WO2007097000A1

WO2007097000A1 - ハニカム成形体用封口装置、封止材ペーストの充填方法、及び、ハニカム構造体の製造方法

Info

Publication number: WO2007097000A1
Application number: PCT/JP2006/303479
Authority: WO
Inventors: Tsuyoshi Kawai; Eiji Sumiya
Original assignee: Ibiden Co., Ltd.
Priority date: 2006-02-24
Filing date: 2006-02-24
Publication date: 2007-08-30
Also published as: PL1825977T3; US20070199643A1; EP1825977A1; EP1825977A8; EP1825977B1; US8038817B2

Abstract

本発明は、ハニカム成形体のセルの形状を問わず、確実に所望のセルに封止材ペーストを充填することができるハニカム成形体用封口装置を提供することを目的とし、本発明のハニカム成形体用封口装置は、所定の位置に多数の開口が形成された封口マスクを有するペースト充填部と、ペースト供給部とを有するペースト充填装置と、上記ハニカム成形体の端面を撮影するための撮像装置と、画像解析装置とを備え、上記撮像装置により撮影された端面の画像から上記画像解析装置により、セルの位置を解析して、上記封口封口マスクの開口と上記ハニカム成形体のセルとの位置誤差が最も少なくなるように上記封口マスクを上記ハニカム成形体の端面に当接し、上記ペースト供給装置から上記ペースト充填装置に供給された封止材ペーストを、上記封口マスクを介して上記セルの端部に注入し、充填することを特徴とする。

Description

明細書

ハニカム成形体用封口装置、封止材ペーストの充填方法、及び、ハニカム構造体の製造方法

技術分野

[0001] 本発明は、ハニカム成形体用封口装置、封止材ペーストの充填方法、及び、ハニカム構造体の製造方法に関する。

背景技術

[0002] バス、トラック等の車両や建設機械等の内燃機関力も排出される排ガス中に含有されるスス等のパティキュレートが環境や人体に害を及ぼすことが最近問題となっている。そこで、排ガス中のパティキュレートを捕集して、排ガスを浄ィ匕するフィルタとして多孔質セラミック力もなるハ-カム構造体を用いたノヽ-カムフィルタが種々提案されて、る

[0003] 図 8は、このようなハ-カムフィルタの一例を模式的に示す斜視図であり、図 9 (a)は、上記ハ-カムフィルタを構成するハ-カム焼成体を模式的に示す斜視図であり、 (b) は、その A— A線断面図である。

[0004] ハ-カムフィルタ 130では、図 9に示すようなハ-カム焼成体 140がシール材層（接着材層） 131を介して複数個結束されてセラミックブロック 133を構成し、さらに、このセラミックブロック 133の外周にシール材層（コート材層） 132が形成されている。また、ハ-カム焼成体 140は、図 9に示すように、長手方向に多数のセル 141が並設され、セル 141同士を隔てるセル壁 143がフィルタとして機能するようになって!/、る。

[0005] すなわち、ハ-カム焼成体 140に形成されたセル 141は、図 9 (b)に示すように、排ガスの入口側又は出口側の端部のいずれかが封ロ材層 142により目封じされ、一のセル 141に流入した排ガスは、必ずセル 141を隔てるセル壁 143を通過した後、他のセル 141から流出するようになっており、排ガスがこのセル壁 143を通過する際、パティキュレートがセル壁 143部分で捕捉され、排ガスが浄ィ匕される。

[0006] 従来、このようなハ-カムフィルタ 130を製造する際には、例えば、まず、セラミック粉末とバインダと分散媒液等とを混合して湿潤混合物を調製する。そして、この湿潤混合物をダイスにより連続的に押出成形し、押し出された成形体を所定の長さに切断することにより、柱形状のハニカム成形体を作製する。

[0007] そして、このハ-カム成形体の端部を上記セラミック粒子を主成分とする封止材ぺーストで巿松模様状に封口し、その後、脱脂、焼成の各処理を施すことでハ-カム焼成体 140を製造する（図 9参照)。ここで、ハ-カム成形体のセルに封止材ペーストを充填する方法としては、例えば、特許文献 1〜3に開示された方法を用いることができる

[0008] この後、ハ-カム焼成体の側面にシール材ペーストを塗布し、ハ-カム焼成体同士を接着剤を用いて接着させることにより、シール材層 (接着材層）を介してハ-カム焼成体が多数結束した状態のハニカム焼成体の集合体を作製する。次に、得られたハニカム焼成体の集合体に、切削機等を用いて円柱、楕円柱等の所定の形状に切削加ェを施してセラミックブロックを形成し、最後に、セラミックブロックの外周にシール材ペーストを塗布してシール材層（コート材層）を形成することにより、ノ、二カムフィルタの製造を終了する。

[0009] このような製造方法において、ハ-カム成形体の所定のセルに封止材ペーストを充填する方法としては、上述した方法のほかに、例えば、特許文献 4に開示された方法がある。特許文献 4には、封止材ペーストを充填する方法として、予め、ハ-カム成形体に開口部の形状の異なる基準セルを作製しておき、ハ-カム成形体の端面を撮像し、基準セルを基準にしてセルの開口部の位置を特定し、封口マスクを介して封止材ペーストを充填する方法が開示されて、る。

[0010] 特許文献 1：特開 2000 - 190312号公報

特許文献 2：特開 2001— 1332号公報

特許文献 3：特開 2001— 1326号公報

特許文献 4:特開 2003— 285313号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0011] しかしながら、特許文献 4に開示された方法では、封口マスクのセルの位置合わせを行うために、予めハ-カム成形体に他のセルとは形状が異なる基準セルを作製しておく必要があった。

そのため、ハニカム構造体に性能を担保すべく要求されるセルの形状とは無関係に、形状の異なる基準セルを形成しておく必要があり、ハ-カム構造体の形状 (セルの形状)が制限され、設計の自由度の低下を招くこととなっていた。

課題を解決するための手段

[0012] 本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討を行い、ハ-カム成形体のセルの形状を問わず、確実に所望のセルに封止材ペーストを充填することができるハ二カム成形体用封口装置を完成した。また、併せて、封止材ペーストの充填方法及びノヽ-カム構造体の製造方法についての発明も完成した。

[0013] すなわち、本発明のハ-カム成形体用封口装置は、多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設された柱状のハニカム成形体の上記セルの、ずれかの端部を、封止材ペーストにより目封じするハ-カム成形体用封口装置であって、

所定の位置に多数の開口が形成された封口マスクを有するペースト充填部と、上記ペースト充填部に封止材ペーストを供給するペースト供給部とを有するペースト充填装置と、

上記ハニカム成形体の端面を撮影するための撮像装置と、

上記撮像装置により得られた画像の解析を行う画像解析装置とを備え、上記撮像装置により撮影された端面の画像カゝら上記画像解析装置により、セルの位置を解析して、上記封口封口マスクの開口と上記ハ-カム成形体のセルとの位置誤差が最も少なくなるように上記封口マスクを上記ハ-カム成形体の端面に当接し、上記ペースト供給部力上記ペースト充填部に供給された封止材ペーストを、上記封口マスクを介して上記セルの端部に注入し、充填することを特徴とする。

[0014] 上記ハニカム成形体用封口装置において、上記ペースト充填装置は、上記封止材ペーストの温度を制御する温度制御機構を備えていることが望ましい。また、上記べ一スト充填装置は、上記ペースト充填部に整流板を備えていることが望ましい。また、上記ハニカム成形体用封口装置において、上記封口マスクの開口は、上記ハ二カム成形体のセルの開口よりも小さ、ことが望ま U、。

[0015] 上記ハニカム成形体用封口装置においては、上記ペースト充填部と上記ペースト供給部との間にフィルタが介在していることが望ましぐ上記ペースト充填部と上記ぺースト供給部とは、封止材ペースト供給管で連結されており、上記封止材ペースト供給管力内部にフィルタを備えて、ることが特に望ま U、。

[0016] また、上記ハニカム成形体用封口装置は、上記ハニカム成形体を移動させる回転テ一ブルを備えて、ることが望まし、。

[0017] 本発明の封止材ペーストの充填方法は、多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設された柱状のハニカム成形体の上記セルの、ずれかの端部に、封口装置を用 V、て、封止材ペーストを注入して充填する封止材ペーストの充填方法であって、上記封口装置は、所定の位置に多数の開口が形成された封口マスクを有するぺースト充填部と上記ペースト充填部に封止材ペーストを供給するペースト供給部とを有するペースト充填装置と、上記ハニカム成形体の端面を撮影するための撮像装置と、上記撮像装置により得られた画像の解析を行う画像解析装置とを備え、上記撮像装置により撮影された端面の画像カゝら上記画像解析装置によりセルの位置を解析して、上記封口マスクの開口と上記ハ-カム成形体のセルとの位置誤差が最も少なくなるように上記封口マスクを上記ハニカム成形体の端面に当接し、上記ぺースト供給部力上記ペースト充填部に供給された封止材ペーストを、上記封口マスクを介して上記セルの端部に注入し、充填することを特徴とする。

[0018] 上記封止材ペーストの充填方法において、上記ペースト充填装置は、上記封止材ぺ一ストの温度を制御する温度制御機構を備えていることが望ましい。また、上記べ一スト充填装置は、上記ペースト充填部に整流板を備えていることが望ましい。

[0019] また、上記封止材ペーストの充填方法にお!、て、上記封口マスクの開口は、上記ハ二カム成形体のセルの開口よりも小さいことが望ましい。さらに、上記封口マスクの開口面積は、上記ハ-カム成形体のセルの開口面積の 5〜35%であることが望ましい

