WO2007058114A1 - エアベルト装置 - Google Patents
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Abstract
インフレータ等のガス供給部を固定式としたエアベルト装置であって、エアベルトとガス供給部との接続部が簡易化されている。ラップバッグ15の先端が連結されたラップアンカ13は、シートフレーム2に対し、支軸13pにより前後方向に回動自在に枢支されている。インフレータ12は、シートフレーム2の側面に固定設置されている。ラップバッグ15から略筒状のガス導入口16が延出しており、このガス導入口16は、インフレータ12から延出したパイプ17に対し弛みを持った状態で接続されている。
Description
エアベルト装置
発明の分野
[0001] 本発明は、自動車等の車両の座席の乗員を衝突時に拘束するためのエアベルト装 置に関する。
発明の背景
[0002] エアベルト装置にあっては、ショルダーベルト及びラップベルトの少なくとも一方がィ ンフレータからのガスによって膨張可能となって 、る。
[0003] 特開平 11— 170949号公報には、シートベースに固定されたバックル基部と、該バ ックル基部に前後揺動自在に枢支されたバックル本体とからなるバックル装置にエア ベルトを接続することが記載されて 、る。
[0004] このバックル基部からバックル本体にかけてガス流通用の内部空間及びガス通路 が設けられている。ノ ックル基部にインフレータが取り付けられている。
[0005] インフレータが作動すると、ガスが該内部空間力 ガス通路を経てエアベルト内に 供給される。
[0006] バックル本体がバックル基部に対し揺動自在に連結されて 、るので、バックル本体 が揺動しても、ノ ックル基部及びそれに連なるインフレ一タは摇動しない。そのため、 インフレ一タが他部材と干渉しな 、。
特許文献 1:特開平 11 170949号公報
[0007] 上記特開平 11— 170949号公報のようにバックル基部に対しバックル本体を揺動 自在に連結し、その内部にガスを流通させるようにした構造は、複雑でコスト高である
発明の概要
[0008] 本発明は、インフレータ等のガス供給部を固定式としたエアベルト装置において、 エアベルトとガス供給部との接続部を簡易化することを目的とする。
[0009] 本発明のエアベルト装置は、ガス供給部からのガスをバッグに導入して膨張させる ようにしたエアベルト装置において、該バッグは、折り畳まれてベルト形に保形された
バッグ本体と、該バッグ本体から延出した略筒状のガス導入口とを備えており、該ガ ス導入口は、弛みを持った状態で前記ガス供給部に接続されていることを特徴とする ものである。
[0010] 該ガス導入口内に該ガス供給部の先端が差し込まれており、且つ該ガス供給部の 先端に軟質管が接続され、該軟質管を介してガスがガス供給部からバッグ本体に供 給されてもよい。
[0011] 該ガス供給部は、インフレータ又は該インフレータに連なるパイプであってもよい。
[0012] 前記バッグはラップバッグであり、前記ガス供給部はシートフレームに取り付けられ ていてもよい。
図面の簡単な説明
[0013] [図 1]第 la, lb図は実施の形態に係るエアベルト装置を備えたシートの斜視図である
[図 2]図 1のエアベルト装置のラップアンカ付近の正面図である。
[図 3]図 1のエアベルト装置のラップアンカ付近の正面図である。
[図 4]別の実施の形態に係るエアベルト装置のラップアンカ付近の正面図である。 詳細な説明
[0014] 本発明のエアベルト装置では、ガス供給部からのガスはガス導入口を介してバッグ に導入される。このガス導入口は略筒状であり、弛みを持った状態となっているため、 ガス供給部を固定設置してもバッグは自在に揺動できる。
[0015] ガス供給部力 のガスを、該ガス供給部に連なる軟質管を介してバッグ本体に供給 する場合、インフレータからの高温のガスがガス導入口内面に直接に接触することが 無ぐガス導入口に要求される耐熱性、強度等の要求特性を緩和することができる。
[0016] ガス導入口に接続されるガス供給部は、インフレータであってもよぐインフレータに 連なるパイプであってもよ 、。
[0017] 本発明では、ノ ッグはラップバッグであることが好まし!/、。この場合、ラップバッグの 先端をラップアンカを介してシートフレームに揺動可能に取り付け、このシートフレー ムにガス供給部を取り付け、該ガス供給部とラップバッグカも延出したガス導入口とを 接続することにより、ラップバッグを揺動可能にシートフレームに連結した構成とする
ことができる。
