で、 前記 C h y s の値が 0 . 6 °o以下であ る。
( 6 3 ) 上記 ( 6 0 ) の態様において、 前記液晶の透明点 移 温度を T 11 と し た と き 、 前記素子の使用温度か V 〜 ( T n -- 5 ) Vの温度範囲で 、 前記 C s の (直か 0 . 6 以下であ る :
( 6 4 ) 1:記 ( 6 0 ) な い し ( 6 3 ) の態様にお いて、 前記最 大印加電圧か、 〖 0 V 以上で あ る。 ヒ記構成の意義を以下に説明す る。
一般に高分子分散型液晶表示素子にお いて は、 電圧無印加の状態 に おいて は個 々 の液晶滴の分子 Sd向が ラ ン ダム な 方向の配向を取 つ て い る。 よ っ て、 素子に 人射す る 光が散乱 し て 白濁状態 と な る 他 方、 電圧が印加さ れ る と 、 前記分子が基板に対 し 直交す る 方向 に配
3 4 差替え用紙 (規則 26)
向す る ため、 光が透過 し透明状態と な る , そ し て、 散乱 と 透明伏態 の中間状態 も 印加電圧の レ ベルを調節す る こ と に よ り 表示で き る 然る に、 前記 し た ごと く 、 高分子分散型液品 は界面規制力 に起因す る 光学 ヒ ス テ リ シ ス性を有す る。 こ の た め 、 同一-電圧 レ ベ ルであ つ て も昇電圧 と 降電圧 と で透過率に差が生 じ 、 そ の結果 と し て待に中 間階調での表示性能が安定 し な い と い う 問題があ る。
本発明者 ら は、 高分 分散型液晶におけ る強い光学 ヒ ス テ リ シ ス 性、 特に低温域にお いて光学 ヒ ス テ リ シ ス性が強 く な る 原因を追求 し ょ う と し た。 し 力、 し なが ら 、 過去に お いて 、 光学 ヒ ス テ リ シ ス を 刺定 し た例 はあ る が ( えば S . N i a πι a . e;し a 1 , S 0 c i e l y f o r i n f o r m a t i o n D i s p I a y ' 02. P a g e 575 578 ) , 高分子分散型液晶にお いて 、 液 晶の配向形態 と の関 ί系で光学 ヒ ス チ リ ン ス を则定 し た はな い そ こ で 、 本発明者 ら は、 透過率よ り 、 液晶の配向形態を よ り 直接的 に反映す る物理量であ る静電容量を測定 し 、 こ の静電容量で液晶の 配向形態を把握す る手法を確立 し 、 こ の手法で得た情報に基づいて 、 低 S域におけ る 光学 ヒ ス テ リ シ ス性を低減 し 得た高分子分散型液 晶表示素子を完成 さ せた ,.
静電容量は、 液晶分子の誘電率異方性 に起因 し て発生す る 物理量 であ る ので、 静電容量の大小は液晶の配向形態を直接的に反映す る , よ っ て 、 静電容量に お け る ヒ ス テ リ シ ス (静電容量 ヒ ス テ リ シ ス ) を矢□る こ と に よ り 、 液晶滴の形状や配向形態に起因す る 光学 ヒ ス テ リ シ ス性を液晶分子の挙動と の関係で把握で き る。 なお、 光学 ヒ ス テ リ ン ス は 、 ア ン カ リ ン グ強度やパ ネ ル ギ ャ ッ プ、 液晶の誘電率 、 屈折率、 温度等の要素が複雑に影響 し あ つ た結果 と し て現れ る性 であ る。
以下、 実験結果に基づいて、 光学 ヒ ス テ リ シ ス と 静電容量 ヒ ス テ リ シ スの関 ί系を説明す る :, な お、 下記す る 実験結果の う ち実験 1 は
3 5 差替え用紙 (規則 26)
、 後記第 3 発明群の実施例 3 - 1 と 同様てあ り 、 測定条件等の詳細 は、 後記実施例 3 - 1 に記載す る。 .
〔実験 I
素子温度 3 0 °C におけ る透過率およ び静電容量の刺定結果を 、 電 圧 透過率特性およ び電圧 - 静電容量特性 と し て 、 図 2 2 に示す: 図 2 2 よ り 、 透過率 1 0 % に対応す る電圧 は 4 . ■! 7 V であ り 、 こ の電圧 に対応す る静電容量比率 C °() は 6 0 ° であ っ た。
こ こ で、 静電容量比率と は、 下記式 3 で定義 さ れる 値を い う 静電容量比率 C 。u = ( C / C m a X · 1 0 0 · ·■式 4
但 し 、 印加電圧が最大の と き の静電容量 C m a X と し 、 任意の印 加電圧に お け る 静電容量を し' と す る ,.
上記結果が一般化 し 得 る か否かを確認す る た め 、 光学 ヒ ス テ リ シ ス特性の異な る 各種の素子を作製 し 同様な実験を行 つ た %験条件 等は後記実施例 3 — 1 に 載す る。 図 2 7 に そ の結果を示 し た , こ の図 2 7 に お いて 、 光学 ヒ ス テ リ シ ス が大 き い液晶表示素子ほ ど、 透過率 1 0 % を与え る電圧に おけ る 静 ¾ M比率か小さ い こ と が確 さ れた,:, すな わ ち 、 光学 ヒ ス亍 リ ン ス を 2 0„以下にす る た めに は 、 電圧 - 透過率特性におけ る透過率 1 0 °<, を与え る電圧ての静電容 量比率を 6 0 %以上 と すればよ く 、 1 % U下にす る た めに は、 電圧 - 透過率待性に おけ る透過率 1 0 の電圧に おけ る 静電容量比率を 6 6 ¾以上 と すればよ い。
以上か ら 、 静電 ヒ ス テ リ シ ス の値を規定する こ と で、 光学 ヒ ス テ リ シ スが低減 し たパ ネ ルを実現で き る こ と を実証で き た。
I.実験 2 :
実験 1 の結果を横軸に印加電圧を と り 、 縦蚰 に静電 量 ヒ ス テ リ ソ ス C h y s ¾び光学 ヒ ス テ リ シ ス T h y s を と り 、 電圧 - C h y s 持性 、 電 ί王 T h y s 特性と し て、 図 2 3 に示 し た こ の図に は、 C h y s
3 6 差替え用紙 (規則 26)
の最大値を C hys AX 、 T hys の最大(直を T hys MA と し 、 丁 hys が最大値 と な る電圧での C h y s の値を C h y s · T h y s M A Xと し て表示 し てあ る。
図 2 3 よ り 、 C h y s は T h y s よ り も 低電圧側 に ピー ク を持ち 、 C hys の ピー ク は T h y s よ り も 小 さ い こ と が判 っ た:
〔実験 3 :
T hys と hys MAX と の相関を調べ る ため に 、 下記表 3 — 1 の製 造条件で各種の素子を作製 し 、 こ れ ら につ い て素子の駆動温度を変 えて電圧 一 静電容量特性を測定 し た。 こ の測定結果を 、 表 3 - 2 に 示 し た。 ま た 、 こ の蒯定結果を T hys ( °(, ) と じ hys A ( % ) と の関 (系で グラ フ 化 し た図を図 2 ( a に示 し 、 T hy s ( % > と C hys · T hys MAX (: °« ) と の関係で ゲラ フ 化 し た図を図 2 -I ' b ) に示 し た。
3 7 差替え用紙 (規則 26)
表 3
図 24 液晶高分子前駆体相溶液の ϋ V強度 r r
(an '又 のマ 組成 m W c m ~ C ; 一 ク
H D D A を 2 w t °o添加 "主 ) D 1 1
9
X 実施例 3 1 と 同 し: (注) D 1 7 .
9
* 実施例 3 - 1 と 同 じ (注) 9 5 2 1
▲ F M 108 を 2 w t no添加 (注 ) 9 0 1 1 國 実施例 3 - 1 と 同 じ (注) 9 0 1 I ■ 注) 実施例 3 の相溶液 添加
化薬 (株) 社製 F M 108 ; フ ィ
社油脂化学工業 株) 社製
ァ H
Dク
Dリ
Aレ 力ト
表 3 — 2
ラ F
図 24 ヒ ス テ リ シ i 測定温度 ( 素子駆動温 M度ラ ) て: の マ ス特性 ッ o
- ク 0 5 1 0 ; 2 0 3 0 . 4 0 5 0 ;
T Hys 2.34 ■) 11 2.08 3. 26 4. 14 •1. 28 共 4口. 82 栄本
C Hy s MAX 1.78 1. 68 1.70 ! 2. 07 ' 9 36 つ · 22 : 1. 97
T Hys 38.2 15 .6 3.8 i 0. 98 1. 49 1. 58 ; 1. 9 ;
X
C Hys MAX 14.6 T - 4 3.0 ; 1. 22 1. 49 1. 7 I 1. 35
T Hys 20.0 5. 96 1.87 ; 1. 68 ') 50 1 - 84 ; :]. 0 氺
C Hys MAX 8.10 99 1.40 1 1. 30 1. 64 1. 58! 1. 45 :
T Hys - 37.7 . 53 0. 83 0. 92 ' 1. 10 ;
▲ C Hys MAX 9.77 1 ' 28 1. 39 1. 5 1. 08
1
T H y s 39.6 74 1. 7-1 9 1G 9 60 : 國
C Hvs MAX 15. n 2. 54 1. 67 1. 98 1. 64
3 8 差替え用紙 (規則 26)
図 2 4 ( a ; よ り 、 T hys を 2 "0以下にす る に は、 C hys MAX を .1 . 5 ? 以下 と し 、 ま た T hys を 1 ¾'以下にす る に は、 1 . 0 "fa以 下 と すればよ い こ と が判 つ た。
図 2 4 ( b ) に は、 光学 ヒ ス テ リ シ ス力く ピー ク と な る電圧値にお け る静電容量 ヒ ス テ リ シ ス の値 C h y s · 丁 h y s AX を示 し た。 図 2 4 ( b ) よ り 、 光学 ヒ ス テ リ シ ス と 光学 ヒ ス テ リ シ ス が最大 と な る 印加電圧 におけ る 静電容量 ヒ ス テ リ ン スの大 き さ と の間に相関関係 があ る こ と が判 る。 こ の相関関係か ら 、 図 2 3 で示す光学 ヒ ス テ リ シ ス の ピ ー ク の位置 ( T hysMAX )と 静電容量 ヒ ス テ リ シ ス の ピ ー ク 位置 ( C h y sMAX ) が離れ る よ う に素子を構成 し 、 ま た は静電容量 ヒ ス テ リ シ ス の ピ ー ク を小さ く す る こ と に よ り 、 光学 ヒ ス テ リ シ ス の 小 さ い素子が得 ら れ る こ と が判る。 そ し て、 光学 ヒ ス テ リ シ ス を 2 ¾以下 と す る に は、 ピ一 ク 位置の電圧値での静電容量 ヒ ス テ リ シ ス を概ね 0 . 6 %以下 と し 、 光学 ヒ ス テ リ ン ス を 1 "(>以下にす る に は 、 静電容量 ヒ ス テ リ シ ス を概ね 0 . 3 <,以下にすればよ い こ と が判 る 。 なお、 作製条件の詳細 は省略す るが、 上記と 同様に し て光学 ヒ ス テ リ ン ス の大 き い領域におけ る T h y s °u と C h γ s M A Xの関係、 およ び T hys % と C hys · T hys MA の関係を図 2 5 の ( a ) 、 ( b ) に それぞれ示す。 こ の図において も 、 上記 し た相関関係があ る こ と が確認 さ れた。
こ 二 で、 光学 ヒ ス 亍 リ シ ス の ピー ク の位置 ( T hy sMAX )と 静電容 量 ヒ ス テ リ シ ス の ピー ク 位置 ^ C hy sMAX〉 がずれ る の は、 次の理由 に よ る。 すな わ ち 、 静電容量の大小は、 液晶分子の立ち上が り 程度 (分子長蚰方向 と 基板面と の角度) を直接的に反映す る物理量であ る の に対 し 、 透過率は、 前記角度 と 1 : 1 に対応 し な いか ら であ る , mえば、 電圧印加に よ り 液晶分子が少 し 立ち上が っ た程度で は、 光散乱状態が依然維持 さ れて い る か ら であ る。
3 9 差替え用紙 (規則 26)
な お、 実用的な表示性能を担保す る た めに は、 素子の光学 ヒ ス テ リ シ ス は好ま し く は 2 °„以下 と し 、 よ り 好ま し く は 1 ",.以下 と す る 必要があ る - こ の理由 は、 光学 ヒ ス テ リ シ ス力、 2 °,,以下であれば、 デー タ プロ ジ ェ ク シ ョ ン の よ う な主に文字を表示す る デ ィ ス プ レ ー 用の素子 と し て利用可能であ り 、 更に光学 ヒ ス テ リ ン ス 力、 1 °0以下 であれば、 十分な階調表示性能が確保て き 、 映像等を表示す る テ ィ ス プ レ ー に も使用可能 と な る 力、 ら であ る 。
以上で説明 し た よ う に 、 静電容量 ヒ ス テ リ シ ス を規定す る こ と に よ り 、 確実に光学 ヒ ス テ リ ン ス性の小さ い高分子分散型液晶表示素 子が作製で き る が、 一般に光学 ヒ ス テ リ ノ ス の き さ は素子温度 に よ っ て変化す る ので 、 液品表示 - 7-を使用す る S度節 [51 < の : 動温度範囲) において光学 ヒ ステ リ シ ス を小 さ く す る こ と が電要 と な る - 具体的に は、 1 0 °C か ら 8 0 °C の範囲内で光学 ヒ ス テ り シ ス が 2 () 0以下であれは 、 投写型デ ィ ス プ レ イ に 使用可能であ り 、 一 2 0 °Cか ら 8 0 て:の $5囲内であれば、 自動車な どに搭載す る デ ィ ス プ レ 一 と し て利用で き る
な お、 光学 ヒ ス テ リ シ ス の ピ ー ク 位置での静電容量 ヒ ス テ リ ス 値の itわ り に 、 ピ ー ク 位置のずれ度合 いで光学 ヒ ス テ リ シ ス をを予 測す る こ と も可能であ る :
( ) 第 4 発明群
本発明群は、 液晶光学素子を構成す る 粒滴状の液晶材料の表面張 力 と 絶緣膜若 し く は該液晶粒滴のマ 卜 リ ッ ク ス と し ての高分子化合 物の臨界表面張力の関係に注 Ξ し 、 こ れを一定の範囲内 に保持す る こ と に よ り 、 '夜晶光学素子の温度依存性、 電界応笞特性等の改善を 図 る 二 と を 目 的 と す る もので あ る。
更に 、 絶緣膜の材質を改善 し て こ の 的達成を図 る のであ る。
4 0 差替え用紙 (規則 26)
更に ま た、 高分子化合物の材質を選定 し て こ の 目 的を達成 し 、 併 せて優れた液晶光学素子の効率よ い製造方法を提供せん と す る も の であ る。
第 4 発明群は、 第 6 5 〜 1 1 8 の態様で構成 さ れて い る。
第 6 5 の態様は、 基板に 支持 さ れ、 かつ絶縁膜て も つ て覆われた 一対の電極間に、 高分子化台物に液晶材料の滴が分散 さ せてな る 高 分子 · 液晶複合体が充塡 さ れてな る 高分子分散型 /夜晶表示素子にお いて、
上記液晶材料の表面張力 ァ L Cと 上記絶緣膜の臨界表面張力 ァ 1〕 と が、 式 4 - 1 の関係を充たす こ と を特徽 と す る . r L C - ?' p < 0 …式 4 . 1 第 6 6 の態様は、 上記 6 5 の態様にお いて、 上記液晶材料の表面 張力 7 L Cと 上記絶緣膜の臨界表面張力 ァ p と が、 更に式 4 - 2 の関 係を充たす .
— 1 ' d y n e / c m -- ァ L Cー ァ p · ·· ίν, 4 - 2 第 6 7 の態様は、 上記 6 6 の態様にお いて、 上 ^高分子 · 液晶 ¾ 合体は、 散乱透過特性におけ る し き い値の鋭 さ を表す 1 値力 < 1 . 9 5 〜 2 . 2 5 の範囲内の も のであ る こ と を特徴 と す る :
第 6 8 の態様は、 基板に 支持 さ れ、 かつ絶縁膜で も っ て覆われた 一対の電極間に 、 高分子化 台物に液晶材料の滴か分散 さ せて な る 高 分子 · 液晶複合体が充塡 さ れてな る高分子分散型液晶表示素子にお いて、 上記液晶材料の表面張力 7 L Cと 上記絶縁膜の臨界表面張力 Ί ρ と が、 式 4 一 3 の関係を充たす こ と を特徴と す る。
4 1 差替え用紙 (規則 26)
0 < r L C - 7 P 1 · d y n e / c m …式 4 3 第 6 9 の態様は、 上記第 6 5 、 6 6 , 6 了 ま た は 6 8 の態様に お いて、 上記絶緣膜は、 ポ リ ア ミ ノ 酸、 ポ リ ア ミ ノ 酸誘導体ま た は 夕 ン パ ク 質力、 ら な る ものであ る こ と 特徴 と す る - 第 7 0 の態様は、 基板に支持 さ れ、 かつ絶緣膜で も っ て覆われた 一対の電極間に 、 高分子化台物に液晶材料の滴が分散 さ せて な る 髙 分子 · 液晶複合体が充塡 さ れてな る 高分子分散型液晶表示素子に お いて、 上記高分子化合物の臨界表面張力 7 P と 上記液晶材料の表面 張力 ァ L Cと が、 式 4 - 4 の関係を充たす こ と を特 f¾ と す る -,
7 P 7 L C …式 4 - 4 第 7 1 の態様 は、 上記第 7 0 の態様に お いて 、 上記 >¾分子化台物 は、 重合性モ ノ マ ー と 重合性オ リ ゴマ 一 と が ffi合 し て な る ものであ り 、 更に重合体オ リ ゴマ ー と 重合体モ ノ マ 一の少な く と も 一方が極 性基を有す る も のであ る こ と を特徴 と す る。
第 7 2 の態様は、 第 7 〖 の態様において、 上 極性基か、 水酸基 、 カ ルボキ シ ル基、 ま た は イ ミ ノ 基よ り な る 群力、 ら 1 つ以上選択 さ れた も のであ る こ と を特徴 と す る,,
第 7 3 の態様は、 第 7 0 、 7 1 、 ま た は 7 2 の態様に お いて 、 表示素子の実働時の全温度範囲 (: - 1 0 て:〜 6 0 V ) にお いて 、 前 7 P と 7 L C が式 4 -- 4 の関 ί系を充た す ものであ る こ と を特徴 と する。
r Ρ 7 L C …式 4 - 4 第 7 4 の態様は、 液晶材料 と 、 重台に よ り /夜晶 Μ·料 と 式 4 - 5 の 関係が成立す る 高分子化台物を生成す る 高分子前駆体と を 含む高分
4 2
差替え用紙 (規則 26)
子前駆体 · 液晶混合物を 、 基板に支持 さ れ、 かつ絶緣膜で も っ て! 1 われた一対の電極間に 充塡す る 充塡工程 と 、
充塡後に上記高分子前駆体 · 液晶混台物中の高分子前駆体を重合 し て、 式 4 - 2 の関係が成立す る高分子化合物を生成 さ せ、 ί并せて 生成 さ れた高分子化台物中に液晶材料の滴か分散 し て な る 高分子 - 液晶複合体を形成す る 高分子 · 液晶複合体形成工程 と を備え る こ と を特徴 と す る。
γ Ρ > r L C …式 4 一 5
但 し 、 こ こ に 7 P は高分子化台物の臨界表面張力であ り 、 ァ L C は液品の表面張力であ る 第 7 「) の態様は、 第 7 4 の態様にお いて、 前記充塡ェ程 と 、 前記 ¾分子前駆体 · 液晶複合体形成工程 と で処理す る高分子前駆体は、 重合性モ ノ マ ー と 重台性オ リ ゴマ ー と で組成さ れ、 更に重合体オ リ ゴマ ー と 重合体モ ノ マ ーの少な く と も一方が極性基を有す る も ので あ る こ と を特徴 と す る。
第 7 6 の態様は、 第 7 5 の態様において 、 上記極性基 は、 水酸基 、 カ ルボキ シ ル基、 ま た は ィ ミ ノ 基 よ り な る 群か ら 1 つ以上選択 さ れた も のであ る こ と を特徴 と す る
第 T 7 の態様は、 第 7 4 、 7 5 、 ま た は T 6 の態様において 、 前 記高分子 · 液晶複合体形成ェ程に おけ る 重台方法が、 一対の基板の 間に配置 さ れた前記高分子前駆体 · 液晶混 物に紫外線を照射す る ものであ る こ と を特徴 と す る。
ま た 、 他の態様は、 上記 6 5 か ら T 7 ま での態様を適宜組み台わ せた こ と を特徵 と す る。
以下、 上記各態様の意義を説明す る。
第 6 5 か ら 第 6 9 の態様の意義
4 3 差替え用紙 (規則 26)
一般的な液晶表示素子の電気光学持性で最 も 基本的な も のは垂直 入射光に対す る 光透過率と 印加電圧 と の関(系を表す散乱透過持性で あ る。 さ て本願表示の発明者が数多 く の実験を ί Ϊ つ てみた と こ ろ に よれば、 高分子分散型の液晶表示素子に おけ る 温度依存性 7 び応答 速度に対 し て は散乱透過特性におけ る し き い ( 特性の锐 さ を表す Ί 値が関係 し てお り 、 最適 と な る温度依存性及び応答速度が得 られ る ァ 値は i . Τ 2 . 3 程度であ る と い う 相対的な一定の基準と 兄い だ し た。 なお、 こ の際にお け る ァ 値 と は、 (夜晶表示素子に おけ る 光 透過率が 1 0 ¾変化す る時の電圧を V 1 () と し 、 9 0 °(,変化す る 時 の電圧を V 9 0 と し た場合 、 ァ V 1 0 ' V 9 0 の除算で っ て規 定 さ れる 値てあ る .,
と こ ろで、 液晶表示素子におけ る し き い i 特性の鋭さ を表す ァ 値 について は、 絶緣塗膜の材料の臨界表面張力 ァ L Cと 、 高分子分散型 液晶中の液晶滴 と な る液晶材料の表面張力 7 P と が関係 し てお り 、 こ れ ら相互の表面張力を調整す る こ と に よ っ て ァ 値が制御可能 と な る こ と も 明 ら 力、 と な っ た。 なお、 こ こ での表面張力 は、 表面ェ ネ ル ギ一の意味であ る。 以下、 意義を具体的に説明す る。
図 2 8 は、 上記本発明にかかる液晶表示素子の要部構造を簡略化 し て示す断面図であ る。 な お こ の液晶表示素子の機械的な 構造 自 体 は従来の形態と 基本的に は異な ら な い :
第 6 5 か ら第 6 9 の態様の高分子分散型液晶表示素子は、 図 2 8 で示すよ う に、 ィ ン ジ ゥ ム · 錫酸化物か な る透明電極 4 ] :3 と 、 後述す る 各種の絶緑塗膜材料を用 い た う えで透明電極 4 1 3 を覆 つ て形成さ れた絶緣塗膜 4 1 4 と が内面上に積層 さ れた透明 ガラ ス や 石英か ら な る一対の対向す る 支持基板 .1 1 1 1 2 と 、 絶縁塗膜 4 1 4 同士を向かい わせて対向配置 さ れた透明電極 4 1 3 問に 充 姐さ れた高分子分散型液晶 4 1 Ί 、 つ ま り 、 ¾分子化台物 4 1 5 中
4 4 差替え用紙 (規則 26)
に液晶材料の滴 4 1 6 が分散 さ れた高分子分散型液晶 4 1 7 と を備 えてい る。 そ して、 こ の際におけ る液晶材料の表面張力 ァ L Cと 絶緣 塗膜 4 1 4 の臨界表面張力 7' P と は 、 ァ L C ァ P < 0 (以下、 条件 式①と い う ) も し く は — 1 r L C - r P < 1 (以下、 条件式 2)と 、 う ) 、 ま た は、 — 1 ァ L C - 7' P ' () ( 以下、 条件式!; と い う ) の う ちのいずれかの関係を満足 し て い る。 なお、 図示 は省略 し て い る が、 互いの周緣部同士は、 ί えばガ ラ ス繊維で強化さ れた酸無水物 硬化型ェ ポキ シ樹脂な どを硬化 さ せてな る シ ー ル部材で も っ て接合 さ れ、 こ のため全体 と し て - -体化 さ れた密閉容器を構成 し て い る c と こ ろ で、 液晶表示素子の S本的な電気光学特性てあ る 散乱透過 特性におけ る し き い値恃性の鋭 さ を表す 7 値は、 支持基板 4 1 1 、 4 1 2 内面上の透明電極 4 i 3 を覆 っ た う え で高分子分散型液晶 4 1 7 と 接触 し て い る絶緣塗膜 4 1 4 の臨界表面張力 7 p と 、 高分子 分散型液晶 4 1 7 中の液晶材料の滴 4 1 6 と な る 液晶材料の表面張 力 ァ L Pと の関係を調整す る の に ί半 っ て制御 さ れ る こ と に な る 。 そ し て 、 こ の こ と は以下で述べ る よ う な作用 に基つ く と 考え ら れ る。 すなわち 、 高分子分散型液晶 4 1 7 と 接触す る絶綠塗膜 4 1 4 を 設けてお く と 、 一対の絶緣塗膜 4 1 4 相互の距離力、 1 Ί u m S度 と 薄い こ と も あ り 、 絶緣塗膜 と 液晶問で相互作用 力 、 例えば、 フ ァ ン デル ヮ 一 ル ス カや極性 - 極性相互作 ffl 力な どが働 く こ と に な り 、 こ の相互作用 力が絶縁塗膜 4 1 4 の表面か ら離間 し た高分子分散型液 晶 4 1 7 内部の液晶材料の滴 4 1 6 に対 し て ま で も影響を及ぼす こ と に な る。