[0020] また、上記封止材ペーストの充填方法において、上記ペースト充填部と上記ペースト供給部との間にフィルタが介在していることが望ましぐ上記ペースト充填部と上記べ一スト供給部とは、封止材ペースト供給管で連結されており、上記封止材ペースト供給管が内部にフィルタを備えて、ることが特に望ま、。 [0021] また、上記封止材ペーストの充填方法において、上記封口装置は、上記ハニカム成形体を移動させる回転テーブルを備えて、ることが望ま U、。

[0022] 本発明のハ-カム構造体の製造方法は、セラミック原料を成形することにより、多数のセルが隔壁を隔てて長手方向に並設された柱状のハニカム成形体を作製した後、上記セルのいずれかの端部に、封口装置を用いて、封止材ペーストを注入して充填し、このハニカム成形体を焼成してハニカム焼成体からなるハニカム構造体を製造するハ-カム構造体の製造方法であって、

上記封口装置は、所定の位置に多数の開口が形成された封口マスクを有するぺースト充填部と上記ペースト充填部に封止材ペーストを供給するペースト供給部とを有するペースト充填装置と、上記ハニカム成形体の端面を撮影するための撮像装置と、上記撮像装置により得られた画像の解析を行う画像解析装置とを備え、

上記撮像装置により撮影された端面の画像カゝら上記画像解析装置によりセルの位置を解析して、上記封口マスクの開口と上記ハ-カム成形体のセルとの位置誤差が最も少なくなるように上記封口マスクを上記ハニカム成形体の端面に当接し、上記ぺースト供給部力上記ペースト充填部に供給された封止材ペーストを、上記封口マスクを介して上記セルの端部に注入し、充填することを特徴とする。

[0023] 上記ハニカム構造体の製造方法において、上記ペースト充填装置は、上記封止材ペーストの温度を制御する温度制御機構を備えていることが望ましい。また、上記べ一スト充填装置は、上記ペースト充填部に整流板を備えていることが望ましい。

[0024] また、上記ハ-カム構造体の製造方法にお!、て、上記封口マスクの開口は、上記ハ二カム成形体のセルの開口よりも小さいことが望ましい。さらに、上記封口マスクの開口面積は、上記ハ-カム成形体のセルの開口面積の 5〜35%であることが望ましい

[0025] また、上記ハ-カム構造体の製造方法において、上記ペースト充填部と上記ペースト供給部との間にフィルタが介在していることが望ましぐ上記ペースト充填部と上記べ一スト供給部とは、封止材ペースト供給管で連結されており、上記封止材ペースト供給管が内部にフィルタを備えて、ることが特に望ま、。

[0026] また、上記ハ-カム構造体の製造方法にお!、て、上記封口装置は、上記ハ-カム成形体を移動させる回転テーブルを備えて、ることが望ま U、。

発明の効果

[0027] 本発明のハニカム成形体用封口装置によれば、上記画像解析装置等を用いて封口マスクの位置を決定する方法をとつて!/、るので、ハ-カム成形体のセルと封口マスクの開口との位置ずれを最小限に止めることができ、必要なセルの全てに封止材ぺーストを良好に充填することができる。

また、上記ハ-カム成形体用封口装置では、封止材ペーストの充填対象となるハ- カム成形体のセルの形状が限定されな、。

[0028] また、本発明の封止材ペーストの充填方法では、上記封口装置が備える上記画像解析装置等を用いて封口マスクの位置を決定する方法をとつて、るので、ハ-カム成形体のセルと封口マスクの開口との位置ずれを最小限に止めることができ、必要なセルの全てに封止材ペーストを良好に充填することができ、充填不良なぐノ、二カム成形体の所定のセルに封止材ペーストを充填することができる。

[0029] また、本発明のハ-カム構造体の製造方法では、ハ-カム成形体の所定のセルに封止材ペーストを充填する際に、上記封口装置が備える上記画像解析装置等を用いて封口マスクの位置を決定する方法をとつて、るので、ハ-カム成形体のセルと封口マスクの開口との位置ずれを最小限に止めることができ、必要なセルの全てに封止材ペーストを良好に充填することができ、充填不良なぐ所定のセルに封止材ペーストが充填されたハ-カム構造体を製造することができる。

発明を実施するための最良の形態

[0030] まず、本発明のハニカム成形体用封口装置、及び、本発明の封止材ペーストの充填方法について、図面を参照しながら説明する。

本発明のハ-カム成形体用封口装置は、多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設された柱状のハニカム成形体の上記セルの、ずれかの端部を、封止材ペーストにより目封じするハニカム成形体用封口装置であって、

所定の位置に多数の開口が形成された封口マスクを有するペースト充填部と、上記ペースト充填部に封止材ペーストを供給するペースト供給部とを有するペースト充填装置と、上記ハニカム成形体の端面を撮影するための撮像装置と、

上記撮像装置により得られた画像の解析を行う画像解析装置とを備え、

上記撮像装置により撮影された端面の画像カゝら上記画像解析装置により、セルの位置を解析して、上記封口マスクの開口と上記ハ-カム成形体のセルとの位置誤差が最も少なくなるように上記封口マスクを上記ハ-カム成形体の端面に当接し、上記べ一スト供給部力上記ペースト充填部に供給された封止材ペーストを、上記封口マスクを介して上記セルの端部に注入し、充填することを特徴とする。

[0031] また、本発明の封止材ペーストの充填方法は、多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設された柱状のハ-カム成形体の上記セルの!/、ずれかの端部に、封口装置を用いて、封止材ペーストを注入して充填する封止材ペーストの充填方法であって、上記封口装置は、所定の位置に多数の開口が形成された封口マスクを有するぺースト充填部と上記ペースト充填部に封止材ペーストを供給するペースト供給部とを有するペースト充填装置と、上記ハニカム成形体の端面を撮影するための撮像装置と、上記撮像装置により得られた画像の解析を行う画像解析装置とを備え、

従って、本発明の封止材ペーストの充填方法においては、封口装置として、本発明のハニカム成形体用封口装置を好適に使用することができる。

[0032] まず、本発明のハニカム成形体用封口装置や封止材ペーストの充填方法で、封止材ペーストの充填対象となるハ-カム成形体について説明する。

図 1 1 (a)は、封止材ペーストを充填するハニカム成形体の斜視図であり、（b)は、（ a)の A— A線断面図である。

上記ハ-カム成形体としては、例えば、図 1 1 (a)、（b)に示すような、長手方向に多数のセル 12が並設され、セル 12同士がセル壁 13により隔てられた四角柱状のハ二カム成形体 11等が挙げられる。 [0033] ハ-カム成形体 11は、セラミック粉末と有機バインダとを主成分とするものである。上記セラミック粉末の材料は特に限定されるものではなぐ例えば、炭化ケィ素、窒化アルミニウム、窒化ケィ素、窒化ホウ素、窒化チタン等の窒化物セラミック、炭化ジルコ-ゥム、炭化チタン、炭化タンタル、炭化タングステン等の炭化物セラミック、アルミナ、ジルコユア、コージエライト、ムライト、チタン酸アルミニウム等の酸化物セラミック等が挙げられる。

なお、上述したセラミックに金属ケィ素を配合したケィ素含有セラミック、ケィ素ゃケィ酸塩ィ匕合物で結合されたセラミック等も主成分として挙げられ、例えば、炭化ケィ素に金属ケィ素を配合したものも好適に用いられる。

[0034] また、図 1 1に示したノ、二カム成形体は、その外形状が四角柱状である力上記封止材ペーストの充填対象となるハニカム成形体の外形状は、四角柱状に限定されるわけではなぐ例えば、三角柱状や六角柱状等の他の角柱形状、円柱状等であってちょい。

さらに、図 1—1に示したノヽ-カム成形体において、各セルの形状は同一であるが、上記封止材ペーストの充填対象となるハ-カム成形体に並設されたセルの形状は、図 1 1に示したような形状に限定されるわけではなぐ形状の異なる数種類のセルが並設されていてもよい。具体的には、例えば、図 1 2に示したハ-カム成形体 21 のように、相対的に長手方向に垂直な断面の断面積が大きい、断面形状が八角形の大セル 22aと、相対的に長手方向に垂直な断面の断面積が小さい、断面形状が四角形の小セル 22bとが並設されていてもよい。勿論、他の断面形状を有するセルが並設されていてもよい。

なお、図 1 2は、封止材ペーストを充填の対象となるハ-カム成形体の別の一例の断面図である。また、図 1—2中、 23はセル壁である。

[0035] 図 1 2に示したような、相対的に断面積の大きい大セルと、相対的に断面積の小さ V、小セルとを有するハ-カム成形体を用いて製造したノヽ-カム構造体では、このハ二カム構造体をノヽ-カムフィルタとして使用し、そのとき、大セルを排ガスの流入側、小セルを排ガス流出側とすることにより、パティキュレートの捕集限界量を多くしてハ二カムフィルタの再生処理までの時間を長期化すること等が可能となる。 [0036] 次に、上記ハニカム成形体用封口装置について説明する。

図 2は、本発明のハニカム成形体用封口装置を模式的に示す概念図であり、図 3 (a) は、ハニカム成形体用封口装置を構成するペースト充填装置を模式的に示す概念図であり、（b)は、（a)のハニカム成形体用封口装置の一部を模式的に示す部分拡大断面図である。

ハ-カム成形体用封口装置 200は、ハ-カム成形体 11を載置して回転する回転テ一ブル 201と、ハ-カム成形体 11の端面を撮影する撮像装置 205と、封口マスク 20 4、ペースト吐出槽 203等を含んでなりハ-カム成形体 11 (図 1—1参照）のセル 12 の端部に封止材ペーストを充填するペースト充填部 206とを含んで構成されている。

[0037] 回転テーブル 201は、回転軸が鉛直方向に設定され、水平に回転するように設定されており、ハ-カム成形体 11を固定するための成形体固定部 202が 8個存在する。回転テーブル 201は、断続的に回転運動を行い、ハ-カム成形体 11が成形体固定部 202に固定され、ほぼ 1回転する間にハ-カム成形体 11の封口処理が行われることとなる。

