WO2001022910A1 - Article absorbant - Google Patents

Description

明 細 書

吸収性物品 技術分野

本発明は、 フィッ ト性が良好で尿等の横漏れを確実に防止できる使い捨て おむつ等に用いる吸収性物品に関する。 背景技術

従来、 使い捨ておむつ等に用いる吸収性物品としては、 バックシートとト ップシートとの間に吸収体コアが収納されて成り、 この吸収性物品の両側に、 内側部分が吸収性物品の上面両側を覆う立ち上がり帯材が設けられたもの がある。

この立ち上がり帯材は、 先端に弾性体が伸長状態で取り付けられているの で、 使用時には立ち上がって堤を形成し、 その立ち上がり帯材の弾性体が着 用者の肌面に接触することにより、 尿等の横漏れを防止するとされている。

しかしながら、 立ち上がり帯材の弾性体は吸収性物品の前後方向に線状で 存在しているので、 立ち上がり帯材は線状で着用者の肌面に接触するだけで あり、 フィッ ト性に乏しく、 尿等の横漏れを確実に防止できないという問題 があった。

本発明は、 上記従来の問題を解決するためになされたもので、 フィッ ト性 が良好で尿等の横漏れを確実に防止できる吸収性物品を提供することを目 的とするものである。 発明の開示

本発明は、 使い捨ておむつ等に用いる吸収性物品であって、

上記吸収性物品は、 バックシートと トツプシー卜との間に吸収体コアが収 納されて成り、 この吸収性物品の両側に、 内側部分が吸収性物品の上面両側

正された用紙 （規則 91 ) を覆う立ち上がり帯材が設けられ、 この立ち上がり帯材の内側部分は、 断面 Z字状に折り曲げられて、 この断面 Z字状の底辺部が吸収性物品のトップシ 一卜に接合され、 上辺部に弾性体が取付けられて、 傾斜辺部とともに上辺部 がフラッ 卜な面状で立ち上がるようになつていることを特徴とする。

本発明によれば、 吸収性物品の両側に設ける立ち上がり帯材の内側部分を、 断面 Z字状に折り曲げて、 この断面 Z字状の底辺部を吸収性物品のトップシ ートに接合し、 上辺部に弾性体を取付けることにより、 傾斜辺部とともに上 辺部がフラッ 卜な面状で立ち上がるようになる。

請求項 2のように、 上記弾性体は、 弹性帯又は弾性糸のいずれでも採用す ることができる。

請求項 3のように、 上記立ち上がり帯材の外側部分は吸収性物品のバック シートに接合されている構成とするのが好ましい。 この構成であると、 立ち 上がり帯材は吸収性物品と一体化されたュニッ トタイプとすることができ る。

請求項 4のように、 上記立ち上がり帯材の内側部分の前部と後部の傾斜辺 部と上辺部とが吸収性物品のトップシートに対して接合され、 この前部と後 部との間の接合されない中間部が吸収性物品の全長の 4 0 %以上である構 成とするのが好ましい。

請求項 5のように、 上記接合されない中間部は、 吸収性物品の全長の中央 部に対して、 前部方向に 5 %以上片寄らせている構成とするのが好ましい。 図面の簡単な説明

第 1図は、 本発明にかかる吸収性物品を用いた使い捨ておむつの展開状態 の正面図である。

第 2図は、 本発明にかかる吸収性物品を用いた使い捨ておむつのパーツの 分解斜視図である。

第 3図は、 使い捨ておむつの着用状態の正面図である。 第 4図は、 弾性糸を使用した時の第 1図の B— B線に相当する拡大断面図 である。

第 5図の（ a )は、第 1図の A— A線及び C— C線に相当する拡大断面図、 ( b ) は、 第 1図の B— B線に相当する拡大断面図である。

第 6図は、 吸収性物品を用いたパンツであり、 （ a ) は斜視図、 （b ) は ( a ) の D— D線断面図である。 発明を実施するための最良の形態

以下、 本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。

第 1図及び第 2図に示すように、 使い捨ておむつ 1は、 基本的には、 前腹 部 2 Aと股部 2 Cと後背部 2 Bとを有するカバー部分 2と、 このカバー部分 2の後背部 2 Bの両側に設けられた一対の腰回り止め帯部分 3 ( A , B )と、 上記カバー部分 2の肌面側の股部 2 Cから前腹部 2 Aと後背部 2 Bとに跨 るように設けられた吸収性物品 4とで構成されている。

