WO2007055164A1 - 電動モータのカーボンブラシおよびカーボンブラシの製造方法 - Google Patents

電動モータのカーボンブラシおよびカーボンブラシの製造方法 Download PDF

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Abstract

 ブラシを、高電圧対応型の電動モータに用いた場合であっても、整流状態がよいものに構成する。  ブラシBを、天然系黒鉛に人造系黒鉛を混合した原材料を用い、プレス成形、焼結加工して形成する構成とし、天然系黒鉛に混合される人造系黒鉛の量は、少なくとも20~80重量パーセント、特に好ましくは、50重量パーセントが混合されるものとし、該ブラシを、高電圧対応型の電動モータ1に組み込んだとき、常温雰囲気から高温雰囲気の広い温度条件下で、ブラシBおよびコンミテータ4の摩耗速度が抑制された整流状態のよいものに構成する。

Description

明 細 書
電動モータのカーボンブラシおよびカーボンブラシの製造方法
技術分野
[0001] 本発明は、電動モータのァーマチュアに卷装されたコイルに給電するための電動 モータのカーボンブラシおよびカーボンブラシの製造方法の技術分野に属するもの である。
背景技術
[0002] 一般に、電動モータのなかには、永久磁石が配されたヨークに、コイルが卷装され たァーマチュアのァーマチュア軸を回転自在に軸承するとともに、前記ァーマチュア 軸に、ァーマチュアに卷装されるコイルが電気的に接続するコンミテータを設け、前 記コンミテータに、外部電源が接続されたブラシを摺接させることでコイルへの給電を し、コイルを励磁せしめ、これによつて、ァーマチュアを回転させるようにしたものがあ る。このようなものにおいて、前記ブラシをカーボン製 (黒鉛質ブラシ)としたものがあり 、この場合では、ブラシがコンミテータに対して摺動したとき、コンミテータとの摺接面 (摺動面)に電気的摩耗と機械的摩耗、さらには、整流性の悪化による火花放電を発 生して耐久性を低減させるという問題があり、このため、摩耗や整流性の悪化を抑制 することが課題となって 、る。
[0003] ところで、黒鉛質ブラシは、コンミテータとの摺接部周辺の空気やブラシに内在する 気孔中の空気等により摺接面にカーボン被膜が形成され、該カーボン被膜が摩耗や 整流性の悪ィ匕を抑制する一因子となるが、前記カーボン被膜の形成状態は、ブラシ とコンミテータとの摺接部における使用環境、即ち、温度や湿度等の影響を強く受け ることが知られおり、摺接部における雰囲気温度が高温となったような場合では、適 度なカーボン被膜の形成が損なわれてしま!/、、ブラシとコンミテータとの摺接状態が 悪化し、火花の発生が増力 tlして耐久性が劣るという問題が生じる。
そこで、カーボン被膜の形成状態を、使用環境に合わせて制御できるように構成す ることが、電動モータの整流性能、耐久性を向上させることになると考えられ、その一 方法として、天然系黒鉛を原材料とし、バインダー、添加剤、銅を加え、プレス成形、 焼結加工することによりブラシを形成し、該形成されたブラシの内部に形成される気 孔に、水の沸点よりも高い沸点を有する液体を含浸したブラシが提唱されている。そ して、このように構成することにより、高温 (摺接部温度が 100度以上)の環境下にお いて、気孔に含浸された液体によりカーボン被膜の形成がなされ、これによつて、前 記高温度域におけるブラシやコンミテータの摩耗が低減され、耐久性の向上が図れ るようにしている。
特許文献 1 :特開 2004— 173486