ここでは、回転テーブル 201に成形体固定部 202が 8個設けられている力成形体固定部 202の数は特に限定されるものではなぐ 6個であってもよぐその他の数であつてもよい。

このように、本発明のハ-カム成形体用封口装置は、回転テーブルを備えていることが望ましぐ回転テーブルを備えている場合、ハ-カム成形体用封口装置の小型化を図ることができる。

[0038] また、回転テーブル 201の周りの 2箇所には撮像装置 205が設けられており、ペースト充填部 206を含むペースト充填装置も 2台設けられており、それぞれノヽ-カム成形体 11の異なる端面を撮影した後、セルの端部にペーストを充填することができるようになっている。

[0039] このハ-カム成形体用封口装置 200を用いて封口を行う際には、まず、ベルトコンペァ 199に載置されて搬送されてきたハ-カム成形体 11が、ロボットアーム（図示せず) によりハニカム成形体用封口装置 200を構成する回転テーブル 201の成形体固定咅 202〖こ固定される。 [0040] 続いて、回転テーブル 201が 1Z8回転すると、ハ-カム成形体 11の端面力該端面を撮影するための撮像装置 205に対向する位置で停止し、ハ-カム成形体 11の端面が撮像装置 205により撮影される。撮影画像は、撮像装置 205に接続された画像解析装置（図示せず）により直ちに画像解析がなされ、画像よりセルの形状を抽出し、ハ-カム成形体 11の傾き等も考慮しながら、封口すべきセルの位置を特定し、封口に使用する封口マスク 204の開口の位置とを比較し、封口マスク 204の開口とハ- カム成形体 11のセルとの位置誤差が最も少なくなる位置を算出する。この算出過程については、後で詳しく説明する。

[0041] 撮影が終わったハ-カム成形体 11は、次の位置まで 1Z8回転して停止する。すると、封口マスク 204の開口とハ-カム成形体 11のセル 12との位置誤差が最も少なくなるように計算された位置となるように、ハ-カム成形体 11の端面に封口マスク 204が当接され、封止材ペーストが封口マスク 204の開口を介してセルに充填され、ハ-カム成形体 11の端面の封口がなされる。ペースト充填部 206は、 x、 y、 z軸を設定通りの位置に設定できるように構成された角度調整部材を備えたロボットに固定されている。

[0042] この後、回転テーブル 201が 1Z8回転すると、成形体固定部 202に固定されノ、ユカム成形体 11は、ロボットアーム（図示せず）により持ち上げられ、封口された端面が回転テーブル 201の中心に向き、封口されていない端面が外側に向くように、もう一度、成形体固定部 202に固定される。

[0043] この後、回転テーブル 201が 1Z8回転すると、上述した操作と同様に撮像装置 205 によりハ-カム成形体 11の封止されていない方の端面が撮影され、続いて、 1Z8回転すると、封口マスク 204の開口とハ-カム成形体 11のセル 12との位置誤差が最も少なくなる位置となるように、ハ-カム成形体 11の端面に封口マスク 204が当接され、封口処理がなされる。

さらに、 1Z8回転した位置で、封口処理がなされたハニカム成形体 11が図示しないロボットアームにより持ち上げられ、次の工程のベルトコンベア 207に載置される。なお、本明細書において、上記ロボットアームとは、モータ等を有する能動関節を備え、さらに、必要に応じてモータ等を有さない非能動関節を備えたアームのことをいう [0044] ペースト充填部 206を含むペースト充填装置について詳しく説明すると、図 3 (a)に示すように、ペースト充填装置 220は、ペースト充填部 206とペースト充填部 206に封止材ペーストを供給するペースト供給部 218とを有し、両者は、封止材ペースト供給管 213を介して連結されている。なお、ペースト充填部とペースト供給部とは封止材ペースト供給管を介さずに直接連結されて、てもよ、。

ペースト供給部 218は、ペースト供給ホッパー 211及びペースト排出装置 212を備えており、ペースト供給部 218では、別途調製した封止材ペーストを貯留したペースト供給ホッパー 211から運ばれた封止材ペーストが、ペースト排出装置 212により封止材ペースト供給管 213に送り出され、さらにペースト充填部 206に送り込まれることとなる。

[0045] また、封止材ペースト供給管 213には、フィルタ 216が介在しており、このフィルタ 21 6により、封止材ペースト中に塊状物が混在していてもこの塊状物を除去することができる。

なお、上記フィルタは、必要に応じて介在させればよいが、介在していることが望ましい。

また、上記フィルタの開き目は特に限定されないが、 0. 1〜1. Ommが望ましい。 0. lmm未満では、封止材ペーストが詰まる場合があり、 1. Ommを超えると、塊状物を確実に除去することができない場合があるからである。

[0046] また、本発明のハ-カム成形体用封口装置では、図 3 (a)に示したように、ペースト充填部 206とペースト供給部 218が、封止材ペースト供給管 213で連結されており、上記封止材ペースト供給管 213の内部にフィルタ 216を備えていることが特に望ましい上記ハ-カム成形体用封口装置において、フィルタを配設する場合、このフィルタは、ペースト充填部内やペースト供給部内に配設されていてもよいが、フィルタは塊状物の堆積に伴い交換を必要とし、フィルタの交換が容易であるとの理由で、ペースト充填部とペースト供給部との間に介在していることが望ましぐペースト充填部とぺースト供給部とを連結する封止材ペースト供給管の内部に備えられていることが特に望ましいのである。

[0047] ペースト充填咅 206ίま、図 3 (b)【こ示すよう【こ、封口マスク 204、ペースト吐出 203 以外に、攪拌羽根 221、攪拌棒 222、モータ 223からなる攪拌部 224、ペースト吐出槽 203の入口（封止材ペースト供給管 214との接続部)側に配設された整流板 225、ペースト吐出槽 203の入口側に隣接された角度調整部材 226及び温度制御部材 22 8、封口マスク 204とペースト吐出槽 203との間に介在するシリコンゴム製の緩衝部材 227、一軸偏心ネジポンプ（モーノポンプ） 215、並びに、一軸偏心ネジポンプ 215とペースト吐出槽 203とを連結する封止材ペースト供給管 214とを備えている。

[0048] そして、ペースト供給部 218から送られてきた封止材ペーストは、まず、一軸偏心ネジポンプ 215に送り込まれ、続いて、一軸偏心ネジポンプ 215により、封止材ペースト供給管 214及び整流板 225を介して一定量ペースト吐出槽 203内に送り込まれ、さらに、封口マスク 204を介して封口マスク 204に当接されたハ-カム成形体 11の所定のセルに充填されることとなる。

また、ペースト吐出槽 203内に設けられた攪拌部 224では、モータ 223により、攪拌棒 222及び攪拌羽根 221が回転するように構成されている。そして、攪拌羽根 221を回転させながら、封止材ペーストを充填することにより、ペースト吐出槽 203内における封止材ペーストの温度を均一化することができ、その結果、封止材ペーストの粘度が均一化されることとなるため、封止材ペーストが所定のセル内に均一に充填されることとなる。

なお、上記攪拌棒及び上記攪拌羽根は、上下動するように構成されていてもよい。

[0049] また、攪拌羽根 221は、図 4に示すように、屈曲した板状体力もなる 4枚の羽根本体 2 21aと、羽根本体 221aを攪拌棒 222に固定する、中空円柱状の支持部材 221bとから構成されている。そして、支持部材 221bの側面には、中空部分まで貫通するネジ穴 221cが形成されており、支持部材 221bの中空部分に攪拌棒 222を挿通させた後、攪拌羽根 221を所定の位置にネジにより螺設することができるように構成されている。

なお、図 4、本発明のハニカム成形体用封口装置を構成する攪拌羽根の一例を模式的に示す斜視図である。また、図 4に示した攪拌羽根 221は、 4枚の羽根本体を備えているが、本発明のハ- カム成形体用封口装置が攪拌羽根を備える場合、羽根本体の枚数は特に限定されず、 3枚以下であってもよいし、 5枚以上であってもよい。望ましい枚数は、 3〜5枚である。また、羽根本体の形状も図 4に示したような屈曲した板状体に限定されず、その他の形状であってもよヽ。

[0050] また、ペースト充填部 206では、ペースト吐出槽 203に隣接して、角度調整部材 226 と温度制御部材 228とが配設されてヽる。

そして、角度調整部材 226により、ペースト吐出槽 203をノ、二カム成形体 11の端面に当接させる際に、封口マスク 204を所定の位置でノ、二カム成形体 11の端面に当接させるように調整することができる。

また、温度制御部材 228はその内部にヒータを内蔵しており、この温度制御部材 228 により、封止材ペーストの温度を所定の温度に制御することができる。

また、上記温度制御部材は、水冷又は空冷の冷却管を内蔵していてもよい。封止材ペーストの温度をより確実に制御することができるからである。

[0051] ペースト吐出槽 203の内壁がなす形状は特に限定されず、長方体や角柱状であつてもよいが、入口側及び吐出側をそれぞれ上面及び底面とする円柱状であることが望ましい。

このような、円柱状である場合、上記攪拌部で封止材ペーストを攪拌することにより得られる効果を享受し易くなる力である。

[0052] 封口マスク 204の材質としては、ステンレス、ニッケル等の金属、エポキシ榭脂等の榭脂、セラミック等が挙げられる。

また、封口マスク 204には、封止材ペーストを充填するセルに対応した開口 204aが形成されている。

ここで、開口面積は、対応するセルの開口よりも小さいことが望ましい。封口マスクの開口の位置と、対応するセルの開口の位置とに若干の位置ズレが生じても、確実に封止材ペーストをセル内にのみ充填し、ハニカム成形体の端面 (セルの端部）に封止材ペーストが付着することを防止することができるからである。なお、封止材ペーストは流動性を有するため、セルの開口より封口マスクの開口が小さくても確実にセル内に充填されることとなる。

