WO2001030604A1

WO2001030604A1 - Dispositif de protection pour bebes

Info

Publication number: WO2001030604A1
Application number: PCT/JP2000/007488
Authority: WO
Inventors: Kenzou Kassai
Original assignee: Aprica Kassai Kabushikikaisha
Priority date: 1999-10-27
Filing date: 2000-10-25
Publication date: 2001-05-03
Also published as: EP1225087A1; CN1384790A; US6679552B1; JP3699932B2; KR20020062294A; KR100516641B1; AU7958400A; TWM246218U; EP1225087A4

Description

明細書育児器具技術分野

この発明は、新生児期、乳児期および幼児期における赤ちゃんの医学的基準に基づいた育児器具に関し、より特定的には、赤ちゃんの呼吸を守ることを可能とする育児器具の構造に関するものである。背景技術

育児器具にとって最も重要なことは、赤ちゃんに対する安全性能および快適性能が優れていることである。特に、脳の発達が未完成段階の新生児期および乳児期の赤ちゃんにとって、脳と首を守ることはもちろんであるが、さらには呼吸を守ることは大変重要なことである。

ここで、赤ちゃんの医学的な基準に基づいた育児器具に求められる構造について説明する。赤ちゃんは大人の縮小版と思われがちであるが、生きるためのいろいろな機能が未熟で、扱いを間違えると後々それが後遺症となる場合がある。たとえば、交通事故などによる外的な衝撃が加わった場合、赤ちゃんの頭部は相対的に重くそれを支える首の筋肉も弱いため、体の他の部位よりも衝撃を受けやすい。

また、脳を保護する頭蓋骨や脳血管は、構造的、機能的にまだ十分ではない。たとえば、 0歳児、特に出生後 6力月頃までの赤ちゃんは、万一立て抱きにした場合、上下に軽くあやすのはよいが、前後に強く摇すると、時として脳出血を起こして後遺症が出たり、さらに死亡することさえある。

さらに、外部から衝撃を受けない日常生活においても、赤ちゃんはお腹を膨らませて息をする腹式呼吸を行なっているため、お腹が膨らむのを妨げない（たとえば、座席に座るような、体がくの字になる状態）ことが大切である。また、健康な赤ちゃんでも鼻が詰まりやすい上、うつ伏せ寝やお腹を圧迫するような姿勢で寝かせると酸素欠乏状態（経皮的酸素飽和度（S p 0 ₂ ) が低下した状態）になる可能性がある c そういった場合、突然に心臓停止が生じることも考えられる c このようなことを考えると、 6力月まではお腹を圧迫しない仰向けの姿勢で寝かせてあげることが重要となる。さらに、動きが活発になる 6力月以降も、上述した生理的な特性がまだまだ残っているので、赤ちゃんが眠る場合には、やはり仰向けの姿勢で寝かしてあげるのが好ましいといえる。

したがって、たとえばチャイルドシート、ベビーラック等の育児器具においては、そういった赤ちゃんの生理的な特性を十分に考え、赤ちゃんを本当の意味で守るために、赤ちゃんの脳、首だけではなくさらに呼吸を守るために、ベッド面状態を選択可能にすること、さらには、出生後一定の時期が過ぎるまでは、べッド面状態しか選択できない構造を有することは、赤ちゃんを守るため大変重要な機能となる。発明の開示

そこで、本願発明の目的は、赤ちゃんを本当の意味で守ることのできる構造を備えた育児器具に関し、特に、赤ちゃんの呼吸を守ることを可能とする育児器具を提供することにある。

すなわち、上記目的を達成するために、この発明に基づいた育児器具においては、座部と背もたれ部とがほぼ平らな状態になるベッド面と、背もたれ部が起こされた状態となるシ一ト面とが選択可能に設けられる育児器具であって、べッド面での使用を可能にし、シート面での使用を不可とする選択手段を備えている。このような選択手段を設けることにより、出生後一定の時期が過ぎるまでは、べッド面状態しか選択できないようにすることができるため、この時期においては、育児器具は常に赤ちゃんに対して、ベッド面状態を提供することとなり、赤ちゃんのお腹を圧迫することがない。

その結果、赤ちゃんの腹式呼吸を妨げることがなく、赤ちゃんが酸素欠乏状態 (経皮的酸素飽和度（S p〇₂ ) が低下した状態）になること、さらに酸素欠乏状態（経皮的酸素飽和度（S p〇₂) が低下した状態）に起因する、突然の心臓停止を回避することができ、赤ちゃんを本当の意味で守ることが可能になる。

また、上記発明をより好ましい状態で実施するために、以下に示すいくつかの形態が採用される。

上記育児器具は、上記背もたれ部に設けられ、上記背もたれ部の前記座部への位置決めを行なうための位置決め手段と、上記座部に設けられ、上記座部と上記背もたれ部とがほぼ平らな状態となるべッド面を形成するように、上記位置決め手段が係合する第 1係合部と、上記座部に設けられ、上記背もたれ部が起こされた状態となるシート面を形成するように、上記位置決め手段が係合する第 2係合部と、上記座部に設けられ、ベッド面とシート面との中間段階の傾斜となるように、上記位置決め手段が係合する中間係合部とを備える。さらに、上記選択手段は、上記位置決め手段の上記第 1係合部への係合のみを可能とし、上記第 2係合部および上記中間係合部への係合を不可とする。