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0004] しかるに、前記従来のものでは、ブラシは、天然系黒鉛を用いてプレス成形、焼結 加工してブラシを形成した後、水の沸点よりも高!ヽ沸点を有する液体を含浸させる構 成としている。このため、工程数が増えて煩雑になるという問題があるば力りでなぐ 含浸加工が難しぐ生産性が劣るためコストアップを招来するという問題がある。 一方、近年、車両に搭載される電動モータのように、複数の電動モータを用いてァ クチユエータを構成することがあり、この場合に、電動モータをコンパクトィ匕するととも に高電圧化することが要求される。このように、コンパクト化、および、高電圧化したも のでは、コンパクトィ匕されたブラシとコンミテータとの摺動面に高電圧が作用するため 整流性が悪化し、火花の発生が増加してブラシやコンミテータの摩耗が一層顕著に なることが想定され、これに対応するには、カーボン被膜の形成状態を制御するだけ では充分でなぐこれらに本発明の解決すべき課題がある。
課題を解決するための手段
[0005] 本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作さ れたものであって、請求項 1の発明は、電動モータの回転子に卷装されるコイルに給 電するブラシであって、該ブラシは、天然系黒鉛に人造系黒鉛を混合した原材料を 用いて形成されて 、る電動モータのカーボンブラシである。
請求項 2の発明は、請求項 1において、人造系黒鉛は、少なくとも 20〜80重量パ 一セント混合されている電動モータのカーボンブラシである。
請求項 3の発明は、請求項 1または 2において、人造系黒鉛は、 50重量パーセント 混合されて 、る 、る電動モータのカーボンブラシである。
請求項 4の発明は、電動モータの回転子に卷装されるコイルに給電するブラシの製 造方法であって、該ブラシは、天然系黒鉛に人造系黒鉛を混合し、しかる後に、プレ ス成形、焼結加工して形成したことを特徴とする電動モータのカーボンブラシの製造 方法である。
発明の効果
[0006] 請求項 1乃至 3の発明とすることにより、高電圧対応型の電動モータに採用した場 合であっても、整流状態を広!、範囲の温度条件下で良好にすることができる。
請求項 4の発明とすることにより、原材料として天然系黒鉛に人造系黒鉛を混合し たものを用意し、通常のブラシの成形工程で形成することにより、整流状態のよいブ ラシを提供することがでさる。
図面の簡単な説明
[0007] [図 1]電動モータの一部断面側面図である。
[図 2]図 2 (A)、 (B)はそれぞれ天然系ブラシの温度変化に対するブラシとコンミテー タの摩耗速度の変化を示すグラフ図、人造系ブラシの温度変化に対するブラシとコ ンミテータの摩耗速度の変化を示すグラフ図である。
[図 3]図 3 (A)、 (B)はそれぞれ混合ブラシの配合比に基づくブラシの摩耗速度の変 化を温度変化に対して測定したグラフ図、混合ブラシの配合比に基づくコンミテータ の摩耗速度の変化を温度変化に対して測定したグラフ図である。
[図 4]混合ブラシの形成手順を説明するフローチャート図である。
符号の説明
[0008] 1 電動モータ
4 コンミテータ
7 ブラシホノレダステ一
B ブラシ
NB 天然系ブラシ
AB 人造系ブラシ
B1 混合ブラシ 発明を実施するための最良の形態
[0009] つぎに、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図面において、 1は、高電圧対応型に構成されたファンモータとして機能する電動 モータ(回転電機)であって、該電動モータ 1のモータ軸(ァーマチュア軸) laは、一 端が有底筒状のヨーク 2の底部 2aに軸受 2bを介して軸承され、ヨーク底部 2aから外 方に突出する突出先端部に負荷が設けられるように構成されている。