[0018] 以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
[0019] 第 la, lb図は実施の形態に係るエアベルト装置を備えたシートの斜視図であり、第 2図及び第 3図はラップアンカ付近の正面図である。なお、第 la図はエアベルトが膨 張していない状態を示し、第 lb図はエアベルトが膨張した状態を示している。第 2図 はラップアンカが中立姿勢にある状態 (ラップアンカが、その前方への回動限と後方 への回動限との中間付近に位置した状態)を示している。第 3図は、ラップアンカがこ の中立姿勢から後方への回動限まで回動した状態を示している。
[0020] 自動車のシート 1は、シートフレーム 2と、該シートフレーム 2上に載設されたシートク ッシヨン 3と、該シートクッション 3の後部からリクライニング可能に立設されたシートバ ック 4と、該シートバック 4の上部に取り付けられたヘッドレスト 5とからなる。このシート 1に着座した乗員の身体前面に沿ってエアベルト 10が引き回される。該シートフレー ム 2の一方の側面すなわち車室中央側の側面には、エアベルト 10のタンダ 11が着 脱可能に連結されるバックル装置(図示略)が設けられている。また、該シートフレー ム 2の他方の面すなわち車室側面(ドア部等)側の側面には、インフレータ 12及びラ ップアンカ 13が設けられている。
[0021] このラップアンカ 13は、シートフレーム 2に対し、支軸 13pにより前後方向に回動自 在に枢支されている。
[0022] エアベルト 10は、タンダ 11に掛通されたゥェビング 14と、該ゥェビング 14の一端が 接続されたラップバッグ 15とを有する。ゥェビング 14の他端側は、車体のビラ一部等 に設けられたショルダーアンカ(図示略)に掛通された後、シートベルトリトラクタ(図示 略)に卷取可能に連結されている。
[0023] 図示はしな 、が、ラップバッグ 15は、バッグ本体と、該バッグ本体を覆う筒状のカバ 一とからなる。該バッグ本体は、平常時には、細長く且つ平たく折り畳まれた状態とな つている。カバーは、ノ ッグ本体が非膨張状態にあるときには該バッグ本体の折り畳 み体の外周にフィットする大きさとなっている力 ノ ッグ本体が膨張したときには、周 方向に伸長して該バッグ本体の膨張を許容するよう構成されて ヽる。
[0024] 該カバーの一端はゥェビング 14に縫合等により連結されている。該カバーの他端
は、ラップアンカ 13に設けられた開口 13aに揷通され、該ラップアンカ 13に連結され ている。
[0025] なお、この実施の形態では、該カバーは、周方向には自在に伸長するが長手方向 には殆ど伸長しない編物にて構成されている。そのため、ノ ッグ本体が膨張したとき には、カバーの周方向への伸長に伴い、カバーの編目が該周方向に広がり、その結 果としてカバーの長手方向の長さが短くなる。これにより、ゥ ビング 14が引き締まり、 乗員身体に密着するようになる。
[0026] 該バッグ本体から略筒状のガス導入口 16が延出している。このガス導入口 16は、 カバーのラップアンカ 13側の端部付近力 該カバー外に弓 Iき出されて!/、る。
[0027] インフレータ 12は、シートフレーム 2の側面(ラップアンカ 13と同じ側の側面)にホル ダ 12aにより固定設置されている。符号 12bは、このホルダ 12aを該シートフレーム 2 に固着したボルト等の取付具を示している。なお、この実施の形態では、該インフレ ータ 12はラップアンカ 13よりもシートフレーム 2の前端側に配置されて 、る。
[0028] この実施の形態では、該インフレータ 12のガス噴出口(図示略)にガス流通用のパ ィプ 17が連結されており、前記ガス導入口 16はこのパイプ 17に接続されている。詳 しくは、この実施の形態では、該ガス導入口 16にパイプ 17の先端が差し込まれ、該 ガス導入口 16がバンド 18でパイプ 17に固縛されることにより、該ガス導入口 16とパ ィプ 17とがガス流通可能に結合されている。
[0029] 第 2, 3図の通り、このガス導入口 16は、弛みを持った状態で該パイプ 17に接続さ れている。即ち、ガス導入口 16は、ラップアンカ 13が第 2図のように中立姿勢にある ときにはもちろんのこと、該ラップアンカ 13がこの中立姿勢力も第 3図の矢印 Θの如く その後方への回動限まで回動しても (もちろんラップアンカ 13がその後方への回動 限まで回動する途中でも)弛んだ状態となっており、ラップアンカ 13の姿勢がいかな るときでもパイプ 17とラップバッグ 15との間でこのガス導入口 16が緊張しないよう構 成されている。
