WO2005039855A1 - 多層溶融樹脂塊及び該多層溶融樹脂塊から圧縮成形されたブロー成形用多層予備成形物並びに多層容器 - Google Patents

Abstract

　多層圧縮成形物の層分布を中間樹脂層が内外樹脂層内に完全に位置し、且つ周方向に均一に分布した状態の多層圧縮成形物を得ることができる多層溶融樹脂塊を得る。　多層圧縮成形物を形成するための多層溶融樹脂塊(１)において、中間層樹脂(３)が、内外層を構成する内外樹脂(２)内に下側に偏心して内封され、該中間層樹脂(３)の下端から多層溶融樹脂塊(１)の下端までの距離ｔが多層溶融樹脂塊全長の１０％以下で、且つｙ（中間層樹脂傘部長さ）≧Ｌ（中間層樹脂中央部長さ）、及び１＞ｄｏ（周方向における中間層樹脂最大外径）／Ｄ（周方向における多層溶融樹脂塊外径）≧０．５で、凹型形状となるように、多層溶融樹脂塊内での中間層樹脂３の形状を制御する。

Description

明 細 書

多層溶融樹脂塊及び該多層溶融樹脂塊から圧縮成形されたブロー成形 用多層予備成形物並びに多層容器

技術分野

[0001] 本発明は、多層溶融榭脂塊及び該多層溶融榭脂塊から圧縮成形されたブロー成 形用多層予備成形物並びに多層容器に関する。

背景技術

[0002] 従来、多層の延伸ブロー成形合成樹脂ボトル等の多層合成樹脂容器が広く流通し ており、内部にガスノリャ性等に優れた榭脂層を配置したもの、又はリサイクル榭脂 層を配置可能にしたもの (特許文献 1参照)等、多層にすることによって、 1層の榭脂 容器では実現できな ヽ機能を有する容器を得ることができる。このような容器のガス バリヤ性榭脂ゃリサイクル榭脂等で構成される中間榭脂層は、容器内外面に露出す ることなく、内外榭脂層内に内封されていることが要求される。この要求を満たすため に、本発明者らは、中間榭脂層 (ガスバリヤ性榭脂)が内外層榭脂中に下側に偏心し た状態で内封された多層溶融榭脂塊を押出成形で製造し、この多層溶融榭脂塊を キヤビティ型に供給し、コア型で圧縮することにより、ブロー成形用多層成形物として の多層プリフォームを製造することを提案した (特許文献 2)。前記方法で製造された 多層溶融榭脂塊は、多層溶融榭脂塊中に中間層榭脂が下側に偏心した状態で含ま れているため、コア型で圧縮するとコア型が最初に係合する多層溶融榭脂塊の上部 には内外層榭脂のみが存在し、コア型による押圧により、内外層榭脂がキヤビティ型 に沿って上方及び下方に流動する。最後に中間層榭脂を含む部分がコア型で押圧 され、口部及び首部が内外層榭脂のみで形成され、し力も胴部及び底部では中間 層榭脂が内外層間に内封されたプリフォームが、ゲート部のない状態で形成されるこ とになる。

[0003] このようにして得られたプリフォームは、内外層及び中間榭脂層が全周に亘つて均 一の厚さを有していることが理想である力 まれに中間榭脂層の肉厚が過度に薄い 部分や切れて 、る部分ある 、は過度に厚くなつている部分、さらには中間榭脂層が 最内外層面に露出している部分が存在することが観察される。その結果、例えば、中 間榭脂層に肉厚が過度に薄 ヽ部分や切れて！/ヽる部分が存在すると、適性なガスバリ ャ性が得られな 、など、中間榭脂層に求められる機能が十分に発揮されない問題が 生じる。また、中間榭脂層が最内層面に露出すると、中間榭脂層に内容液が直接接 触して内容液に好ましくない影響を与えるとか、あるいは中間榭脂層が内容品の水 分を吸収してノ リヤー性が劣化するなどの問題が生じる恐れがある。このような問題 点を解決するためには、多層プリフォームの層分布を中間榭脂層が内外榭脂層内に 完全に位置し、且つ周方向に均一に分布していることが必要である力 従来プリフォ ームのそのような層分布を安定して得る方法は確立されて 、な 、。