そ し て、 こ の よ う な相互作用力が存在 し てい る と 、 高分子マ 卜 リ ク ス 4 1 5 か ら液晶滴 4 1 6 が受けてい る 界面規制力 ( 配向遷移 B寺 の ト ル ク に相当す る ) が変化 し 、 液晶表示素子におけ る し き い値の
4 5 差替え用紙 (規則 26)
鋭さ を表す ァ 値が変化す る。 そ し て、 液晶表示 -子の ァ 値が変化た 際に は、 絶縁塗膜 1 か らの相互作用 力に基づ き 、 高分子化合物 4 1 5 か ら液晶滴 4 1 6 が受けて い る 界面規制力の温度依存性 も 変化す る。 その ,結果、 駆動電圧な どの温度依存性が最適 と な る ばか り か、 応答速度 ま でが最適な状態 と な る。 なお、 液品 料が絶縁塗膜 4 1 4 か ら受け る相互作用 力 は、 双方が極性を有す る 等 し て液晶材料が 絶縁塗膜 4 1 4 に よ り 濡れやすい状況下ほ ど強 く な り 、 ま た 、 こ の よ う な状況下であ る ほ ど温度依存性 も改善 さ れ る 方向に あ る と 考え ら れ る。
第 7 0 か ら 第 7 7 の態様の意義
次に 、 高分子化台物の臨界表面張力 と 液晶材料の表面張力の関係 であ る が、 高分子化台物の臨界 ¾面張力 7 P と 液晶の表面張力 7 し C と が 7 P > ァ L C を満たす と き 、 高分子 /液晶界面がエ ネ ルギ一 的 に安定化 し 、 液晶分子 ( デ ィ レ ク タ ) が高分子化合物界面に よ り 小 さ な チ ル 卜 角 で配向 し て 、 図 4 1 ( 1 ) に示すバ イ ポ ー ラ 型配向 と な る。 パ イ ポ ー ラ 型配向であ る と 、 ラ ジ 了 ル 型配向に比ベ 、 よ り 少な い運動ェ ネ ルギ一で液晶分子の配 1【',1を 変化 さ せ る こ と かで き る の で 、 電圧の 0 N 0 F ド に よ る電界 答性 (. 応笞速度 .) か向上す る と 共に 、 ヒ ス テ リ シ ス性が低減す る
ま た、 液晶は温度変化に よ つ て電気光学的な影響を受け やすいか 、 ァ P > ァ L C であ る と 、 高分子化合物の表面エ ネ ルギーが液晶材 料の表面エ ネ ルギー よ り も 大 き いので、 相対的に温度変化に よ る 液 晶の電気光学的な影響度合いが小さ く な る。 つ ま り 、 電圧光学特性 の温度依存性を小さ く で き る。
次に ま た 、 製造方法であ る か、 相分離法にお いて 、 高分子前駆体 と 液晶材料の混合物に紫外線を照射 し て 、 高分子前駆体を重台 し 、 こ の際、 ί并せて相分離 さ せ る のが、 液晶粒子の径や分散伏態の制御
4 6 差替え用紙 (規則 26)
の面か ら好ま し い 以下、 意義を具体的に説明す る。
第 7 0 か ら第 7 7 の の態様においては、 液晶材料 と し て常温付近 で液晶状態を示すネ マ テ ッ ク 液晶、 コ レ ス テ リ ッ ク 液晶、 ス メ ク テ ッ ク 液晶な どの各種の液晶材料が使用 で き る 。 こ れ ら の液晶材料は I 種で も よ く 、 ま た 2 種以上を混合 し て使用す る こ と も で き る。 ま た 、 こ れ ら の液晶材料に えば 2 色性色素な どを a 有 さ せて使用す る こ と も で き 、 え ば、 そ れぞれ異な る 色の 2 色性色素を 含有 さ せ た高分子 · 液晶複合体層を積層す る構成を採用す る こ と に よ り 、 フ ルカ ラ ー表示が可能な光学素子 と なす こ と がで き る。
本実施の態様で使用す る 高分子化台物 と し て は、 光透過性を有す る も のであ り 、 かつ分散相を形成す る液晶 と の関係にお いて数 4 が 成立す る も のを使用す る。 ¾ 4 が成立す る高分子 · 液晶複 台体であ る と 、 液晶分子がマ 卜 リ ッ ク ス の壁面に対 し 小 さ い チ ル 卜 角 で配向 で き る ので、 液晶表示素子の電界応答性や電圧光学特性の温度依存 性を低減で き る。 こ の数 4 の要件は、 好ま し く は液晶表示素子の実 働時の全温度範囲 ( - 1 0 て〜 6 0 °C ) に お いて常に成立す る よ う にす る のがよ く 、 こ の よ う に構成す る こ と に よ り 、 広範な温度範囲 において 、 良好で安定感のあ る 表示が実現て き る . な お、 数 4 の要 件の意義に ついて は後記す る。
7 P > r L C ■· ·数 4 - ]
7 L C ; 液晶の表面張力、 Ί Ρ ; 高分子化台物の臨界表 面張力
更に 、 使用す る高分子化台物 と し ては、 液晶材料 と の親和性に 優 れた ものが好ま し く 、 ί列えば水酸基、 カ ルボキ ン ル基、 ま た は ィ ミ ノ 基等の極性基を有す る 高分子化合物を使用す る のがよ い 。 ま た、 製造上の理由 を考慮す る と 、 電極間の充塡で は高分子前駆休を用 い 、 充塡後、 高分子前駆体を重台 さ せて高分子化台物 と なすのがよ い
4 7 差替え用紙 (規則 26)
, こ の際、 良質な高分子 · 液晶複合体の生産性の面か ら は、 重台性 モ ノ マ ー と 重合性ォ リ ゴマ ー を重台 し て高分子化 物 と なす手段を 用 い る の力くよ い。
更に、 充塡後の重台 に よ り 高分子化 物を生成す る場合 に は、 重 性モ ノ マ ー と 重合性オ リ ゴ マ 一の双方を ffl い 、 モ ノ マ 一 ま た はォ リ ゴマ 一 の少な く と も一方が極性基を有す る も の と し 、 よ り 好ま し く は こ れ らの極性基は水酸基、 カ ルボキ シ ル基、 ま た は イ ミ ノ 基を 有す る も の と す る。 モ ノ マ 一 ま た はオ リ ゴマ ーの少な く と も一方が 水酸基等の極性基を有すれば、 親水性 ( 親和性 ) の 、高分子化台 物が生成で き 、 親水性の高 い高分子化合物で あ る と 、 高分子 液品 界面にお け る れ性が良 く な り 、 素子の電界応答性、 電圧光学特性 を向上 さ せ る こ と がで き る 力、 であ る .. ¾体的に は 、 ¾分子 液晶 界面におけ る エ ネ ルギー的安定性が高 ま り 、 液晶分子が高分了-壁面 に対 し よ り 小さ いチ ル 卜 角 で存在 し 得 る よ う に な る ま た 、 ^れ性 がよ い と 、 温度変化に よ る 液晶分子の配向 IE柊 ( '、 ィ ポ ― ラ 型か ら ラ ジ ア ル型への転移) が生 し に く く な る ので 、 液晶表示素子の温度 依存性が減少す る か ら であ る 。
重合性高分子前駆体 と し て は、 光 ( 紫外線 ) や に よ り 重合 し 透 明性を有す る高分子化台物を生成す る 種の重 台性物質か使用可能 で あ る が 、 -ー般に は例え ば 丁 ク リ レ ー 卜 、 メ タ ク リ レ ー 卜 、 ェ ボ キ シ な どの重合性官能基を有す るモ ノ マ ー ゃォ リ ゴマ一な どを使用す る。 具体的に は、 重合性モ ノ マ ー と して は、 例え ば 2 ェチ ルへキ シ ル ァ ク リ レ ー 卜 、 1 .- ヒ ド ロ キ シ ェ チ ル ァ ク リ レ ー 卜 、 フ タ ル酸 モ ノ ヒ ド ロ キ シ ェ チ ル ァ ク リ レ ー ト 、 ネ オ ペ ン チ ル ク" リ コ ー ル ジ ァ ク リ レ ー ト 、 へキ サ ン ジ ォ 一 ノレ ジ ァ ク リ レ ー 卜 な どが使用 で き 、 重 台性オ リ ゴマ ー と し て は、 ウ レ タ ン 丁 ク リ レ ー 卜 、 1 . 6 へ キ サ ン ジ ォ ー ノレ ジ ァ ク リ レ ー ト 、 ペ ン タ エ リ ス リ 卜 一 ル ジ 丁 ク リ レ ー ト モ
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差替え用紙 (規則 26)
ノ ス テ ア レ 一 卜 、 オ リ ゴ ウ レ 夕 ン ァ ク リ レ ー 卜 、 ポ リ ニ ス テ ノレ ァ ク リ レ ー 卜 、 グ リ セ リ ン ジ グ リ シ ジ ル エ ー テ ル な どが使用 で き る 。 ま た、 水酸基を有す る重台性高分子前駆体 と し て は、 東亜合成化 学工業 (株) の M — 5 7 0 0 ( モ ノ マ ー ' や M 2 :3 3 オ リ ゴマ ー ) が例示で き 、 カ ルボキ シ ル基を有す る 重台性高分子前駆体と し て は、 東亜合成化学工業 (株) の M 5 4 0 0 ( モ ノ マ ー ) な どが例 示で き る。 更に、 イ ミ ノ 基を有す る重合性 ¾分子前駆体と し て は、 東亜合成化学工業 (株) の M — 1 2 0 0 ( オ リ ゴマ ー や M _ 1 6 0 0 ( オ リ ゴ マ ー ) 、 共栄社化学 (株) の U F - 8 0 0 1 な どが例 示で き る 。
なお、 広 $ な実働温度範囲にお いて 、 ; P · 7 L C を満す よ ό に す る ために は、 高分 了-材料 と 液晶材料を好適に組み台わせ る 必要が あ る が、 前記 し たよ う に水酸基、 カ ル ボキ ン ル基、 ィ ミ ノ 基を有す る重合性モ ノ マ 一及び /又は重台性ォ リ ゴマ ー を用 いて重合 し て な る高分子化台物 と 、 こ れ と 相性の よ い例えばチ ッ ソ 石油化学 (株) の Μ Τ 5 5 2 4 な どの液晶材料を使用すれば、 広範囲な実働温度範 囲に おいて 7' Ρ > 7 L C の条件を充足す る(夜晶表示素子が実現で き る。
本実施の態様に ί系 る 高分子分散型液晶表示素子の 主要構成部材て あ る高分子 · 液晶複台体は 、 上記 し た 料を用 いて公知の方法で製 造で き る。 ¾体的に は、 jえ ば液品材料 と 高分子物質を共通の溶媒 に溶か し て流延す る キ ャ ス ト 法や 、 水溶性高分子の水 ,容液に液晶を ェマ ル ジ ヨ ン 化 し た後、 流延す る乳化法、 液晶 と 高分子形成材料の 均一溶液をつ く り 、 重合に よ り 相分離す る相分離法な どであ る。 但 し 、 上記実施の態様に おけ る液晶高分子分散型液晶表示素子に おいては、 上記製法の う ち相分離法を用 い る のかよ く 、 よ り 好ま し く は前記重台性モ ノ マ ー と 重合性オ リ ゴマ ー を用 い た光重合相分離
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法 (紫外線使用 ) を用 い る のがよ い - 光重合相分離法であ る こ 、 低 粘性の高分子前駆体に予め液晶を ト分に 分散 さ せ 、 し か る 後 に ,¾分 子前駆体を重台 さ せ相分離を生 じ さ せ る こ と がで き る のて 、 ¾晶粒 滴の粒径や分散状態を制御 し 易 く 、 好適 な ,¾分子 · 液晶複合体が作 製で き る 力、 らであ る。
光重合相分離法を用 い る場台、 重台性高分子前躯体の重合を円滑 に進め る ために、 好ま し く は高分子前駆体に ffi 台開始剂を添加す る のがよ い。 重合開始剤 と し て は、 (列えは ベ ン ジ ル メ チ ル ケ タ ー ルの 他、 チバ ガ イ キ (株) 製の D a r 0 c u r e 1 1 7 3 、 D a r o c u r e 4 2 6 5 や 1 ι· g a c u r e 】 8 4 な どの -般に 市販 さ れて い る 重合開始剤が使用 で き 、 こ れ ら を 2 種以 ヒ組み 合わせて使用 し て も よ い。
ま た、 高分子前駆体の重合 は、 重合開始剤を 含む こ と のあ る 高分 子前駆体 · 液晶混台物を一対の基板間に配置 し た後、 基板の上か ら 紫外線を照射す る 方法で行えばよ い 」, こ の場合、 照射す る 紫外線の 強度 と し て は、 8 0 m W / c m 2 以上と し 、 好ま し く は 1 5 0 m W / c m 2 以上 と し 、 更に好ま し く は 2 0 () m VV , c m ■' 以上 と す る , 1 5 0 m W c m 2 以上であ る と 、 液品衷示素子の作動温度が高 温に な つ た場合にお け る 光学 ヒ ス テ リ ン ス性を小 さ く で き 、 2 0 0 m W / c 2 以上であ る と 、 配向変化温度を大幅に低 く で き る と い う 効果が得 られ る 力、 ら であ る 。
他方、 液晶表示素 子の駆動電圧の低減を図 る ために は、 紫外線の 強度を 3 0 m W / c m 2 以下 と す るの も好 ま し い .. 紫外線の強度が 3 0 m W c m 2 以下であ る と 、 ゆ つ く り 高分子化 ^物か生成 さ れ る ので、 液晶粒滴の粒径を大 き く で き る。 粒径の大 き い液晶粒滴で あ る と 、 液晶粒滴に対す る 高分子化台物の界面規制 力が相対的 に 小 さ く な る ので、 低電圧で駆動が可能な素子が得 ら れ る 。
5 0 差替え用紙 (規則 26)
更に 、 液晶表示素子の液晶粒滴の粒径 と し て は、 用 い ら れ る機器 如何、 用途に よ っ て異な るが、 好ま し く は 0 . 8 m 〜 2 . 5 a m と し 、 よ り 好ま し く は l m 〜 2 m と す る の力くよ い 0 . 8 u m 5 /j m の 液晶粒滴であれば、 十分な散乱効果が得 ら れ、 ま た 1 m〜 2 m の,'夜晶粒滴であ る と 、 適正な セ ルギ ' ッ プを設定 する こ と によ り 、 T F T駆動の可能な低電圧で液晶パ ラ、 ルを駆動す る こ と がで き る か ら であ る。
高分子 · 液晶複 台体が充埙 さ れる セ ルギ ヤ ッ プと し て は、 5 u m 以上が好ま し く 、 よ り 好ま し く は 1 0 m 〜 1 5 m と す る : こ の
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セ ルギ ヤ プであ る と 、 ,夜晶粒滴の粒径を適正に設定す る こ と に よ り 、 良好な 光散乱性 と 素子の低駆動電圧 化 と を両立 さ せ る こ と がで き る。
なお、 上記態様の高分子分散型液晶衷示素子は、 Ί P > 7 L C が 成立す る点に最大の特徴を有す る も のであ り 、 ァ P > ァ L C 以外の 要素につ いて は特に制限 さ れな い。 よ っ て、 公知の液晶表示素子の 製法を ffl い、 こ れに ) ' P ':· 7 L C の要件を付加すればよ く 、 ま た こ れに よ り 比絞的??易 に本実施の態様の特徴を有す る 高分子分散型液 晶表示素子が作製で き る。
と こ ろ で 、 高分子化合物か ら な る マ 卜 り ッ ク ス相に激小な,夜晶粒 滴が分散 さ れた 高分子分散型液晶で は、 液晶 と 高分子化台物 と の接 触面積が圧 ί到的に大 き いの で 、 液晶分子の配向形態が、 高分子化 台 物の界面規制力 (物理化学的な 力 ) の影響を大 き く 受け る。 し たが つ て 、 高分子分散型液晶表示素子は、 基板のみか ら 規制を受け る 従 来方式の液晶表示素子に比べ、 電界応答性が悪 く な る。 ま た 、 こ の 一 以下余白 -
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界面規制力の強さ は温度に よ つ て影響さ れ る ため、 素子の使用温度 が変動す る と 、 液晶分子の電界応答性 (待に応答速度 ) や電圧光学 特性 (印加電圧に対す る透過性) が変化す る。 し たが っ て 、 高分子 分散型液晶表示素子は、 T N型液晶表示素子な どの従来方式の素子 に比べ、 表示性能が安定 し な い と い う 問題を有 し て い る 。
高分子化合物の界面規制力に関 し て は、 例え ば So v. Phy s. JETP 58 (6 ), 1983、 Liquid Crystal Dispersions - F . S . D r z a ι c 著 : World Scientif ic 1996 な どの文献があ り 、 こ れ らの文献に よ る と 、 室温 程度以上の高温条件において は、 図 4 1 ( 1 ) に示すが如 く 、 極を
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2 個有す る パ イ ポ ー ラ 型の配向 と な 2り 、 低温条件下に おいて は、 図 1 1 ( 2 ) に 不すが如 く 、 而に対 し 液晶が垂直配向 と な る ラ ジ ア ル型の配向 に な る と さ れ る .:
なお、 図 4 1 ( 1 ) は、 液晶分子が球面に 沿 い 2 つの極に 向か つ て配向 し てい る 様を示 し 、 図 4 1 ( 2 ) は、 液晶分子が一 方端を球 表面に向け 、 他方端が球の中心点に向けて配向 し てい る様を示 し て い る 。
上記報告を踏 ま え 、 高分子化台物の界 [β】'規制力 と 液晶分子の配向 を考え る :. 周囲を S分子化合物で取 り 囲 ま れた液晶粒滴中の液晶分 子は 、 マ ト リ ッ ク スであ る 高分子化 ^物の物理化学的な 力 に強 く 影 響さ れて 、 高分子 /液晶界面におけ る 自 由ェ ネ ルギ一が最小 と な る よ う に配向す る と 考え られ る よ っ て、 液晶分子が界面に ほぼ平行 に配向 し た状態、 すなわ ち図 4 1 ( 1 ) に示すハ イ ポ ー ラ 型は、 液 晶分子が界面に直交 し た図 4 1 ( 2 ) に示す ラ ジ ア ル型配向に比べ 、 高分子 液晶界面におけ る エ ネ ルギ一的安定性が高い と 考え ら れ る。 こ の こ と か ら し て 、 ラ ジ ア ル型はよ り 温度の影響を受けやすい ので 、 無印加状態におけ る高分子 · 液晶複合体の液晶分子の配向を バ イ ポ ー ラ 型と す る のがよ い。
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他方、 良好な コ ン 卜 ラ ス 卜 比を得 る た めに は、 無印加状態におい て液晶分子が基板に対 し 平行に配向 し てお り 、 し き い値以上の電圧 が印加さ れた と き 、 速やかに基板に垂直に配向す る が望ま し い。 然 る に、 ラ ジア ル型は、 無印加状態において も液晶分子の一部が不可 避的に基板に垂直に配向 し て い る し たが っ て、 良好な コ ン ト ラ ス 卜 比が得に く い。 ま た 、 液晶分子がよ り 高いエ ネ ルギーを も っ て配 向 し てい る ので、 速やかに基板に垂直に配向 さ せに く い。 こ の こ と 力、 ら も 、 ラ ジ ア ル型は好ま し く な い .:
こ こ に おいて、 上記実施の態様では、 r¾分子化 台物の臨界表面張 力 7 P と 液晶の表面張力 ァ L C と の間に ァ P . > 7 L C が成立す る よ う に 、 高分子化合物材料 と 液晶材料 と を適正に選択 し 素子を構成 し た。 こ の構成であ る と 、 無印加時におけ る 液晶分子の配向形態がバ ィ ポ ー ラ 型と な り 、 液晶分子が ¾分子化合物壁面に対 し 小さ な チ ル ト 角で配向す る。 よ っ て、 電界応答性がよ く な り 、 電圧光学特性の 温度依存性が低減す る。
更に、 水酸基、 カ ルボキ シ ル基、 ま た は イ ミ ノ 基な どの極性基を 有す る 高分子化合物を用 いて 、 Ί P > 7 L C の要件を充足 さ せ る と
、 液晶粒滴 と こ れを取 り 囲む高分子化 台物 と の ^れ性 (親和性 ) が 良いので 、 高分子 /液晶界面において液晶分子が安定的に存在で き る。 よ っ て、 高分子化台物壁面に対す る チ ル ト 角が 一層小さ く な り 、 バ イ ポ ー ラ 型一一ラ ジ ア ル型の転移が生 じ に く く な る。 こ の結果 、 --層電界応答性がよ く 、 電圧光学特性の温度依存性の少な い液晶 素子が得 られ る。
なお、 第 4 発明群でい う 高分子分散型液晶 も 、 高分子化合物中に 液晶材料の粒滴が島状に点在す る 構造の高分子 · 液晶複台体のみに 限定さ れ る も のではな く 、 液晶材料の粒滴の一部分が隣の粒子 と 連 な つ た状態て存在 し て も よ い。 ま た 、 3 次元網 目状の高分子化合物
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の網目 内に液晶材料の粒滴が保持 さ れた構造 (' ポ リ マ ー ネ ッ ト ヮ 一 液晶) であ っ て も よ い。 但 し 、 3 次元網 目状の高分子化台物の網 目 内に液晶材料の粒滴が保持 さ れた構造等の場合、 液晶材料の粒滴 に対す る 界面規制力の作用が一様でな いので 、 一般に はバ イ ポ ー ラ 型配向を取 ら な い。 し か し 、 こ の場台において も 、 低温において液 晶分子が垂直配向 し 、 ラ ジ ア ル型的な配向を取 る こ と が知 られてお り 、 電界応答におけ る 温度依存性が強い と い う 上記問題を生 じ 得る 。 し た力く つ て 、 こ の場合において も 、 r P r L C と い う 本発明構 成が有効に作用す る。
最後に図 4 0 に第 4 発明群におけ る 液品 ^示素子の ^琿を示す 本図は、 入射光 4 2 2 が液晶滴内の分 f の配向に よ り 透過光 4 2 1 と な っ た り 、 散乱光 4 2 3 と な っ た り す る 様を示 し て い る,.. 図 面 の 簡 単 な 説 明
第 〗 発明群
図 】 は、 第 1 発明群にお け る 、 光学 ヒ ス テ リ ン ス を説明す る ため の グラ フ であ る。
図 2 は、 第 1 発明群におけ る 、 重台速度 と 液晶滴の形成具台を示 す模式図であ る。
図 3 は、 第 1 発明群におけ る 、 液晶滴の発生密度 と 液晶滴の形成 具合を示す模式図であ る。
図 4 は、 第 1 発明群に おけ る 、 紫外線照射時間 と の関係で静電容 量を /則定 し た グ ラ フ であ る。
図 5 は、 第 1 発明群におけ る 、 重合温度 と 光学 シ ス テ リ シ ス等と の関係を模式的に表 し た説明図であ る。
図 6 は、 第 i 発明群におけ る 、 重台温度 と 光学 ヒ ス テ リ シ ス の関 係を示す グ ラ フ であ る。 δ 4 差替え用紙 (規則 26)
図 7 は、 第 1 発明群に おけ る 、 重台温度 と 重台速度 と の関係を示 す グラ フ であ る。
図 8 は、 第 1 発明群におけ る 、 紫外線強度 と 光学 ヒ ス テ リ ン ス の 関係を示す グラ フ であ る 。
図 9 は、 第 1 発明群に お け る 、 時間 T 2 と 、 光学 ヒ ス テ リ シ ス の 関係を示す図であ る。
図 1 0 は、 第 1 発明群に おけ る 、 液晶表示素子の断面図であ る 。 図 1 1 は、 第 1 発明群におけ る 、 実験装置を示す図であ る。
図 1 2 は、 第 1 発明群に お け る 、 紫外線強度 と 光学 ヒ ス チ り ン ス が最小値を示ォ重合温度 と の関(系を示す グ ラ フ であ る :
図 1 3 は 、 第 1 発明群に おけ る 、 時問 T 1 と 光学 ヒ ス テ リ シ ス の 関係を示す グ ラ フ であ る 。
図 1 4 は、 第 1 発明群に おけ る 、 時間 T 1 と 時問 T 2 の関係を示 す グラ フ であ る。
第 2 発明群
図 1 5 は、 第 2 発明群に おけ る 、 液晶表示素子の断面図であ る。 図 1 G は、 * 2 発明群に お け る 、 液晶表示素子に おけ る 、 顕微鏡 に よ り 観察 さ れた液晶滴の状態を示す説明図であ る。
図 1 7 は、 第 2 発明群に おけ る 、 液晶表示素子におけ る 、 液晶分 子の配向形態を示す説明図であ る。
図 1 8 は、 第 2 発明群におけ る 、 液晶表示素子の印加電圧 透過 率特性を示す グラ フ であ る :.