[0053] 上記封口マスクの開口の形状は特に限定されず、多角形、円形、楕円形等任意の形状であればよいが、円形、若しくは、角部が R面取り形状又は C面取り形状の四角形が望ましい。

封止材ペーストを充填する際の抵抗が少ないからである。

[0054] また、ハ-カム成形体用封口装置 200では、封口マスク 204がシリコンゴム製の緩衝部材 227を介して配設されて、る。

緩衝部材は、必ずしも配設されている必要はなぐ必要に応じて配設されていればよいが、緩衝部材を配設することにより、ペースト充填部をノヽ-カム成形体に当接させた際に、この緩衝部材が伸縮し、より確実に封口マスクがハ-カム成形体の端面に密着することとなり、マスクとハ-カム成形体との隙間に、封止材ペーストが流れ込むことを防止することができ、封止される封止材ペーストの量のバラツキを最小限にすることができるため、上記緩衝部材は、配設することが望ましい。

[0055] 上記緩衝部材の材質は、シリコンゴムに限定されず、これ以外に、例えば、フッ素ゴム、ブチノレゴム、ウレタンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、二トリルゴム、アクリルゴム等であってもよい。また、フッ素榭脂やエポキシ榭脂等力なるシール部材も、所定の位置に開口を設ければ、上記緩衝部材として使用することができる。

また、緩衝部材 227は、平面視した際に、封口マスク 204に形成された全ての開口 2 04aを内側に含むような形状の開口 227aが形成されている。従って、上記ハ-カム成形体用封口装置では、上記封口マスクの開口、及び、上記緩衝部材の開口を介して、封止材ペーストがハ-カム成形体のセルに充填されることとなる。

なお、上記緩衝部材の開口は、上記封口マスクに形成された開口と略同形状の開口が上記封口マスクの開口と連通する位置に形成されてヽてもよヽ。

[0056] また、ハ-カム成形体用封口装置 200では、ペースト吐出槽 203の入口側（封口マスクを配設した側と反対側）に、整流板 225が配設されている。

整流板 225を配設することにより、ペースト吐出槽 203の入口における封止材ペーストの流入速度を、入口の中央部及び外縁部で均一にすることができ、その結果、セルに封止材ペーストを充填した場合に、各セルの充填量を均一にすることができる。なお、上記整流板を配設しな力つた場合には、ペースト吐出槽 203の入口において、入口の中央部におけるペーストの流入速度力入口の外縁部における流入速度よりも速くなる傾向にあり、そのため、各セルにおける封止材ペーストの充填量が異なる場合がある。

[0057] 図 5 (a)、（b)は、それぞれ本発明のハニカム成形体用封口装置を構成する整流板の一例を模式的に示す平面図である。

図 5 (a)、に示すように、円板状の整流板 225は、開口が所定の位置に形成された形状を有している。具体的には、円板状の整流板本体に、この整流板本体の中心と中心が重なるように仮想正方形 225dが描かれ、この仮想正方形 225dの各頂点、及び、各辺の中点に同一径を有する開口 225aが形成されて、る。

なお、仮想正方形 225dは実際に描画されて、るわけでな、。

このような中央部に開口を有さない整流板を備えることにより、ペースト吐出槽 203に封止材ペーストが流入する際に、入口の中央部の流速が速くなることを回避することができるからである。

[0058] また、上記整流板の形状は、図 5 (a)に示した形状に限定されず、図 5 (b)に示すように、 3種類の径の異なる開口が所定の位置に形成された形状を有していてもよい。具体的には、整流板 325は、円板状の整流板本体に、この整流板本体の中心と中心が重なるように仮想正方形 325dが描かれ、この仮想正方形 325dの上側の辺に 3つの大開口 325aが等間隔で形成され、下側の辺に 3つの小開口 325cが等間隔で形成され、側方の辺の中点のそれぞれに中開口 325bが形成された形状を有している。なお、仮想正方形 325dは実際に描画されて、るわけでな、。

この整流板 325では、図 5 (a)に示した整流板 225と比べて、開口の形成位置は同一であるが、下側に形成された開口ほどその径が小さくなつている。ペースト吐出槽 2 03に封止材ペーストが流入する際には、入口の中央部の流速が速くなることは上述したとおりであるが、力！]えて、重力の影響により下側の方が上側よりも流速が速くなる傾向にあるため、整流板の下側に形成された開口ほどその径が小さくなるようにすることにより、封止材ペーストの流速をより均一化することができる。 [0059] なお、上記整流板の形状は特に限定されず、封止材ペーストの流速を均一化することができるものであればよいが、通常は、中央部に開口が形成されていないか、又は、中央部に形成された開口が径の小さな開口（具体的には、セルよりも小さな開口）であるものが望ましい。また、相対的に低い位置に形成された開口力相対的に高い位置に形成された開口より径が小さ、ものであることがより望ま、。

なお、開口径の絶対値や開口の数も特に限定されない。

[0060] 次に、上記撮像装置により得られた画像の解析を画像解析装置を用いて行う方法、及び、画像解析結果に基づき封止材ペーストを充填する方法について、フローチヤートを参照しながら説明する。

図 6は、ハ-カム成形体の端面画像の解析力封止材ペーストの充填に至る工程（手段）を示すフローチャートである。

[0061] (a)まず、ハニカム成形体用封口装置 200の成形体固定部 202に、標準サンプルとして、セルが形成されていない以外はハニカム成形体と同様の外形状 (即ち、直方体)を有し、端面に複数の有底孔が形成されたマスターワークを固定し、このマスターワークの有底孔が形成された端面を撮像し（工程 S1)、有底孔の形成位置の座標を画像解析装置に登録することにより原点座標を決定する（工程 S2)。

[0062] (b)次に、上記 (a)の工程で決定した原点座標を基準に、封口マスクに形成された開口の位置を画像解析装置に登録する（工程 S3)。

さらに、工程 S3で登録した開口の位置、及び、そのサイズに基づき、封口マスクに形成された開口の面積重心を取得する（工程 S4)。

上記画像解析装置にぉ、ては、ハ-カム成形体のセルへの封止材ペーストの充填に先立ち上記 (a)、（b)の工程を行っておく。

[0063] (c)次に、ハニカム成形体用封口装置 200の成形体固定部 202に固定され、回転テ一ブル 201の回転に伴つて移動してきたハ-カム成形体の端面を撮像し、画像解析装置に登録する（工程 S5)。

そして、上記画像解析装置では、撮像した端面画像を解析し、設計と異なるセルの数を算出し、その数が所定の数より多い場合には、当該ハ-カム成形体を不良品と判定し、その他のハニカム成形体を良品と判定することにより良品と不良品とを区別する（工程 S6)。

そして、良品と判定されたノヽ-カム成形体については次工程 S7を行い、不良品と判定されたハ-カム成形体については、後の封止材ペーストの充填を行わず、封ロ処理を終了する。

[0064] (d)次に、良品と判定されたノ、二カム成形体の端面画像について、まず、その画像に二値化処理を施し、続いて、二値ィ匕処理により得られた画像に基づいて各セルの面積重心を取得する（工程 S7)。

なお、上記二値ィ匕処理の前後には、各セルの輪郭を鮮明にすべぐ必要に応じて上記端面画像に各種フィルタ処理を施してもょ、。

[0065] (e)次に、上記工程 S4で取得した封口マスクの開口の面積重心と、上記工程 S7で取得した各セルの面積重心とのズレ量を最小二乗法で算出する（工程 S8)。

ここで、封口マスクの開口の面積重心とハ-カム成形体のセルの面積重心とのズレ量の算出対象となる開口及びセルは、全ての開口及びセルであってもよいし、一部の開口及びセル、具体的には、例えば、外周部 2列を除く開口及びセル等であってちょい。

[0066] そして、上記ズレ量が所定の値よりも大きいセルが存在する場合には、当該ハ-カム成形体を不良品と判定し、その他のハニカム成形体を良品と判定することにより良品と不良品とを区別する（工程 S9)。

そして、良品と判定されたノヽ-カム成形体については次工程 S 10を行い、不良品と判定されたハ-カム成形体については、後の封止材ペーストの充填を行わず、封口処理を終了する。

なお、ハ-カム成形体のセルの位置がズレる原因としては、例えば、ハ-カム成形体の歪みが発生して、ることや、セルにゴミが付着して、ること等が挙げられる。

[0067] (f)次に、上記（e)の工程で算出した面積重心のズレ量に基づいて、封口マスク（ぺ一スト吐出槽 203)を移動させて封口マスクの位置を合わせながら、封口マスクをノヽ二カム成形体の端面に当接させ、ペースト吐出槽 203より封止材ペーストをノヽ-カム成形体のセル内に充填し（工程 S 10)、一方のハニカム成形体の端面の封口処理を終了する。なお、封口マスクの位置合わせは、角度調整部材 226により行うことができる。

また、ここでは封口マスクとセルとの位置合わせを上記工程 S8で算出した面積重心のズレ量に基づいて行っている力例えば、上記工程 S8において、外周部 2列を除く開口及びセルのズレ量のみを算出した場合には、上記面積重心のズレ量に基づいて位置合わせをした後、さらに、外周部 2列について、別途手動で位置合わせを行つてもよい。

[0068] なお、上記 (a)〜 (f)の操作は、ハ-カム成形体の一方の端面に対して行う操作であるため、ハ-カム成形体の両端面に封止材ペーストを充填する場合には、上記 (a) 〜(f)の操作を繰り返し行う。

[0069] このように本発明のハニカム成形体用封口装置では、画像解析装置を用い、上記方法により封口マスク 204の位置を決定する方法をとつて!/、るので、セルと封口マスク 2 04の開口との位置ずれを最小限に止めることができ、必要なセルの全てに封止材ぺ一ストを良好に充填することができ、充填不良のないハ-カム成形体 11を作製することがでさる。