一方で、好ましくは、上記選択手段は、上記位置決め手段の上記第 1係合部および上記第 2係合部への係合のみを可能とし、上記中間係合部への係合を不可とする。

また、好ましくは、上記位置決め手段は、上記第 1係合部、上記第 2係合部および上記中間係合部に係合する係合部材を有し、上記第 1係合部、上記第 2係合部および上記中間係合部は、段階的に設けられた複数の穴を有し、上記選択手段は、上記穴に沿ってスライドし、第 1の位置においては、上記第 1係合部、上記第 2係合部および上記中間係合部を開放し、第 2の位置においては上記第 1係合部を開放し、上記第 2係合部および上記中間係合部を閉鎖するプレート部材を有している。

一方で、好ましくは、上記選択手段は、上記穴に沿ってスライドし、第 1の位置においては、上記第 1係合部、上記第 2係合部および上記中間係合部を開放し、第 2の位置においては上記第 1係合部および上記第 2係合部を開放し、上記中間係合部を閉鎖するプレート部材を有する。

さらに、好ましくは、上記第 2係合部および上記中間係合部は、上記第 1係合部よりも、上記位置決め手段から遠ざかる位置に設けられ、上記位置決め手段は、上記第 1係合部にのみ係合し、上記第 2係合部および上記中間係合部には係合しないように、突出長さが調節された係合部材を有する _c

さらに、好ましくは、上記中間係合部は、上記第 1係合部および上記第 2係合部よりも、上記位置決め手段から遠ざかる位置に設けられ、上記位置決め手段は、上記第 1係合部および上記第 2係合部に係合し、上記中間係合部には係合しないように、突出長さが調節された係合部材を有する。

また、好ましくは、上記選択手段は、上記座部と上記背もたれ部とがほぼ平らな状態になるベッド面の状態を維持させるため、上記座部と上記背もたれ部との相互位置関係を固定するための口ック手段を有する。図面の簡単な説明

図 1は、育児器具における赤ちゃんに対する空間の概念を示す模式図である。図 2は、シート面状態におけるチャイルドシートの構造を示す全体斜視図である。

図 3は、ベッド面状態（幼児用ベッド状態）におけるチャイルドシートの構造を示す全体斜視図である。

図 4は、新生児用べッドとして用いる場合のチャイルドシートの使用状態を示す図である。

図 5は、乳児用べッドとして用いる場合のチャイルドシートの使用状態を示す図である。

図 6は、幼児用シ一トとして用いる場合のチャイルドシ一トの使用状態を示す図である。

図 7は、実施の形態 1におけるチヤィルドシ一トのべッド面状態を示す第 1側面図である。

図 8は、実施の形態 1におけるチヤィルドシ一トのシ一ト面状態を示す側面図である。

図 9は、実施の形態 1におけるチャイルドシートのべッド面状態を示す第 2側面図である。

図 1 0は、補強プレート 2 9と選択プレート 1 0 0との関係を示す第 1断面図である。

図 1 1は、補強プレート 2 9と選択プレ一ト 1 0 0との関係を示す第 2断面図である。図 1 2は、実施の形態 2におけるチャイルドシートのベッド面状態を示す第 1 側面図である。

図 1 3は、実施の形態 2におけるチャイルドシートのシート面状態を示す側面図である。

図 1 4は、実施の形態 2におけるチャイルドシートのベッド面状態を示す第 2 側面図である。

図 1 5は、係合穴 5 5 a， 5 5 b , 5 5 cと係合ピン 1 3 bとの関係を示す拡大断面図である。

図 1 6 Aは、実施の形態 3における乳母車のべッド面状態を示す第 1側面図であり、図 1 6 Bは、角度調節装置 3 1 0の拡大図である。

図 1 7は、実施の形態 3における乳母車のシート面状態を示す側面図である。図 1 8は、実施の形態 3における乳母車のべッド面状態を示す第 2側面図である。

図 1 9は、貫通穴 5 0 6の他の形態を示す断面図である。

図 2 0は、経皮的酸素飽和度（S p〇₂ ) の低下を確認する研究における研究対象を示す図である。

図 2 1は、研究に用いたベッド状シートと、椅子状シートとの形状を示す図である。

図 2 2は、研究対象者の経皮的酸素飽和度（S p〇₂ ) が 9 5 %以下になった場合を示すを示す第 1の図である。

図 2 3は、研究対象者の経皮的酸素飽和度（S p〇₂ ) が 9 5 %以下になった場合を示すを示す第 2の図である。発明を実施するための最良の形態

以下、赤ちゃんを本当の意味で守ることのできる構造を備えた育児器具に関し、特に、赤ちゃんの呼吸を守ることを可能とする本願発明に基づいた育児器具の構造について説明する。

図 1に示すように、赤ちゃんは、新生児期、乳児期、および幼児期へと成長し、その体型は変化する。たとえば、頭の形状の変化、肩幅の変化、胴体の大きさの変化、腰の大きさの変化、脚の長さの変化などがあげられる _c

一方、育児器具 1の内部空間は、赤ちゃんの身体の部位に対応して、頭部空間 1 0 0 0 A、肩部空間 1 0 0 0 B、腹部空間 1 0 0 0 Cおよび脚部空間 1 0 0 0 Dに分類することができる。したがって、各空間における容量を可変とする構造を実現することにより、全体的にサポート空間容量を変化させることが可能になる。また、多くの育児器具においては、ベッド面状態とシート状態とを選択することが可能な機構が採用されている。したがって、育児器具においては、赤ちやんを受入れるためのサボ一ト空間が上述した赤ちゃんの医学的基準を満足している必要がある。これにより、常に、赤ちゃんの体型に応じた最適な空間を提供し、安全性能の向上を図ることが可能になる。