図 1 9 は、 第 2 発明群におけ る 、 液晶表示素子の断面図であ る。 図 2 0 は、 第 2 発明群に お け る 、 ア ン カ リ ン グ指数 と 配向転移温
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度 と の関係を示す グ ラ フ で あ る 。
図 2 1 は、 第 2 発明群におけ る 液晶表示素子の製造装置の構成 を示す模式図であ る。
第 3 発明群
図 2 2 は、 第 3 発明群に おけ る 、 電 I王 - 電 ^量待性およ び電圧 ― 透過率特性を示す グ ラ フ であ る
図 2 3 は、 第 3 発明群に お け る 静電容量 ヒ ス テ ス およ び光 学 ヒ ス テ リ シ ス を示す図であ る。
図 2 4 は、 第 3 発明群に おけ る 、 静電容量 ヒ ス テ リ ン ス と 光学 ヒ ス テ リ シ ス の関係を 示す グ ラ フ で の Ό
図 2 5 は、 第 3 発明群に お け る 、 静電容量 ヒ ス チ リ ン ス と 光学 ヒ ス テ リ シ ス の関係を示す他の例であ >
図 2 6 は、 第 3 発明群に おけ る 、 液晶表示素子の構造を示す断面 図であ る。
図 2 7 は、 第 3 発明群におけ る 光学 ヒ ス テ リ ン ス と 静電容量比 率% の関係を示す グラ フ であ る
第 4 発明群
図 2 8 は、 第 4 発明群 ¾ ひ 来の液品表示 ^ j' の主要部の断面を 概念的に 示 し た図であ る。
図 2 9 は、 第 4 発明群におけ る 7 L C― 7' の減算結果 と 7 値 ひ 応答時間の関係を示す グ ラ フ であ る。
図 3 0 は、 第 4 発明群におけ る 7 値 と 応答時間の関係を示す グラ フ であ る 。
図 3 1 は、 第 4 発明群におけ る 7 L C - r P の减算結果 と △ V と の 関係を示す グラ フ であ る。
図 3 2 は、 第 4 発明群に おけ る他の態様におけ る 高分子分散型液 晶表示素子の断面構造を概略的に '下す模式図であ る い
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図 3 3 は、 第 4 発明群におけ る実施例 2 の 1 での液晶表示素子の 温度 と V 9 0 % と の関係を示す グラ フ であ る r
図 3 4 は、 第 4 発明群におけ る 実施例 2 の 2 での液晶表示素子の 温度 と V 9 0 % と の関係を示す グラ フ であ る。
図 3 5 は、 第 4 発明群におけ る実施例 2 の 3 での液晶表示素子の 温度と V 9 0 % と の関係を示す グラ フ であ るつ
図 3 6 は、 第 4 発明群に おけ る 実施例 2 の 4 での液晶表示素子の 温度 と V 9 0 ° と の関係を示す グラ フ であ る。
図 3 7 は、 第 4 発明群に おけ る実施例 2 の 5 での液晶表示素子の
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温度 と V 9 0 °6 と の関係を示す グラ フ であ る
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図 3 8 は、 第 4 発明群に おけ る実施例 2 の G での液晶表示素子の 温度 と V 9 0 と の関係を示す グ ラ フ であ る 、,
図 3 9 は、 第 4 ¾明群におけ る 実施例 2 の 1 至 6 に対す る 比較例 1 の液晶表示素子の温度 と V 9 0 °o と の関係を示す グラ フ であ る 。
図 4 0 は、 第 4 発明群におけ る高分子分散型液晶を用 いた液晶表 示素子の表示原理を説明す る ための断面模式図であ る - 図 4 1 は、 第 4 発明群におけ る ラ ジ ァ ル型配向 と ィ ポ ー ラ 型配 向を示す模式図であ る。
発明を実施す る ための最良の形態
上記 し た一群の発明の内容を順次具体的に説明す る . こ の説明に お いて、 本発明の最良の実施の形態が明 らかに な る 。
( 1 ) 第 1 発明群におけ る実施例
〔実施例 1 一 1 〕
図 1 0 は、 実施例 1 1 に係わ る液晶表示素子の断面図であ る。
差替え用紙 (規則 26)
なお、 実際に は T F T 卜 ラ ン ジ ス 夕 が基板表面に形成さ れた ァ ク テ ィ ブマ ト リ ク ス 基板を用 いたが、 こ こ で は省略 し てあ る。
画素電極 1 1 1 を有す る ガ ラ ス基板 1 1 0 の間に 、 高分子化合物 1 1 2 と 液晶滴 1 1 3 が分散配置 さ れ、 液晶滴 1 1 3 は高分子化台 物 1 1 2 内に島状に存在 し て い る し 液晶滴 1 i 3 内の,皮晶分子 1 1 4 は、 液晶滴 1 1 3 の壁に複数の配向の極を有す る バ イ ボ ー ラ 型の 配向形態 と な っ てい る 。 ま た 、 基板界面付近の液晶滴 1 I 3 は、 基 板に液晶滴の大円 を接 し た構造と な っ て い る
実施例 1 1 に 係わ る こ の構造の液品表示素子は、 基板界面部を 除 く 液晶滴がほぼ同 一の形状 と 大 き さ を有 し てお り 、 待に液晶滴の 拉 ί圣が 1 0 % Π内のは ら つ き で存在す る こ と を特徴 と し 、 以下の 法で作製 さ れた なお、 図 1 ϋ では 、 液晶滴 1 1 3 に は粒滴の一部 が繋が っ た形状の もの も存在す るが、 こ れが個 々 に独立 し て存在 し て も良い。 ま た、 高分子化合物が網 目状に形成 さ れ液晶が網目間に 挟持 さ れた構成で も良 い。
液晶パ ネ ルの作製
( 1 ) 重合性モ ノ マ 一 ( 2 ェ チ ル へ キ シ ル ァ ク リ レ ー 卜 ) 8 9 w t % と オ リ ゴマ ー ( ビ ス コ ー ト 8 2 8 大阪有機化学工業製 '》 9 w i % と 重台開始剂 ベ ン ジ ル メ チ ル ケ タ ー ル 口 本化薬製 ) 1 w t % ' を混合 し 、 界面規制力の コ ン ト ロ ー ルの た め に I I D D A ( 力 ャ ラ ッ ド H D D A 日 本化薬製) 1 w t "0 を添加 し た。 こ の高分子前 駆体混合物 2 0 w t °(. に液晶材料 T L 2 0 「) ( メ ル ク 社製) 8 0 w I %を混合 し た液晶高分子前駆体相溶液を形成 し た。
上記液晶高分子前駆体相溶液の熟相分離温度を、 メ ト ラ ーを用 い て測定 し た と こ ろ 、 熱相分離温度は 1 0 てであ っ た。
( 2 ) ガ ラ ス基板 1 1 0 と 対向電極 1 1 7 を有す る 対向基板 1 1 6 と に 、 真空蒸着 と エ ッ チ ン グ の手法を ffl いて 、 画素電極 1 1 1 、 δ 8 差替え用紙 (規則 26)
ソ ー ス ラ イ ン 、 ケ'一 卜 ラ イ ン 等を作成 し 、 ア ク テ ィ ブマ ト リ ク ス基 板 と し た。 さ ら に、 艳緣膜材料を印刷法を用 いて基板に 印刷 し た後
、 オ ー ブ ン で硬化 し て絶緣膜 1 〗 5 を形成 し た。 上記絶緣膜材料 と し ては、 ォ ブ ト マ一 A L 8 5 3 4 ( 日 本台成ゴム社製) を用 い た。 な お、 ガ ラ ス基板 と し て は 、 コ 一 ニ ン グ社製の ガ ラ ス 板 1 7 3 7 ( 厚み 1 . 1 m m ) を用 いた。
( 3 ) 対向電極 1 1 7 を有す る対向基板 1 1 6 に同様の絶緣膜 1
1 5 を形成 し た後、 ガ ラ ス基板 1 1 0 と 対向基板 1 1 6 を ガラ ス ス ぺ一サを用 いて i 3 mの間隔で貼 り 合わせた。
( ) 貼 り 台わせた基板間 以下、 パ ネ ル と い う ) に 、 前記液品 高分子前駆体相溶液を真空注入法を用 いて注入 し 、 液晶パ ネ ル 1 2
0 (相分離前の も の ) を作製 し た。 ま た 、 同様に し て後記す る 重台 モ ニ タ 一用 と し て の液品パ ネ ル 1 2 1 ( 図 1 1 参照 ) を作製 し た。 但 し 、 こ の重台モニ タ ー用液晶パ ネ ル 1 2 1 は、 上下の基板 と も に 透明電極は形成 し てあ るが、 T F T は形成 し てな い。
相分離操作
図 1 i を参照 し なが ら 、 相分離操作を説明す る。 先ず、 (夜晶パ ネ ルの表面温度を制御す る た めに 、 上記構成の液晶パ ネ ル 1 2 0 、 1 2 1 の上側 に石英力' ラ ス製の水漕 】 2 5 を配置 し た ., こ の水槽 1 2 5 は循環高温漕 1 2 3 に接続 さ れてお り 、 水温の調節 さ れた水が循 環する よ う に な っ て い る。 更に こ の水槽 1 2 5 上に 、 波長 3 5 0 n m の ピー ク を強度 5 0 9ύに カ ツ 卜 する 紫外線カ ツ 卜 フ ィ ル タ 一 1 2 6 (色 スフ ' I - UV35 東芝硝子 (株) 製) を配置 し た。 次に、 重 合モ ニ タ 一用液晶パ ネ ル 1 2 1 の電極に静電容量測定機 1 2 7 ( ヒ ユ ー レ ツ ト パ ッ 力 ― ド社製 U'、 IMPEDANCE ANALYZER 4192A を接 し た。
こ の後、 循環水の温度を調節す る こ と に よ り 、 パネ ルの表面温度
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を 1 9 °C に設定 し 、 超高圧水銀 ラ ン プを光源 と す る 紫外線発生機 1 2 8 ( U V A 702 - I M N S C - B B 0 1 ゥ シ ォ電機製) を用 いて 、 2 0 0 m W / c m の強度で紫外線を約 3 0 秒間照射 し た つ こ れに よ り 、 重合性 モ ノ マー を重合 さ せて高分子分散型液晶素子を作製 し た,, なお、 紫 外線の強度は、 照度計 (紫外線照度計 U \' - M 0 2 ォ 一 ク 製作所 製) を用 いてパ ネ ル表面で剃定 し た値であ る 。
相分離条件の評価
1 ) 時間 T 1 、 T 2
液晶パ ネ ル 1 2 1 の静電容量の変化を 、 紫外線照射開始後の時間 と の関係で測定 し 、 時間 T 1 、 T 2 に対応 さ せ る T , u -„ u を求めた :: こ こ で、 T い, „„ と は、 ,夜晶高分子前駆体相 液 よ り 液品が全て 折出 し た と き に おけ る 相分離進 ί ί率を 1 0 0 ('() と す る と き 、 相分離 進行率力く 1 0 %力、 ら 9 0 ¾ に至 る ま でに要す る 時間を い う 。
静電容量は、 静電容量測定機 1 2 7 に よ り 、 測定周波数を 6 0 0 Η ζ 、 測定電圧を 0 . 5 V 、 バ イ ア ス電圧を ÷ i 0 V の条件で剮定 し た。 測定結果を図 ! に示 し た ,一 図 4 に 基づ き 測定 し た時間 T 1 は 2 . 2 秒であ り 、 時問 T , は 2 . 9 秒で あ つ た。
2 ) 液晶滴の性状
液晶滴の性状を以下の手法て見積 も つ た。
T F T 素子が形成 さ れて いな い こ と 以外は上記 と 同様であ る 2 枚 の ガ ラ ス 基板を用 い、 上記 と 同様に し て高分子分散型液晶パ ネ ルを 作製 し た。 こ の液晶パ ネ ルか ら基板を剝離 し 、 液晶滴を洗い出 し た 後の高分子マ 卜 リ ッ ク ス を顕微鏡で観察す る と 共に 、 画像処理装置 を用 いて平均粒 ί圣を刺定 し た。 その結果、 平均粒径は、 1 . 2 a m であ っ た。 ま た 、 粒径のば ら つ き は 5 ひ0であ り 、 ほぼ同一の形状 と 大 き さ の液晶滴が得 ら れて いた, こ こ で粒 ί圣のハ ラ ツ キ と は 、 平均 粒径の標準 差を い う
6 0 差替え用紙 (規則 26)
上記結果は、 T F T 素子の有無に よ り 液晶滴の性状に大 き な影響 がな い と 考え られ る ので、 こ の結果は、 実施例 1 - 1 の液晶表示素 子におけ る液晶滴の性状を反映 し てい る と 考え られ る。
なお、 顕微鏡観察にお い て 、 歪な形状の液晶滴 ま た は隣接 し た も の同志で部分的に結台 し た液晶滴が観察 さ れた。 こ れは、 実施例 1 一 1 では、 液晶分率力 8 0 °o と 高い ためであ る と 考え ら れ る。
3 ) 電気光学特性
上記液晶表示素子の電気光学特性を以下の手順で測定 し た。
液晶パ ネ ル に駆動回路を別途接続 し 、 T F T駆動を行 っ たい 液晶 パ ネ ルの対向電極 と 画素電極間に最低 0 V か ら 、 最大 1 5 V ま で連 続的に変化す る電圧を印加 し 電圧 ス ィ ー プの方向を逆転 さ せて 、 光 学 ヒ ス テ リ シ ス を /則定 し た 则定時のパ ネ ル透過率は、 液晶評価装 置 L C D 5 0 0 0 大塚電子製) を用 いて測定 し た。
光学 ヒ ス テ リ シ ス を、 同一電圧印加時におけ る昇電圧時 と 降電圧 時の透過光強度の差を 1 5 V 印加時の透過光強度で割 つ た 値の '、 一 セ ン ト と す る と き 、 光学 ヒ ス テ リ ン ス (最大値) が 1 °0であ つ た。 ま た 、 階調表示を点滅表示 し て も 全階調 レ ベ ルで光学 ヒ ス テ リ シ ス に起因す る残像等の少な い良好な 表示が得 ら れた
な お、 液晶滴のば ら つ き 力、 1 0 ')«以下であれは 、 光学 ヒ ス テ リ ソ ス は 2 %以下 と な り 良好な表示が得 ら れ る こ と を别途で更 に確 し た。
上記で は、 液晶パ ネ ルの重台度をモ ニ タ 一す る ために、 モ ニ タ ー 用液晶パ ネ ルを用 いたが、 こ れは、 新た な液晶高分子前駆体相溶液 に対す る 重合条件を決定す る際に 目 安 と す る ものであ る ., よ つ て 、 常に必要な要素ではな い。 ま た 、 紫外光強度 と 重合温度を パ ラ メ 一 夕 と し て、 重合条件を決定 し て も良 いが、 重合度をモ ニ タ ー し て決 定 し た方が、 量産時のバラ ツ キ低減に効果があ る :
6 1 差替え用紙 (規則 26)
ま た、 紫外線強度は、 ¾用上の性能を考慮す る と 、 好ま し く は 1 6 0 m W Z c m 2 以上 と す る。 こ の強度であれば、 1 ¾ 1; (下の光学 ヒ ス テ リ シ スを有す る 素子が歩留 り よ く 実現て き る
更に、 紫外光強度 は、 紫外線を放射す る ラ ン プの強度 自 体を変え る か、 フ ィ ル タ ーを用 いて特定の波長の紫外線の強度を減少す る こ と で変化さ れる こ と がで き る が、 ラ ン プの強度を変え る場合、 例え ば、 超高圧水銀 ラ ン プ、 高圧水銀 ラ ン プ、 メ タ ルハ ラ イ ド ラ ン プ等 を用 い る こ と がで き る 。 超高圧水銀 ラ ン プと 高圧水銀ラ ン プは、 紫 外線の波長の ピ ー ク が 3 6 5 n m に あ り 可視頟域の強度が小さ い の で、 液晶の分解が少な く 頼性が高 い と い う 利点があ る,: 一方、 メ 夕 ルハ ラ イ ド ラ ン プは、 可視 域に も ラ ン プ強度が存在す る ため信 頼性に課題を有す る。
ま た、 フ ィ ル タ ーを用 い る場合、 液晶、 及び高分子の分解を引 き 起 こ す吸収波長 と 、 相分離に必要な紫外線強度を考慮す る と 、 フ ィ ル タ ー は、 上述のよ う に波長 3 5 0 n m以下の波長の強度 ピー ク を 5 0 "0程度に低減す る こ と が望 ま し い ,:
ま た、 相分離に必要な紫外光強度が得 ら れ る限 り 、 短波長傾域を 力 ッ 卜 し 長波長域の紫外線を使用す る のがよ い - 短波長域の紫外線 は、 長波長域の紫外線よ り も 液晶を分解 し 易 いか ら であ る ,, なお、 本発明者 ら は、 波長 3 6 0 n m、 も し く は波長 3 7 0 ii m以下の短 波長域の波長を低'减す る フ ィ ル タ ー を用 いて も 、 紫外線強度を高め る こ と に よ り 円滑に重合を進め る こ と がで き る こ と を確 し てい る
〔実施例 i - - 2 〕
紫外線照射時の液晶パ ネ ル温度 (重合温度) 、 紫外線強度を変え た こ と 以外 は、 実施例 1 1 と 同様に し て 、 ^施例 1 - 2 の液晶表 示素子を作製 し た,. ま た 、 そ の評 ffi '臭'施例 ) - 1 の場合 と 同様な
6 2 差替え用紙 (規則 26)
装置およ び方法で行 っ た。
なお、 液晶パ ネ ル温度は 、 熱電対を用 いて測定 し なが ら 、 任意の 温度に設定 し た。 ま た 、 高分子の重合度台い は、 紫外線照射機 1 2 8 を用 いて液晶パ ネ ルに紫外線を任意の強度、 時間で照射す る こ と に よ っ て変化さ せ、 重合度台 いの程度は、 静電容量測定機 1 2 7 で 静電容量をモニ タ 一す る こ と で測定 し た。
図 6 に 、 重合温度 と 光学 ヒ ス テ リ ン ス の関係を示 し た 図 6 力、 ら 重合温度を変え る こ と に よ り 、 光学 ヒ ス テ リ ン ス が最小値を有す る 素子が作製で き る こ と が確認で き たつ ま た 、 図 1 2 に 、 最小値を示 す重合温度 と 紫外線強度の関係を示 し たが、 こ の結果か ら 、 紫外線 強度に対応 さ せて :合温度を適正に規定す る と 、 光学 ヒ ス テ リ シ ス の小さ い液晶表示素子が作製で き る こ と が確認て き た
つ ま り 、 実施例 1 - 2 に よ り 、 同一の液晶高分子前駆体相溶液を 用 いた場合であ っ て も 、 重合温度、 紫外線強度を好適に規定す る こ と に よ り 、 光学 ヒ ス テ リ シ ス の小 さ い高分子分散型液晶表示素子を 実現で き る こ と が実証で き た。
〔実施例 1 一 3 〕
重台温度を 、 液晶高分子前駆体相溶液の熱相分離温度か ら ブ ラ ス 2 0 て上 ま での範囲、 紫外線強度を 、 1 () 0 m W / c m -' 力、 ら 5 5 0 m W / c m 2 の範囲で変化 さ せた こ と 以外は、 実施例 1 - ! と 同 様に し て、 実施例 1 — 3 の液晶表示素子を作製 し た。 ま た 、 そ の評 価 も 実施例 1 - 1 の場台 と 同様な装置およ び方法で行 っ た。
な お、 こ の実施例 1 3 は、 紫外線の照射開始か ら液晶高分子前 駆体相溶液が相分離を開始す る ま での時間 T 1 と 、 液晶 (析出核 ) の析出開始か ら相分離終了 ま での時間 T , ,, π を制御す る こ と で、 上記の重合速度、 液晶析出核の周囲の高分子の重合度合い (粘度、 硬度; 、 及び折出核の発生密度の制御を 行 っ た ものであ る。
6 3 差替え用紙 (規則 26)
図 1 3 に、 実施例 1 — 3 の素子におけ る時間 T 1 と 光学 ヒ ス テ リ シ ス の関係を示 し 、 図 9 に、 時間 Τ 2 (正確に は Τ ,„ -„„ ) と 光学 ヒ ス テ リ シ ス の関係を示 し た。
図 9 か ら 明 らかな よ う に 、 時間 Τ 2 と 光学 ヒ ス テ リ ン ス は、 重台 温度、 紫外線強度に よ らず、 ほぼ止の相関を示 し た π こ の こ と か ら 、 時間 Τ 2 を制御す る こ と で光学 ヒ ス テ リ シ スが低/咸で き る こ と が 明確にな つ た。
他方、 図 1 3 か ら、 時間 Τ 1 と 光学 ヒ ス テ リ シ ス の関係は、 時間 Τ , π - n » の程に は相関性がなか つ た 但 し 、 紫外線強度が 2 0 0 m W Z c m 以下では、 時間 T 1 と 光学 ヒ ス テ リ シ ス に正の相関があ り 、 3 0 0 m W / c m 2 以上では、 時間 T 】 に よ ら ずほぼ一定の光 学 ヒ ス テ リ シ スを示す こ と が確認さ れた。 こ の こ と か ら 、 紫外線強 度力く 2 0 0 m W / c m ^ 以下において は、 時間 T 1 を制御す る こ と で、 光学 ヒ ス テ リ シ ス を低減す る こ と がで き る こ と が判 つ た f,
ま た、 図 9 、 図 1 3 よ り 、 光学 ヒ ス テ リ シ ス を 2 ¾以下 と す る に は、 時間 T 1 を 5 秒以下、 時間 T ,„ -„„ を 6 秒 下 と す る必要があ り 、 光学 ヒ ス テ リ シ スを 1 · 5 %'以下と す る に は 、 時間 T 1 を 4 秒 以下、 時間 T , a (, を 5 秒以下にす る必要があ る こ と が明 らかに な つ た。 更 に 、 光学 ヒ ス テ リ シ ス を 1 ¾以下と す る に は、 時間 T , u を 3 秒以下、 同 じ く 0 . 5 ¾以下と す る に は 1 . 5 秒以下 と す る 必要があ る こ と が明 らかと な つ た。