[0070] また、ハニカム成形体用封口装置 200では、回転テーブルに設けられた成形体固定部 202の所定の位置にハ-カム成形体が固定されるものとして封止材ペーストの充填を行っている力この固定位置にズレが生じることもあり、この固定位置がズレてしまった場合には、上記工程 S6や工程 S8で所定の形状のハ-カム成形体であるにも関わらず不良品として判定されるおそれがあるため、ハ-カム成形体の端面画像の解析力封止材ペーストの充填に至る工程の前に、ハ-カム成形体が成形体固定部 202の所定の位置に固定されて、るか否かを検査することが望まし、。

また、この場合、ハ-カム成形体を固定するごとに検査をしてもよいが、複数本のハ二カム成形体に対して 1本の割合で、例えば、回転テーブルに 8個の成形体固定部が設けられている場合には 8本に 1本の割合で検査することが望ましい。

[0071] なお、上記実施の形態では、封口マスク 204を移動させることにより、ハ-カム成形体 11の端面に形成されたセルと封口マスクとの位置合わせを行って!/、るが、ハ-カム成形体 11を移動させることにより、セルと封口マスク 204との位置合わせを行うこととしてちよい。 [0072] 次に、本発明の封止材ペーストの充填方法について説明する。

上述したように、本発明の封止材ペーストの充填方法は、封口装置として本発明のハ二カム成形体用封口装置を用いて好適に行うことができる。

即ち、予め別途作製しておいた封止材ペーストを、ペースト供給部 218のペースト供給ホッパー 211に投入し、ペースト供給部 218からペースト充填部 206に送り出し、このペースト充填部 206を介して、ハ-カム成形体 11の所定のセル 12に封止材ぺーストを充填する（図 2、 3参照)。

[0073] 上記封止材ペーストとしては、例えば、後述する本発明のハ-カム構造体の製造方法において調整する、少なくとも 1種の粉末を含む粉末原料と、少なくとも分散媒液を含む液体原料とを混合した湿潤混合物と同様の組成を有するもの等が挙げられる。

[0074] 上記封止材ペーストの温度は、 30〜110°Cが望ましい。 30°C未満では、封止材ぺ一ストの粘度が高くなりやすぐセルに充填することができない場合があり、 110°Cを超えると、封止材ペーストの粘度が低くなりやすぐ充填した封止材ペーストの保形性に劣る場合がある。

[0075] 上記封止材ペーストの粘度は、 35〜50Pa' s (測定温度 25°C)が望ましい。 35Pa- s 未満では、封止材ペーストの流動性が高すぎて、ハニカム成形体のセルに充填した際に、セルの内部に向力つて流れ込み、確実に目封じできない場合があり、一方、 5 OPa' sを超えると、封口マスクやフィルタで封止材ペーストが詰まり易ぐまた、ハ-カム成形体のセル内に確実に充填することができな、場合がある。

[0076] また、本発明の封止材ペーストの充填方法では、封口装置を構成する封口マスクの開口が、ハ-カム成形体のセルの開口よりも小さいことが望ましぐ上記封口マスクの開口面積力上記セルの開口面積の 5〜35%であることがより望ましい。

5%未満では、封止材ペーストをセル内に充填することができない場合があり、 35% を超えると、ハ-カム成形体の端面 (セル壁の端部）に封止材ペーストが付着する場合があるカゝらである。また、 35%を超えると、マスクとセルの位置合わせが困難となり、ハ-カム成形体の外周部で、マスクの開口とセルの開口とが合わない場合があるからである。

[0077] また、本発明の封止材ペーストの充填方法において、封口装置が攪拌部を備える場合、上記攪拌部は、 160rpm以上、 300rpm未満の回転数で攪拌を行うことが望ましい。

回転数が 160rpm未満では、封止材ペーストの温度が不均一となり、封止材ペーストの粘度が不均一となるため、各セルの充填量にバラツキが生じる場合があり、回転数が 300rpm以上では、封止材ペーストの粘度が低くなりやすぐ充填した封止材ぺーストの保形性に劣る場合がある。

[0078] 次に、本発明のハ-カム構造体の製造方法について説明する。

本発明のハ-カム構造体の製造方法は、セラミック原料を成形することにより、多数のセルが隔壁を隔てて長手方向に並設された柱状のハニカム成形体を作製した後、上記セルのいずれかの端部に、封口装置を用いて、封止材ペーストを注入して充填し、このハニカム成形体を焼成してハニカム焼成体からなるハニカム構造体を製造するハ-カム構造体の製造方法であって、

上記封口装置は、所定の位置に多数の開口が形成された封口マスクを有するぺースト充填部と上記ペースト充填部に封止材ペーストを供給するペースト供給部とを有するペースト充填装置と、上記ハニカム成形体の端面を撮影するための撮像装置と、上記撮像装置により得られた画像の解析を行う画像解析装置とを備え、上記撮像装置により撮影された端面の画像カゝら上記画像解析装置によりセルの位置を解析して、上記封口マスクの開口と上記ハ-カム成形体のセルとの位置誤差が最も少なくなるように上記封口マスクを上記ハニカム成形体の端面に当接し、上記ぺースト供給部力上記ペースト充填部に供給された封止材ペーストを、上記封口マスクを介して上記セルの端部に注入し、充填することを特徴とする。

[0079] 以下、上記ハ-カム構造体の製造方法ついて、工程順に説明する。

ここでは、炭化ケィ素を構成材料の主成分とする場合を例に、本発明の製造方法を説明する。

勿論、ハ-カム構造体の構成材料の主成分は炭化ケィ素に限定されるわけではなく、上述した他のセラミック、ケィ素含有セラミック、ケィ素やケィ酸塩化合物で結合されたセラミック等が挙げられる。

[0080] まず、少なくとも 1種の粉末を含む粉末原料と、少なくとも分散媒液を含む液体原料とを湿式混合機内で混合して湿潤混合物を調製する。

粉末原料に少なくとも 1種含まれる粉末として、上記炭化ケィ素粉末を好適に使用することがでさる。

上記炭化ケィ素粉末の粒径は特に限定されないが、例えば、 0. 3〜50 /ζ πι程度の平均粒径を有する粉末 100重量部と 0. 1〜1. 0 m程度の平均粒径を有する粉末 5〜65重量部とを組み合わせたものが好ましい。平均粒径が上記範囲にあると後の焼成工程での収縮が少なく好ま、。

ハニカム焼成体の気孔径等を調節するためには、焼成温度を調節する必要があるが、炭化ケィ素粉末の粒径を調節することにより、気孔径を調節することができる。

[0081] 上記セラミック粉末としては、上記のような平均粒径の異なる炭化ケィ素を好適に使用することができる。

また、上記有機バインダとしては特に限定されず、例えば、メチルセルロース、カルボキシメチノレセノレロース、ヒドロキシェチノレセノレロース、ポリエチレングリコーノレ、フエノール榭脂、エポキシ榭脂等が挙げられる。これらのなかでは、メチルセルロースが望ましい。

[0082] さらに、上記粉末原料には、必要に応じて酸化物系セラミックを成分とする微小中空球体であるバルーンや、球状アクリル粒子、グラフアイト等の造孔剤を添加してもよい上記バルーンとしては特に限定されず、例えば、アルミナバルーン、ガラスマイクロバルーン、シラスバルーン、フライアッシュバルーン（FAバルーン）、ムライトバルーン等を挙げることができる。これらのなかでは、アルミナバルーンが望ましい。

[0083] 粉末原料に 2種以上の原料が含まれている場合、湿式混合機への投入前に攪拌機等を用いて予めこれらの原料を乾式混合してぉ、てもよ、。

[0084] 一方、液体原料に少なくとも含まれる分散媒液としては、特に限定されず、例えば、水、ベンゼン等の有機溶媒、メタノール等のアルコール等が挙げられる。

[0085] 液体原料には、分散媒液に加えて、さらに液状の可塑剤や潤滑剤等が含まれていてちょい。

上記可塑剤としては特に限定されず、例えば、グリセリン等が挙げられる。また、上記潤滑剤としては特に限定されず、例えば、ポリオキシエチレンアルキルェ一テル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル等のポリオキシアルキレン系化合物等が挙げられる。

潤滑剤の具体例としては、例えば、ポリオキシエチレンモノブチルエーテル、ポリオキシプロピレンモノブチルエーテル等が挙げられる。

[0086] さらに、上記液体原料中には、成形助剤が添加されていてもよい。

上記成形助剤としては特に限定されず、例えば、エチレングリコール、デキストリン、脂肪酸、脂肪酸石鹼、ポリアルコール等が挙げられる。

このような複数の原料を含む液体原料も粉末原料と同様に、湿式混合機への投入前に予め混合してぉ、てもよ、。

[0087] 次に、得られた湿潤混合物を押出成形機に投入し、押出成形により所定の形状のハ二カム成形体とする。なお、本工程で作製するセラミック成形体のセルの開口径は、全てのセノレで同一であってもよヽし、異なって!/ヽてもよ、。

ガス流入セルとガス流出セルとの開口径を異なるようにハ-カム成形体を製造するには、押出成形に使用する金型を所望の形状が得られるように一般的な技術を用いて設計'作製すればよい。

次に、必要に応じて、上記ハニカム成形体を、マイクロ波乾燥機、熱風乾燥機、誘電乾燥機、減圧乾燥機、真空乾燥機、凍結乾燥機等を用いて乾燥させる。

[0088] 次、で、ハニカム成形体の所定のセルの端部に、封止材となる封止材ペーストを所定量充填し、セルを目封じする。

本発明の製造方法では、この工程において、上述した本発明のハ-カム成形体用封口装置及び本発明の封止材ペーストの充填方法により、所定のセルを封止する。また、ここで、充填する封止材ペーストについても既に説明したので、ここでは、その説明を省略する。