そして、モータ 軸 laの他端は、ヨーク 2の開口端を覆蓋するエンドブラケット 3に軸受け 3aを介して 軸承されている。前記モータ軸 laは、エンドブラケット 3側に位置してコンミテータ 4が 一体的に外嵌され、該コンミテータ 4よりヨーク底部 2a側部位に複数枚の鉄心 5が外 嵌されており、これら鉄心 5の外周に複数のコイル 5aが卷装されている。前記コンミテ ータ 4は、榭脂材力もなる筒状の嵌合部 4aの外周面に、周回り方向複数の導電性の 整流子片 4bがー体的に設けられており、これら整流子片 4bの一端側には、外径側 に折り返し折曲されたライザ片 4cがそれぞれ形成され、これらライザ片 4cに、所定の コイル 5aをそれぞれ電気的に接続することにより回転子 (ァーマチュア) 6が形成され ている。因みに、このものでは、ァーマチュア 6を構成する鉄心 5を、軸方向両端部位 のものは大径のリング状体として、モータ軸 la外周にスペースを形成し、ここに、コン ミテータ 4の嵌合部 4aの一端を配設することにより、軸長方向のコンパクトィ匕が図られ ている。
[0010] 7はブラシホルダステ一であって、該ブラシホルダステ一 7は、外周部 7aが、モータ 軸 laの他端を軸承するエンドブラケット 3とヨーク 2開口端とのあいだに挟持状に支持 されている。前記ブラシホルダステ一 7の一端側面には、周回り方向にブラシホルダ 7 bが形成されており、これらブラシホルダ 7bに、本発明が実施されたブラシ Bがそれぞ れ径方向に摺動自在に内装されている。さらに、各ブラシホルダ 7bには、ブラシ Bを 内径方向(モータ軸 laの軸芯方向)に向けて押圧するための弾機 8がそれぞれ配設 されており、これによつて、各ブラシ Bは先端面がコンミテータ 4の整流子片 4bに押圧 状に摺接するように設定されている。そして、ブラシ Bから引き出される図示しないピ グテールを介してブラシ Bに外部電源を供給することにより、コンミテータ 4を介してコ ィル 5aへの通電がなされ、該通電に基づ!/、てコイル 5aが励磁されることに基づ!/、て 、ヨーク 2の内周面に固着された永久磁石 2cにより形成される磁界に対してァーマチ ユア 6が回転するように設定されて!、る。
[0011] そして、前記電動モータ 1には、後述するように、天然系黒鉛と人造系黒鉛とを混合 した原材料を用いて形成した混合ブラシ Bが用いられており、これによつて、電動モ ータ 1が駆動する過程で、混合ブラシ Bとコンミテータ 4 (整流子片 4b)との摺動部に おける雰囲気温度が常温雰囲気下、高温雰囲気下の!、ずれにお!、ても摩耗速度を 抑制して、安定した整流状態となるようにし、これによつて、耐久性の向上が図れるよ うにしている。
[0012] さて、ブラシのなかには、原材料を天然系黒鉛とする天然系ブラシ NBと、原材料を 人造系黒鉛とする人造系ブラシ ABとの両者が汎用されている。本発明者等は、天然 系黒鉛と人造系黒鉛の特性として結晶子の形状や大きさ、電気的抵抗に着目し、各 黒鉛により形成されたブラシ NB、 ABを、前述した高電圧対応型の電動モータ 1にそ れぞれ組み込んだ場合の整流状態を考察した。
[0013] 天然系、人造系ブラシ NB、 ABを、前記電動モータ 1にそれぞれ組み込み、整流 状態を確認するべぐ天然系ブラシ NBとコンミータ 4との摺接部と、人造系ブラシ AB とコンミテータ 4との摺接部とにおいて、ブラシ NB、 AB、コンミテータ 4のそれぞれの 摩耗速度 mZh)を測定した。尚、摩耗速度は、常温雰囲気 (摺接部における雰 囲気温度が 20°C前後)と高温雰囲気 (摺接部における雰囲気温度が 80°C前後)との 各条件下において電動モータ 1を駆動させることに基づいて測定し、それぞれの温 度条件下における摩耗速度を測定した。その結果を図 2 (A)、(B)のグラフ図にそれ ぞれ示す。