図 1 4 に紫外線強度に応 じ た時間 T 1 と 時間 T ,„ iMI と の関係を 示 した。 図 1 4 力、 ら明 ら 力、に な る よ う に、 時間 T 1 と 時問 Τ , と は密接な相関性を有 してお り 、 T - = a · T 1 -I- b (一次関 数式) で近似で き る こ と が判 っ た。 そ して、 こ の一次関数式におけ る数 a は、 紫外光強度 1 0 O m W Z c m 2 力、 ら 5 5 0 m W / c m 2 の範囲でほぼ 0 . 4 以上、 0 . 6 以下であ る こ と が明 らかにな っ た
6 4
差替え用紙 (規則 26)
: よ っ て 、 こ の一次関数式を用 い る こ と に よ り 、 時問 T 1 と 時間 T
,„— »。 の値を予測 し 、 重合の制御を さ ら に効率的に 行 う こ と が可能 と な る。
こ こ で 、 上記図 7 、 図 9 、 図 1 4 を活用 し た光学 ヒ ス テ リ シ ス の 小さ い素子の構成方法を説明す る。
所望す る 光学 ヒ ス テ リ ン ス 値を実現で き る時間 T , !M1 を図 9 力、 ら読み取 る。 図 i 4 で紫外線強度に応 じ て上記 T , „π に対応す る 時間 T 1 をそれぞれ読み取 る 。 こ の時間 T 1 を図 7 の縦轴に当ては め、 時間 T 1 ラ イ ン (♦ ♦ ) か ら重合温度を読み取 る。 以上に よ り 、 所望す る 光学 ヒ ス テ リ ン ス値を有す る 素子を作製す る ために必 要な紫外線強度 と 重合温度が決定で き 、 こ の条件を用 い る こ と に よ り 小 さ な 光学 ヒ ス テ リ シ ス特性を備え た 素子構造 ( 高分子分散型液 晶の構造であ り 、 直接的に は高分子マ 卜 リ ッ ク ス と の関係におけ る 液晶滴の形状及び構造) が実現で き る。 こ の こ と を光学 ヒ ス テ リ シ ス を 1 °ό と す る場合について具体例で Ϊ兑明す る「. な お、 こ の例に お け る 液晶高分子前駆体相溶液の熱相分離温度は 1 0 てであ る -.
先ず、 図 9 よ り 光学 ヒ ス テ リ シ ス を 1 °« を実現で き る 時間 T , - u は 秒であ る。 図 1 4 に おいて 、 こ の 3 秒 (: T , ,„ ) に対応す る T 1 は、 紫外線強度が 2 0 0 m W , c m 2 の と き 約 2 秒、 紫外線 強度 3 0 0 m W / c m 2 の と き 約 3 . 6 秒、 紫外線強度 4 0 0 m W / c m 2 の と き 約 4 . 4 秒であ る。 こ れ らの時間 T 1 に対応す る 重 ^時問を図 7 で読む と 、 2 秒一 1 9 て:、 3 . 6 秒―' 3 2 °C 、 4 . 4 秒一 4 4 °C と な る。 こ れ ら の結果を表 1 に一覧表示す る。 すなわ ち 、 重合温度 (液晶パ ネ ル温度) を 1 9 て (熱相分離温度 ί) て ) と し て 2 0 0 m W / c m 2 強度の紫外線を約 3 () 秒間照射す る か、 ま た は重合温度を 3 2 °C (熱相分離温度 + 2 2 °C ) と し て 3 0 0 m W c m 1' 強度の紫外線を約 3 0 秒問照射す る か、 ま た は重台温度を
6 δ 差替え用紙 (規則 26)
4 4 °C (熱相分離温度 3 4 °C ) と し て 4 0 ϋ m W Z c m 強度の 紫外線を約 1 5 秒間照射す る こ と によ り 、 1 ¾ の光学 ヒ ス テ リ ン ス を有す る高分子分散型液晶表示素子が実現で き る こ と に な る:
表 1 一
上記条件の選択におい は、 次の こ と に配慮す る。 すな わ ち 、 重合 温度が熱相分離温度か ら 1 7 。C以上卨 く な る と 、 液品滴が基板の傷 等に原因 し て歪な形状にな り 易い よ っ て、 if ま し く は熟相分離温 度よ り 1 7 °C以上卨ぃ温度を重合温度 と し て選択す る の を避け る c (列えば、 上記 ί では 、 好ま し く は紫外線強度力 2 0 0 m W ,' c m 1 、 :¾台温度が 1 9 °C の条件を選択す る。
ί.実施例 1 — 4 〕
重合温度を 1 3 て: -一定と し 、 紫外線強度を 2 0 m W / c m ' か ら 5 5 0 m W /' c m 2 の範囲で変化さ せた こ と 以外は、 前記実施例 1 - 1 と 同様に し て、 実施例 1 4 にかか る液晶表示素子を作製 し た 。 ま た、 そ の評価 も実施例 1 - 1 の場合 と 同様な装置およ び方法で 行 っ た。
光学 ヒ ス テ リ シ スの測定結果を図 8 に示 し た。 図 8 に お いて 、 紫 外線強度が高い ほ ど、 光学 ヒ ス テ リ ノ ス が大 き く 低 U し た 強度が 1 0 0 m W Z c m の と き に 、 光学 ヒ ス テ リ シ ス 力、 1 . 5 % と な つ
6 6
差替え用紙 (規則 26)
す: : ま た、 紫外線強度を 、 2 0 0 m W /' c m と す る と 、 光学 ヒ ス テ リ シ ス は 1 %、 3 0 0 m W Z c m 2 で 、 0 . 8 u(, 、 5 0 0 m W c m 2 で 0 . 5 % 'が実現て き た。
光学 ヒ ス テ リ シ ス力 < 1 %の液晶表示素子を用 いて、 1 2 6 喈調を 点滅表示 さ せた と こ ろ 、 浅像等が低減 し 良好な表示が得 ら れ、 デ一 タ ブロ ジ エ ク シ ョ ン等の 0 A 用途に十分な画像が得 ら れ る こ と が確 認で き た。
ま た 、 0 . 5 %では、 2 5 6 階調表示で も階調表示が良好に得 ら れ、 動画の フ ルカ ラ ー映像に ¾ し て も良好な 画像が得 ら れた。
二 の と き 、 紫外線強度を変え る こ と が前述の時間 T 1 、 時間 T ,„ -. .; ,. を制御 し た結果て あ る 二 と は 、 芙施例 】 一 1 、 実施 m j 一 2 か ら 明 ら かであ る。
ま た 、 紫外線強度が強い ほ と 、 基板の (葛や照射ム ラ に起因す る重 合 ム ラ が軽減す る 効果があ つ た -, こ れは、 強度か強し、 ほ と'、 s台速 度が大 き く な り 、 igに添 つ て不均一に液晶滴か成長す る のが阻害 さ れた た めであ る ..
実施(列 ! - 5 :
二 の実施 m I は 、 紫外光照射時の液晶表 ; 素子の素子温度か 、 /昆台溶液の熟相分離温度の 1 C以上、 1 5 て以下であ り 、 さ つ に 素子表面温度を変え る こ と で、 時間 T 1 、 及 び時間 T , - を制御 す る こ と を特徴 と す る ものであ る。 そ の他の事項につ いては、 前記 実施例 i 一 1 と 同様であ る。
重合温度を液晶 と 高分子の熱相分離温度以上、 ブラ ス 2 0 °C以下 の範囲と し た。 ま た 、 紫外線強度は 1 1 0 m W c m , 2 0 0 m W / c m 2 、 3 0 0 m W / c m 2 、 4 0 0 m W c m 5 5 0 m W / c m 2 以下と し た。 '
3 0 てで の光学 ヒ ス テ リ シ ス (最大値) を測定 し た結果を 、 図 6
差替え用紙 (規則 26)
に示す。
各紫外線強度につ いて重合温度を変えた場合、 何れについて も光 学 ヒ ス テ リ シ ス の大 き さ が変化 し 、 光学 ヒ ス テ リ シ ス が最低値を示 す重合温度が存在 し た。 ま た 、 最低値を示す重台温度 は、 紫外線強 度が強い ほ ど高温側に存在 し た。 更に、 2 0 0 m W / c m 2 以上の 紫外線強度において は、 下に 凸の グラ フ と な り 、 最 も小さ い光学 ヒ ス テ リ シ ス を与え る重合温度 (極小値) が存在 し た。 そ して、 光学 ヒ ス テ リ シ スが最低と な る重台温度は、 約 1 2 °C力、 ら 2 3 "Cであ り 、 こ の温度 は熱相分離温度 1 () で ) の 2 "C 〜 1 3 て: a い温度であ る 図 6 、 図 1 2 よ り 、 紫外線強度 と 重台温度 と を適正に組み わ せを変え る こ と で、 光学 ヒ ス テ リ シ ス の小さ い素子が作製で き る こ と が実証で き た。 なお、 重合温度を変化さ せ る こ と が、 前述の 11 間 T 1 、 時間 T , u - u (1 を制御 し た結果であ る こ と は、 ¾施例 1 - 2 、
1 一 3 力、 ら 明 ら かであ る。
実施例 1 ― 6
こ の実施例 は、 光学 ヒ ス テ リ シ スがほぼ最低値 と な る重合温度を 選択 し た も のであ る。 具体的に は、 紫外線強度を 2 0 0 m W , し' m ( 3 0 秒間照射) と し 、 重合温度を熱相分離温度 ( 1 0 °C 〉 よ り 7 °C高い温度 ( 1 7 °C ) と し て液晶表示素子を作製 し た。 そ の他の 条件につ いて は実施例 1 一 1 と 同様であ る。
こ の素子は、 素子温度 3 0 "Cでの 学 ヒ ス テ リ シ ス の最大値は、 0 . 8 %であ つ た。
ま た、 上記と 同様に して、 紫外線強度を 3 0 0 m W / c in 2 、 重 合温度を熱相分離温度 よ り 9 V「 い温度 ( 1 9 V ) と し て液品 ¾示 素子を作製 し た。
こ の素子の光学 ヒ ス テ リ ン ス は、 f 温度 0 X: に おいて、 (に
6 8
差替え用紙 (規則 26)
6 %であ っ た。 こ の素子につ いて 2 5 6 階調の表示を行 っ てみた と こ ろ、 良好な画像が得 られる こ と が確認 さ れた。
こ こ で、 紫外線強度が大 き い ほど、 重合速度が速 く な り 、 液晶滴 の形状が揃 う が、 紫外線強度が 4 0 0 m W Z c m 2 を越え る と 、 低 温 ( 5 で以下) での使用 において、 光学 ヒ ス テ リ シ スが 2 0 %程度 増加す る こ と が確認さ れた。 こ の こ と 力、 ら 、 低温におけ る光学 ヒ ス テ リ シ ス特性の悪化を抑制す る ためには、 紫外線強度を 4 0 0 m W / c m 2 以下 と し 、 かつ重合温度を熱相分離温度の 5 °C〜 1 3 °C以 下にす る のがよ い。 なお、 紫外線強度が強い と 、 液晶が分解す る恐 れがあ る と 共に、 液晶滴が小さ く な り す ぎて散乱特性が低下す る。
〔実施例 1 一 7 〕
実施例 1 一 〗 に記載 し た高分子前駆体混台物に代えて、 2 ェチ ル へキ シ ルァ ク リ レ ー 卜 (重合性モ ノ マー ) の前記混合物におけ る配 合比率を 8 8 w t %、 H D D A ( カ ラ ラ ッ ド) の配向比率を 2 w t % と し 、 前記オ リ ゴマ ーおよ び前記重台開始剤の比率を実施例 1 - 1 と 同様に して高分子前駆体混合物を作製 した。 こ の高分子前駆体 混合物を 2 0 w t %'、 前記液晶材料 T L 2 0 5 を 8 0 w t %の比率 で混合 して、 液晶高分子前駆体相溶液を作製 し た。 こ の相溶液をパ ネ ル内に充塡 した。 しか る後、 パネ ル温度 (重合温度) を熱相分離 温度よ り 1 0 °C高い温度に設定 し、 紫外線を 3 0 0 m W Z c m 2 の 強度で 3 0 秒間照射 し、 高分子前駆体を重合 さ せて、 高分子分散型 液晶表示素子を作製 し た。
こ の素子につ いて、 0 T:〜 7 0 °Cの範囲で素子温度 (駆動温度) を代えた場合におけ る光学 ヒ ス テ リ シ スを測定 した。 こ の測定は、 実施例 1 一 1 に記載 し た装置およ び方法を用 いて行 っ た。 ま た、 こ の素子を T F T駆動さ せて階調表示性能を観察 し、 こ れ らの結果を
6 9
差替え用紙 (規則 26)
表 1 一 2 に示 し た。
表 1 - 2 の @印は、 極めて良好な階調表示、 〇印 は良好な階調表 示、 △印はやや劣る 階調表示であ っ た こ と を示す:
光学 ヒ ス テ 1 ) シ ス 表示性能の
°c % \ 評価
0 2 . 5
' '■' … '
5 1 . 3 : 〇
i o 0
3 0 0 . 8
5 0 1 . 0 -:'·::))
7 0 0 . 9
表 1 — 2 か ら明 ら かな よ う に 、 こ の液晶表示素子は 5 °C 7 0 て:の駆動温度において良好な 表示性能が得 ら れた .. そ し て 、 こ の実 験事実に よ り 、 H D D A な どの界面規制力 ( ア ン カ リ ン グ ) を調節 で き る添加剂を添加 し 、 かつ相分離操作 におけ る 重台 (皿 ' -i よ び紫 外線強度を適正に制御す る こ と に よ り 、 室温以下の温度に おいて も 良好な表示性能を発揮す る 液晶表示素子か作製で き る こ と が実証て き た。
こ こ で 、 界面規制力を調節で き る添加剤は 、 ヒ記 H D D Λ に限 ら れる も の で はな く 、 種々 の単官能モ ノ マ 一 およ び Z ま た は多官能モ ノ マ ーが使用で き る。 こ れ ら の内、 低温での光学 ヒ ス ス性の 改善効果が高い こ と か ら 、 特に 2 宫能モ ノ マ 一 が好ま し い ') な お 、 単官能モ ノ マ ー と し て は、 イ ソ ス テ ア リ ル ァ ク リ レ ー ト ( ラ ィ 卜 丁 ク リ レ ー ト I S — Λ · 共栄社 (株) 製) 、 2 官能モ ノ マ ー と し て は
7 0 差替え用紙 (規則 26)
、 ト リ エ チ レ ン グ リ コ ー ノレ ジ ァ ク リ レ ー 卜 ( 3 E G - A ) 、 P E G # 2 0 0 ジ ァ ク リ レ ー 卜 ( 4 E G — A ) 、 P E (; # 4 0 0 .ジ ァ ク リ レ ー 卜 ( 9 E G — A ) 、 ネ オ ペ ン チ ノレ グ リ コ ー ル ジ ァ ク リ レ ー 卜 ( P - A ) 、 1 . 6 — へキ サ ン ジ ォ 一 ノレ ジ ァ ク リ レ ー 卜 ( 1 · 6 H X - A ; 以上全て共栄社油脂化学工業 (株) 製 ) な と が例示で き 、 こ れ ら は 2 種以上を組み台わせて使用す る こ と も で き る。
〔そ の他の事項〕
第 1 発明群で使用で き る絶緣膜は上記実施例で記載 し ものに限 ら れず、 ポ リ イ ミ ド タ イ プ、 ポ リ ア ミ ッ ク 酸 タ イ プの どち ら も用 い る こ と がで き る : ま た 、 こ の絶縁膜に 代えて無機の絶縁膜 ( S i 0 な ど) を用 いて も良い なお、 絶縁膜を ffl い る と 電圧保持率を ¾め る こ と に効果があ る。 ま た液晶 と の界面に おけ る 表面ェ ネ ルギ一 ( 表面張力 ) が高い絶緣膜を用 いれば、 液晶の析出速度が加速 さ れて 光学 ヒ ス テ リ シ ス の低減につ ながる。
ま た。 液晶高分子前駆体相溶液の組み合わせは上記例に限 らず、 液晶 と 高分子前駆体と が相溶 し 、 紫外線照射に よ り 相分離 さ せ共重 合 さ せ る - と がで き る組み台わせであれば良 い , 例えば、 ,夜晶高分 子前駆体相溶液 と し て 、 P N M 2 0 1 ; 大 闩 本 イ ン キ ( 株 ) 製 ) を 用 い る こ と も で き 、 P N M 2 0 1 を用 い る と 、 作成条件を変え る こ と で、 高分子マ 卜 リ ッ ク ス の連続相中に液晶滴が保持 さ れた狭義の 高分子分散型液晶、 およ びポ リ マ ー ネ ッ 卜 ワ ー ク 型液晶の W方を調 製で き る。
更に、 一般に液晶高分子前駆体相溶液の組成の違い に よ り 、 熱相 分離温度 も 変わる。 こ の た め 、 重台温度の絶対値を 、 液晶高分子前 駆体相溶液の熱相分離温度に 、 じ て変え る必要があ る。 こ の場合、 重合温度 と 熱相分離温度の相対的な温度差を同 じ にす る と 、 相溶液 の組成が変わ っ て も ほぼ同様の効果が得 ら れる こ と を、 本発明者 ら
差替え用紙 (規則 26)
は確認 し てい る。 (列えば P N M 2 0 1 の熱相分離温度は 1 7 。Cであ る ので、 こ の温度を基準 し て重合温度を決定す る。 具体的に は、 好 ま し く はは 2 0 て〜 3 2 °C位の重台温度 と す る。
' ネ ルギヤ ッ プは上記 Mに限 ら ず Γ) u m以上であれば良 い 特に 1 0 m以上、 1 5 m以下 と す る こ と で駆動電圧 と 散乱能を両立 さ せる こ と がで き る。
液晶滴の粒径 と し て は、 0 . 8 u m以上、 2 . 5 〃 m以下であれ ば散乱能に優れた素子が得 られ、 持に 1 m以上、 2 m以下 と し
7
、 パネ ルギ ャ ッ プを好適に 定す る 2こ と に よ り 、 低電圧で駆動で き る 素子が実現で き る 。
: ネ ル の温度制御の手段と し て は、 パ ネ ル温度を一 に 保ち 、 紫 外光照射が可能であれば良い mえは、 ぺルチ ェ 素子を用 いて も良 い .: ま た 、 液晶パ ネ ルの片側の みを温度制御 し て も良 い
ま た 、 紫外線の照射時間 と し て は、 1 0 秒以上であれば良い 上記実施例で記載 し た よ う な 装置に よ り 、 ¾台度台い (重合の進 行度台い 、 をモ ニ タ ーす る手法を用 いれば、 ιΕ台度 い を観察 し な が ら照射時間を決定で き る が、 上記装置以外であ っ て も よ い。 例え ば静電容量の代わ り に 、 透過光や反射光強度を乇 ニ ク 一す る手段に よ っ て も 、 重台度台 い知 る こ と がで き る,, 更に 、 重合度 ^い度をモ ニ タ 一す る 手段と 、 紫外線照射機のオ ン 、 オ フ を迚動さ せれば、 ?1 動的に照射を終了 さ せ る こ と も で き る 。
液晶高分子相溶液に おけ る液晶分率は 8 0 w t に限 ら ず種々 の 分率を採 り う る が、 散乱特性の面か ら 、 液晶分率は好 ま し く は 7 0 w t % 9 0 w t % の範囲 と す る。 な お、 液晶分率か大 き い ほ ど、 液晶滴の形状が歪み易 いので、 光学 ヒ ス テ リ シ スか大 き く な る 。 よ つ て 、 液晶分率を高 く し た場台 に おいて 、 紫外線強度およ び重台 S 度を好適に規定 し 制御す る こ の発明の作用効果が -層顕著に発揮 さ
差替え用紙 (規則 26)
れる。
( 2 ) 第 2 発明群におけ る 実施例
〔実施例 2 - 1 〕
本実施例 2 1 に係 る液晶表示素子の特徴は、 こ の液晶表示素子 を使用す る 温度範囲内でバ イ ポ ー ラ 型の配向形態が維持 さ れる こ と であ る。 そのために、 高分子と の界面の液晶分子のチ ル ト 角 を小 さ く する こ と に よ り 、 バイ ポ ー ラ 型の配向形態力、 ら ラ ジ ア ル型の配向 形態への転移温度の低下を図 っ て い る。
図 1 5 は、 実施例 2 1 に係 る液晶表示素子の断面図であ る。 な お、 実際に は T F T ( T h i n F i l m T r a n s i s t o r ) 素子が基板表面に形 成さ れた ァ ク テ ィ ブマ 卜 リ ク ス基板を用 いたが、 こ こ では省略 し て あ る。
同図に示すよ う に 、 対向 して配置 さ れた ァ ク テ ィ ブマ 卜 リ ク ス基 板 2 0 8 と 対向基板 2 0 6 と の間に、 高分子化合物 2 0 2 と 液晶滴 2 0 3 か ら成 る液晶層が設け られてい る。 上記ァ ク テ ィ ブマ ト リ ク ス基板 2 0 8 は、 ガラ ス基板 2 0 0 に画素電極 2 0 1 およ び絶縁膜 2 0 5 が形成さ れて成っ てい る。 一方、 対向基板 2 0 6 は、 ガ ラ ス 基板 2 0 0 に対向電極 2 0 7 およ び絶 $ 膜 2 0 5 が形成 さ れて成 つ てい る。 ま た、 液晶層におけ る液晶滴 2 0 3 は、 高分子化合物 2 0 2 中に分散 して配置 さ れ、 島状に存在 してい る。 こ の液晶滴 2 0 3 は、 液晶分子 2 0 4 が高分子化合物 2 0 2 と の界面付近に複数の配 向の極を有す る バイ ポー ラ 型の配向形態と な っ てい る。 なお、 図 1 5 では、 液晶滴 2 0 3 は個々 に独立 し て存在 してい るが、 隣 り 合 う 液晶滴同志の一部分が接触 して繋が っ た状態で存在 し て も よ い。 ま た、 高分子化合物 2 0 2 が網目状に形成さ れ、 そ の網目間に液晶が 保持さ れた構成で も よ い。
7 3 差替え用紙 (規則 26)
上記液晶表示素子は、 以下の よ う に し て製造 さ れた ものであ る .