[0004] 特許文献 1 :特開 2003— 39531号公報

特許文献 2：特開 2003— 33964号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0005] 本発明は、上記実情に鑑み創案されたものであって、多層溶融榭脂塊を圧縮成形 して多層圧縮成形物を得る製造方法において、多層圧縮成形物の層分布を中間榭 脂層が内外榭脂層内に完全に位置し、且つ周方向に均一に分布した状態の多層圧 縮成形物を得ることを目的とし、より詳しくはそのような多層圧縮成形物を得ることが できる多層溶融榭脂塊を得ることを目的とするものである。

課題を解決するための手段

[0006] 上記課題を解決するために、本発明者は種々研究した結果、榭脂塊を圧縮成形し て得られるブロー成形用多層予備成形物の層分布は、多層溶融榭脂塊の中間層榭 脂の多層溶融榭脂塊内における形状に左右されることを知見し、さらに研究した結 果、上記層分布を得るための中間層榭脂の最適形状を見出し、本発明に到達したも のである。

[0007] 即ち、本発明の多層溶融榭脂塊は、圧縮成形により多層圧縮成形物を得るための 多層溶融榭脂塊であって、該多層溶融榭脂塊の中間榭脂層を構成する中間層榭脂 力 内外層を構成する内外層榭脂内に下側に偏心して内封され、且つ前記中間層 榭脂の形状が凹型であることを特徴とするものである。 [0008] 前記中間層榭脂は、その下端力 多層溶融榭脂塊の下端までの距離が多層溶融 榭脂塊全長の 10%以下であることが望ましい。また、前記中間層榭脂の形状は、より 具体的には、 y (中間層榭脂傘部長さ）≥L (中間層榭脂中央部長さ)であり、且つ 1 > d (周方向における中間層榭脂最大外径) ZD (周方向における多層溶融榭脂塊 外径）≥0. 5であることが望ましい。このような形状からなる多層溶融榭脂塊を圧縮成 形することによって、周方向に層分布が略均一な多層成形物及びブロー成形用多層 予備成形物を得ることができる。そして、該ブロー成形用多層予備成形物を、ニ軸延 伸成形することによって、多層圧縮成形物の層分布を中間榭脂層が内外榭脂層内 に完全に位置し、且つ周方向にほぼ均一に分布し、中間榭脂層が内周面に露出す るようなことのない、高品質の多層ボトル等のブロー成形多層容器を得ることができる 。なお、上記用語中、「下側」及び「下端」は、溶融榭脂塊を、雌型 (キヤビティ型）に 落とし込む場合を基準にした場合の表現であり、上に雌型、下に雄型 (コア型)を配 置した場合には、下に凹型で上側に位置することになるので、上記用語は便宜上用 V、たものであり、必ずしも物理的に下側及び下端を意味するものではな！/、。

発明の効果

[0009] 以上のように本発明によれば、ほぼ均一な層厚分布を有し、且つ最内層厚みを確 保した多層成形物及びブロー成形用多層予備成形物が成形可能な多層溶融榭脂 塊を得ることができる。したがって、本発明によって得られた多層溶融榭脂塊により得 られたブロー成形用多層予備成形物は周方向に層分布が略均一であり、該ブロー 成形用多層予備成形物を、二軸延伸成形することによって、中間榭脂層が内外榭脂 層内に位置し、且つ周方向にほぼ均一に分布し、中間榭脂層が内周面に露出する ようなことのない、高品質の多層ボトル等のブロー成形多層容器を得ることができる。 図面の簡単な説明

[0010] [図 1]本発明の多層溶融榭脂塊の概念を示す模式図である。

[図 2]多層溶融榭脂塊を押出形成する押出装置の一実施形態を示す断面模式図で ある。

[図 3]多層溶融榭脂塊を押出形成する押出装置の他の実施形態を示す断面模式図 である。 [図 4] (a)は本発明の実施例に係る多層溶融榭脂塊の断面図、 (b)は比較例の多層 溶融榭脂塊の断面図である。