上記カバー部分 2は、 液体を通さないプラスチックフィルム等でなる外面 側の不透液性 （透液性の合成繊維製不織布等でも可） シート 2 aと、 肌触り の良い合成繊維製不織布等でなる肌面側の透液性シート 2 bとで構成され ている。 そして、 外面側の不透液性シ一ト 2 aの股部 2 Cの両脚穴 2 Dの回 りに複数本のレツグギャザー用弾性糸 5を長さ方向に伸長状態で間欠接着 した後に、 外面側の不透液性シート 2 aに肌面側の透液性シート 2 bを溶着 又は接着により接合する。 なお、 肌面側の透液性シート 2 bは、 後述するよ うなメカ二カルファスナ一のループ状の雌係止部となる表面形状を有して いる。

上記カバー部分 2の肌面側の透液性シート 2 bの前腹部 2 Aの内面の上 部と後背部 2 Bの内面の上部には、 複数本のウェス卜ギャザー用弾性糸 6を 長さ方向に伸長状態で間欠接着した短冊状シ一ト 8をそれぞれ溶着又は接 着により接合する。 上記レツグギャザー用弾性糸 5及びウェス卜ギャザー用弾性糸 6は、 帯状 や糸状の天然又は合成ゴム、 あるいはポリウレタン等であり、 各弾性糸 5， 6の収縮力で、 ウェスト用ギャザー、 レッダ用ギャザーが自然に形成される ようになる。

上記一対の腰回り止め帯部分 3 ( A , B ) は、 メカニカルファスナーのル —プ状の雌係止部となる表面形状を有するような編物や合成繊維製不織布 等でなる。

ここで、 メカニカルファスナーとは、 フック状の雄係止部とループ状の雌 係止部とが対をなして、 両者を強く圧迫すると雄係止部と雌係止部とが相互 に外れにくいように係止されると共に、 雄係止部と雌係止部とを手で強く引 き剥がすと雄係止部と雌係止部との係止が外れるものをいい、 面ファスナー とも呼ばれている。 なお、 メカニカルファスナーに代えて、 剥離可能な接着 剤であっても良い。

上記一対の腰回り止め帯部分 3 ( A , B ) は、 それぞれ三角形状に形成さ れて、 それぞれの底辺部が上記カバー部分 2の後背部 2 Bの裏面 （つまり、 外面側の不透液性シート 2 aの裏面） の両側に溶着又は接着により接合され て、 それぞれの頂部が両側方に突出するようにしている。

そして、 一対の腰回り止め帯部分 3 ( A， B ) の一方の腰回り止め帯部分 3 Aの内面には、 他方の腰回り止め帯部分 3 Bの外面 （メカ二カルファスナ —のループ状の雌係止部） に着脱自在に係止されるメカニカルファスナーの フック状の第 1雄係止部材 7 Aが取付けられている。

上記吸収性物品 4は、 第 5図に詳細に示すように、 不透液性のバックシ一 ト 4 aと透液性のトップシ一ト 4 bとの間に、 パルプ繊維や高吸収性ポリマ 一等の混合物でなる吸収体コア 4 cを収納して扁平に成形したもので、 この 吸収性物品 4は、 前腹部側が狭く、 後背部側が広くなるような楕円形状に形 成されて、 上記カバ一部分 2の肌面側の股部 2 Cから前腹部 2 Aと後背部 2 Bとに跨るように設けられる。

4

訂正された用紙 (規則 91) 上記吸収性物品 4の卜ップシート 4 bの上面の両側には、 尿等の横漏れ防 止用の左右一対の立ち上がり帯材 （カフ） 9が設けられている。

この立ち上がり帯材 9は、 撥水性を有する合成樹脂繊維製不織布で成形さ れ、 外側部分 9 bが上記吸収性物品 4の両側部分と同じ円弧形状に形成され て、 真っ直ぐな内側部分 9 aが吸収性物品 4の上面両側を覆うと共に、 外側 部分 9 bがバックシ一ト 4 aの上面に接着されている。

上記立ち上がり帯材 9の内側部分 9 aは、 断面 Z字状に折り曲げられて、 その底辺部 9 cの内側全長が吸収性物品 4のトツプシート 4 bに接着剤 1 0 aで接着されている。