( 1 ) ま ず、 以下の材料
( a ) 重台性モ ノ マ ー ( 2 工手 ルへ キ シ ノレ ァ ク リ レ ー ト ) 8 9
% と
( b ) オ リ ゴマ ー ( ビ ス コ ー ト 8 2 8 大阪有機化学工業製 ) 9 % と
( c ) 重合開始剤 ( ベ ン ジ ル メ チ ル ケ タ ー ル Π 本化薬製 〉 1 °,, と を混合 し 、
さ ら に 、
( d ) 界面規制力の コ ン ト ロ ー ルの た めの 1 , β へキ サ ン ジ ォ —ル ジ ァ ク リ レ ー ト であ る K S — H D D Λ ( カ ャ ラ ッ ド H D D A 日 本化薬製) 1 %を添加 し た混合溶液を調製 し た。
次に 、 上記混合溶液 2 0 (>n に(夜品材料 T L 2 0 5 ( メ ル ク 社製 8 0 % を混合 し て 、 液晶高分子前駆体相溶液を調製 し た
( 2 ) ガ ラ ス基板 2 0 0 上に、 真空蒸着と エ ッ チ ン グの手法を用 いて、 画素電極 2 0 1 、 およ び図示 し な い 'ノ ー ス ラ イ ン 、 ゲー ト ラ イ ン 、 T F Τ 素子等を形成 し た さ ら に 、 上記画 ¾ ¾ . 2 ϋ 1 上に 、 印刷法を用 いて配向膜材料の ォ プ 卜 マ 一 A L 8 4 ( 闩 本 ^成 ゴ厶社製) を塗布 し た後、 オ ー ブ ン で硬化さ せて絶緣膜 2 0 5 を形 成 し 、 ア ク テ ィ ブマ ト リ ク ス基板 2 0 8 と し た
( 3 ) 上記 ( 2 ) と 同様に 、 ガ ラ ス基板 2 0 0 上に 、 対向電極 2 0 7 、 およ び铯緣膜 2 0 5 を形成 し て、 対向基板 2 0 6 と し た。
( 4 ) 上記ア ク テ ィ ブマ ト リ ク ス基板 2 0 8 と 対向基板 2 0 6 と を図示 し な い ガ ラ ス ス ぺ 一 サ 一 を 介在 さ せて 1 3 " mの間隙が形成 さ れ る よ う に貼 り 台わせた ,,
( 5 ) 上記ア ク テ ィ ブマ ト リ ク ス基板 2 0 8 と W向基板 2 0 β と
7 4 差替え用紙 (規則 26)
の間隙に、 上記 ( 1 ) の液晶高分子前駆体相溶液を真空注入法に よ つ て注入 し 、 液晶パネ ルを形成 し た。
( 6 ) 上記液品パネ ルを 1 3 °C (熱相分離温度よ り も 3 て:高い温 度) に保 つ た状態で、 強度が 1 6 0 m W /' c m の紫外線を照射 し 、 液晶高分子前駆体相溶液中の重合性モ ノ マ ーを重台 さ せて、 高分 子分散型液晶表示素子を作成 し た。 なお、 上記紫外線の強度は、 照 度計を用 いて測定す る こ と に よ り 確認 し た。
上記のよ う に して作成 し た液晶表示素子の液晶滴 2 0 3 におけ る 高分子化合物 2 0 2 と の界面の液晶分子 2 0 4 のチ ル 卜 角 は、 直接 測定す る こ と は困難であ るが、 次のよ う に して求め る こ と がで き る 。 ガ ラ ス基板上に上記 ( 1 ) の重合性モ ノ マ ー 、 オ リ ゴマ ー 、 重合 開始剂、 およ び界面規制力の コ ン ト ロ ー ル剤の混合溶液を塗布 して 、 も う 1 枚の ガ ラ ス基板で覆い、 上記 ( 6 ) と 同 じ条件で紫外線を 照射 し て、 薄膜状に硬化 さ せた。 次に、 こ の薄膜上に、 上記 ( 1 ) の液晶材料を垂 ら して、 液晶材料の接触角 を測定す る こ と に よ り チ ル ト 角 を求めた と こ ろ、 5 。 であ っ た。
ま た、 液晶滴 2 0 3 の粒径は、 次のよ う に し て求め る こ と がで き る。 ま ず、 上記対向基板 2 0 6 およ びァ ク テ ィ ブマ 卜 リ ク ス基板 2 0 8 に代えて一対の単体のガラ ス基板を用 い る点だけが異な る 他は 、 上記液晶表示素子 と 同一の組成物およ び重合条件で、 擬似的な液 晶表示素子を作成す る。 次に、 ガ ラ ス基板を剝離 して液晶滴を洗い 流 し た後、 液晶滴が存在 して いた部分を顕微鏡で観察 し 、 画像処理 装置を用 いて粒径の平均値を求めた と こ ろ、 1 . 2 mであ っ た。 し たが っ て、 前記 T F T素子等が形成さ れた基板を用 いた液晶表示 素子の場合の粒径 も 同様の 1 . 2 mであ る と 考え ら れる。 なお、 こ の液晶表示素子は液晶の分率が 8 0 % と 高いために、 液晶滴 2 0 3 は必ず し も互い に完全に独立 し た球形ではな く 、 多少変形 し た球
7 5
差替え用紙 (規則 26)
形で部分的に隣接す る 液晶滴 2 0 3 が結合 し て連続体構造に な つ た 部分 も存在す る。
次に、 周囲温度に応 じ た液晶の配向形態を観察 し た。 こ の観察 も 、 ガ ラ ス基板 2 0 0 に垂直な方向に複数の液晶滴 2 0 3 が存在す る 場合に は、 透過光が散乱さ れ る ために直接行 う こ と は不可能であ る が、 次のよ う に し て確認す る こ と がで き る。 すなわ ち 、 同一の組成 物を用 いて、 顕微鏡で観察可能な 大 き さ の液晶滴 2 0 3 ' を形成 し て観察す る モ デル実験を行 う :, 具体的に は、 '、° ネ ルギ ヤ ッ プを 1 0 m に設定 し 、 直径力、 1 2 m の液品滴 2 0 3 ' を形成 し て、 観察 す る。 二 の場台、 液晶滴 0 3 ' は 、 図 3 に示すよ う に基板 2 0 6 ' - 2 0 8 ' に垂直な方向に若干つぶれ た ^平な形に形成 さ れて い 上記液晶滴 2 0 3 ' を 3 0 ての周囲温度下て 、 ίίϊί光扳を ク π ス 二 コ ノレ に配置 し た偏光 5¾微鏡で観察す る と 、 図 1 G ( a ) に 示すよ う な液晶滴 2 0 2 ' が観察 さ れた すなわ ち 、 白 か ら黒に わた っ て ほ ぼ均―な濃度分布で色付いて 見え た,, こ れは、 図 1 Ί ( a ) に示す よ う に 、 液晶分子 2 f) 4 ' は、 高分子化 物 2 0 2 ' と の界面 と ほ ぼ平行な方向、 つ ま り 多 く は基板 2 0 6 ' - 0 8 ' に平行な方向 に配向 し 、 ま た 、 基板 2 0 6 ' - Ί 0 8 ' に 丁. α な面内で の配向方 向は、 各液晶滴 2 0 3 ' ご と に ラ ン ダ 厶 な方向で あ り 、 そ の方向 と 偏光板の偏光 由 と のなす角度に応 じ た濃度に な る か ら だ と 考え ら れ る。
し たが っ て、 本実施例の液晶表示素子のよ う に液品滴の粒 ίίか 1 〜 2 mであ る場合に は、 配向特異点を概 2 極有す る ハ イ ポ ー ラ 型 の配向形態にな っ てい る と 考え られ る。 こ の と き の 2 極の向 き は、 液晶滴 2 0 3 は上記液晶滴 2 0 3 ' の よ う に (扁平でな いので 、 3 次 元的な方向に ラ ン ダ厶であ る と 考え られ る
7 6 差替え用紙 (規則 26)
一方、 上記液晶滴を o °c の周囲温度下で、 同様に観察す る と 、 図 1 6 ( b ) に示すよ う な液晶滴が観察さ れた。 すなわ ち、 液晶滴は 全体的に黒 く 見え る と と も に、 偏光板の偏光軸の方向に十字形に黒 い部分が観察 さ れた。 こ の こ と 力、 ら 、 図 1 7 ( b ) に示すよ う に、 高分子化合物と の界面付近の液晶分子が、 上記界面 と ほぼ垂直な方 向に配向 し、 多 く は基板面に対 して垂直な方向に配向 して い る こ と がわかる。 し たが っ て、 本実施例の液晶表示素子のよ う に液晶滴の 粒径が 1 〜 2 mであ る 場合に は、 液晶滴の中心に極を有す る ラ ジ ア ル型の配向形態にな つ て い る と 考え られ る。
さ ら に、 種々 に周囲温度を変えて同様の観察を行 っ た結果、 液晶 滴内の分子配向は、 ほぼ 5 C以上ではバ ィ ポ ー ラ 型の配向形態と な り 、 5 °C以下ではラ ジア ル型の配向形態と な る こ と が確認さ れた。 次に、 本実施例の液晶表示素子におけ る 1 0 。Cおよ び 0 °Cの周囲 温度での電気光学特性 (印加電圧 - 透過率特性) を測定 した。 すな わち、 液晶表示素子に所定の駆動回路を接続 し 、 丁 F T素子を介 し て画素電極 2 0 〗 と 対向電極 2 0 7 と の間に、 0 V 力、 ら 2 0 V ま で 、 およ び 2 0 V か ら 0 V ま で連続的に変化す る電圧を印加 し て液晶 表示素子の透過率 (透過光強度) を測定 し た。 上記透過率の刺定は 、 液晶評価装置 ( L C D 5 0 0 0 、 大塚電子製) を用 いて行 っ た。 周囲温度が 1 0 °Cの場合の測定結果を図 1 8 ( a ) 、 0 °Cの場合の 測定結果を図 1 8 ( b ) に示す。 同図において、 実線は昇電圧時の 透過率、 破線は降電圧時の透過率を表す。
こ こ で 、 光学 ヒ ステ リ シ スを、 昇電圧時およ び降電圧時にお いて 同一の電圧が印加 さ れた際の透過率の差の最大値を 2 0 V の電圧を 印加 し た際の透過率で割 っ た値の百分率 と して定義 し た と こ ろ 、 光 学 ヒ ス テ リ シ ス は次のよ う であ っ た。 すなわ ち、 周囲温度が 】 0 。C
7 7 差替え用紙 (規則 26)
の場合 (バ イ ポー ラ 型の配向形態の場合) に は、 1 . 5 'V, と 小 さ 、 値であ っ た。 一方、 周囲温度が 0 τの場台 ( ラ ジ ァ ル型の配向形態 の場台) に は、 2 0 ο0 と 極めて大き な (直 と な つ た な お、 一般に光 学 ヒ ス テ リ シ ス力 < 2 . 0 %以下であれば良好な表示画像を得る こ と がで き る と 言われてい る。
さ ら に種々 の周囲温度での 光学 ヒ ス テ リ ン ス を測定 し た と こ ろ 、
1 0 てか ら 8 5 °Cの範囲に お いて良好な 表示特性が得 ら れた: 従 つ て、 こ の温度範囲にお け る配向形態はパ イ ポ ー ラ 型の配向形態で あ る と 考え ら れ る。
ま た、 種々 の印加電圧を オ ン · オ フ し て ¾ 々 の階調の点滅表示を 行 っ た と こ ろ 、 周囲温度か 1 0 °cの場 合に は、 全階調 レ ヘ ルで光 ヒ ス テ リ シ スが小さ い た めに 、 残像等の少な い良好な表示が得 ら れ た。 一方、 周囲温度が 0 °cの場合に は、 残像が大 き く 残 り 、 点滅を 停止 さ せて も 初期の階調表示が再現さ れなか た .. し たが っ て、 0 の周囲温度下で は、 実用 的な液晶表示素子と し て用 い る こ と は困 難であ る。
以上のよ う に 、 液晶表示素子を使用す る 温度範囲に お いて 、 液品 滴の配向形態がバ イ ボ ー ラ 型の配向形態に な る よ う にす る こ と で 、 光学 ヒ ス テ リ シ ス が非常に 'j、 さ い ί夜晶表示素子を得 る 二 と がで き る なお、 本実施例で は、 液晶滴が上記の よ う に高分子マ 卜 リ ク ス 内 でその一部が 5?か た状態で存在す る液晶表示素子の ί を示 し たか
、 互いに完全に独立 し た状態で存在す る場合や、 ft分子マ ト リ ク ス が網目状に形成さ れ、 そ の網 目間に液晶が保持 さ れてい る場合で も 、 同様の電気光学特性が得 ら れ る。
ま た、 絶緣膜 2 0 5 と し て は、 ポ リ イ ミ ド タ イ ブ、 ま た はポ リ ァ ミ ッ ク 酸 タ イ プの何れの配向膜材料を用 いて も よ く 、 さ ら に、 無機
7 8 差替え用紙 (規則 26)
の絶縁膜を用 いて も よ い。 ま た、 こ れ らの絶縁膜を設け る こ と は、 電圧保持率を高め る こ と がで き る点で好ま し いが、 必ず し も設け な く て も よ い。
ま た、 添加剤と し て H D D A を用 いたが、 こ れは単官能モ ノ マ ー 、 およ び多官能モ ノ マ 一であれば同様の効果が得 られる 。 特に 2 官 能モ ノ マ ー を用 い る と 、 低温での ヒ ス テ リ シ ス を大き く 低減で き る 。 上記単官能モ ノ マ ー と しては、 例えばイ ソ ス テア リ ルァ ク リ レ 一 卜 ( ラ イ ト ァ ク リ レ ー 卜 、 I S — A 、 共栄社化学 (株) 製) 、 2 官 能ァ ク リ レ 一 卜 と し ては、 例えば 卜 リ エチ レ ン グ リ コ ー ル ジ ァ ク リ レ ー 卜 ( 3 E G — 八 ) 、 P E G # 2 0 0 ジ ァ ク リ レ ー 卜 ( 4 E G A ) 、 P E G # 4 0 0 ジ ァ ク リ レ ー 卜 ( 9 E G — A ) 、 ネ オ ペ ン チ ル グ リ コ 一ノレ ジ ァ ク リ レ ー 卜 ( N P — A .) 、 1 , 6 — へキサ ン ジォ ール ジァ ク リ レ ー ト ( 1 · 6 H X — A 、 以上全て共栄社油脂化学ェ 業 (株) 製) 、 ま た は前述 し た化学式 1 で表 さ れる ウ レ タ ン ァ ク リ レ ー ト (例えば M — 1 1 0 0 、 M — 1 2 0 0 、 M - - 1 2 1 0 、 M 】 3 1 0 、 ま た は M - 1 6 0 0 、 以上、 東亜合成化学工業 (株) 製) 、 3 官能ァ ク リ レー ト と しては、 例えば 卜 リ メ チ ロ 一 ルプロ パ ン 卜 リ ア ク リ レ ー ト ( T M P — A ) 、 およ びペ ン タ エ リ ス リ ト ー ル ト リ ァ ク リ レ ー 卜 ( P E - 3 A 、 以上全て共栄社油脂化学工業 (株) 製 ) 等を用 い る こ と がで き る。 以上の材料を単体、 も し く は複数用 い る こ と で低温 ヒ ス テ リ シ スを低'减で き る。
ま た、 重台性モ ノ マ ーおよ び液晶材料の組み合わせ と して は、 上 記の も の に限 らず、 液晶高分子前駆体相溶液中の重台性モ ノ マ ーが 紫外線の照射によ り 共重合を起 こ す も のであればよ い。 こ の場合、 液晶滴の粒径が 0 . 8 m以上、 2 . 5 m以下であれば散乱能に 優れた液晶表示素子が得 られる。 特に 1 m以上、 2 ^ m以下であ れば、 基板間隔を小さ く して、 T F T 素子の駆動が十分容易な低電
7 9
差替え用紙 (規則 26)
圧で液晶液晶表示素子を駆動す る こ と がて き る .