ここで、図 2および図 3を参照して、べッド面状態とシ一ト状態とを選択することが可能な機構が採用されている育児器具の一例としてチャイルドシ一ト 2 0 0 0の概略構成について説明する。チャイルドシート 2 0 0 0は、赤ちゃんの身体の発育に応じて、図 2に示すベッド面状態と、図 3に示すようにシート面状態とを選択することができる構成を備えている。

具体的には、シート本体 2と、このシート本体 2を回転可能および後傾可能に支持するべ一ス 4とを備える。シート本体 2は、背もたれ部 6と、座部 8と、へッドレスト 1 0とを備える。シート本体 2は、サイドガード 2 a， 2 bを含み、座部 8はァ一ムレスト 8 a， 8 bを含む。

サイドガード 2 a， 2 b部分には、サイドガード 2 a， 2 bに対してスライドおよび取外し可能なスリ一ビングサポート 1 2， 1 4が取付けられている。

背もたれ部 6および座部 8には、年少者をチヤィルドシート 2 0 0 0に固定するための、 5点式安全ベルトが設けられている。この 5点式安全ベルトは、年少者の股部に位置し、上部にバックル 1 7が設けられる股ベルト 1 6と、腰ベルト 1 8， 2 0と、タングプレート 1 9， 2 1と、肩ベルト 2 2， 2 4とを備える。また、肩ベルト 2 2， 2 4には、年少者のサポートをより好ましい状態にするための肩ベルトカバ一 2 5が設けられている。背もたれ部 6には、肩ベルト 2 2 , 2 4の年少者に対する高さ位置を調節するための肩ベルト通し穴 6 aが設けられている。ベース本体 4には、足置ステップ 2 6と、シート本体 2の回転動作および後傾動作を制御するための調節レバー 2 8とが設けられている。

次に、チャイルドシート 2 0 0 0において、上述したようにベッド面状態を選択することができる重要性について説明する。

赤ちゃんの命を守るための医学的基準に基づき、赤ちゃんの発達状況に区別して以下に示す。このチャイルドシートの医学的基準においては、 1歳未満の赤ちやんの成長を、く生後すぐ（新生児期）〉、く首がすわる（乳児期） >、 <ひとり座りができる（幼児期） >の 3段階に分けている。なお、この 3段階は、べビ —力一に適用される S G基準に準拠するものである。ただし、 <生後すぐ〉に関しては、 S G基準では生後 2ヶ月までの使用は定められていない。

<生後すぐ（新生児期〜、体重 2 . 5 k g〜） >

1 日の平均睡眠時間はおよそ 1 8から 2 2時間。

頭がぐらぐらし、首はまだすわらない。

腰もぐらぐら。

·頭が重い。（脳の重さだけでも 4 0 0 g、寸法的にも 4分の 1 )

頭蓋骨が薄くて軟らかい。

血管も弱く、強く揺れると脳内出血が起こりやすい。

体位によって気道が閉塞される場合がある。

お腹を膨らませて息をする腹式呼吸。

·音/光/振動などの刺激に驚きやすい。

股関節が外れやすい。

身長、体重の発育が著しい。

このように新生児期の赤ちゃんに対しては、新生児用ベッドとして、首を真つ直ぐに支え、呼吸が楽にでき、お腹を圧迫しない平らなベッドを用い、さらに衝突のとき、体、特に頭が揺れないクッション構造を採用した新生児用パッドを用いる。したがって、図 4に示すように、チャイルドシート 2 0 0 0を、自動車の後部座席 1 0 0 0において、べッド面状態にし、進行方向横向きにして使用することが好ましい。

<首がすわってから（乳児期（2、 3力月ころ）〜、体重 5 . 5 k g〜） > • 1 日の平均睡眠時間はおよそ 1 6から 2 0時間。

-腰はまだぐらぐら。

'体重に比べて、まだ頭の比重が大きい。

-頭蓋骨がまだ薄くて軟らかい。

·血管も弱く、強く揺れると脳内出血が起こりやすい。

-お腹を膨らませて息をする腹式呼吸。

•振動の快適さや不快感を徐々に感じる。

•体、体重の発育が著しい。

このように乳児期の赤ちゃんに対しては、乳児用ベッドとして、衝突した場合でも、重い頭が激しく揺れない、またはお腹を圧迫しない平らなベッドを用い、さらに、頭や体が強く揺れず、子供の成長に合わせて調節できる、クッション構造を採用した乳児用パッドを用いる。したがって、図 5に示すように、チヤィルドシ一ト 2 0 0 0を、自動車の後部座席 1 0 0 0において、べッド面状態にし、進行方向横向きにして使用することが好ましい。

<ひとり座りができてから（幼児期（6、 7力月ころ）〜、体重 7 . O k g〜

1 0 . O k g未満）〉

1 ョの平均睡眠時間はおよそ 1 2から 1 3時間

体重に比べて、まだ頭の比重が大きい。

頭蓋骨や血管が大人に比べてまだ弱い。

·体の動きが活発になり、手足の不自由さを嫌がる。

振動の快適さゃ不快感をより感じる。

外の景色に興味を持ち始める。

このように幼児期の赤ちゃんに対しては、腰がすわるようになっても頭蓋骨や脳血管の未熟性がまだ残っているため、できるだけ長く図 2に示す状態の幼児用ベッドを使用することが好ましい。また、幼児用シートとして使用する場合であつても、図 6に示すように、チャイルドシート 2 0 0 0を、自動車の後部座席 1 0〇 0において、進行方向後ろ向きにして使用することが好ましい