なお、この工程で充填する封止材ペーストは、後工程を経て製造される封止材の気孔率が 30〜75%となるものが望ましい。

[0089] 次に、上記封止材ペーストが充填されたセラミック乾燥体を、所定の条件で脱脂 (例えば、 200〜500°C)、焼成（例えば、 1400〜2300°C)することにより、全体が一の焼成体から構成され、複数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設され、上記セルのいずれか一方の端部が封止されたノ、二カム焼成体を製造する。

上記セラミック乾燥体の脱脂及び焼成の条件は、従来から多孔質セラミックからなるフィルタを製造する際に用いられている条件を適用することができる。

[0090] 次に、ハ-カム焼成体の側面に、シール材層（接着材層）となるシール材ペーストを均一な厚さで塗布してシール材ペースト層を形成し、このシール材ペースト層の上に、順次他のハ-カム焼成体を積層する工程を繰り返し、所定の大きさのハ-カム焼成体の集合体を作製する。

[0091] 上記シール材ペーストとしては、例えば、無機バインダと有機ノインダと無機繊維及び Z又は無機粒子とからなるもの等が挙げられる。

上記無機バインダとしては、例えば、シリカゾル、アルミナゾル等を挙げることができる

。これらは、単独で用いてもよぐ 2種以上を併用してもよい。上記無機バインダのなかでは、シリカゾルが望ましい。

[0092] 上記有機バインダとしては、例えば、ポリビュルアルコール、メチルセルロース、ェチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよぐ 2種以上を併用してもよい。上記有機バインダのなかでは、カルボキシメチルセルロースが望まし!/、。

[0093] 上記無機繊維としては、例えば、シリカアルミナ、ムライト、アルミナ、シリカ等のセラミックファイバ一等を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよぐ 2種以上を併用してもよい。上記無機繊維のなかでは、アルミナファイバが望ましい。

[0094] 上記無機粒子としては、例えば、炭化物、窒化物等を挙げることができ、具体的には

、炭化ケィ素、窒化ケィ素、窒化ホウ素からなる無機粉末等を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよぐ 2種以上を併用してもよい。上記無機粒子のなかでは、熱伝導性に優れる炭化ケィ素が望まヽ。

[0095] さらに、上記シール材ペーストには、必要に応じて酸化物系セラミックを成分とする微小中空球体であるバルーンや、球状アクリル粒子、グラフアイト等の造孔剤を添加してもよい。

上記バルーンとしては特に限定されず、例えば、アルミナバルーン、ガラスマイクロバルーン、シラスバルーン、フライアッシュバルーン（FAバルーン）、ムライトバルーン等を挙げることができる。これらのなかでは、アルミナバルーンが望ましい。

[0096] 次に、このハ-カム焼成体の集合体を加熱してシール材ペースト層を乾燥、固化させてシール材層（接着材層）とする。

次に、ダイヤモンドカッター等を用い、ハ-カム焼成体がシール材層（接着材層）を介して複数個接着されたハニカム焼成体の集合体に切削加工を施し、円柱形状のセラミックブロックを作製する。

[0097] そして、ハ-カムブロックの外周に上記シール材ペーストを用いてシール材層（コート材層）を形成することで、ハ-カム焼成体がシール材層 (接着材層）を介して複数個接着された円柱形状のセラミックブロックの外周部にシール材層（コート層）が設けられたノ、二カム構造体を製造することができる。

[0098] その後、必要に応じて、ハ-カム構造体に触媒を担持させる。上記触媒の担持は集合体を作製する前のハニカム焼成体に行ってもよい。

触媒を担持させる場合には、ハ-カム構造体の表面に高い比表面積のアルミナ膜を形成し、このアルミナ膜の表面に助触媒、及び、白金等の触媒を付与することが望ましい。

[0099] 上記ハ-カム構造体の表面にアルミナ膜を形成する方法としては、例えば、 Α1 (ΝΟ

3

) 等のアルミニウムを含有する金属化合物の溶液をノ、二カム構造体に含浸させてカロ

3

熱する方法、アルミナ粉末を含有する溶液をハ-カム構造体に含浸させて加熱する方法等を挙げることができる。

上記アルミナ膜に助触媒を付与する方法としては、例えば、 Ce (NO ) 等の希土類

3 3

元素等を含有する金属化合物の溶液をハ-カム構造体に含浸させて加熱する方法等を挙げることができる。

上記アルミナ膜に触媒を付与する方法としては、例えば、ジニトロジアンミン白金硝酸溶液（[Pt (NH ) (NO ) ]HNO、白金濃度 4. 53重量％)等をハニカム構造体に

3 2 2 2 3

含浸させて加熱する方法等を挙げることができる。

また、予め、アルミナ粒子に触媒を付与して、触媒が付与されたアルミナ粉末を含有する溶液をハ-カム構造体に含浸させて加熱する方法で触媒を付与してもよい。 [0100] また、ここまで説明したノ、二カム構造体の製造方法は、複数のハ-カム焼成体がシ一ル材層 (接着材層）を介して結束された構成を有するハ-カム構造体 (以下、集合型ハ-カム構造体ともいう）である力 s、本発明の製造方法により製造するハ-カム構造体は、円柱形状のセラミックブロックが 1つのハ-カム焼成体力構成されているハ二カム構造体 (以下、一体型ハ-カム構造体とも!、う）であってもよ!/、。

[0101] このような一体型ハ-カム構造体を製造する場合は、まず、押出成形により成形するハ-カム成形体の大きさが、集合型ハ-カム構造体を製造する場合に比べて大きい以外は、集合型ハ-カム構造体を製造する場合と同様の方法を用いて、ハ-カム成形体を作製する。

ここで、粉末原料と液体原料とを混合して湿潤混合物を調製する方法等は、上記集合型ハ-カム構造体を製造する方法と同様であるため、ここではその説明を省略する。

[0102] 次に、集合型ハ-カム構造体の製造と同様に、上記セラミック成形体を、マイクロ波乾燥機、熱風乾燥機、誘電乾燥機、減圧乾燥機、真空乾燥機、凍結乾燥機等を用いて乾燥させる。次いで、入口側セル群の出口側の端部、及び、出口側セル群の入口側の端部に、封止材となる封止材ペーストを所定量充填し、セルを目封じする。ここで、封止材ペーストを充填する方法は、上記集合型ハ-カム構造体を製造する方法と同様であるため、ここではその説明を省略する。

その後、集合型ハ-カム構造体の製造と同様に、脱脂、焼成を行なうことによりセラミックブロックを製造し、必要に応じて、シール材層（コート層）の形成を行なうことにより、一体型ハ-カム構造体を製造することができる。また、上記一体型ハ-カム構造体にも、上述した方法で触媒を担持させてもよい。一体型ハ-カム構造体の主な構成材料としては、コージエライトやチタン酸アルミニウムであることが好まし!/、。

このようにして、本発明のハ-カム構造体の製造方法では、所定のセルが確実に目封じされたハ-カム構造体を効率よく製造することができる。

実施例

[0103] 以下に実施例及び参考例を掲げ、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例等のみに限定されない。 [0104] (実施例 1〜8、参考例 1〜： L I)

(1)平均粒径 10 /z mの α型炭化ケィ素粉末 250kgと、平均粒径 0. ！！！のひ型炭化ケィ素粉末 100kgと、有機バインダ (メチルセルロース）と 20kgとを混合し、混合粉末を調製した。

次に、別途、潤滑剤 (日本油脂社製ュニループ） 12kgと、可塑剤（グリセリン） 5kgと、水 65kgとを混合して液体混合物を調製し、この液体混合物と混合粉末とを湿式混合機を用いて混合し、湿潤混合物を調製した。

次に、この湿潤混合物を用いた押出成形、及び、これにつづく切断を行い、ハ-カム成形体を作製した。その後、上記ハ-カム成形体を、マイクロ波乾燥機を用いて乾燥させた。

なお、ハニカム成形体のセルの長手方向に垂直な断面の形状は、設計値で、一辺 1

. 17mmの正方形である。

[0105] (2)次に、図 2、 3に示した構成を有するハニカム成形体用封口装置を用いて、上記ハ-カム成形体と同様の組成の封止材ペーストを所定のセルに充填した。ここで、下記の構成部材の仕様は、各実施例及び参考例において共通で、以下の通りである。

[0106] 封止材ペーストの温度' · ' 70°C (ペースト吐出槽内）

封止材ペーストの粘度' · '42P_a' s (調製時、測定温度 25°C)

一軸偏芯ネジポンプ' · '兵神装備社製、ロボディスペンサー 3NDPL06G15 封止材ペースト吐出時間 · · · 1. 6秒

[0107] また、封口マスクの開口形状、封口マスクの開口のセルに対する面積比率、整流板の種類、攪拌羽根の個数及び回転数、一軸偏芯ネジポンプの回転数、並び、封止材ペーストの充填量は、表 1に示した通りである。

[0108] また、整流板を使用する場合は、図 5 (b)、及び、図 7 (a)、 (b)に示した整流板 A〜C のいずれかを使用した。

即ち、整流板 Aは、図 5 (b)に示す整流板 325、即ち、厚さ lmm、直径 55mmの円板状の整流板本体に、上記整流板本体の中心と中心が重なるように一辺の長さ 16 mmの仮想正方形 325dが描かれ、この仮想正方形 325dの上側の辺に 3つの大開口 325aが等間隔で形成され、下側の辺に 3つの小開口 325cが等間隔で形成され、側方の辺の中点のそれぞれに中開口 325bが形成された形状を有する整流板である。また、小開口 325c、中開口 325b及び大開口 325aの直径は、それぞれ、 2mm、 4 mm及び 5mmである。なお、仮想正方形 325dは実際に描画されているわけでない