ま た、 基板間隔は上記の よ う に 1 3 川 に限 ら ず、 5 u m VI上で あれば良い。 特に 1 0 m以上、 】 5 m以下 と す る こ と で駆動電 圧 と 散乱能を両立さ せ る こ と がで き る ,
ま た 、 紫外線の強度は、 上記の よ う に 1 6 0 m W / c m 2 に限 ら な いが、 1 6 0 m W / c m 以上であれば、 高温での光学 ヒ ス テ リ シ ス の低減に効果があ る。
ま た、 チ ノレ 卜 角 は小 さ い ほ どよ く 、 上 の よ う に 5 に設定す る 場合に は、 特にバ イ ポ ー ラ 型の配向形態を維持す る 効果が大 き いが 、 こ れに限 らず、 1 0 ° 以下であれば同様の効果 ( 安定 し た ハ イ ポ ー ラ 型の配向形態) が得 ら れ る
ま た 、 約 5 で の周囲温度でバ イ ポ ー ラ 型の配向形態か ら ラ シ 丁 ル 型の配向形 への転移が生 じ る よ う に し て 、 1 () 〜 8 5 X:の温度範 囲で使用が可能な液晶表示素子の例を示 し たか、 こ れ に限 ら ず、 例 えば使用温度範囲が 0 〜 8 5 "C の液晶表示素子を作成す る こ と も容 易に可能であ る。 すな わち 、 その場台に は 、 紫外線を照射 し て相分 離お よ び重合を起 こ さ せ る こ と で液晶衷 '了く素 子を作成す る 過程にお いて、 紫外線照射時の液晶 ' ° ネ ルの温度や紫外線強度を制御す る と と も に 、 添加モ ノ マ ー濃度を調整 し て、 (I V のほ ·1 (1 &度に お いて バイ ポ ー ラ 型の配向形態が維持 さ れる よ う にすればよ い:,
こ こ で 、 良好な表示を行い得る 温度範囲は、 液晶表示素 子を用 い る 目 的に よ っ て異な り 、 例えば投射型デ ィ ス プ レ イ に用 い る場合は 、 通常、 下限温度は最高で も 1 0 "C以下、 上限温度は液晶の透明点 転移温度よ り 5 て低い温度以上 と す る必要があ る 。 ま た 、 直視型や 、 反射型デ ィ ス プ レ イ に用 い る場合 は下限は 0 以下であ る こ と が 望 ま し い。
よ り 詳 し く は、 液晶表示素子の透明点転移温度を Τ η と し た と き
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に、 液晶表示素子の表面温度が、 1 0 °C以上、 T n 5 °C以下の範 囲であれば、 投射型デ ィ ス プ レ イ 等の強いバ ッ ク ラ イ 卜 を用 い る 表 示装置において も 、 実用上十分な性能が得 ら れる。 ま た、 例えば下 限温度が 0 て以下であれば、 外気に接触す る携帯端末等に用 い る 反 射型デ ィ ス プ レ イ や、 直視型デ ィ ス プ レ イ と して も用 い る こ と がで き る。 ま た、 使用温度の下限が低ければ低いほ ど、 さ ら に実用上、 有益なの は言 う ま で も な い。
さ ら に、 上限を液晶の透明点転移温度か ら 5 nC下 と する こ と で色 変化の少な い素子が得 られる。
〔実施例 2 一 2 〕
本実施例 2 一 2 に係 る液晶表示素子の特徴は、 3 0 て:の周囲温度 におけ る ア ン カ リ ン グ指数の値を 0 . 7 以上にす る こ と に よ り 、 ィ ポ ー ラ型の配向形態か ら ラ ジア ル型の配向形態への転移温度を低 下さ せ、 低温時の光学 ヒ ステ リ シ スの低減が図 られて い る こ と であ る。
図 1 9 は、 実施例 2 - 2 に係 る液晶表示素子の断面図であ る。 な お、 こ の液晶表示素子の機械的な構成は、 前記実施例 2 - 1 と 同様 であ る ため、 同様の機能を有す る構成要素につ いて は、 対応す る符 号を付 して説明を省略す る。
こ の液晶表示素子は、 素子温度が 3 0 °Cで透過率が 9 0 % と な る と き の電圧を V 9 0 、 対向基板 2 5 6 と ァ ク テ ィ ブマ 卜 リ ク ス基板 2 5 8 と の間隔を d 、 液晶滴の粒径、 も し く は高分子マ 卜 リ ク ス網 目間隔を R と した と き のア ン カ リ ン グ指数 ( V 9 0 X R ) Z d 力く 1 . 1 に設定 さ れて い る。 上記電圧 V 9 0 は、 よ り 詳 し く は、 駆動回 路 2 5 9 に よ っ て画素電極 2 5 1 と 対向電極 2 5 7 と の間に 3 0 H z の交流電圧を印加 し、 透過率が 9 0 .% と な る と き の印加電圧であ る。 こ の と き 、 液晶滴 2 5 3 内は、 液晶分子 2 5 4 が高分子化合物
8 1
差替え用紙 (規則 26)
2 5 2 と の界面付近に複数の配向の極を有す る バ イ ポ ー ラ 型の配 1 形態 と な り 、 液晶滴 2 Γ) 3 の中央付近の液品分子 2 5 4 は、 電気力 線の方向 に揃 つ た配向状態 と な っ て い る 。
上記液晶表示素子の製造方法は、 /夜晶高分子前駆体相溶液を調製 す る 際に 、
( a ) 重合開始剤 (ベ ン ジ ル メ チ ル ケ タ ー ル 日 本化薬製) を 1 ()。
( b ) 界面規制力の コ ン ト ロ ー ルの た めの 1 . G へ キ サ ン ジ オ ー ル ジ ァ ク リ レ ー 卜 で あ る K S — H D 1) A ( カ ャ ラ ッ ド H D D A Π 本化薬製) 2 % を混台す る点を除いて同 じ であ る .
上記のよ う に し て作成 し た液晶衷示素子に つ いて、 前 実施 2 - 1 と 同様に し て 、 液晶滴 2 5 3 の粒 ί$、 バ イ ボ ー ラ 型の配向形態 か ら ラ ジ ア ル型の配向形態への fe移温度、 およ ひ電気光学特性 ( 印 加電圧 - - 透過率特性) を調べた と こ ろ 、 径 R は 1 . 0 m 、 移 温度は - 5 °Cであ り 、 ま た 、 周囲温度が 1 0 °C て の光学 ヒ ス テ リ シ ス は 1 . 2 ?-<> と 小さ く 、 良好な表示を行い得 る /夜品表示素子が得 ら れ た。
ま た 、 上記粒径 κ 、 印加電圧 過率持性か ら ら れ る透過率力、
9 0 °« と な る と き の印加電圧 V 9 0 、 お よ ひ 基板 2 5 ί) · 2 5 8 の 間隔 d に基づいて、 ア ン カ リ ン グ指数 ( V 9 ϋ R ) .ノ d を求めた と こ ろ、 前述の よ う に 1 . 1 であ っ た。
こ こ で 、 界面規制力 の コ ン ト ロ ー ルの た めの 1 , 6 へキ サ ン ジ ォ
— ル ジ ァ ク リ レ ー ト であ る K S — H D D Λ に 代えて、 フ ッ ソ 系重 性モ ノ マ ー ( ラ イ ト ァ ク リ レ ー ト ド A 1 0 8 共栄社油脂化学ェ 業 (株) 製) を 2 °„添加 し た液晶表示素子を同様に作成 し 、 3 0 "C におけ る ア ン カ リ ン グ指数を調べ る と 、 そ の値は 0 . G であ っ た r. ま た 、 配向転移温度は 2 0 °C と 高い と と も に 、 周囲温度が 1 0 。Cで
8 2 差替え用紙 (規則 26)
の光学 ヒ ス テ リ シ ス は 4 0 %' と 非常に大 き く 、 実用的に用 い る こ と は不可能な ものであ っ た。 . ま た、 さ ら に 、 同様に し て添加剤の種類 と 添加濃度を変えて種 々 の液晶表示素子を作成 し 、 電気光学特性等を測定 し 、 ア ン カ リ ン グ 指 ¾ と 配向転移温度 と の関係を調べた。 そ の結果を表 2 - ] およ び 図 2 0 に示す。
8 3
差替え用紙 (規則 26)
― i
ア ン カ リ ン グ指数 と 配向転移温度 と の関係
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差替え用紙 (規貝 U26)
表 2 — 1 およ び図 2 0 よ り 、 ア ン カ リ ン グ指数と 配向転移温度 と は相関関係を示 し 、 ア ン カ リ ン グ指数を 0 . 了 以上にす る こ と で 、 配向転移温度を 1 0 °C以下にで き 、 周囲温度が 1 0 ででの光学 ヒ ス テ リ シ スが概 2 °0以下 と 非常に小さ く 、 良好な 表示を行い得 る液晶 表示素子が得 られた。
なお、 界面規制力の コ ン ト ロ ー ルの た めの添加剤 と し て は、 上記 の も の に限 らず、 モ ノ マ ー の表面エ ネ ルギー を増大 さ せ得 る種 々 の も のを用 い る こ と がで き る。 さ ら に 、 複数の も のを混合 し て用 いて も よ い。 こ の場合に は、 モ ノ マーの表面エ ネ ルギーが各添加剤の影 響を相加平均 し た も の と な る ため、 表面エ ネ ルギーの コ ン 卜 ロ ー ル 、 すなわち配向転移温度の調整か 層容易 に な る ,., ま た 、 添加濃度 も上記の も の に限 ら な いが、 一般に は こ の添加剤は少量で も大 き な 影響があ る ため、 多 く の場合には 5 °u以下で十分な効果が得 られ る ま た、 そ の他の構成材料や製造条件等につ い て も 、 前記実施例 2 - 1 で説明 し た よ う な種 々 の変形が可能であ る。
〔実施例 2 ― 3 〕
本実施例 2 一 3 に 係 る 液晶表示素子の特徴は、 紫外線照射時の液 晶パ ネ ルの温度を 、 液晶高分子前駆体相溶液の熱分離温度よ り も 、 3 °C〜 1 5 。C高い温度に保 つ た状態で製造 さ れる こ と に よ り 、 バ イ ポー ラ 型の配向形態か ら ラ ジ アル型の配向形態への転移温度が低下 し 、 低温時の光学 ヒ ス テ リ シ ス の低减が図 ら れてい る こ と であ る こ の実施例 2 - 2 に係 る液晶表示素子の機械的な構成は、 前記実 施例 2 — 1 と 同様であ る。
こ の液晶表示素子は、 以下のよ う に し て製造 さ れ る。
図 2 1 は、 液晶表示素子の製造装置の構成を示す模式図であ る
8 5 差替え用紙 (規則 26)
こ の製造装置は、 図 2 1 に示すよ う に 、 循環 '| 温層 2 8. 2 か接続 さ れた台 2 8 1 に、 液晶高分子前駆体相溶液の注入 さ れた液晶パ ネ ル 2 8 0 が反射板 2 8 6 を介 し て載置 さ れる こ と に よ り 、 液晶パ 不 ル 2 8 0 の表面温度が所望の温度に制御 さ れ る よ う に な っ てい る。 ま た 、 台 2 8 1 の上方に は、 紫外線照射機 2 8 3 が設け ら れ、 支持 部材 2 8 5 に よ っ て支持 さ れた 、 吸収波長の ピー ク 力く 3 5 0 n mの 紫外線カ ツ 卜 フ ィ ル タ 一 2 8 4 を介 し て 、 液晶パ ネ ル 2 8 0 に紫ク^ 線が照射さ れ る よ う に な っ て い る。 ヒ記反射板 2 8 6 は (列えばァ ル ミ ニ ゥ ム か ら成 り 、 紫外線照射機 2 8 3 に よ て照射 さ れた紫ク 1~ 線を有効に 作用 さ せ得 る よ う に な っ て い る
上記製造装置を用 い 、 前記実施例 2 1 と 同様の液晶 ¾分子前駆 体相溶液が注入 さ れた液晶 ' " ネ ル 2 8 0 に 、 強度力ヾ 1 2 0 m W Z じ m 1 の紫外線を 3 0 秒問照射 し て液晶表示素 — f を作成 し た。 こ こ で 、 上記紫外線の照射に先立 っ て 、 液晶 ,¾分子前駆体相溶液の熱相分 離温度を メ 卜 ラ ーを ffl いて測定 し た と こ ろ 1 0 でであ っ た。 そ こ で 、 液晶パ ネ ル 2 8 0 の温度が上記熟相分離温度よ り も 8 °C高い 1 8 C に保たれた状態で上記紫外線の照射を た
上記の よ う に し て作成 し た液晶表示素子につ い て 、 前記実施例 2 一 1 と 同様に し て 、 液晶滴 2 5 3 の粒 ί圣、 バ イ ポ ー ラ 型の配向形態 か ら ラ ジ ァ ル型の配向形態への転移温度、 お よ び電気光学特性 ( 印 加電圧 - 透過率特性) を調べた。 転移温度は 7 て: と 低 く 、 ま た 、 周 囲温度が 】 0 C での光学 ヒ ス テ リ シ ス は 1 . 0 と 非常に小 さ く 、 良好な表示を行い得 る 液晶表示素子が得 ら れた .,
ま た、 液晶バ ネ ル 2 8 0 の温度を熟相分離温度よ り も 2 °C い 1 2 °C に保つ他は同 じ 条件で紫外線の照射を行 つ て液晶表示素子を作 成 し た場合 に は、 転移温度は 〗 8 °C 、 周囲温度が 1 0 て' での光学 ヒ
8 6 差替え用紙 (規則 26)
ス テ リ シ ス は 1 5 % と 非常に大き く 、 良好な表示性能が得 ら れな力、 つ た。
さ ら に 、 液晶パ ネ ル 2 8 0 の温度を種 々 に設定 し て、 転移温度、 およ びア ン カ リ ン グ指数を調べた と こ ろ、 表 2 — 2 に示すよ う に な つ た。 同表よ り 、 液晶パ ネ ル 2 8 0 の温度を熱相分離温度よ り も、 3 ° (:〜 1 5 °C高い温度に設定す る こ と に よ り 、 バ イ ポ ー ラ 型の配向 形態か ら ラ ジ ア ル型の配向形態への転移温度を低下 さ せ、 低温時の 光学 ヒ ス テ リ シ ス を低減す る こ と がで き る ま た、 7 て'〜 】 2 °C高 い温度に設定すれば、 同様の効果が得 られ る と と も に 、 液晶滴の粒 径の増大を抑え る こ と がで き る
ψ. —
重合温度 と ア ン カ リ ン グ指数の関係
Δ T =熱相分離温度 ( 1 0 °C共通) U V照射時のパ ネ ル温度 ア ン カ リ ン グ指数 = V 9 0 · R /
なお、 紫外線の強度は、 上記の よ う に 1 2 0 m W / c m に限 ら な いが、 1 0 0 m W / c m 2 以上であれば、 同様の効果が得 られる と と も に、 ガラ ス基板の傷等に起因す る粒径のむ らが発生せずに
8 7
差替え用紙 (規貝 IJ26)
一な素子が得 ら れ る r:
ま た、 紫外線の照射時間 は、 3 0 秒以下が望 ま し いが、 3 0 杪よ り 長 く し て も よ い。 但 し 、 5 分程度以上照射す る と 、 液晶の分解等 が発生 し 電圧保持率等の信頼性に課題が発生す る ので 、 5 分よ り も 短い こ と が好ま し い。
ま た、 紫外線カ ツ 卜 フ ィ ル タ 一 2 8 4 の吸収波長 は、 ヒ記の よ う に 3 5 0 n m に限 らず、 えば 3 (3 0 n m や 3 7 0 n m等、 液晶や 高分子の吸収波長を考慮 し て 、 高分子の重合が適切に 行われ る と と も に液晶の分解が生 じ な い よ う に選択すればよ い -,
ま た 、 紫外線カ ツ 卜 フ ィ ル タ ー と 液晶パ ネ ル と の間の距離は、 液 晶ハ ネ ルの温度上昇を防 ぐ た めに は、 1 m m以上にす る のが望 ま し いつ 一方、 紫外線が紫外線力 ッ 卜 フ ィ ル 'ノ - の周囲か ら 回 り 込む こ と に よ り 重合が均一に進 ま な いの を防止す る た めに は、 最大 2 じ m 以内 にす る こ と が好 ま し く 、 よ り 好 ま し く は、 3 m m以上、 1 c m 以内 にす る こ と で、 温度上昇を確実に抑え る と と も に重合度の均一 な液晶表示素子が得 られ る。 ま た 、 当然なが ら紫外線カ ツ 卜 フ ィ ル 夕 一 の大 き さ は、 液晶パ ネ ル よ り も 大 き く す る必要があ る。 よ り 体的 に は、 液晶パ ネ ル と の間の間隔に も よ る が 、 例 えば液品 '、 ネ ル の面積の 1 . 2 倍以上であれば、 紫外線の ['21 り 込みを容易に抑制す る こ と がで き る。
ま た、 反射板 と し てア ル i 板を用 い た例を示 し たが、 (列えばァ ル ミ 薄膜等、 紫外線の反射率が高い も のであればよ い c,
ま た 、 液晶パ ネ ルの温度を制御す る た めに 、 循環恒温漕を用 いた が、 装置全体を恒温漕内 に配置す る よ う に し て も よ い : ま た 、 ぺル チ 二 素子等を用 いて も よ い。 ま た 、 液晶パ ネ ルの両面側に 、 循 m恒 温漕か ら導かれた制御板を設けてパ ネ ルの両側か ら 温度制御を行い 得る よ う に し て も よ い。 さ ら に、 液晶パ ネ ルの表面に熟電対等の温
8 8 差替え用紙 (規則 26)
度セ ン サ ー を設け、 フ ィ 一 ドバ ッ ク シ ス テ ムや循環恒温漕等 と 接続 し て温度制御を 自動化すれば、 液晶パ ネ ルの温度をよ り 正確に制御 す る こ と が容易に な る。
ま た、 そ の他の構成材料や製造条件等に つ い て も 、 前記実施例 2 1 で説明 し た よ う な種々 の変形が可能であ る -
( 3 ) 第 3 発明群に おけ る 実施例
以下で は、 第 3 発明群にかかわ る 発明の具体的内容を説明す る。 初めに 、 図 2 G を参照 し なが ら 、 第 3 発明群にかか る 液晶表示素子 の概要を説明す る つ 第 3 発明群にかか る 高分子分散型液晶表示素子 は、 透明電極 3 0 1 を有す る ガ ラ ス 基板 3 0 0 の間に 、 高分子化合 物 3 0 2 と 液晶滴 3 0 3 が分散配置 さ れ 、 液晶滴 3 0 3 は高分子化 台物 3 0 2 内に 島状に 存在 し て い る。 液晶滴 3 0 3 内の液晶分子 3 0 4 の配向形態は、 液晶滴 3 0 3 の壁近傍に 2 つの極を有す る バ イ ポ ー ラ 型 と な っ て い る „ なお、 図 4 では、 液晶滴 3 0 3 が個 々 に迚 立 し た図 と な っ てい る が 、 隣 り 台 う 液晶滴同志が一部分を接触 し て 繫が っ た状態て存在 し て い も よ い ま た 、 高分子化合物 : 3 0 2 が網 目状 に形成 さ れ、 こ の網 目 内 に ,夜品滴か保持 さ れた ポ リ マ 一 ネ ッ ト ワ ー ク 型液晶であ っ て よ い:
以下、 各実施例を説明す る 。
〔実施例 3 - 1 〕
実施例 3 1 は、 電圧 一透過率特性に おけ る透過率 1 0 ¾以上 であ る電圧 において、 静電容量 - 電圧特性におけ る静電容量比率が 6 0 %以上 と な る よ う に構成 さ れた高分子分散型液晶表示素子であ る。 こ の よ う な素子は次の手順 · 条件で作製 さ れた。
こ こ で 、 静電容量比率と は、 下記式で表 さ れ る 値をい う c 静電容量比率 % - (. 素子に任意の電圧を印加 し た と き に発生す る
8 9 差替え用紙 (規則 26)
静電容量 /素子に電圧を印加 し た と き に発生す る 静電容量の最大(直 ) X 1 0 0 '式 3 - 3
作製条件
( 1 ) 重合性モ ノ マ 一 ( 2 ェ チ ルへ キ シ ノレ ァ ク リ レ ー ト ) 9 0 w t ) と オ リ ゴマ ー ( ビ ス コ ー ト 8 2 8 大阪有機化学工業製) 9 w t % と 重合開始剤 (ベ ン ジ ル メ チ ル ケ タ ー ル 日 本化薬製) 1 w t % を混台 し 高分子前駆体混合物を作製 し た。 二 の混台物 2 0 w t °(, に 液晶材料と し て T L 2 0 5 ( メ ル ク 社製 ) を 8 0 w t (V, を混台 し て 液晶高分子前駆体相溶液を調製 し た。
( 2 ) 透明電極 3 0 1 を有す る ガ ラ ス基板 3 0 0 に 、 配向膜材料を 印刷法を用 いて基板に 印刷 し た後、 ォ ー ブ ン で硬化 し て絶緣膜 ::! 0 5 を形成 し た。
( 3 ) 透明電極 3 0 7 を有す る ガ ラ ス基板 3 0 6 に同様の絶綠膜を 形成 し たの ち 、 ガラ ス基板 3 0 0 、 3 0 6 を ガラ ス ス べ一 サ 一 を用 いて 1 3 mの間隔で貼 り 台わせた。 なお、 上記 K向膜材料と し て は、 ォ プ ト マ一 A L 8 5 3 4 ( 曰 本合成 ゴム社製 ) を用 い、 ガラ ス 基板 と し て は、 コ 一 二 ン グ社製の ガ ラ ス板 i 7 3 7 ( 厚み 1 . 1 m in ) を用 いた。
( ) !Ιΐ り 台わせた基板問 ( 以下、 バ ネ ル と い う ) に 、 前記相溶液 を真空注入法を用 いて注入 し 、 液晶パ ネ ルを作製 し た。
( 5 ) 上記液晶パ ネ ル に 3 5 0 n m カ ツ ト フ ィ ル タ ー を積層 し た後 、 液晶パ ネ ル温度 (重合温度) を 1 3 °C と し 、 1 2 0 m W ,·' c m 2 の紫外線を 3 0 秒間照射 し 、 重合性モ ノ マ ー を重台 さ せ、 ¾施例 3 - 1 の高分子分散型液晶素子を作製 し た。 なお、 紫外線強度はパ ネ ル表面におけ る 強度であ り 、 紫外線照度計 ( U V M 0 2 、 ォ 一 ク 製作所製) を用 いて測定 し た値であ る。
素子の評価
9 0 差替え用紙 (規則 26)
上記素子に駆動回路を別途接続 して、 光学 ヒ ス テ リ シ スを測定す る と 共に、 静電容量 ヒ ス テ リ シ ス を測定 し た。 測定条件と し て は、 測定電圧を最大 3 0 V ま で と し 、 周波数は ;] 0 0 H z と した。 ま た 、 温度範囲は 0 °Cか ら 6 0 C と し た。 測定は、 前記実施例 1 - 1 と 同様な測定装置およ び方法に よ り 行 っ た。
図 2 2 に 、 3 0 °Cでの測定結果を示 し た。 図 2 2 か ら明 ら かな ご と く 、 透過率 (最大透過量に対す る百分率) が 1 0 %を与え る電圧 は、 4 . 4 7 V であ り 、 こ の電圧での静電容量比率は 6 0 %であ つ た。 ま た、 こ の電圧での昇電圧過程と 降電圧過程におけ る 光学 ヒ ス テ リ シ ス を調べた と こ ろ 、 】 . 9 %' と 小さ か っ た。 更 に 、 点滅表示 を行 っ て ヒ ス テ リ シ ス に起因す る残像の有無を調べた と こ ろ 、 残像 が少な い こ と が確認さ れた。
そ こ で、 光学 ヒ ステ リ シ ス (% ) と 静電容量比率の関係を更に詳 細に調べ る ために、 実施例 3 — 1 の相溶液に ア ン 力 リ ン グ強度を調 節で き る 添加剤を添加 し 、 ま た は紫外線強度を変えた も のを作製 し た。 そ して、 こ れ らの素子について上記 と 同様に して、 静電容量比 率およ び光学 ヒ ス テ リ シ ス の測定を行 っ た。
表 3 — 3 に製造条件と その結果を合わせて示 し た。 ま た、 こ の結 果を透過率 1 0 .¾> にぉけ る 光学 ヒ ス テ リ シ ス と 静電容量比率と の関 係で図 2 7 に示 し た。 図 2 7 力、 ら、 光学 ヒ ス テ リ シ ス を 2 %以下と す る ために は、 透過率 1 0 .%での静電容量比率を 6 0 %以上 と す る 必要があ り 、 ま た光学 ヒ ス テ リ シ スを 1 %以下 と す る ために は、 透 過率 1 0 %での静電容量比率を 6 5 %以上と すれば十分であ る。 つ た。 表 3
9 1
差替え用紙 (規貝 IJ26)
m W /' c m ° シ ス
1 FM108 を 8. 2wt %添加 (注 ) 1 2 0 6 4 . 5 1 1 . 5
9 実施例 3 1 1 2 0 6 0 . O h . 9
3 HDDAを 2 % t %添加 (注) ! 1 2 0 5 / . 0 3 . 8
4 F M 108 を 2 w t °o添力 H (注 ) 2 5 0 6 7 . 0 0 . 8 注) 実施例 3 1 の相溶液に ^加 !1 D D A ; 力 ラ ラ ッ ド · 日 本化薬 (株社製 Q
F M 108 ; ラ イ ト ァ ク リ レ ー 卜 F M 108 · 共栄社油脂 化学ェ業 (株) 社製 Q N o . 2 は、 実施例 3 1 。
〔実施例 3 — 2 :
実施例 3 - 2 で は、 素子駆動温度 3 0 て' に お い て 、 ^ 容量 ヒ ス テ リ ン ス C h y s の最大値力、 1 . %以下であ る 高分子分散型液晶 ¾ 示素子を作製 し た -. こ の液晶表示素子が上 J己特性を有す る こ と は、 実施例 3 - 1 に記載 し た手法で確認 し た : 作製条件 と し て は、 相分 離操作に お け る 液晶パ ネ ル温度 ( 重合温度) を 1 : "C と し 、 1 2 0 m W / c m 2 の紫外線を 3 0 秒間照射 し 、 相分離 さ せ る と い う 条件 であ り 、 他の条件につ いて は 、 h記実施(列 3 1 と 同様であ る ,
: 実施例 3 - ;i .