そこで、上記観点から、育児器具を赤ちゃんに対して使用する場合、少なくとも上記新生児期および乳児期の赤ちゃんに対しては、腹式呼吸を問題なくできるようにしてあげるために、べッド面状態で使用することが好ましい。

したがって、本願発明においては、ベッド面状態とシート状態とが選択可能な育児器具において、新生児期および乳児期の赤ちゃんに対しては、ベッド面状態の使用を促し、シ一ト状態での使用を阻止するような機構が備えられることにより、より確実に赤ちゃんを守ることが可能な機構を有する育児器具を提供する。

(研究結果）

次に、ベッド面状態とシート状態とにおける新生児の、経皮的酸素飽和度（S p 0₂) の低下を確認する研究結果について述べる。研究対象としては、図 20 に示すように、 1 2名の新生児を対象にして行なった。各新生児の出生体重 (g) 、在胎週数（W) 、および、日齢（d a y s) は、図 20中に示すとおりである。また、研究に用いたベッド状シートの形状と椅子状シートの形状を図 2 1に示す。

研究方法は、ベッド状シート、椅子状シート、および、新生児用コットのそれぞれに、新生児を仰臥位に寝かせて、哺乳後 30分〜 60分後から 30分間観察し、経皮的酸素飽和度（S p 0₂) の測定を行なった。測定結果を図 22および図 23に示す。

測定結果においては、経皮的酸素飽和度（S p〇₂) が 95%未満の値が 1 0 秒以上続く時の時間の回数を測定した。図 23に示すように、新生児氏名「H. A」は、 20回/30分間、新生児氏名「R. Y」は、 1 8回/ 30分問、新生児氏名「S. A」は、 1 7回/ 30分間、新生児氏名「F. U」は、 9回 /30 分間、新生児氏名「 1. M」は、 3回 Z30分間、新生児氏名「S. G」は、 1 回 Z 30分間の低経皮的酸素飽和度（S p〇₂) 状態が測定された。特に、新生児氏名「H. A」は、 20回のうち 4回が、経皮的酸素飽和度（S p〇₂) が 9 0%未満の状態であり、新生児氏名「R. Y」は、 1 8回のうち 1回が、経皮的酸素飽和度（S p〇₂) が 90%未満の状態である。

図 23に、全新生児の測定データをまとめたものを示す。経皮的酸素飽和度 (S p〇₂) が 9 5%未満が測定されたのは、べッド状シ一トの場合に比べ椅子状シ一トの方が多いことが理解できる。

結論として、 1 0秒以上にわたる経皮的酸素飽和度低下（S p0₂< 95%) は、コットでは 1度も認められなかったが、ベッド状シ一トでは 2例で各 1回、椅子状シートでは 1 2例中 6例と有意に高率であった。したがって、新生児を椅子状シ一トに寝かせる場合には、注意深い観察が必要であると考えられる。

(実施の形態 1 )

以下、この発明に基づく実施の形態 1における育児器具の一例として、チヤィルドシートに適用した場合ついて図を参照して説明する。まず、図 7および図 8 を参照して、この実施の形態におけるチャイルドシートの構造について説明する。なお、チャイルドシート 1には、本来その安全性を確保するために、チヤィルドシ一ト 1を構成する部材の表面は衝撃を吸収するための部材、たとえばゥレタンフォームなどによって覆われているが、チャイルドシート 1の構造をより良く理解するために、本実施の形態において説明するチャイルドシート 1には、このウレタンフォームを図示しない状態で説明する。

ぐ構成 >

まず、図 7および図 8を参照して、チャイルドシート 1の概略構成について説明する。このチャイルドシート 1は、座席装置 1 A、支持装置 1 Bおよびベース 1 Cとを有している。

座席装置 1 Aは、座部 1 6、この座部 1 6の後端側にヒンジ部材 1 8を介在してリクライニング可能に連結される背もたれ部 1 1を有している。背もたれ部 1

1の両側には、背もたれ部 1 1に対して略垂直方向に立上がる 1対のサイドガ一ド 1 2， 1 3が設けられている。また、背もたれ部 1 1の上端部には、前後方向に起き上がり可能にヒンジ部材 1 9 aを介在して連結されるへッドガ一ド 1 0が設けられている。

支持装置 1 Bは、 1対のサイドガ一ド 1 2， 1 3の内側に近接するように配設される 1対のァ一ムレスト 1 4， 1 5と、この 1対のアームレスト 1 4， 1 5の下端部を連結する連結プレート（図示省略）を有している。ベース 1 Cは、支持装置 1 Bを略水平方向に回動可能なように保持装置（図示省略）を用いて保持している。

このチャイルドシート 1 には、このチャイルドシート 1に保持される年少者をしっかりと保持するための安全ベルトが設けられるが、本発明の本質部分ではないため、図示および詳細な説明は省略する。