[図 5]ブロー成形用プリフォームの正面断面図であり、首下からの寸法位置を示して いる。

[図 6]実施例及び比較例における最内層厚さの円周方向厚さのバラツキを示すダラ フである。

[図 7]実施例及び比較例における中間層厚さの円周方向厚さのバラツキを示すダラ フである。

[図 8]実施例のプリフォームにおける軸方向高さ位置の各層厚の変化を示すグラフで ある。

[図 9]比較例のプリフォームにおける軸方向高さ位置の各層厚の変化を示すグラフで ある。

符号の説明

[0011] 1、 30、34 多層溶融榭脂塊

2 内外層樹脂

3、 31 中間層榭脂

10、 20 押出装置

11a— 11c 押出機

13 ダイ

14a, 21a 内外層榭脂通路

14b, 21b 中間層榭脂通路

14c, 21c 中間層切断用榭脂通路

15、 22 押出通路

16b、 16c 間欠加圧機構

23b、 23c ノブル機構

33 多層溶融榭脂塊

発明を実施するための最良の形態

[0012] 以下、本発明を図 1及び図 2に示す実施形態により詳細に説明する。 図 1は、本 発明に係る多層溶融榭脂塊の基本原理を示す模式図であり、この多層溶融榭脂塊

1は、内外層榭脂 2内に例えばガスノリャ性に優れた榭脂で構成される中間層榭脂 3 が埋設して構成され、前記特許文献 1に記載されて！ヽるような溶融榭脂押出供給装 置によって得ることができる。該多層溶融榭脂塊は、下部がやや外側に丸みがかつ て膨らんだほぼ円柱状外形を呈し、内外層榭脂内にその下方部寄りに中間層榭脂 が埋設した状態で位置して 、る。内外層榭脂内の中間層榭脂の配置及び形状は、 後述するように多層圧縮プリフォームの層分布を制御するのに、重要な影響を及ぼ すものである。本実施形態では、多層圧縮プリフォームの層分布が最内層厚さを確 保しつつ周方向に均一となるように制御することを可能とするため、中間層榭脂 3は、 多層溶融榭脂塊内の長手方向下方に位置し、全体として中央部が窪んでいて、周 囲が傘状に上方に延びて 、る凹形状を呈するように構成して 、る。

[0013] より詳細には、内外榭脂層 2内での前記中間層榭脂 3の配置位置と形状は、図 1に おいて次の条件を満たしていることが必要である。 (A)中間層榭脂 3の下端から多層 溶融榭脂塊 1の下端までの距離 tが多層溶融榭脂塊全長 Zの 10%以下、即ち tZz ≤0. 1であること、（B)中間層榭脂傘部長さ yは中央部長さ Lよりも大きぐ y≥Lであ ること、（C)周方向における中間層榭脂最大外径 dは、周方向における多層溶融榭 脂塊外径 Dの 50%以上、即ち l >d ZD≥0. 5であること、及び (D)周方向におけ る中間層榭脂最大内径 dは、周方向における多層溶融榭脂塊外径 Dの 50%以上、 即ち l >d.ZD≥0. 5であること。

[0014] このような形状力 なる多層溶融榭脂塊を圧縮成形することによって、胴部及び底 部において周方向に層分布が略均一な多層成形物及びブロー成形用多層予備成 形物を得ることができる。そして、該ブロー成形用多層予備成形物を、二軸延伸成形 すること〖こよって、多層圧縮成形物の層分布を中間榭脂層が内外榭脂層内に完全 に位置し、且つ周方向に均一に分布し、中間榭脂層が内周面に露出するようなこと のない、高品質の多層ボトル等のブロー成形多層容器を得ることができる。なお、上 記条件のうち、（D)は必ずしも必要な条件ではないが、そのような条件を満たしてい るのが望ましい。上記条件のうち、 t/Z>0. 1であると、中間層が上方に行き、均一 な中間層を確保することが困難であり、また、 l >d ZD≥0. 5及び l >dZD≥0. 5 の範囲外であると、圧縮成形時に中間層の層厚が不安定になり均一な層分布の成 形物が得られない。