実施 3 — :」 で は 、 素子駆動温度力、 :] 0 V に お い て 、 )t学 ヒ ス テ リ シ スが最大(直と な る 印加電圧におけ る 静電容量 ヒ ス テ リ ン ス C hy s カ< 0 . 2 %以下であ る 高分子分散型液晶表示素子を作製 し た。 こ の実施例 3 - 3 の液晶表示素子につ いて も 、 上記特性を有す る こ と を上記と 同様な方法で ίΐ 5. し
こ の素子の作製条件 と し て は、 相分離操作に おけ る 液晶パ ネ ル温 度 ( 重台温度 ) を 1 7 "C と し 、 2 0 0 m W / c m の紫外線を 3 0 秒間照射 し 、 相分離 さ せ る と い う 条件であ り 、 他の条件に つ い て は 、 上記実施例 3 1 と 同様に行 つ た。
9 2 差替え用紙 (規則 26)
〔 そ の他の事項:
絶緣膜の形成材料 と し て は、 上記 し た も のに限 らずポ リ イ ミ ド タ イ ブ、 ポ リ ア ミ ッ ク 酸 タ イ プの どち ら も用 い る こ と がで き る。 ま た
S i 0 , な どの無機材料を用 いて も良い 更に上記実施例において
、 ア ン カ リ ン グ強度を変え る ために添加剤を用 いて も良 い。 こ のよ う な添加剤 と し ては、 例え ば H D D A ( カ ャ ラ ッ ド H I) D A 曰 本化薬製) 等の 2 官能モ ノ マ ーが例示で き 、 こ れを数 w t %添加す る こ と で界面ア ン カ リ ン グを増加せ る こ と がで き る。 他方、 フ ッ ソ 系重台性モ ノ マ ー ( ラ イ ト ァ ク リ レ ー 卜 F A 1 0 8 共栄社油脂 化学工業 (株 ) 製) を数 w t ¾用 い る と 界面ア ン カ リ ン グ強度を减 少 さ せ る こ と がで き る 。
ま た 液晶 · 高分子組成物の組み合わせは上記実施例の記載に限 らず、 一般に液晶 , 高分子を混台 し紫外線に よ り 共重合をお こ す物 であれば良 い: こ の場合、 液晶滴の粒径が 0 . 8 m以上、 2 . 5 m以下であれば散乱能に優れた素子が得 られ る。 特に 1 m以上 、 2 m以下であれば、 パ ネ ルギ ャ ッ プと 組み合わせて T F T駆動 が十分可能な低電圧で液晶バ ネ ルを駆動す る こ と がで き る。
' - ネ ルギ ヤ ッ プは上 ¾に限 ら ず 5 m以上であれば良い 特に 1 0 m以上、 1 5 m以下 と す る こ と で駆動電圧 と 散乱能を両立 さ せ る こ と がで き る。
ま た 、 紫外線の強度は上記以外で も良いが、 1 0 0 m W c m ' 以上であればガラ ス基板の傷等が目立たず均 - ·な素子が得 ら れ る。 待に 1 5 0 m W / c m 2 以上であれば、 高温での光学 ヒ ス テ リ シ ス の低減に効果があ る。
上記例では、 液晶バ ネ ルは、 上下基板に透明電極付 き の ガラ ス 基 板を用 いたが、 ガラ ス基板上に ァ ク テ ィ ブマ ト リ ク ス 素子が多数形 成さ れた T F T型液晶表示パ ネ ルを ffl いて も同様の効果があ る こ と
9 3 差替え用紙 (規則 26)
は勿論であ る
( 4 ) 第 4 発明群に おけ る 実施例
〔実施例 4 — 1 〕
本実施例は、 本第 4 発明群の第 6 5 か ら 第 6 9 の態様にかか る 実 施例であ る。
ま ず、 ポ リ ア ミ ノ 酸誘導体の一例であ る ボ リ - L ― グ ル タ ミ ン 酸 ナ ト リ ウ ム を出発原料 と し 、 カ ルボキ ン ル部位を ジ ア ミ ン で修飾す る こ と に よ っ て表面張力が互いに異な る 各種の絶緣塗膜材料を以下 のよ う な手順に従 っ て合成す る こ と を行 っ た ,—, 最初に 、 ポ リ L -- グル 夕 ミ ン 酸ア ト り ゥ 厶 の 1 重量 "n 水溶液 を調整 し 、 か つ 、 1 ϋ 重 量 ,の塩酸水溶液で屮和 し た 後、 ボ リ - L グル タ ミ ン 酸を遊離 し た,: 弓 1 き 続 き 、 予め調整 し て おいた メ チ レ ン ジ ァ ミ ン 料、 つ ま り 、 卜 リ メ 手 レ ン ジ ァ ミ ン . へキ サ メ チ レ ン ジ ァ ミ ン , デ カ メ チ レ ン ジ ァ ミ ン の う ち の いずれか 1 種を 含有 し た 5 重量% の ク ロ 口 ホ ル 厶 容液を加え て十分に撹拌 し た う えで静置す る, す る と 、 やかて混合
,容液は :3 層 に 分離す る ので、 こ れ らの う ち 力、 ら 中間 mを分取 し 、 ヽ'
. ヽ; 一 ジ メ 手 ル ホ ル ム 丁 ミ ド を力□え て ¾ かす こ と に よ り 、 丧 .1 1 て示すよ う な実施例 1 厳密に は、 実施例 4 - 1 の 1 であ る 力、 、 こ のよ う に略記す る ) か ら 同 5 及び比絞例 ( こ れ も 、 芙施例に準 じ て こ の よ う に略記す る ) 1 、 同 2 の絶緣塗膜材料を作製 し た。
- 以下余白 --
9 4
差替え用紙 (規則 26)
(表 4 1 )
そ し て、 内面上に透明電極 4 1 3 が形成済みの支持基板 4 1 1 を 用意 し 、 かつ 、 ス ピ ン ナ一塗布を採用 し て上記各実施例、 比較例の 絶緣塗膜材料を支持基板 4 1 2 の透明電極 4 1 3 上に塗布 し た後、 1 5 0 °C の温度下で 1 時間乾燥す る こ と に よ -つ て絶縁塗膜 4 1 4 を 形成 し た なお、 こ の際 におけ る ス ピ ン ナ 一条件は、 5 0 0 r p m 一 】 0 杪 / 1 5 0 0 I' p m - 3 0 秒であ り 、 いずれの場台に も膜 1草 は約 1 0 0 n mであ っ た
引 き統き 、 各実施例な い し 各比铰例で示 さ れ る絶 ^塗膜材料の そ れぞれか ら な る絶縁塗膜 4 1 4 の臨界表面張力 γ P を 、 濡れ性試験 薬 ( ナ カ ラ イ テ ス ク (株 ) 製) を使用 し た う えでの ジ ス マ ン プ ロ ッ 卜 によ っ て測定 し た。 なお、 表 4 - 1 中に は、 '2 0 °Cで得 ら れた臨 界表面張力 ァ P の測定結果を付記 し てい る。
さ ら に 、 互いに異な る 表面張力 7 し Cを有す る こ と に な る よ う 調整
9 5 差替え用紙 (規則 26)
さ れた 4 種の ¾晶材料 A 〜 D をそ れぞれ用意 し 、 かつ、 マ 卜 リ ク ス と し ての高分子化合物形成用 モ ノ マ ー と し ての ラ ウ リ ル ァ ク リ レ ー 卜 (共栄社油脂化学工業 (株 ) 製 ) と 、 オ リ ゴマ ー と し ての M ΰ 1
0 0 (東亜台成化学工業 (株 ) 製) と 、 光重合開始剤であ る I r g a c u 1- e 6 5 1 ( チバガ イ キ ( 株 ) 製 ) と か ら な る組成物に対 し て加え た う えて十分に混台す る こ と に よ つ て卨分子分散型液晶 4 1 7 と な る 重合性組成物を作製 し た な お 、 2 0 Vの温度下において 液晶材料 A 〜 D の そ れぞれが有す る表面張力 ァ 1 は、 表 4 一 1 中に 記載 し た通 り であ る。
従 つ て 、 各実施例な い し 各比 ^例で不 し た絶緣塗膜 4 1 4 の臨界 表面張力 ァ 1〕 こ 、 液品材料 A 〜 D そ れぞれの ¾面 力 ;' L Cと を互 い に組み台わせてみ る と 、 液品 W料 A と 組み 台わ さ れ た比校例 1 ¾ひ 液晶材料 B と 組み台わ さ れた比 例 2 そ れぞれの絶 ί 塗膜 4 1 4 ( 以下の図中にお いて は比 1 . 比 2 と 記載す る ) は条件式; Ϊ)〜③の 、 ずれを も満足せず、 液晶材料 Α と 組台わ さ れた実施例 1 及び液晶材 料 B と 組合わ さ れた実施例 3 それぞれの絶緣塗膜 4 】 4 ( 下の図 中において は实 1 , 实 3 と ft己載す る ) は条件式 】 〜 のいずれを も ·足 し て お り 、 液晶材料 A と 組 ^わ さ れ た % i'/'j 2 ¾ひ液晶 fォ料 C と 組合わ さ れた 施例 4 そ れぞれの絶緣塗股 1 (以下の図中に おいては実 2 , 実 4 と 記載す る ) は条件式①を满足 し てい る - -方、 液晶材料 D と 組合わ さ れた実施例 5 ( 以下の図中に おいて は卖 5 と 記載す る ) の絶縁塗膜 1 は条件式 のみを満足 し て い る こ と が分力、 る。
さ ら に 、 引 き 続 き 、 作製 さ れた重合性組成物に対す る 十分な撹拌 を行 つ た後、 一対の対向基板 4 1 1 か ら な る密閉容器の内部に 分離 し た う えで設け ら れて い る 空セ (:図示省略 に対 し て重合性組成 物を注入 し た後、 2 0 °Cの温度下において 3 6 「) n mの紫外線 (約
9 6 差替え用紙 (規則 26)
2 5 m W / c m 2 ) を 1 0 0 秒照射す る。 す る と 、 各空セ ル内の重 台性組成物は紫外線で重台 さ せ られ る こ と に よ っ て高分子分散型液 晶 4 1 7 と な り 、 図 2 8 で示 し た要部構造を有す る液晶表示素子が 完成する。
そ こ で、 以上の よ う な手順に従 つ て構成さ れた液晶表示素子にお け る し き い値の鋭さ を表す 7 値と 応答時間 と を測定 し てみた と こ ろ 、 表 4 1 中に付記 し 、 かつ 、 図 2 9 及 び図 3 0 のそ れぞれで示す よ う な測定結果が得 ら れた: な お、 二 こ での図 2 9 は 7' L C— 7 P の 減算結果 と Ί 値及び応答時間の関係を示す グラ フ であ り 、 図 3 0 は 7 値と 応答時間の関係を示す グラ フ であ る。
すなわ ち 、 比絞例 1 で は し き い値特性の鋭 さ を表す -; 値力、 1 . 7 0 で応答時間が 8 2 . 8 m s 、 実施例 1 で は ァ 値カ< 1 . 9 8 で応答 時間力く 6 3 . 2 m s 、 実施例 2 では ァ 値力く 3 . 2 3 で応答時間力、 1 .1 9 . 9 m s と な り 、 比較例 4 では ァ 値力 < 1 . 5 8 で応答時間力、 1 0 9 . 9 m s 、 実施例 3 で は ァ 値カ〈 2 . 1 9 で 答時間力、' 7 3 . 2 m s 、 実施例 - 1 では ァ 値が 2 . 5 1 で応答時間力 < 1 0 7 . 3 m s , 実施例 5 で は ァ (直力く 1 . 7 2 で応答時間力、 6 8 . 2 m s と な っ て い る e そ し て 、 こ れ ら の測定結果に よ れば、 比铰例 2 で は応答速度の 改善が見 ら れず、 ま た 、 実施例 2 ¾ひ実施例 4 において も ァ 値が大 き く な り 過 ぎて応答速度の改善が見 られな いの に対 し 、 条件式〔1)〜 ③の いずれを も満足 し て い る 実施例 1 及び実施例 3 と 条件式②を満 足 し てい る 実施例 5 と で は ァ 値が最適化す る結果 と し て応答速度が 大幅に改善 さ れて い る こ と が分か る。
さ ら に 、 こ の際におけ る測定結果か ら は、 特に 、 し き い値特性の 鋭さ を表す 7 値が 1 . 9 8 であ る実施例 1 と 、 7 値が 2 . 1 9 であ る実施例 3 と において 、 優れ た応答速度が得 ら れ る こ と が明 ら か と な っ てい る 。 なお、 こ こ では 、 条件式 を満足す る実施例 2 及び実
9 7 差替え用紙 (規則 26)
W
施例 4 の応答速度が さ ほ ど改善さ れていな い よ う に兒ぇ る が、 両実 施例で は後述す る温度依存性の改善が実現さ れる。 ま た、 こ の際に おけ る測定結果に よれば、 比較例 〗 で も 7 値の最適化に よ る 応 ^速 度の改善が見 られるが、 後述す る よ う に温度依存性の改善が見 られ な い。
つ ぎに 、 本実施例の液晶表示素子におけ る駆動電圧な どの温度依 存性を検討 し てみた と こ ろ、 表 4 - 2 及び図 3 1 で示す よ う な結果 が得 られた。 なお、 図 3 〗 は ァ L C - 7 P の '减算結采 と 温度依存性を 表す際の指標値であ る Δ V と の関係を示す グラ フ であ り 、 こ こ では 、 0 °Cの温度下に あ る液晶表示素子の駆動電圧を V 30と し 、 かつ 、 2 0 で及び 3 0 と 4 0 °C と の温度下におけ る駆動電圧の う ちで 最 も高い駆動電圧を V M A X 、 最 も低い駆動電圧を V M 1 N と し た場合 の指標値 Δ V を、
(数 6 ) Δ V ( % ) = { ( V MA X - V M 1 N ) V 3 0 1 x 1 0 0 の数式に よ っ て求め る こ と を行 っ てい る。 そ して、 こ の よ う な評価 に よ る と 、 Δ V が小さ い ほど温度依存性が良好であ る こ と に な る„
9 8
差替え用紙 (規貝 IJ26)
(表 4 — 2 )
そ し て、 こ の結果に よ れば、 比拳交例 1 で は Δ V 力〈 2 1 . 6 2 η(, と な り 、 同 じ く 比絞例 2 では Δ V 力 < 3 8 . 0 5 °,, と な っ て良 な温度 依存性が得 られていな い : 一方、 条件式: I〕〜③の いずれ を も満足 し て い る実施例 1 及び実施例 3 で は △ V 力〈 9 . 9 1 及び 9 . 6 3 °,. 、 条件式①を ¾足 し てい る実陁例 2 Τ ひ実施例 4 では 2 . 5 6 °(> ¾ ひ 6 . 8 7 "。 、 条件式 を満足 し て い る 実施例 5 では 9 . 4 8 % と な っ てお り 、 いずれにおいて も良好な温度依存性が確保 さ れて い る こ と が分か る : さ ら に 、 こ の結果か ら は、 条件式①を満足す る絶緣 塗膜材料か ら な る絶緣塗膜を具備 し た実施例 2 及び実施例 4 の温度 依存性 も 大幅に改善 さ れてい る こ と も明 ら かであ る。 なお、 応答時 間及び温度依存性の測定に際 し て は、 大塚電子 (株) 製の I C R - 5 0 0 0 を使用 し てい る 。
と こ ろ で、 本実施例では、 ポ リ ア ミ ノ 酸誘導体の一例であ る ポ リ 一 L ゲ ル 夕 ン酸ナ 卜 リ ゥ 厶 を絶緣塗膜材料 と し て い る が、 こ れ に限定 さ れ る 二 と はな いの は勿論であ る - すな わ ち ポ リ ア ミ ノ 酸そ
9 9 差替え用紙 (規則 26)
の も のであ っ て も よ い し 、 ま た、 他のポ リ ア ミ ノ 酸誘導体であ る ポ リ ア スパラ ギ ン酸やポ リ ヒ ス チ ジ ン , ポ リ ア ルギ二 ン , ボ リ リ ジ ン , ポ リ ア ラ ニ ンな どを用 い る こ と も可能であ り 、 ま た、 タ ン パ ク 質 、 特に ア ミ ノ 残基がぺプチ ド鎖を介 し て結合 し た高分子化合物であ る と こ ろの ミ オ グロ ビ ンやヘモ グロ ビ ン, グ 口 ブ リ ン . キモ ト リ ブ シ ン, ア ルブ ミ ン な どを絶縁塗膜材料と し て も よ く 、 さ ら に は、 ボ リ イ ミ ド系の材料を用 いて も よ い こ と は勿論であ る。
一方、 マ 卜 リ ッ ク ス と し ての高分子化合物形成用のオ リ ゴ マ 一及 びモ ノ マ ー も重合開始剤の存在下で光 ま た は熱に よ っ て重合可能な ものであ り さ えすればよ いのであ り 、 オ リ ゴマ ー と し て は、 ポ リ ウ レ タ ン ァ ク リ レ ー 卜 , ポ リ エ ス テ ル ァ ク リ レ ー 卜 , ェ ポ キ シ ァ ク リ レ一 ト な どが使用可能であ る。
ま た、 モ ノ マー と し ては、 2 - ェチルへキ シ ルァ ク リ レ ー 卜 , 2 — ヒ ド ロ キ シ ェチノレア ク リ レ ー ト , ネ オ ペ ンチゾレ グ リ コ 一 ノレ ドア ク リ レ ー ト , へキサ ン ジォ一 ノレ ジァ ク リ レ ー 卜 , ジエチ レ ン グ リ コ 一 ル ジ ァ ク リ レ ー ト , ト リ プロ ピ レ ン グ リ コ ーノレ ジ ァ ク リ レ ー 卜 , ポ リ エチ レ ン グ リ コ ール ジ ァ ク リ レ ー ト , ト リ メ チ 口 一 ノレプ π パ ン 卜 リ ア ク リ レ 一 卜 な どの よ う な ァ ク リ ル系の市販品の他、 ァ ク リ ル系 以外の市販品を使用す る こ と も可能であ る。 ま た 、 重合開始剤が 1 r g a c u r e 6 5 1 に限定 さ れる こ と も な く 、 チバガ イ キ (株) 製の D a r o c u r e i 1 7 3 ゃ 0 & |- 0 じ 11 1' 6 4 2 6 5 , 1 r g a c u r e 1 8 4 な どを互いに組み合わせた う えで用 いて も よ い 更に ま た、 絶緣塗膜は、 絶縁さ え なせば何 も塗膜でな く て も よ い 。 例えば蒸着膜等他の手段で電極に付着さ れた膜等であ る。
同 じ く 、 対向基板、 電極、 絶縁塗膜は全 く 同一の寸法、 形状、 材 料の ものでな く て も よ いの は勿論であ る。
1 0 0
差替え用紙 (規則 26)
(実施例 4 - 2 :
.本実施例 は、 第 4 発明群の第 6 0 か ら 第 7 7 の態様にかか る 実施 であ る。
図 3 2 は本実施例の高分子分散型液晶表示素子の断面模式図であ り 、 基本的に は第 4 一 1 実施例につ いて の図 2 8 と 異な ら な い : 図 中、 4 1 1 は対向基板であ り 、 こ の対向基板の表面に は透明電極 4 1 3 と 絶緣塗膜 4 1 4 が形成さ れてい る。 】 1 2 はガ ラ ス基板であ り 、 こ の ガラ ス基板の表面に は、 T F T ( 図示せず) が形成 さ れ る と 共に、 透明電極 4 1 3 、 絶緣膜 4 1 4 が形成さ れて い る。 対向基 板 4 1 1 と ガラ ス基板 4 1 2 の間の空間に は、 高分子 · 液晶材料複 合体 1 7 が封人 さ れてお り 、 こ の高分子 · 液品材料複合体 4 1 7 は 、 高分子化合物 4 〗 5 中に液品材料の滴 4 1 6 が分散 さ れた構造を し て い る。
なお、 図 3 2 で は、 液晶材料の粒滴 4 1 6 がマ ト リ ッ ク ス た る 高 分子化合物 4 1 5 中に島状に独立 し て点在 し てい る が、 液晶材料の 拉滴 4 1 6 の存在形態は こ れに限 ら れ る ものではな い: ί列えば、 液 晶粒滴の一部が相互に接触 し 連な つ た状態で存在 し て いて も よ い。 ま た、 高分子化台物 4 1 5 が網 目状に形成 さ れ、 こ の網目 の中に液 晶粒滴が保持さ れた伏態で分散 し た構造の も のであ っ て も よ い : 上記高分子分散型液晶素子は次のよ う に し て作製 し た。
( 1 ) 重合性モ ノ マ ー ( 2 — ェ チ ルへキ シ ル ァ ク リ レ ー ト ) 6 0 % と 、 イ ミ ノ 基を有す る 重合性オ リ ゴマー f ウ レ タ ン ァ ク リ レ ー 卜 ; 東亜合成化学工業 (株) M 1 6 0 0 ) 3 9 ¾ と 、 重合開始剤 と し てのベ ン ジ ル メ チ ルケ タ ー ル ( 日 本化薬 (株) 製) 1 ?0 と を混台 し 、 高分子前駆体溶液 と な し た。 こ の高分子前駆体溶液 2 0 % に 、 懸 滴法 ( 2 4 て ) で測定 し た表面張力 7 L C 力、 3 0 d y n e / c m の 液晶材料 ( チ ッ ツ 石油化学 (株) の M T 5 5 2 4 ) 8 0 % を混台 し
1 0 1 差替え用紙 (規則 26)
、 高分子前駆体 · 液晶混台物を作製 し た。
( 2 ) 他方、 コ ニ ン グ社製 1 7 3 7 基板 (厚み し 1 m m ) の ガ ラ ス基板 4 1 2 に 、 真空蒸着 と エ ッ チ ン グの手法を用 いて、 透明電極 .1 1 3 、 ソ ー ス ラ イ ン 、 ゲー ト ラ イ ン 等を作成 し 、 ア ク テ ィ ブマ ト リ ク ス基板 と し 、 さ ら に 、 ォ プ 卜 マ ー A L 8 5 3 4 ( 日 本台成ゴム 社製) を基板に印刷 し た後、 ォ ー ブ ン で加熱硬化す る方法に よ り 絶 綠塗膜 4 1 4 を形成 し た。