また、 内側部分 9 aの上辺部 9 dの端部 9 f は下向きに折り返されて、 こ の折り返し部には、 前後方向に延在する弾性帯 1 1 aが接着されている。 こ の弹性帯 1 1 aは天然ゴム又は合成ゴムであり、 弾性帯 1 1 aの収縮力で上 辺部 9 dの端部 9 f にギャザーが自然に形成されるようになる。 なお、 第 4 図に示すように、 上記弾性帯 1 1 aに代えて、 複数本の弾性糸 1 1 bを接着 しても良い。

そして、 第 1図に示したように、 上記立ち上がり帯材 9の内側部分 9 aの 前部の一定領域 Fと後部の一定領域 Gとに位置する傾斜辺部 9 eの下面を 底辺部 9 cの上面に接着剤 1 0 bで接着すると共に、 上辺部 9 dの下面を傾 斜辺部 9 eの上面に接着剤 1 0 cで接着する。 即ち、 上記各領域 F， Gの傾 斜辺部 9 e と上辺部 9 dとを吸収性物品 4のトップシ一ト 4 bに対して接 合する。

上記各領域 F， Gの間の接合されない中間領域 Hは吸収性物品 4の全長の 4 0 %以上であるのが好ましく、 また、 この中間領域 Hは、 吸収性物品 4の 全長の中央部に対して、 前部方向に 5 %以上片寄らせているのが好ましい。 前者の構成であると、 立ち上がり帯材の立ち上がり長さが充分に確保される ので、 フィッ ト性がより良好になり、 後者の構成であると、 立ち上がり帯材 の前部方向のフィッ 卜性がより良好になる。 このように、 立ち上がり帯材 9の内側部分 9 aを断面 Z字状に折り曲げて、 その底辺部 9 cの全体を吸収性物品 4の卜ップシート 4 bに接着し、 上辺部 9 dと傾斜辺部 9 eの前部と後部の各領域 F , Gをトップシ一ト 4 bに対し て接着すると共に、 上辺部 9 dの端部 9 f に弾性帯 1 1 a又は弾性糸 1 1 b を接着することにより、 第 5図 （b ) に示すように、 使用時には、 傾斜辺部 9 eとともに上辺部 9 dがフラットな面状で立ち上がるようになる。

一方、 上記吸収性物品 4の前腹部側の前端部と後背部側の後端部の各裏面 には、 上記カバー部分 2の肌面側の透液性シート 2 b (メカ二カルファスナ 一のループ状の雌係止部） に着脱自在に係止されるメカニカルファスナーの フック状の第 2雄係止部材 7 Bがそれぞれ取付けられている。 なお、 吸収性 物品 4の上記以外の場所、 例えば股部側にも第 2雄係止部材 7 Bを取付ける こともできる。

上記カバー部分 2の前腹部 2 Aの肌面の両側には、 上記一対の腰回り止め 帯部分 3 ( A， B ) の外面 （メカニカルファスナーのループ状の雌係止部） に着脱自在に係止されるメカニカルファスナーのフック状の第 3雄係止部 材 7 Cが取付けられている。

上記のように構成した使い捨ておむつ 1を着用する場合に、 使い捨ておむ つ 1を展開した状態で、 第 2雄係止部材 7 Bにより、 吸収性物品 4の前腹部 側と後背部側とをカバー部分 2の前腹部側と後背部側とにそれぞれ係止し て、 カバー部分 2の後背部 2 Bを着用者の背部に当てがい、 他方の腰回り止 め帯部分 3 Bを前に折り返して着用者の腹部に当てがいながら、 一方の腰回 り止め帯部分 3 Aを前に折り返して他方の腰回り止め帯部分 3 Bの外面に 第 1雄係止部材 7 Aで係止する。

ついで、 カバー部材 2の前腹部 2 Aを前に折り返して着用者の股部を通す ことにより、 吸収性物品 4を着用者の股部に当てがつた後に、 一対の腰回り 止め帯部分 3 ( A , B ) に第 3雄係止部材 7 Cで係止する。 これにより、 第 3図に示したような状態で使い捨ておむつ 1の着用が完了する。