[0109] また、整流板 Bは、図 7 (a)に示す整流板 425、即ち、図 5 (b)に示した整流板 Aにおいて、さらに、仮想正方形 425dの中心に小開口 425cが形成された形状を有する整流板である。なお、図中、 425aは大開口であり、 425bは中開口である。

また、整流板 Cは、図 7 (b)に示す整流板 525、即ち、図 5 (b)に示した整流板 Aにおいて、さらに、仮想正方形 525dの中心に中開口 525bが形成された形状を有する整流板である。なお、図中、 525aは大開口であり、 525cは小開口である。

[0110] (3)次に、封止材ペーストを充填したハニカム成形体を、再び乾燥機を用いて乾燥させ、その後、 400°Cで脱脂し、常圧のアルゴン雰囲気下 2200°C、 3時間で焼成を行うことにより、図 9に示したようなセルの一方の端部に封ロ材層が形成された形状で、気孔率が 40%、平均気孔径が 12. 5 m、その大きさが 34. 3mm X 34. 3mm X I 50mm,セルの数（セル密度）が 49個 Zcm²、セル壁の厚さが 0. 25mmの炭化ケィ素焼結体力もなるハニカム焼成体を製造した。

[0111] (ハニカム焼成体の評価）

製造したハ-カム焼成体について、封止材ペーストの充填性を下記評価項目 1〜4 により評価した。

(評価 1)

ハ-カム焼成体を各セルを横断するように切断し、その切断面において、封ロ材層の長さ (長手方向の長さ)を測定し、下記の基準で評価した。

〇· · ·封ロ材層の長さが l〜7mmである。

△ · · ·封ロ材層の長さが lmm未満である力または、 7mmより長い

X · · ·封ロ材層が完全にセルを塞ぐように形成されていないセルがある。

[0112] (評価 2)

評価 1と同様の方法で測定した封ロ材層の長さについて、その長さの差を下記の基準で評価した。なお、封ロ材層の長さは同一端面側ごとに比較した。 ◎ · · '封ロ材層の長さの差の最大値が lmm未満である。

〇· · ·封ロ材層の長さの差の最大値が lmm以上、 2mm未満である。

△ · · ·封ロ材層の長さの差の最大値が 2mm以上、 3mm未満である。

X · · ·封ロ材層の長さの差の最大値が 3mm以上である。

[0113] (評価 3)

形成した封ロ材層のハ-カム焼成体の端面からの引け（凹み）を、側面に目盛りを有する棒状体を各セルに挿入することにより測定し、下記の基準で評価した。

〇 · · ·引け（凹み）が lmm未満である。

△ · · '引け（凹み）が lmm以上である。

[0114] (評価 4)

ハ-カム焼成体の端面を目？見観察し、一のセルに充填した封止材ペーストが隣接する他のセルにまではみ出してヽるかを確認し、下記の基準で評価した。

〇· · '全くはみ出していなかった。

△ 部のセルで封止材ペーストがはみ出していた。

X · · '全てのセルで封止材ペーストがはみ出していた。

[0115] [表 1]

有唐¥π 170116、〜，

1〜4による充填性の評価結果が全て良好であった。

また、実施例 8に係るハ-カム焼成体では、評価 2の結果が、他の実施例に係るハ- カム焼成体に比べて若干劣るものの、その充填性は概ね良好であった。

[0117] 一方、参考例 1に係るハ-カム焼成体では、封ロ材層の長さが実施例に係るハ-カム焼成体に比べて短力つた。これは、封口マスクの開口が占める面積比率が 5%未満と小さ力つた力もであると考えられる。

参考例 2に係るハニカム焼成体では、一部のセルで、封止材ペーストが隣接するセルにはみ出していた。これは、封口マスクの開口が占める面積比率が 35%より大きかつた力であると考えられる。

[0118] 参考例 3に係るハ-カム焼成体では、封ロ材層の長さのバラツキが実施例に係るハ二カム焼成体に比べて大きくなつていた。詳細には、ハ-カム焼成体の端面の中央部付近のセルに形成された封ロ材層の長さ力上記端面の外周部付近のセルに形成された封ロ材層の長さよりも長くなつていた。これは、整流板 C、すなわち、中央部にも開口が形成された整流板を使用したためであると考えられる。

[0119] 参考例 4に係るハニカム焼成体では、封ロ材層の長さのバラツキが実施例に係るハ二カム焼成体に比べて大きくなつていた。詳細には、ハ-カム焼成体の端面の中央部付近のセルに形成された封ロ材層の長さ力上記端面の外周部付近のセルに形成された封ロ材層の長さよりも短くなつていた。これは、攪拌羽根の羽根の枚数が少ないため、ペースト吐出槽内で封止材ペーストが充分に攪拌されなかったためであると考えられる。

[0120] 参考例 5に係るハニカム焼成体では、ハニカム焼成体の端面の中央部付近に形成されたセルに形成された封ロ材層の引け（凹み）が大きくなつていた。これは、攪拌羽根の回転速度が速ぐ封止材ペーストの粘度が低下し、充填した封止材ペーストの保形性が低力つたためであると考えられる。

[0121] 参考例 6に係るハニカム焼成体では、封ロ材層の長さのバラツキが実施例に係るハ二カム焼成体に比べて大きくなつていた。詳細には、ハ-カム焼成体の端面の中央部付近のセルに形成された封ロ材層の長さ力上記端面の外周部付近のセルに形成された封ロ材層の長さよりも短くなつていた。これは、攪拌羽根の回転速度が遅ぐペースト吐出槽内で封止材ペーストの粘度のバラツキが生じたためであると考えられる。

[0122] 参考例 7に係るハニカム焼成体では、ハニカム焼成体の端面の中央部付近に形成されたセルに形成された封ロ材層の引け（凹み）が大きくなつていた。一軸偏芯ネジポンプの回転数が高いことに比例して、ペースト吐出槽内から吐出される封止材ペーストの量が多ぐ封止材ペーストが充填されやすい傾向にあるハ-カム成形体の端面の中央部付近に形成されたセルに封止材ペーストが多く充填されたため、乾燥しにくぐ焼成工程を経た際に引け（凹み）が大きくなつたものと考えられる。

さらに、参考例 7に係るハ-カム焼成体では、上述したように、ペースト吐出槽内から吐出される封止材ペーストの量が多かったため、シール材ペーストが隣接するセルにはみ出しているのが観察された。

[0123] 参考例 8に係るハ-カム焼成体では、封ロ材層が完全にセルを塞ぐように形成されていないセルが観察された。これは、一軸偏芯ネジポンプの回転数が低ぐペースト吐出槽内から吐出される封止材ペーストの量が少な力つたためであると考えられる。なお、本参考例に係るハ-カム焼成体では、封ロ材層が完全に形成されていないセルがあったため、封ロ材層の長さの差は算出していない。

[0124] 参考例 9に係るハ-カム焼成体では、封止材ペーストを充填する際に、上方に位置していたセルと、下方に位置していたセルとで、封ロ材層の長さに 3mm以上の大きな差があった。これは、整流板を配設していな力つたため、封止材ペーストは重力の作用により、下方に位置していたセルに流れ込み易力つた力もであると考えられる。さらに、本参考例に係るハ-カム焼成体では、上記下方に位置していたセルの封口材層の長さが 7mm以上と長かった。

[0125] 参考例 10に係るハ-カム焼成体では、封ロ材層の長さのバラツキが実施例に係るハ-カム焼成体に比べて大きくなつていた。詳細には、ハ-カム焼成体の端面の中央部付近のセルに形成された封ロ材層の長さ力上記端面の上部付近のセルに形成された封ロ材層の長さよりも 3mm以上短くなつていた。これは、整流板 Aを使用したハニカム成形体の中央部には封止材ペーストが供給されにくい状況で、攪拌部が攪拌羽根を備えていないため、ペースト吐出槽内で封止材ペーストが充分に攪拌されず、そのため下部に熱が伝わらず、流動性が低下したものと考えられる。

[0126] 参考例 11に係るハ-カム焼成体では、封ロ材層の長さの差の最大値が実施例に係るハ-カム焼成体に比べて大きくなつていた。詳細には、ハ-カム焼成体の端面の中央部付近のセルに形成された封ロ材層の長さ力上記端面の外周部付近のセルに形成された封ロ材層の長さよりも 3mm以上短くなつていた。これは、攪拌羽根の回転速度が非常に遅いため、ペースト吐出槽内で生じた封止材ペーストの粘度のバラツキが大きくなつたためであると考えられる。

[0127] (実施例 9〜11、参考例 12、 13)

(1)実施例 1の（1)の工程と同様にして、湿潤混合物を調製した。

. 49mmの正方形である。

[0128] (2)次に、図 2、 3に示した構成を有するハニカム成形体用封口装置を用いて、上記ハ-カム成形体と同様の組成の封止材ペーストを所定のセルに充填した。ここで、封止材ペーストの温度、封止材ペーストの粘度、一軸偏芯ネジポンプの種類及び回転数、封止材ペースト吐出時間、整流板の種類、並びに、攪拌羽根の個数及び回転数の仕様は、実施例 1と同様である。

[0129] また、封口マスクの開口形状、封口マスクの開口のセルに対する面積比率、及び、封止材ペーストの充填量は、表 2に示した通りである。

実施例 9〜 11及び参考例 11、 12で使用した封口マスクの開口は、正方形の各頂点が 0. 2mmの R面取りされた形状又は円形を有している。なお、表 2には、上記正方

、る。

[0130] (3)次に、封止材ペーストを充填したハニカム成形体を、再び乾燥機を用いて乾燥させ、その後、 400°Cで脱脂し、常圧のアルゴン雰囲気下 2200°C、 3時間で焼成を行うことにより、セルの一方の端部に封ロ材層が形成された形状で、気孔率が 40%、平均気孔径が 12. 5 /z m、その大きさが 34. 3mm X 34. 3mm X 150mm、セルの数（セル密度）が 28個 Zcm²、セル壁の厚さが 0. 4mmの炭化ケィ素焼結体からなるハ二カム焼成体を製造した。