( 3 ) ま た 、 透明電極 4 1 3 を有す る 対向基板 4 1 1 に も 同様に し て絶縁塗膜 4 1 4 を形成 し た。 そ し て 、 上記ガ ラ ス 基板 4 I 2 と こ の対向基板 4 1 1 と を ガ ラ ス ス ぺ 一 サ ー を 介在 さ せ て 1 m の 問 隔で貼 り 台わせた:
( 4 ) 次いで、 貼 り 合わせた両基板の問に 、 前 卨分子前駆体 · 液 晶混 物を注入 し 、 外部か ら 波 M 3 6 5 n m 、 9 5 m W / c m 2 の 強度の紫外線を照射 し て重合性高分子前駆体 ( モ ノ マ ー &びォ リ ゴ マー ) を重合 さ せた。 こ れに よ り 、 高分子化台物中に液品粒滴が分 散 し た高分子 · 液晶複合体を配置 し た高分子分散型液晶表 示素子を 完成 さ せた。
次に 、 上記で作製 し た高分 子分散型液晶表不 ¾子に電源を接铳 し 、 T F T駆動に よ り 対向電極 と 画素電極間に電圧を印加 し 、 電圧光 学特性の温度依存性を調べた。 具体的に は、 バ ネ ル透過率か 9 0 % と な る 印加電圧を V 9 0 % と し 、 1 ϋ て 、 0 X: 、 I 0 て 、 2 0 r
、 3 0 °C , 4 0 て 、 5 0 て 、 6 0 て: におけ る V 9 0 を測定 し た。 なお、 パ ネ ル透過率は、 液晶評価装置 ( L C D 5 0 0 0 、 大塚電子 製) を用 い測定 し た。
そ して、 下記す る数 6 の温度依存性指数△ V を定義 し 、 上記で则 定 し た V 9 0 %値を用 いて、 温度 と の関係におけ る パ ネ、 ル透過持性 を評価 し た。 数 5 の V m a x は、 0 "C力、 ら 6 0 て: におけ る 最 も 大 き い
1 ϋ 2 差替え用紙 (規則 26)
V 9 0 %値であ り 、 V m l n は、 - 1 0 °Cか ら 6 0 V に おけ る最 も小 さ い V 9 0 %値であ る。 ま た 、 Ί " V 9 0 °ό は、 3 0 V におけ る V 9 0 %値を指す。
Δ V = ( V m a x 一 V ra i n ) / κ " V 9 0 …数 6 他方、 上記で作製 し た高分子分散型液晶表示素子の高分子 · 液晶 複合体を構成す る高分子化合物の臨界表面張力 7 Ρ を測定 し 、 前記 し た液晶の表面張力 ァ し C と の間に成立す る 関係を明 らかに し た c 高分子化合物の臨界表面張力 Ί Ρ の測定は次のよ う に し て行 つ た
: 先ず、 高分子分散型液晶表示素子か ら対向基板 4 1 1 を剝が し 、 ィ ソ プロ ピルア ル コ ー ルを用 いて高分子化合物の表面を洗浄 し て液 晶を除去 し 、 窒素を吹 き つ けて乾燥す る 。 し か る 後に 、 冼浄 し た高 分子化合物の表面に 5 通 り の濡れ指数標準液 ( 十 力 ラ イ テ ス ク (株 ) 製 N o . 3 1 、 3 4 、 3 7 、 4 2 、 4 6 を滴下 し 、 そ の接触角 Θ を測定す る。 そ し て、 横軸に c 0 s Θ 縦蚰に ^れ指数標準液の表面 張力 ァ を と り 、 c o s 0 = 1 と な る 7 を求め、 こ の 7 を臨界表面張力 ァ P と す る ( ジ ス マ ン プロ ッ ト 法) 」 な お、 高分子化台物の臨界 ¾ 面張力 7 P 及び液晶の表面張力 7 L C は、 協和界面化学 (株) 製の 自動 /則定装置を用 いて行 っ た。
L結果〕
V 9 0 % の測定結果を図 3 3 に図示 し 、 温度依存性指数 Δ V 、 ¾ び液晶の表面張力、 高分子化合物の臨界表面張力 7 P を下記表 4 - 3 に示 し た。 なお、 本実施例の液晶表示素子の特徴は、 表面張力力〈 3 0 d y n c / c mの液晶 と 、 臨界表面張力 ァ P が 3 2 d y n e c mであ る ィ ミ ノ 基を有す る重合性オ リ ゴマ ー ( ウ レ タ ン ァ ク リ レ — 卜 ) と 組み合わせて使用 し た点にあ る。
(実施例 2 の 1 )
1 0 3 差替え用紙 (規則 26)
下記表 4 一 3 及び図 3 3 に示す結果力、 ら明 ら かな よ う に 、 実施例 2 の 1 (厳密に は実施例 4 — 2 の 1 であ るが、 こ の よ う に略記す る ) にかか る 液晶表示素子は、 高分子化台物の臨界表面張力 7 P と 液 晶の表面張力 ァ L C と の間に ァ P > 7 L C が成立 し て いた。 ま た 、 V 9 0 % - 温度曲線の ピ一ク 点が 2 2 °C付近 にあ り 、 温度依存性指 数は 0 . 2 1 と 小さ か つ た。
(表 4 一 3 )
(実施例 2 の 2 )
イ ミ ノ 基を有す る重合性オ リ ゴマ ー と し て、 東亜台成化学工業 ( 株) M — 1 2 0 0 ( ウ レ 夕 ン ァ ク リ レ ー ト を用 いた こ と 以外は、 先の実施例 2 の 1 と 同様に高分子分散型液晶表示素子を作製 し 、 実 施例 2 の 1 と 同様な測定を 行 っ た。 その結果を図 3 4 、 及び上記表 4 一 3 に示す。
〔結果〕
1 0 4 差替え用紙 (規則 26)
上記表 4 - 3 か ら明 ら かな よ う に 、 高分子化 合物の臨界表面張力 ァ P は 3 1 d y n e / c mであ り 、 本実施例 2 の 2 に お い て も ァ P 〉 7 L Cが成立 し た。 ま た、 本実施例 2 の 2 の液晶表示素子では、 表 4 一 3 及び図 3 4 の結果か ら明 らかな よ う に 、 温度が高 く な る に 従い V 9 0 %が大き く な つ たが、 温度依存性指数は 、 先の実施例 1 と 大差がな く 、 0 . 2 5 と 小 さ か っ た。
なお、 本実施例 2 の 2 の液晶表示素子の特徴は、 東亜台成化学ェ 業 (株) M— 1 2 0 0 を使用 し た点にあ る。 M— 1 2 0 0 と 先の実 施例 1 で使用 し た M _ 1 6 0 0 と は、 化 1 に示す化学構造に お いて 、 R、 R ' 、 及びポ リ オ ー ル部分が異な り 、 M - 1 2 0 0 の方が分 子量が大 き い点に違いがあ る - 化学式 1
Cll2 - CHCOO-R' -00CNH- (R-NHC00- ( ポ リ オ — ル) -0OCNH)„ -R-NHCOO-R' -0C0CH = Cl
但 し 、 n は整数。
(実施例 2 の 3 )
水酸基を有す る 重合性オ リ ゴマ ー ( ウ レ タ ン 丁 ク リ レ ー ト ; 東亜 合成化学工業 (株) M - 2 3 3 ) を用 いた こ と 以外 は、 先の実施例 2 の 1 と 同 じ であ る 。 先の実施例 2 の 1 と 同様 な測定を行 っ た。 そ の結果を図 3 5 、 及び上記表 4 - 3 に示す。
〔結果〕
上記表 4 - 3 か ら明 らかな よ う に 、 高分子化合物の臨界表面張力 ァ P は 3 1 d y n e ノ c mであ り 、 こ の実施例 2 の 3 にお いて も 7 P > 7 L C が成立 し てい た。 ま た 、 表 4 — 3 及び図 3 5 の結果力、 ら 明 ら かな よ う に 、 V 9 0 ()o 一 温度曲線は、 1 5 て前後に ピー ク を有
1 0 5 差替え用紙 (規則 26)
す る もの と な っ た: し か し 、 温度依存性指数は、 先の実施例 1 と 大 差がな く 、 0 . 2 2 と 小さ か っ た。 なお、 本実施例 2 の 3 の液晶表 示素子の特徴は、 水酸基を有す る重合性ォ リ ゴ マ ー を使用 し た点に の
(実施例 2 の 4
イ ミ ノ 基を有す る 重合性オ リ ゴマ ー ( ウ レ タ ン 丁 ク リ レ ー ト ; 共 栄社化学工業 (株) U F - 8 0 0 1 ) を用 い た こ と 以外は、 前記実 施例 1 と 同様であ る。 分散型液晶表示素子を作製 し 、 実施例 2 の 1 と 同様な測定を行 っ た。 そ の結果を図 3 6 、 及 び上記表 4 3 に示 す。
、 Τπ J
上記表 4 - 3 か ら 明 ら かな よ ό に 、 高分子化 物の臨界表面張 ァ Ρ は 3 3 d y n e / c mであ り 、 本実施例 2 の : i において も ァ P 〉 7 L C が成立 し て いた。 ま た、 表 4 3 &び図 3 6 の結果か ら 明 ら かな よ う に 、 本実施例 2 の 4 の V 9 0 温度曲線 は 、 ヒ記実施 ^ 2 の 2 と 同様、 温度が卨 く な る に従 し、 V 9 0 "„が大 き く な る 右上 が り のパ タ ー ン を示 し たか 、 温度依存性指数は 0 . 2 2 で あ り 、 上 記実施例 2 よ り も 小さ 力、 つ た。
(実施例 2 の 5
水酸基を有す る重合性モ ノ マ ー (単官能丁 ク リ レ ー ト ; 東亜合成 化学工業 (株) M — 5 7 0 0 ) を用 い 、 重合性オ リ ゴマ ー と し て、 水酸基を有す る 重合性オ リ ゴ マ ー ( ポ リ エ ス テ ル ァ ク リ レ ー ト ; 東 亜合成化学工業 (株) M - 6 1 0 0 ) を用 い た こ と 以外は、 実施例 1 と 同様に し て高分子分散型液晶表示素子を作製 し 、 実施例 2 の 1 と 同様な測定を行 っ た。 そ の結果を図 3 7 、 及び上記表 4 - 3 に示 す。
[結-果 J
1 0 6 差替え用紙 (規則 26)
上記表 4 - 3 か ら 明 らかな よ う に 、 高分子化合物の臨界表面張力 ァ P は 3 2 d y n e z' c mであ り 、 本実施 ί列 2 の 5 において も ァ P 〉 7 L C が成立 し た。 ま た 、 表 4 一 3 及 び図 3 7 の結果か ら明 ら 力、 な よ う に 、 こ の実施例 2 の 5 の V 9 0 °(> — 温度曲線は、 3 0 T付近 に緩慢な極小値を有す る パ タ ー ンを示 し たが、 温度依存性指数は 0 . 2 5 と 比較的小さ か つ た。
(実施例 2 の 5 )
カ ルボキ シ ル基を有す る重台性モ ノ マ 一 (単官能丁 ク リ レ 一 卜 ; 東亜合成化学工業 (株) M - 5 4 0 0 ;) を用 い、 重合性オ リ ゴ マ ー と し て 、 実施 ί列 2 の 5 と 同 じ 東亜台成化学工業 (株) Μ — 6 1 0 0 を用 いた こ と 以外 は、 実施例 2 の 1 と 同 じ であ る : そ し て 、 実施例 1 と 同様な測定を行 っ た。 そ の結果を図 3 8 、 及ひ ヒ記表 ! 一 3 に 示す。
〔結果〕
]:記表 4 - 3 か ら明 ら かな よ う に 、 高分子化合物の臨界表面張力 r Ρ は 3 2 d y n e / c mであ り 、 こ の実施例 2 の 6 において も ?' P > 7 L C が成立 し た , ま た 、 表 ') — 3 及び図 3 7 の結果力、 ら明 ら かな よ う に 、 本実施例 2 の 6 の V 9 0 % - 温度曲線は、 上記実施例 2 の 5 と 同様な パ タ ー ン を示 し たが、 温度依存性指数は 0 . 2 2 で あ り 、 実施例 2 の 5 よ り も 小 さ か つ た。
(比 $ 例 2 の 1 )
極性基を有 し な いオ リ ゴマ 一 (: 1 , 6 へキサ ン ジ オ ー ル ジ ァ ク リ レ ー ト ; 大阪有機化学 (株) 製 ; ビ ス コ ー ト # 2 3 0 ) を用 い た こ と 以外は、 前記実施例 2 の 1 と 同様に し て高分子分散型液晶表示素 子を作製 し 、 実施例 2 の 1 と 同様な測定を行 っ た c そ の結果を上記 表 4 一 3 及び図 3 9 に示す =
〔結果〕
1 0 7 差替え用紙 (規則 26)
比較例 2 の 1 の液晶表示素子の特徴は、 高分子化台物が極性基を 有さ な い点にあ る .: 上記表 4 一 3 か ら明 ら かな よ う に 、 こ の高分子 化合物の臨界表面張力 7 P は 2 5 d y n e / c mであ り 、 こ の比絞 1 2 の 1 について は 7 P > 7 L C が成立 し て いな い,.
ま た、 こ の比絞例 2 の 1 で は、 図 3 9 に示す よ う に 、 温度が高 く な る に従 、 V 9 0 %が小さ く な つ た .:. そ し て、 そ の温度依存性指数 は、 0 . 5 0 と 極めて 大 き か っ た。 つ ま り 、 比 例 2 の 1 にかかる 液晶表示素子は、 温度依存性が大 き いので、 温度の変動が生 じ る と 安定 し た表示がな し 得な い。
実施 ί列 2 の 】 〜 2 の 6 と 、 比幸交例 2 の 1 と の ¾果比 力、 ら 、 高分 子化台物の臨界表面張力 7 Ρ と 、 液晶 \の表面張力 · L C と の間 に、 7 Ρ > 7 L C が成立す る と 、 温度依存性の小さ い液晶表示素子 が得 られ る こ と が確認で き る《 なお、 液晶材料の 表面張力 ァ L C と の間に 、 ァ Ρ > 7 L C が成立 し な い と 、 液晶表示素子の光透過にお け る温度依存性が高ま る の は、 高分子 /液 η ΗΗ界而かェ ネ ルギ一的に 不安 7 に な り 、 ハ イ ポ ー ラ 型 と ラ ジ 丁 ル型の相転移が生 じ る ため と 考え ら れ る : こ の こ と か ら し て、 液品 ;} 素 了 ·の使用 度範囲内て 常に 7 Ρ > 7 L C の関係が成立す る こ と が望ま し い _
「 そ の他の事項〕
重合性物質と し て は、 液晶の常光屈折率 と 同様な屈折率を有 し 、 高い透過率が得 られ る こ と 、 重台反応が迅速て あ る こ と な どか ら 、 一般に はァ ク リ レ ー 卜 系、 メ タ ク リ レ ー 卜 系が使 ffl さ れ る 。 但 し 、 こ れに限定 さ れ る のではな い, 例えば、 エ ポ キ シ 系の グ リ セ リ ン ジ グ リ シ ジ ルェ一 テ ルな どが使 ffl可能で あ る
絶緣膜は上記に限 らず、 ポ リ ィ ミ ド タ イ プ、 ポ リ ア ミ ッ ク 酸 タ イ プの どち ら も 用 い る こ と がで き 、 ま た無機質の絶 ^膜を ffl いて も い。 更に 、 絶緣膜はな く て も良 い:. なお絶緣膜を用 い る と 電圧保持
1 0 8 差替え用紙 (規則 26)
率を高め る 効果があ る
〔実施例 4 一 3 ) , 本実施例 4 - 3 は、 第 4 発明群におけ る 第 6 5 か ら 第 7 7 の態様 の に かか る 実施例であ る。
電極を有す る上下一-対の支持板上に デカ メ チ レ ン ジ ァ ミ ン で修飾 し た ポ リ一L — グル タ ミ ン酸か ら な る絶緣塗膜 (臨界表面張力 ァ p = 3 2 . 5 d y n e c m ) を設け た後、 上下支持板を铯緣塗膜が 互い に対向 し た状態で ガラ ス ス ぺ一 サを介在 さ せ 1 3 mの間隔で 貼 り 合わせ、 空セ ルを完成 し た。 次に液晶材料 と し て表面張力が 3 0 d y n e / c mの液晶材料 0 . 8 0 グ ラ ム . 高分子形成モ ノ マ ー 材料 と し て 2 ェ チ ルへキ シ ル 丁 ク リ レ ー ト ( ナ カ ラ イ テ ス ク (株 ) 製) 0 . 6 0 グラ ム, オ リ ゴマ ー材料 と し て M 1 6 0 0 ( 東亜台 成化学 (株) 製) 0 . 3 9 グ ラ ム, 光重合性開始剤 と し て べ ン ジ ル ジ メ チルケ タ ー ル ( 曰 本火薬 (株) 製) 0 . 0 1 グラ ム を ffl意 し 、 各材料を充分攪拌 し た上で前述 し た空セ ル に注入 し た。 注入完了 後、 2 0 °Cの温度下において 3 6 5 n mの紫外光 ( 9 5 M W c m ) を 1 0 0 秒照射 し 高分子マ 卜 リ ク ス 中に液晶が分散保持 さ れた 高分子分散型液晶か ら な る 液晶表示素子を完成 し た。
高分子マ 卜 リ ク スの臨界表面張力 は次の手法で剮定 し た。
液晶表示素子か ら 2 枚の対向支持板を はが し 、 ィ ソ プ ロ ピ ル ア ル コ ー ルで高分子マ ト リ ク ス の表面を洗浄 し て液晶等を除去 し 、 窒素 ブ ロ ー によ り 乾燥 し た後、 濡れ性試験薬 ( ナ カ ラ イ テ ス ク (株) 製) を利用 し て ジ ス マ ン プ ロ ッ ト に よ り 求めた。 高分子マ ト リ ク ス の臨界表面張力は 3 2 d y n e / c mであ っ た。
次に こ う し て完成 し た液晶表示素子の駆動電圧の温度依存性を大 塚電子 (株) 製の液晶評価装置 L C D 5 0 0 0 を用 いて測定 し た。 尚、 温度依存性は ( 数 6 ) で算出 さ れ る Δ V 値を指標に評価 し た。
1 0 9 差替え用紙 (規則 26)
こ の指標に よ る と 、 Δ V 力 <小さ い ほ と 温度依存性は良好 と い う こ と にな る。
今回製作 し た液晶表示素 了 -の駆動電圧 は 2 0 。Cで 9 . 8 ボル 卜 、 3 0 。Cで 9 . 8 ボル ト 、 .】 0 °Cで ϋ . 7 ポ ル 卜 であ り 、 そ の結果 Δ V は 1 . 0 2 % と な る。 こ の た め 、 大幅に温度依存性か改善 さ れた 液晶表示素子が実現で き た こ と に な る。
厶 V = ( ( V m a X — V m i η ) Ζ " V 9 0 0„ ) 1 0 0
…式 4 - 6 産 業 上 の 利 ffl 可 能 性
以上に説明 し た よ う に 、 本発明に よ れば、 そ れぞれの内側 に電 極を備えた - 対の基板の間に 、 液晶滴が高分子化合物を a み構成 さ れた マ 卜 リ ッ ク ス連続相中に 分散保持 さ れ、 ま た は液晶滴が高分子 化合物を a み構成さ れた三次元網 目伏マ 卜 リ ッ ク ス の網 目 内 に分散 保持 さ れた高分子分散型液晶が ¾け られた液晶表示素子にお いて 、 上記液晶滴か、 ほぼ同一 の形状 と 人- き さ を有 し 、 ま た粒 ί圣のは ら つ き 力く小 さ な もの と す る こ と に よ り 、 広い温度範囲内 で上記液品滴の 配向形態がバ イ ポー ラ 型に安定 し て維持 さ れ る よ う に し て 、 」:記 ¾ 極間に印加 さ れた電圧 に対す る光の透過率の ヒ ス テ リ ン ス を小さ く す る こ と がで き る 。
ま た 、 同様の効果は、 液晶 ,¾分子前駆体相 液 に 界面規制力の制 御剤を添加 し た り 、 紫外線の照射に よ る 高分子の ffi合およ び高分子 と 液晶 と の相分離を行わせ る 際の温度を ft く し た り す る こ と に よ り 、 上記液晶滴 と 高分子化合物 と の界面付近の液晶分子のチ ル ト 角 を 小さ く し 、 ま た は丁 ン カ リ ン グ強度を大 き く す る こ と に よ つ て も 得 ら れる。
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さ ら に、 同様の効果は、 静電容量の ヒ ス チ リ シ ス を小 さ く 抑え 、 ま た は電圧 透過率特性におけ る透過率 1 0 以上を与え る 電圧 に おけ る前記静電容量比率が 6 0 ¾以上であ る よ う にす る こ と に よ つ て も得 られる。
ま た、 液晶材料の表面張力を、 絶縁膜の臨界表面張力 ま た は高分 子化合物の表面張力よ り も 小 さ く す る こ と な どに よ り 、 広い使用温 度範囲内で電界応答性を向上 さ せ る こ と がで き る。
そ れゆえ 、 広い使用温度範囲内で動画等を表示 し 得 る テ レ ビゃパ — ソ ナル コ ン ピ ュ ー タ な どの表示装置を構成す る こ と がで き 、 本発 明の産業上の意義は大であ る。
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差替え用紙 (規則 26)