[0014] これによると、天然系ブラシ NBを用いた場合では、常温雰囲気下ではブラシ NB、 コンミテータ 4ともに摩耗があり、高温雰囲気下になるとコンミテータ 4の摩耗速度が増 加することが確認された。一方、人造系ブラシ ABを用いた場合では、常温雰囲気下 では、ブラシ AB、コンミテータ 4ともに摩耗がある力 特にブラシ ABの摩耗が著しく 速くなつており、高温雰囲気下になるとブラシ ABの摩耗速度が低減することが確認さ れた。
これは、天然ブラシ NBについて考察すると、常温雰囲気下では、摺動面にカーボ ン被膜が形成されにくいが、結晶子の形状が鱗状または鱗片状をしていることから滑 り性がよぐこのことにより、コンミテータ 4の摩耗速度を抑制することができると考えら れる。しかしながら、天然系ブラシ NBは比抵抗が小さいことから整流性が悪ィ匕し、ブ ラシ NBの摩耗を促進していると考えられる。これに対し、高温雰囲気下では、天然系 黒鉛の結晶子が大きいことから、カーボン被膜が不足し、コンミテータ 4の摩耗が促 進されると考えられる。
一方、人造系ブラシ ABについて考察すると、人造系黒鉛は結晶子が小さぐこの ため、常温雰囲気下において、天然系ブラシ NBよりもカーボン被膜が一層形成され にくくなつており、このため、ブラシ ABの摩耗を促進していると考えられる。これに対 し、高温雰囲気下では、カーボン被膜が形成されやすくなり、ブラシ AB、コンミテータ 4ともに摩耗速度を抑制した状態にできると考えられる。
一方、カーボン被膜の形成は、カーボンの微細な単結晶の表面にある水蒸気等の 吸着膜が臨界温度に達したときに、コンミテータに形成される (付着する)と考えられ ている。そのため、結晶子が大きい天然黒鉛は、結晶子の比表面積が小さいため、 高温雰囲気下ではカーボン被膜が形成されにくい。それに対し、人造系黒鉛は結晶 子が小さぐ結晶子の比表面積が大きくなり、カーボン被膜の形成がされやすいと考 察される。
この考察と、前記観測結果に基づく考察とにより、本発明者等は、天然系黒鉛と人 造系黒鉛との両者を混合した混合ブラシ Bとすることにより、整流状態が悪ィ匕すること が想定される高電圧対応型の電動モータのブラシとしても整流状態のよい優れたブ ラシを形成することができると判断した。
そして、これらの混合割合を種々変化させた四種類の混合ブラシ Bl、 B2、 B3、 B4 を用意し、これら混合ブラシ Bl、 B2、 B3、 B4をそれぞれ高電圧対応型である前記 電動モータ 1に組み込み、各混合ブラシ Bl、 B2、 B3、 B4とコンミータ 4との摺接部に おいて、混合ブラシ Bl、 B2、 B3、 B4、および、コンミテータ 4における摩耗速度をそ れぞれ測定した。
尚、摩耗速度は、常温雰囲気 (摺接部における雰囲気温度が 20°C前後)と高温雰 囲気 (摺接部における雰囲気温度が 80°C前後)との各条件下において電動モータ 1 を駆動させることに基づいて測定し、その結果を図 3 (A)、(B)のグラフ図にそれぞれ 示す。
ここで、前記グラフ図において、横軸に天然系黒鉛に対する人造系黒鉛の配合比( 重量パーセント、 wt%)を示しており、混合ブラシ B1は天然系黒鉛を 75重量パーセ ントと人造系黒鉛を 25重量パーセントとを混合して形成したものであり、混合ブラシ B 2は天然系黒鉛を 60重量パーセントと人造系黒鉛を 40重量パーセントとを混合して 形成したものであり、混合ブラシ B3は天然系黒鉛を 50重量パーセントと人造系黒鉛 を 50重量パーセントとを混合して形成したものであり、混合ブラシ B4は天然系黒鉛 を 25重量パーセントと人造系黒鉛を 75重量パーセントとを混合して形成したもので ある。