座席装置 1 Aと支持装置 1 Bとは、 1対のアームレスト 1 4， 1 5に設けられた支持点としてのボルト穴 3 3， 3 3と、 1対のサイドガード 1 2， 1 3に設けられた支持点としてのボルト穴 3 7， 3 7とを結合するように、ピンボルト 34、ヮッシャ 3 5およびナツト 3 6を用いて連結される。

ここで、 1対のサイドガード 1 2, 1 3と 1対のアームレスト 1 4， 1 5とは、ボルト穴 3 3, 3 3およびボルト穴 3 7， 3 7の近傍領域において一部が重なり合うように配置される。

この構成により、年少者の側面部が少なくともサイドガ一ド 1 2， 1 3とァ一ムレスト 1 4， 1 5とによる 2重構造によって保護されることとなるため、特にチャイルドシート 1を横向きのべッド面状態として用いたときの自動車の衝突時の安全性を高めることが可能になる。

座部 1 6の両側面部には、ガイド突起 1 6 a， 1 6 bが設けられ、このガイド突起 1 6 a， 1 6 b力；、アームレスト 1 4， 1 5の内側に設けられたブロックのガイド溝 3 2に嵌合するように取付けられる。これにより、座席装置 1 Aの背もたれ部 1 1がピンボルト 3 4を中心として前側に回動した場合、座部 1 6は、ガィド溝 3 2に沿って徐々に後ろ方向に後退することになる。

サイドガ一ド 1 2， 1 3の内側には、背もたれ部 1 1の傾斜角度を調節するための係合ピン 1 3 b力 S、固定プレート 1 3 aに取付けられており、係合ピン 1 3 bは、ばね 1 3 cにより常に前方側に突出する状態となるように付勢されている。係合ピン 1 3 bの後端には、ワイヤ 1 3 dの一方端が接続され、ワイヤ 1 3 の他方端側には、背もたれ部 1 1に設けられた開口部 1 1 aを通過し、背もたれ部 1 1の裏面側に設けられたリクライニングレバ一 4 3が接続されている。

図 1 0を参照して、 1対のァ一ムレスト 1 4, 1 5の後端側には、上述した係合ピン 1 3 bを受入れるための係合穴 2 5 a， 2 5 b, 2 5 c, 2 5 dが設けられている。この係合穴 2 5 a〜2 5 dは、金属製の補強プレート 2 9に設けられ、この補強プレート 2 9が 1対のアームレスト 1 4， 1 5の後端側に取付けられている。

さらに、この補強プレート 2 9の前面側には、係合穴 2 5 a， 2 5 b, 2 5 c, 2 5 dに対応する位置に貫通穴 1 2 5 a， 1 2 5 b， 1 2 5 c， 1 2 5 dが設けられた選択プレート 1 00が設けられている。この選択プレート 1 00は、図 1 0の拡大断面図に示すように、補強プレート 2 9に対してピン 1 1 0により固定されるとともに、長穴 1 2 5 eによりスライド可能に設けられている。また、貫通穴 1 2 5 a， 1 2 5 b, 1 2 5 cは、係合穴 2 5 a， 2 5 b, 2 5 cと同じ大きさの穴径からなり、貫通穴 1 2 5 dは係合穴 2 5 dに対してスライド方向に略 2倍の長さを有する長穴からなる。

再び図 7および図 8を参照して、へッドガ一ド 1 0と 1対のアームレスト 1 4， 1 5とは、リンクバ一 4 0によって連結されており、リンクバ一 40の一方端 4 0 a力へッドガード 1 0の下端部 1 0 aに回動可能に連結されており、リンクバ一 40の他方端 4 0 bは、アームレスト 1 4， 1 5の後端側に設けられたリンクガイド長穴 24に回動および摺動可能に嵌合している _c なお、ヘッドガード 1 0は、背もたれ部 1 1の上端部にピン 1 9により背もたれ部 1 1に固定されたヒンジ部 1 9 aに回動可能に支持されている。

くリクライニング角度調節 >

補強プレート 2 9に対して選択プレート 1 00が、図 7および図 1 0に示す位置にある場合（選択プレート 1 00が最も下に位置する場合）は、すべての係合穴 2 5 a， 2 5 b， 2 5 c , 2 5 dが開放された状態となる。したがって、この場合には、係合ピン 1 3 bはいずれの係合穴 2 5 a〜 2 5 dにも挿入可能な状態であるため、背もたれ部 1 1の後傾角度を、図 7に示すように、背もたれ部 1 1 が最も倒されたベッド面を形成する状態から、図 8に示すように、背もたれ部 1 1が最も起こされたシ一ト面のいずれの状態、または中間段階を選択することができる。

一方、補強プレート 2 9に対して選択プレート 1 00力図 9および図 1 1に示す位置にある場合（選択プレート 1 0 0が最も上に位置する場合）は、すべての係合穴 2 5 a, 2 5 b, 2 5 cは閉ざされ、係合穴 2 5 dのみが開放された状態となる。その結果、この状態においては、図 9に示すように、チャイルドシ一ト 1は背もたれ部 1 1が最も倒されたべッド面を形成する状態しか選択することができない。このような機構を採用することにより、出生後一定の時期が過ぎるまでは、ベッド面状態しか選択できないようにすることができるため、この時期においては、チヤィルドシートは常に赤ちゃんに対して、べッド面状態を提供することとなり、赤ちゃんのお腹を圧迫することがない。これにより、経皮的酸素飽和度低下（S p 0 ₂ < 9 5 %) の発生を未然に防止することが可能になる。

(実施の形態 2 )