[0015] 上記多層溶融榭脂塊は、例えば図 2又は図 3に示すような押出装置によって次のよ うにして形成できる。 図 2に示す多層溶融榭脂塊の押出装置 10は、内外層榭脂を 溶融混練するための押出機 11aと中間層榭脂を溶融混練するための押出機 l ibお よび中間層切断用榭脂を溶融混練するための押出機 11cとを備えている。これらの 押出機が接続されるダイ 13には内外層榭脂通路 14a、中間層榭脂通路 14b、およ び中間層切断用榭脂通路 14cが設けられており、これらの各榭脂通路 14a、 14b、 1 4cは押出通路 15で合流するようになっている。押出機 l ibと中間層榭脂通路 14bの 間、および押出機 11cと中間層切断用榭脂通路 14cの間にはそれぞれ間欠加圧機 構 16b、 16cが設けられており、中間層榭脂を間欠的に押し出し、さらにタイミングを 計って中間層切断用榭脂を間欠的に押し出して中間層を完全に切断することができ る。その場合、中間層切断榭脂を内外層榭脂と同一の材質の榭脂を採用することに より、中間層榭脂が内外榭脂層に覆われ、間欠的に中間層榭脂が存在する連続状 の溶融樹脂がダイリップ 17から押出され、それを中間層榭脂が存在しない個所で切 断すること〖こより、中間層榭脂が内外層榭脂中に内封された多層溶融榭脂塊を形成 することができる。

[0016] 図 3に示す多層溶融榭脂塊の押出装置 20は、図 2に示す押出装置と同様に内外 層榭脂の押出機と中間層榭脂の押出機および中間層切断用榭脂の押出機とを備え 、ダイにはそれらの押出機に連通する内外層榭脂通路 21a、中間層榭脂通路 21b、 および中間層切断用榭脂通路 21cが設けられており、これらの各榭脂通路は押出通 路 22で合流するようになっている。この実施形態の押出装置 20では、図 2に示す実 施形態の間欠加圧機構に代えて、中間層榭脂通路 21b、および中間層切断用榭脂 通路 21cにそれぞれの出口を開閉するバルブ機構 23b、 23cが設けられている。こ れらのバルブ機構 23b、 23cは独立して作動可能であり、図 3 (a)—（d)は、それぞれ のバルブの開、閉の組合せ形態を示している。バルブ機構 23bにより中間層榭脂通 路 21bの押出口を間欠的に開くことにより中間層榭脂が間欠的に押し出され、さらに タイミングを計ってバルブ機構 23cを作動させ、中間層切断用榭脂を間欠的に押し 出すこと〖こより、中間層榭脂が内外榭脂層に覆われ、かつ内外層榭脂中に内封され た多層溶融榭脂塊を形成する。

[0017] 図 2と図 3に示すそれぞれの押出装置において、内外層榭脂と中間層切断用榭脂 とを同一の材質で構成し、多層溶融榭脂塊の押出工程で、間欠的に押出される中間 層榭脂と中間層切断用榭脂の押出タイミングを調整することによって、多層溶融榭脂 塊中の中間層榭脂の形状を制御することができる。例えば、中間層榭脂と中間層切 断用榭脂を同時吐出すると中間層榭脂が凸型となり、逐次吐出すると中間層榭脂が 凹型となる。

実施例

[0018] 実施例

図 2に示す押出装置で、各層の材質が下記の榭脂からなる材料により、図 4 (a)に 示すように中間層榭脂 31が凹型形状になっている下記の各寸法を有する多層溶融 榭脂塊 30を得た。得られた多層溶融榭脂塊を圧縮成形してボトル成形用の有底プリ フォームとし、図 5に示すように、その首下から軸方向下方に 10mm間隔に断面を切 断して、その周方向の最内層、中間層、最外層の厚みを測定して、層分布を調べた 。その結果を図 6—図 8に示す。なお、図 6は首下 30mmと 50mm位置の円周方向 における最内層の厚さの分布を示し、図 7は首下 30mmと 50mm位置の円周方向の 中間層厚さの分布を示している。そして、図 8は軸方向 10mm間隔での最内層、中 間層、最外層の厚さの変化を示し、各位置での層厚さは、その高さ位置での円周方 向厚さの平均値で示して 、る。

[0019] 多層溶融榭脂塊の材質

内外層榭脂：ポリエチレンテレフタレート (IV=0. 82)

中間層榭脂：リサイクルポリエステル榭脂 (PCR) (よのペットリサイクル株式会社製） 中間層切断用榭脂： ポリエチレンテレフタレート (IV=0. 82)