尚、前記グラフ図において、人造黒鉛配合比 0重量パーセントのブラシは天然系ブ ラシ NBであり、人造黒鉛配合比 100重量パーセントのブラシは人造系ブラシ ABで あり、これらのブラシ NB、 ABについて、前記同様の測定値がそれぞれ示されている
[0016] 前記図 3 (A)のグラフ図から、ブラシの摩耗状態は、天然系黒鉛と人造系黒鉛とを 混合した混合ブラシ Bl、 B2、 B3、 B4とすることにより、常温雰囲気下、高温雰囲気 下の両者において摩耗速度が抑制されることが確認された。特に、天然系黒鉛に対 する人造系黒鉛の配合比を 50重量パーセントとしたブラシ B3の抑制率が一番優れ ていると判断された。
一方、図 3 (B)のグラフ図から、コンミテータ 4の摩耗状態は、天然系黒鉛と人造系 黒鉛とを混合したブラシ Bl、 B2、 B3、 B4を用いることにより、常温雰囲気下、高温雰 囲気下の両者において摩耗速度が抑制されることが確認された力 コンミテータ 4の 摩耗は、特に高温雰囲気下における抑制率の低下が顕著であることが観測された。
[0017] これらの観測結果から、常温雰囲気下では、天然系黒鉛の持つ滑り性のよさが出 現するとともに、混合ブラシ Bl、 B2、 B3、 B4の比抵抗が天然系ブラシ NBの比抵抗 よりも上昇することにより、混合ブラシ Bl、 B2、 B3、 B4、の摩耗を抑制できるものと考 察される。
これに対し、高温雰囲気下では、人造系黒鉛の結晶子が小さいことから、高温にな つてカーボン被膜ができやすくなり、混合ブラシ Bl、 B2、 B3、 B4、さらには、コンミテ ータ 4の摩耗を抑制できると考察される。これらのことから、天然系黒鉛に人造系黒鉛 を混合した混合ブラシ Bl、 B2、 B3、 B4、つまり、天然系黒鉛に対し、人造系黒鉛を 20〜80重量パーセントを混合したものを原材料としたブラシ Bl、 B2、 B3、 B4、特に 好ましくは、 50重量パーセントを混合したた混合ブラシ B3を用いることで、高電圧対 応型の電動モータ 1にお!/、て、常温雰囲気から高温雰囲気に至る広!、温度範囲で 混合ブラシ Bl、 B2、 B3、 B4及びコンミテータ 4の摩耗速度が抑制された、整流状態 のよい電動モータ 1とすることができると考えられ、これによつて、耐久性の向上が図 れるものと判断する。
[0018] 次に、天然系黒鉛と、人造系黒鉛との混合物を原材料とした混合ブラシの形成手 順につ 、て、図 4のフローチャート図に基づ 、て説明する。
混合ブラシの原料として、結晶子の形状が鱗状または鱗片状であり、平均粒径が 2 0〜 200マイクロメータ m)、好ましくは 100 mの天然系黒鉛、および、結晶子の 形状がフレーク状であり、平均粒径が 10〜: LOO μ m、好ましくは 50 μ mの人造系黒 鉛を、適宜割合、本実施の形態では 50重量パーセントづっを混合し、ここに、天然 系黒鉛と人造系黒鉛との総重量に対し、 10〜50重量パーセント、好ましくは 30重量 パーセントのバインダー(フエノール榭脂またはエポキシ榭脂等の熱硬化性榭脂)を 加え、このものを、 20〜80度、好ましくは 50度の温度条件下で 1時間混練する。
[0019] つぎに、前記混練したものを乾燥、粉砕し、粒度選別することにより、粒径が 10〜4 00 m、好ましくは 200 mの黒鉛粒子とし、ここに、皮膜調整用として添加剤をカロ える。ここで、添加剤は、モリブデン (Mo)、タングステン (W)、ケィ素(Si)、アルミ-ゥ ム (A1)等の化合物力 なり、平均粒径2〜50 111、好ましくは、約 10 mとし、前記 粒度選別された黒鉛の総重量に対し、 0. 1〜5重量パーセント、好ましくは 2重量パ 一セントを加える。さらに、ブラシの抵抗を調整するため、平均粒径が 10〜50 /ζ πι、 好ましくは 30 /z mの電解銅粉を加えるが、電解銅粉は、前記粒度選別された黒鉛の 総重量に対し、 1〜50重量パーセントをカ卩え、これら黒鉛粒子、添加剤、電解銅粉と をよく混合する。