次に、図 1 2〜図 1 4を参照して、実施の形態 2におけるチャイルドシートの構造について説明する。基本的構造については、上述した実施の形態 1におけるチヤイノレドシート 1 と同じ機構を有しているため、相違点のみを説明する。

この実施の形態におけるチャイルドシートは、選択プレート 1 0 0を設ける代わりに、補強プレート 2 9の形状を改良し、さらに係合ピン 1 3 bの突出長さの調節を可能としている。

具体的には、補強プレート 2 9においては、係合穴 5 5 a， 5 5 b , 5 5 c , 5 5 dの内、係合穴 5 5 dは、実施の形態 1における係合穴 2 5 dと同じ位置に設けられているものの、係合穴 5 5 a， 5 5 b , 5 5 cについては、係合ピン 1 3 bから遠ざかる位置に設けられている。

また、リクライニングレバ一 4 3に、キャップ 1 5 0を取り付けることにより、リクライニングレバ一 4 3の移動量を調節し、係合ピン 1 3 bの突出長さカ、係合穴 5 5 dには係合するが、係合穴 5 5 a， 5 5 b , 5 5 cには係合しない距離となるように設定されている。

したがって、リクライニングレバ一 4 3に、キャップ 1 5 0を取り付けない状態においては、図 1 2に示すべッド面および図 1 3に示すシート面のいずれの状態、または中間段階を選択することができる。

一方、リクライニングレバ一 4 3に、キャップ 1 5 0を取り付けた場合には、図 1 4に示すようにべッド面状態のみが選択され、図 1 5に示すように、係合ピン 1 3 bが係合穴 5 5 a , 5 5 b， 5 5 cには係合しないため、他の状態を選択することはできない。

したがって、本実施の形態におけるチャイルドシートにおいても、出生後一定の時期が過ぎるまでは、べッド面状態しか選択できないようにすることができるため、この時期においては、チャイルドシートは常に赤ちゃんに対して、ベッド面状態を提供することとなり、赤ちゃんのお腹を圧迫することがない：これにより、経皮的酸素飽和度低下（S p 0 ₂ < 9 5 % ) の発生を未然に防止することが可能になる。

なお、必要に応じて、係合ピン 1 3 bが係合穴 5 5 b， 5 5 cに係合し、係合穴 5 5 a , 5 5 dには係合しない構造を採用することも可能である。

(実施の形態 3 )

次に、この発明に基づく実施の形態 3における育児器具の一例として、乳母車適用した場合ついて図を参照して説明する。まず、図 1 6 A , 1 6 Bを参照して、この実施の形態におけるベビーカーのリクライニング機構について説明する。

<リクライニング機構 >

図 1 6 A， 1 6 Bを参照して、このリクライニング機構を有する乳母車において、背もたれ部 3 0 0は、支持プレート 3 1に対して枢支軸 P 3により回動可能に支持されている。背もたれ部 3 0 0の上端部には、ヒンジ部 4 0 1によりへッドガ一ド 4 0 0が回動可能に取付けられており、背もたれ部 3 0 0の下端部には、ヒンジ部 1 0 0 aにより座部 1 0 0が回動可能に取付けられている。ヒンジ部 4 0 1にはコイルバネ 4 0 2が挿入されており、常にへッドガ一ド 4 0 0を図中矢印で示す方向（図中 C 1方向）、つまり、ヘッドガード 4 0 0を背もたれ部 3 0 0と同一平面状態とする外力が付与される。

背もたれ部 3 0 0の背面側には、背もたれ部 3 0 0のリクライニング角度を調節するための角度調節装置 3 1 0が設けられる。この角度調節装置 3 1 0は角度調節プレート 3 1 1を備える。この角度調節プレート 3 1 1は、背もたれ部 3 0 0の前面側に突出するガイドビン 3 1 8を有し、このガイドビン 3 1 8は、背もたれ部 3 0◦の前面側において、背もたれ部 3 0 0から角度調節プレート 3 1 1 が外れないように、かつ上下方向にスライド可能なように支持するため、止輪 3 1 9により固定されている。

また、角度調節プレート 3 1 1はへッドガ一ド 4 0 0側に延びるスライドビン 3 1 1 aを有し、このスライドピン 3 1 1 aは、背もたれ部 3 0 0の背面に設けられるスライド溝 3 2 0に沿って摺動可能に設けられている。角度調節プレート 3 1 1には、口ック機構としての口ックレバ一 3 1 2力枢支軸 P 1 1を中心に回動可能に設けられており、ロックレバー 3 1 2を常に口ック状態に付勢するためのコイルパネ 3 1 6力口ックレバー 3 1 2と角度調節プレート 3 1 1との間に設けられている。

ロックレバー 3 1 2には、背もたれ部 3 0 0の背面において、上下方向に複数設けられた位置決め係合孔 3 0 3〜3 0 6のいずれかに挿入可能な口ックプレ一ト 3 1 7が設けられている。図 1 6 Aは、ロックプレート 3 1 7によるロック状態を示す図であり、図 1 6 Bは、口ックプレ一ト 3 1 7によるロック状態が解除された状態を示す図である。

また、背もたれ部 3 0 0の背面と角度調節プレート 3 1 1 との間には、選択プレート 5 ◦ 0が設けられている。選択プレート 5 0 0は、背もたれ部 3 0 0に対してスライド可能なように、長穴 5 0 7によりピン 5 0 8を用いて固定されている。