[0030] このエアベルト装置の作動について次に説明する。
[0031] 自動車の衝突が検知されると、インフレータ 12がガス噴出作動する。インフレータ 1 2からのガスは、パイプ 17及びガス導入口 16を介してラップバッグ 15内に流入し、該
ラップバッグ 15を膨張させる。このラップバッグ 15は膨張すると短くなるため、ラップ 部にプリテンションが生じて乗員の腰部がシートに拘束される。また、この膨張したラ ップバッグ 15により、乗員の腰部に加えられる衝撃が吸収される。なお、この膨張し たラップバッグ 15が車室側壁 (ドア部等)と乗員の間に介在することにより、乗員腰部 の車室側壁方向への移動も規制することができる。また、このラップバッグ 15は車室 側壁が乗員側へ侵入する場合には緩衝材にもなる。
[0032] このエアベルト装置にあっては、インフレータ 12 (パイプ 17)とラップバッグ 15とを連 結したガス導入口 16が弛みを持った状態となっているため、インフレータ 12がシート フレーム 2に固定設置されていても、ラップバッグ 15は自在に揺動することができる。
[0033] 第 4図は別の実施の形態に係るエアベルト装置のラップアンカ付近の正面図である
[0034] この実施の形態では、インフレータ 12から延出したパイプ 17の先端側に、該パイプ 17を延長するようにゴム管又は軟質合成樹脂管等の軟質管 20が連結されている。 ガス導入口 16は、図示の如くこの軟質管 20を受け入れるようにして該パイプ 17に接 続されている。
[0035] この実施の形態では、該軟質管 20はガス導入口 16の根元付近まで延在して 、る 力 ラップバッグ 15 (バッグ本体)内まで入り込んでいてもよぐガス導入口 16の途中 部まで延在していてもよい。この軟質管 20は、ラップバッグ 15の揺動に合わせて自 在に屈曲しうるものであればよぐその材質に特に制限はないが、耐熱性を有したも のであることが好ましい。
[0036] この実施の形態のその他の構成は、前述の実施の形態と同様となっている。
[0037] この実施の形態のエアベルト装置にあっては、インフレータ 12からのガスを、パイプ 17に連なる軟質管 20を介してラップバッグ 15内に供給するので、インフレータ 12か らの高温のガスがガス導入口 16の内面に直接に接触することが殆ど又は全く無ぐ ガス導入口 16に要求される耐熱性、強度等の要求特性を緩和することができる。
[0038] 上記の各実施の形態では、ラップバッグ 15のガス導入口 16とインフレータ 12とが パイプ 17を介して接続されている力 このガス導入口 16とインフレータ 12とが直接的 に接続されてもよい。
上記の各実施の形態はいずれも本発明の一例であり、本発明は上記の各実施の 形態に限定されるものではな 、。
なお、本出願は、 2005年 11月 16日付で出願された日本特許出願 (特願 2005— 331806)に基づいており、その全体が引用により援用される。
Claims
[1] インフレータを有するガス供給部からのガスをバッグに導入して膨張させるようにし たエアベルト装置において、
該バッグは、折り畳まれてベルト形に保形されたバッグ本体と、該バッグ本体から延 出した略筒状のガス導入口とを備えており、
該ガス導入口は、弛みを持った状態で前記ガス供給部に接続されていることを特 徴とするエアベルト装置。
[2] 請求項 1において、該ガス導入口内に該ガス供給部の先端が差し込まれており、且 っ該ガス供給部の先端に軟質管が接続され、該軟質管を介してガスがガス供給部か らバッグ本体に供給されることを特徴とするエアベルト装置。
[3] 請求項 1にお 、て、該ガス供給部は、前記インフレータよりなることを特徴とするェ ァベルト装置。
[4] 請求項 1にお 、て、該ガス供給部は前記インフレータと、該インフレータに連なるパ イブよりなることを特徴とするエアベルト装置。
[5] 請求項 1にお 、て、前記バッグはラップバッグであり、前記ガス供給部はシートのシ 一トフレームに取り付けられていることを特徴とするエアベルト装置。
[6] 請求項 5において、該シートフレームにラップアンカがシートの前後方向に回動可 能に取り付けられており、
該ラップアンカに前記ラップバッグが連結されて 、ることを特徴とするエアベルト装 置。
[7] 請求項 6において、ラップアンカよりも前方に前記ガス供給部が配置されており、 該ラップアンカが後方への回動限まで回動しても前記ガス導入口が弛みを持って V、ることを特徴とするエアベルト装置。
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