[0020] そして、前記混合したものを、所定の成形用型枠に移し、 1平方ミリメートルあたり 10 0〜300-ユートン、好ましくは 200-ユートン(NZmm2)の成形圧力を作用してプレ ス成形し、該プレス成形したものを、 200〜800度、好ましくは 500度の温度条件下 で、 2時間焼成することにより焼結体が得られ、該焼結体を適宜形状に加工すること により、混合ブラシ (B3)が形成されるように構成されている。
このように、混合ブラシの形成手順は、原材料として天然系黒鉛と人造系黒鉛とを 混合すること以外は、全て汎用の黒鉛ブラシを形成する手順に基づ ヽてなされるもの であり、これによつて、特別な工程を加えることなぐ高電圧対応型の電動モータに用 V、ても広 、温度範囲にぉ 、て整流状態をよ 、状態に維持できる混合ブラシを形成す ることが可能となっている。
[0021] 叙述の如く構成された本形態において、電動モータ 1の回転子 6のコイル 5aには、 外部電源がブラシ B力もコンミテータ 4を介して供給される力 この場合に、コンミテー タに摺接するブラシ Bとしては、天然系黒鉛と人造系黒鉛とが混合された黒鉛を原材 料とする混合ブラシ Bが設けられている。このため、常温雰囲気、高温雰囲気の両条 件下において、ブラシ Bあるいはコンミテータ 4の摩耗速度を低減することができ、高 電圧対応型の電動モータ 1に採用しても整流状態をよ 、ものにできて、耐久性の向 上を図ることができる。
[0022] そのうえ、このものでは、混合ブラシ Bを形成する場合に、原材料として天然系黒鉛 に人造系黒鉛を混合するだけで、従来通りの汎用の形成手順に基づいて混合ブラ シ Bを形成することができ、何ら面倒な工程を必要とすることがなぐコストアップを回 避した状態で、高電圧対応型の電動モータ 1にも対応できるブラシ B提供することが できる。
[0023] 尚、本発明は前記実施の形態に限定されないことは勿論であって、混合ブラシを、 汎用の電動モータに適用した場合であっても、常温雰囲気から高温雰囲気にわたる 広い温度範囲において、整流状態を良好にすることが可能である。
産業上の利用可能性
[0024] 本発明は、電動モータのァーマチュアに卷装されたコイルに給電するための電動 モータのカーボンブラシおよびカーボンブラシの製造方法に有用であって、天然系 黒鉛に人造系黒鉛を混合した原材料を用いたカーボンブラシは、通常のブラシの成 形工程で形成することができ、さら〖こ、天然系黒鉛のみで形成されたカーボンブラシ では磨耗や整流性の悪化が顕著となる高電圧対応型の電動モータに採用した場合 であっても、広 、範囲の温度条件下で磨耗が抑制され整流状態を良好にすることが できるため、耐久'性の向上を図ることができる。

Claims

請求の範囲
[1] 電動モータの回転子に卷装されるコイルに給電するブラシであって、該ブラシは、 天然系黒鉛に人造系黒鉛を混合した原材料を用いて形成されて ヽる電動モータの カーボンブラシ。
[2] 請求項 1において、人造系黒鉛は、少なくとも 20〜80重量パーセント混合されてい る電動モータのカーボンブラシ。
[3] 請求項 1または 2において、人造系黒鉛は、 50重量パーセント混合されている電動 モータのカーボンブラシ。
[4] 電動モータの回転子に卷装されるコイルに給電するブラシの製造方法であって、該 ブラシは、天然系黒鉛に人造系黒鉛を混合し、しかる後に、プレス成形、焼結加工し て形成したことを特徴とする電動モータのカーボンブラシの製造方法。
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