選択プレート 5 0 0には、貫通穴 5 0 3、 5 0 4、 5 0 5、 5 0 6が設けられており、貫通穴 5 0 4、 5 0 5、 5 0 6は、位置決め係合孔 3 0 4、 3 0 5、 3 0 6と同じ大きさの穴が設けられ、貫通穴 5 0 3は位置決め係合孔 3 0 3に対してスライド方向に略 2倍の長さを有する長穴からなる。

ヘッドガード 4 0 0のヒンジ部 4 0 1側には、当接ピン 4 1 2が設けられ、この当接ピン 4 1 2を収容するための凹部 4 1 1、および凹部 4 1 1に収容され、当接ピン 4 1 2を常に凹部 4 1 1から突出させる方向に外力を付与するコイルバネ 4 1 3が設けられている。

また、背もたれ部 3 0 0の背面部において、へッドガード 4 0 0に接する先端部分には、当接ピン 4 1 2を収容部 3 2 0へ案内するための凸部片 3 0 2が設けられている。なお、当接ピン 4 1 2は図示しない手段により、凹部 4 1 1から脱落しない構造が採用されている。

支持プレート 3 1と角度調節プレート 3 1 1との間には、それぞれ枢支軸 P 7 および P 8を中心にして回動可能なように突張棒 3 0 1が設けられている。

<リクライニング動作 >

角度調節プレート 3 1 1に対して選択プレート 5 0 0力図 1 6 A , 1 6 Bおよび図 1 7に示す位置にある場合（選択プレート 5 0 0が最も上に位置する場合）は、すべての位置決め係合孔 3 0 3〜3 0 6が開放された状態となる。したがって、この場合には、ロックプレート 3 1 7はいずれの位置決め係合孔 3 0 3 〜3 0 6にも挿入可能な状態であるため、背もたれ部 3 0 0の後傾角度を、図 1 6 A , 1 6 Bに示すように、背もたれ部 3 0 0が最も倒されたベッド面を形成する状態から、図 1 7に示すように、背もたれ部 3 0 0が最も起こされたシート面のいずれの状態、または中間段階を選択することができる。

一方、角度調節プレート 3 1 1に対して選択プレート 5 0 0力図 1 8に示す位置にある場合（選択プレート 5 0 0が最も下に位置する場合）は、位置決め係合孔 3 0 4〜3 0 6は閉ざされ、位置決め係合孔 3 0 3のみが開放された状態となる。その結果、この状態においては、背もたれ部 3 0 0が最も倒されたベッド面を形成する状態しか選択することができない。

このような機構を採用することにより、出生後一定の時期が過ぎるまでは、ベッド面状態しか選択できないようにすることができるため、この時期においては、乳母車は常に赤ちゃんに対して、ベッド面状態を提供することとなり、赤ちゃんのお腹を圧迫することがない。これにより、経皮的酸素飽和度低下（S p〇₂ < 9 5 %) の発生を未然に防止することが可能になる。

なお、乳母車の場合、折畳み可能な機構が採用される場合がある。この場合、乳母車を折畳むには、背もたれ部 3 0 0を最も起こした状態で背もたれ部 3 0 0 を固定する必要がある。このような場合には、図 1 9に示すように、貫通穴 5 0 6を貫通穴 5 0 3と同じ形状にすることで、背もたれ部 3 0 0の固定が可能になる。

なお、上記各実施の形態においては、背もたれ部を最も倒した状態が選択可能で、他の状態は選択できないようにする構造について述べたが、他の方法としては、ベッド面状態にある背もたれ部をアームレストに固定することによりベッド面状態を維持させる機構を採用することも可能である。たとえば、背もたれ部とアームレストとの重なり部分にピンを差し込む構造、背もたれ部とアームレストとにまたがるプレートを設ける構造等の採用が可能である。

また、上記実施の形態においては、育児器具の一例としてチャイルドシート、乳母車に本願発明を適用した場合について説明したが、同様の機構を有する育児器具であれば、ハイローべッド&チェア等にも適用することが可能である _c 以上、今回開示された各実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって画定され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすベての変更が含まれることが意図される。

この発明に基づいた育児器具によれば、出生後一定の時期が過ぎるまでは、ベッド面状態しか選択できないようにすることができるため、この時期においては、育児器具は常に赤ちゃんに対して、ベッド面状態を提供することとなり、赤ちやんのお腹を圧迫することがない。その結果、赤ちゃんの腹式呼吸を妨げることがなく、赤ちゃんが酸素欠乏状態になること、つまり、経皮的酸素飽和度低下（S p 0 ₂ < 9 5 %) の発生を未然に防止することが可能になる。さらに経皮的酸素飽和度低下に起因する、突然の心臓停止を回避することができ、赤ちゃんを本当の意味で守ることが可能になる。

Claims

請求の範囲

1. 座部（1 6) と背もたれ部（1 1 ) とがほぼ平らな状態になるベッド面と、背もたれ部（1 1) が起こされた状態となるシート面とが選択可能に設けられる育児器具（1 ) であって、

べッド面での使用を可能にし、シート面での使用を不可とする選択手段を備える、育児器具。

2. 前記育児器具（1) は、

前記背もたれ部（1 1 ) に設けられ、前記背もたれ部（1 1 ) の前記座部（1 6) への位置決めを行なうための位置決め手段（1 3 b) と、

前記座部（1 6) に設けられ、前記座部（1 6) と前記背もたれ部（1 1) とがほぼ平らな状態となるベッド面を形成するように、前記位置決め手段（1 3 b) が係合する第 1係合部（2 9， 2 5 d) と、