榭脂塊の寸法

多層溶融榭脂塊全長 Z : 66mm

中間層榭脂傘部長さ y: 52mm

中間層榭脂中央部長さ L : 9. 4mm 下端から中間層榭脂下端までの距離 t: 2. lmm

多層溶融榭脂塊外径 D : 22. 9mm

中間層榭脂上端外径 d : 17. 7mm

[0020] 比較例

実施例と同様な榭脂構成で、実施例と同様な押出装置により、中間層榭脂が図 4 ( b)に示すように、凸型になっている多層溶融榭脂塊 34を得、それにより、実施例と同 様な位置の各層の厚さ分布を測定した。その結果を前記実施例と共に、図 6、図 7及 び図 9に示す。

[0021] 以上の結果、最内層の厚さ分布は、図 6で明ら力 うに、実施例の場合は、首下 30 mmで 0. 8mm以上、首下 50mmで 0. 6mm以上の最内層厚さを確保しており、しか も円周方向のバラツキも少ない。これに対して、比較例の場合は、首下 30mmで 0. 5 5mm、首下 50mmで 0. 45mmしかないところもあり、十分な最内層厚さが確保でき てなぐしかも円周方向のバラツキも大きい。また、同様に中間層の場合も、図 7に示 すように、実施例では首下 30mm、 50mm何れの場合も中間層厚さの円周方向のバ ラツキが少なぐ全周に亘つてほぼ均一な厚さになっているのに対し、比較例の場合 は円周方向での中間層厚さのバラツキが大き 、ことが分かる。

[0022] また、プリフォームの軸方向首下 10mm間隔ごとの最内層、中間層及び最外層の 厚さ分布は、実施例の場合、各高さ毎にみれば層分布の厚さのバラツキはあるが、 最も重要である中間層および最内層のバラツキは少なぐし力も両層とも 0. 6mm以 上の厚さを確保しているので、前記のような問題点を生じる恐れは少ない。これに対 し、比較例の場合は、図 9に示すように、特に中間層と最内層のバラツキが大きぐし 力も最内層の厚さが特に下方部においては 0. 6mm以下となっており、十分な厚さ が確保されていない。以上の実施例により本発明の多層溶融榭脂塊は、多層成形 物の均一な層厚さと必要な層厚さを確保するのに、非常に有効な方法であることが 確認できた。

[0023] したがって、本発明の多層溶融榭脂塊を圧縮成形して得たプリフォームをブロー成 形して得たボトル等の容器は、中間層が容器内面に露出する恐れがないので、中間 層に内容液が直接接触して内容液に好ましくな 、影響を与えるとか、ある 、は中間 層が内容品の水分を吸収してバリヤ一性が劣化するなどの問題が生じる恐れのない 容器を得ることができる。

産業上の利用可能性

以上のように、本発明の多層溶融榭脂塊は、ほぼ均一な層分布を有し且つ中間榭 脂層が外部に露出することなく中間層厚みを確保したブロー成形用多層予備成形物 を得ることができ、該ブロー成形用多層予備成形物を二軸延伸成形することによって 、中間榭脂層が内外榭脂層内に位置し且つ周方向に均一に分布する多層榭脂成 形物を得ることができるので、ボトル等の多層榭脂容器、多層榭脂キャップ、或いは その他種々の多層榭脂成形物を成形するのに有用である。

Claims

請求の範囲

[1] 圧縮成形により多層圧縮成形物を得るための多層溶融榭脂塊であって、該多層溶 融榭脂塊の中間樹脂層を構成する中間層樹脂 (3)が、内外層を構成する内外層榭 脂 (2)内に下側に偏心して内封され、且つ前記中間層榭脂 (3)の形状が凹型であるこ とを特徴とする多層溶融榭脂塊。

[2] 前記中間層榭脂 (3)は、その下端力 多層溶融榭脂塊の下端までの距離が多層溶 融榭脂塊全長の 10%以下である請求項 1に記載の多層溶融榭脂塊。

[3] 前記中間層樹脂 (3)の形状は、 y (中間層樹脂傘部長さ）≥L (中間層樹脂中央部長 さ)であり、且つ l >d (周方向における中間層榭脂最大外径) ZD (周方向における 多層溶融榭脂塊外径）≥0. 5である請求項 1又は 2に記載の多層溶融榭脂塊。

[4] 請求項 1一 3何れかに記載の多層溶融榭脂塊を圧縮成形して得られたことを特徴と する多層成形物及びブロー成形用多層予備成形物。

[5] 請求項 4に記載のブロー成形用多層予備成形物を、二軸延伸成形することによつ て得られたことを特徴とする多層容器。