6 丁正された用紙 （規則 91 ) 上記使い捨ておむつ 1では、 吸収性物品 4の両側に設ける立ち上がり帯材 9の内側部分 9 aを、 断面 Z字状に折り曲げて、 この断面 Z字状の底辺部 9 cを吸収性物品 4のトップシート 4 bに接着し、 上辺部 9 dに弹性帯 1 1 a 又は弾性糸 1 1 bを取付けることにより、 傾斜辺部 9 eとともに上辺部 9 d がフラッ 卜な面状で立ち上がるようになって、 立ち上がり帯材 9の内側部分 9 aの上辺部 9 dが前後方向に面状で着用者の股部の肌面に接触するから、 フィッ ト性が良好になって尿等の横漏れを確実に防止できるようになる。 なお、 上記使い捨ておむつ 1は、 吸収性物品 4とカバー部分 2とを分離さ せずに、 従来と同様の一体型としても使用できることは言うまでもない。 上記実施形態は、 使い捨ておむつ 1に吸収性物品 4を使用したものであつ たが、 第 6図 （a ) ( b ) に示すように、 吸収性物品 4をパンツ 1 2にナブ キンのように直接貼り付けて使用することもできる。

以上の説明からも明らかなように、 本発明は、 吸収性物品の両側に設ける 立ち上がり帯材の内側部分を、 断面 Z字状に折り曲げて、 この断面 Z字状の 底辺部を吸収性物品のトップシートに接合し、 上辺部に弾性体を取付けるこ とにより、 傾斜辺部とともに上辺部がフラッ 卜な面状で立ち上がるようにな るから、 立ち上がり帯材の内側部分の上辺部は、 前後方向に面状で着用者の 肌面に接触するので、 フィッ ト性が良好になって尿等の横漏れを確実に防止 できるようになる。

また、 立ち上がり帯材の外側部分を吸収性物品のバックシ一卜に接合す ると （請求項 3 ) 、 立ち上がり帯材は吸収性物品と一体化されたユニッ ト夕 イブとすることができる。

さらに、 立ち上がり帯材の内側部分の前部と後部の傾斜辺部と上辺部とを 吸収性物品のトップシー卜に対して接合し、 この前部と後部との間の接合さ れない中間部を吸収性物品の全長の 4 0 %以上である構成とすると （請求項 4 ) 、 立ち上がり帯材の立ち上がり長さが充分に確保されるので、 フィッ ト 性がより良好になる。

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訂正された用紙 （規則 91 ) さらにまた、接合されない中間部は、吸収性物品の全長の中央部に対して、 前部方向に 5 %以上片寄らせた構成とすると （請求項 5 ) 、 立ち上がり帯材 の前部方向のフイツ ト性がより良好になる。 産業上の利用可能性

以上のように本発明の吸収性物品は、 尿等の横漏れを確実に防止するので、 尿パッ ドとしてそのままで、 あるいは使い捨ておむつ、 使い捨てパンツ等の 使い捨て製品に用いることができる。

Claims

a* 求 の 範 囲

1 . 使い捨ておむつ等に用いる吸収性物品であって、

上記吸収性物品は、 バックシートとトツプシー卜との間に吸収体コアが収 納されて成り、 この吸収性物品の両側に、 内側緣部が吸収性物品の上面両側 を覆う立ち上がり帯材が設けられ、 この立ち上がり帯材の内側部分は、 断面 Z字状に折り曲げられて、 この断面 Z字状の底辺部が吸収性物品のトップシ 一卜に接合され、 上辺部に弾性体が取付けられて、 傾斜辺部とともに上辺部 がフラッ 卜な面状で立ち上がるようになっていることを特徴とする吸収性 物品。

2 . 上記弾性体は、 弾性帯又は弾性糸である請求項 1に記載の吸収性物品。

3 . 上記立ち上がり帯材の外側部分は吸収性物品のバックシ一卜に接合され ている請求項 1又は請求項 2に記載の吸収性物品。

4 . 上記立ち上がり帯材の内側部分の前部と後部の傾斜辺部と上辺部とが吸 収性物品のトップシートに対して接合され、 この前部と後部との間の接合さ れない中間部が吸収性物品の全長の 4 0 %以上である請求項 1〜請求項 3 のいずれかに記載の吸収性物品。

5 . 上記接合されない中間部は、 吸収性物品の全長の中央部に対して、 前部 方向に 5 %以上片寄らせている請求項 4に記載の吸収性物品。