前記座部（1 6) に設けられ、前記背もたれ部（1 1 ) が起こされた状態となるシート面を形成するように、前記位置決め手段が係合する第 2係合部（2 9, 25 a) と、

前記座部（1 6) に設けられ、ベッド面とシート面との中間段階の傾斜となるように、前記位置決め手段が係合する中間係合部（2 9， 2 5 b， 2 5 c) と、を備え、

前記選択手段（1 00) は、前記位置決め手段（1 3 b) の前記第 1係合部 (2 9， 25 d) への係合のみを可能とし、前記第 2係合部（2 9， 2 5 a) および前記中間係合部（2 9， 2 5 b, 2 5 c) への係合を不可とする、請求項 1 に記載の育児器具。

3. 前記育児器具（1 ) は、

前記座部（1 6) に設けられ、前記座部（1 6) と前記背もたれ部（1 1 ) とがほぼ平らな状態となるベッド面を形成するように、前記位置決め手段（1 3 b) が係合する第 1係合部（2 9， 2 5 d) と、前記座部（1 6) に設けられ、前記背もたれ部（1 1 ) が起こされた状態となるシート面を形成するように、前記位置決め手段が係合する第 2係合部（2 9， 2 5 a) と、

前記座部（1 6) に設けられ、ベッド面とシート面との中間段階の傾斜となるように、前記位置決め手段が係合する中間係合部（2 9， 2 5 b, 2 5 c) と、を備え、

前記選択手段（1 0 0) は、前記位置決め手段（1 3 b) の前記第 1係合部 (2 9， 2 5 d) および前記第 2係合部（2 9， 2 5 a ) への係合のみを可能とし、前記中間係合部（2 9, 2 5 b, 2 5 c) への係合を不可とする、請求項 1 に記載の育児器具。

4. 前記位置決め手段（1 3 b) は、前記第 1係合部（2 9, 2 5 d)、前記第 2係合部（2 9， 2 5 a) および前記中間係合部（2 9， 2 5 b, 2 5 c ) に係合する係合部材（1 3 b) を有し、

前記第 1係合部（2 9， 2 5 d)、前記第 2係合部（2 9， 2 5 a) および前記中間係合部（2 9, 2 5 b, 2 5 c) は、段階的に設けられた複数の穴を有し、前記選択手段（1 00) は、前記穴に沿ってスライドし、第 1の位置においては、前記第 1係合部（2 9， 2 5 d )、前記第 2係合部（2 9， 2 5 a ) および前記中間係合部（2 9， 2 5 b， 2 5 c ) を開放し、第 2の位置においては前記第 1係合部（2 9， 2 5 d) を開放し、前記第 2係合部（2 9， 2 5 a) および前記中間係合部（2 9， 2 5 b, 2 5 c) を閉鎖するプレート部材を有する、請求項 2に記載の育児器具。

5. 前記位置決め手段（1 3 b) は、前記第 1係合部（2 9， 2 5 d)、前記第 2係合部（2 9， 2 5 a) および前記中間係合部（2 9， 2 5 b, 2 5 c) に係合する係合部材（1 3 b) を有し、

前記第 1係合部（2 9， 2 5 d )、前記第 2係合部（2 9， 2 5 a ) および前記中間係合部（2 9， 2 5 b, 2 5 c) は、段階的に設けられた複数の穴を有し、前記選択手段（1 0 0) は、前記穴に沿ってスライドし、第 1の位置においては、前記第 1係合部（2 9， 2 5 d )、前記第 2係合部（2 9， 2 5 a ) および前記中間係合部（2 9， 2 5 b, 2 5 c) を開放し、第 2の位置においては前記第 1係合部（2 9， 2 5 d ) および前記第 2係合部（2 9， 2 5 a) を開放し、前記中間係合部（2 9， 2 5 b, 2 5 c) を閉鎖するプレート部材を有する、請求項 3に記載の育児器具。

6. 前記第 2係合部（5 5 a) および前記中間係合部（5 5 b， 5 5 c ) は、前記第 1係合部（5 5 d) よりも、前記位置決め手段（1 3 b) 力ら遠ざかる位置 ^_¾ けつれ、

前記位置決め手段（1 3 b) は、前記第 1係合部（5 5 d) にのみ係合し、前記第 2係合部（5 5 a) および前記中間係合部（ 5 5 b， 5 5 c) には係合しないように、突出長さが調節された係合部材を有する、請求項 2に記載の育児器具。

7. 前記中間係合部（5 5 b, 5 5 c ) は、前記第 1係合部（5 5 d) および前記第 2係合部（5 5 a) よりも、前記位置決め手段（1 3 b) から遠ざかる位置に設けられ、

前記位置決め手段（1 3 b) は、前記第 1係合部（5 5 d) および前記第 2係合部（5 5 a) に係合し、前記中間係合部（5 5 b， 5 5 c) には係合しないように、突出長さが調節された係合部材を有する、請求項 3に記載の育児器具。

8. 前記選択手段（1 00) は、

前記座部（1 6) と前記背もたれ部（1 1 ) とがほぼ平らな状態になるベッド面の状態を維持させるため、前記座部（1 6) と前記背もたれ部（1 1 ) との相互位置関係を固定するための口ック手段を有する、請求項 1に記載の育児器具。