[0131] 実施例 9〜： L 1及び参考例 12、 13で製造したノヽ-カム焼成体について、実施例 1と同様の方法で、封止材ペーストの充填性を評価した。結果を表 2に示した。

[0132] [表 2]

室有〔〕¥iiυ013391π、ノ〜，

価 1〜4による充填性の評価結果が全て良好であった。

これに対して、参考例 12に係るハ-カム焼成体では、一部のセルにおいて、封ロ材層の長さが lmm未満であり、実施例に係るハ-カム焼成体に比べて短力つた。これは、封口マスクの開口が占める面積比率が 5%未満と小さかった力であると考えられる。

[0134] また、参考例 13に係るハニカム焼成体では、実施例に係るハニカム焼成体に比べて、評価 2に係る結果が若干劣るものとなっており、さらに、一部のセルで、封止材ぺーストが隣接するセルにはみ出していた。これは、封口マスクの開口が占める面積比率が 35%より大き力つた力であると考えられる。

[0135] (実施例 12〜14、参考例 14、 15)

なお、ハ-カム成形体のセルの長手方向に垂直な断面の形状は、図 1 2に示した形状、即ち、大セルが 8角形で、小セルが正方形の形状を有しており、大セルは長い方の辺の長さ（図 1 2中、 Aの部分）が 1. 08mmで、短い方の辺の長さ（図 1 2中、 Bの部分）が 0. 5mm、小セルは 1辺の長さ（図 1 2中、 Cの部分）が 1. 08mmの形状である。なお、数値は全て設計値である。

[0136] (2)次に、図 2、 3に示した構成を有するハニカム成形体用封口装置を用いて、上記ハ-カム成形体と同様の組成の封止材ペーストを所定のセルに充填した。ここで、封止材ペーストの温度、封止材ペーストの粘度、一軸偏芯ネジポンプの種類及び回転数、封止材ペースト吐出時間、整流板の種類、並びに、攪拌羽根の個数及び回転数の仕様は、実施例 1と同様である。

[0137] また、封口マスクの開口形状、封口マスクの開口のセルに対する面積比率、及び、ハ二カム成形体のそれぞれの端面における封止材ペーストの充填量は、表 3に示した通りである。

、る。

[0138] (3)次に、封止材ペーストを充填したハニカム成形体を、再び乾燥機を用いて乾燥させ、その後、 400°Cで脱脂し、常圧のアルゴン雰囲気下 2200°C、 3時間で焼成を行うことにより、セルの一方の端部に封ロ材層が形成された形状で、気孔率が 40%、平均気孔径が 12. 5 /z m、その大きさが 34. 3mm X 34. 3mm X 150mm、セルの数（セル密度）が 25個 Zcm²、セル壁の厚さが 0. 4mmの炭化ケィ素焼結体からなるハ二カム焼成体を製造した。

[0139] 実施例 12〜 14及び参考例 14、 15で製造したノヽ-カム焼成体について、実施例 1と同様の方法で、封止材ペーストの充填性を評価した。結果を表 3に示した。

[0140] [表 3]

[0141] 表 3に示した結果から明らかなように、実施例 12〜14に係るハ-カム焼成体では、評価 1〜4による充填性の評価結果が全て良好であった。

これに対して、参考例 14に係るハ-カム焼成体では、一部のセルにおいて、封ロ材層の長さが lmm未満であり、実施例に係るハ-カム焼成体に比べて短力つた。これは、封口マスクの開口が占める面積比率が 5%未満と小さかった力であると考えられる。

[0142] また、参考例 15に係るハニカム焼成体では、実施例に係るハニカム焼成体に比べて、評価 2に係る結果が若干劣るものとなっていた。これは、封口マスクの開口が占める面積比率が 35%より大き力つた力もであると考えられる。

図面の簡単な説明

[0143] [図 1-1] (a)は、封止材ペーストを充填するハニカム成形体の斜視図であり、（b)は、（ a)の A— A線断面図である。

[図 1-2]封止材ペーストを充填の対象となるハニカム成形体の別の一例の断面図である。

[図 2]本発明のハニカム成形体用封口装置を模式的に示す概念図である。

[図 3] (a)は、ハニカム成形体用封口装置を構成するペースト充填装置を模式的に示す概念図であり、（b)は、（a)のハニカム成形体用封口装置の一部を模式的に示す部分拡大断面図である。

[図 4]本発明のハニカム成形体用封口装置を構成する攪拌羽根の一例を模式的に示す斜視図である。

[図 5] (a)、（b)は、それぞれ本発明のハニカム成形体用封口装置を構成する整流板の一例を模式的に示す平面図である。

[図 6]ハ-カム成形体の端面画像の解析力封止材ペーストの充填に至る工程 (手段 )を示すフローチャートである。

[図 7] (a)、（b)は、それぞれ本発明のハニカム成形体用封口装置を構成する整流板の別の一例を模式的に示す平面図である。

[図 8]従来のハ-カムフィルタの一例を模式的に示す斜視図である。

[図 9] (a)は、従来のハ-カムフィルタを構成するハ-カム焼成体を模式的に示す斜視図であり、（b)は、その A— A線断面図である符号の説明

11、 21 ハ-カム成形体

12、 22a, 22b セル

13、 23 セノレ壁

200 ハニカム成形体用封口装置

201 回転テーブル

202 成形体固定部

203 ペースト吐出槽

204 封口マスク

205 撮像装置

206 ペースト充填部

218 ペースト供給部

211 ペースト供給ホッパー

212 ペースト排出装置

213、 214 封止材ペースト供給管

215 一軸偏心ネジポンプ

216 フイノレタ

220 ペースト充填装置

221 攪拌羽根

222 攪拌棒

224 攪拌部

225、 325、 425、 525 整流板

27 緩衝部材

28 温度制御部材

Claims

請求の範囲

[1] 多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設された柱状のハ-カム成形体の前記セルのいずれかの端部を、封止材ペーストにより目封じするハニカム成形体用封口装置であって、

所定の位置に多数の開口が形成された封口マスクを有するペースト充填部と、前記ペースト充填部に封止材ペーストを供給するペースト供給部とを有するペースト充填装置と、

前記ハニカム成形体の端面を撮影するための撮像装置と、

前記撮像装置により得られた画像の解析を行う画像解析装置とを備え、

前記撮像装置により撮影された端面の画像カゝら前記画像解析装置により、セルの位置を解析して、前記封口マスクの開口と前記ハ-カム成形体のセルとの位置誤差が最も少なくなるように前記封口マスクを前記ハニカム成形体の端面に当接し、前記べ一スト供給部力前記ペースト充填部に供給された封止材ペーストを、前記封口マスクを介して前記セルの端部に注入し、充填することを特徴とするハ-カム成形体用封口装置。

[2] 前記ペースト充填装置は、前記封止材ペーストの温度を制御する温度制御機構を備えて、る請求項 1に記載のハニカム成形体用封口装置。

[3] 前記ペースト充填装置は、前記ペースト充填部に整流板を備えている請求項 1又は

2に記載のハニカム成形体用封口装置。

[4] 前記封口マスクの開口は、前記ハ-カム成形体のセルの開口よりも小さ、請求項 1

〜3の、ずれかに記載のハニカム成形体用封口装置。

[5] 前記ペースト充填部と前記ペースト供給部との間にフィルタが介在している請求項 1

〜4の、ずれかに記載のハニカム成形体用封口装置。

[6] 前記ペースト充填部と前記ペースト供給部とは、封止材ペースト供給管で連結されており、前記封止材ペースト供給管は、内部にフィルタを備えている請求項 5に記載のハニカム成形体用封口装置。

[7] 前記ハ-カム成形体を移動させる回転テーブルを備えている請求項 1〜6のいずれかに記載のハニカム成形体用封口装置。

[8] 多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設された柱状のハ-カム成形体の前記セルのいずれかの端部に、封口装置を用いて、封止材ペーストを注入して充填する封止材ペーストの充填方法であって、

前記封口装置は、所定の位置に多数の開口が形成された封口マスクを有するぺースト充填部と前記ペースト充填部に封止材ペーストを供給するペースト供給部とを有するペースト充填装置と、前記ハニカム成形体の端面を撮影するための撮像装置と、前記撮像装置により得られた画像の解析を行う画像解析装置とを備え、前記撮像装置により撮影された端面の画像カゝら前記画像解析装置によりセルの位置を解析して、前記封口マスクの開口と前記ハ-カム成形体のセルとの位置誤差が最も少なくなるように前記封口マスクを前記ハニカム成形体の端面に当接し、前記ぺースト供給部力前記ペースト充填部に供給された封止材ペーストを、前記封口マスクを介して前記セルの端部に注入し、充填することを特徴とする封止材ペーストの充填方法。

[9] 前記ペースト充填装置は、前記封止材ペーストの温度を制御する温度制御機構を備えている請求項 8に記載の封止材ペーストの充填方法。

[10] 前記ペースト充填装置は、前記ペースト充填部に整流板を備えている請求項 8又は

9に記載の封止材ペーストの充填方法。

[11] 前記封口マスクの開口は、前記ハニカム成形体のセルの開口よりも小さい請求項 8

〜 10のいずれかに記載の封止材ペーストの充填方法。

[12] 前記封口マスクの開口面積は、前記ハ-カム成形体のセルの開口面積の 5〜35% である請求項 11に記載の封止材ペーストの充填方法。

[13] 前記ペースト充填部と前記ペースト供給部との間にフィルタが介在している請求項 8

〜 12の!、ずれかに記載の封止材ペーストの充填方法。

[14] 前記ペースト充填部と前記ペースト供給部とは、封止材ペースト供給管で連結されており、前記封止材ペースト供給管は、内部にフィルタを備えている請求項 13に記載の封止材ペーストの充填方法。

[15] 前記封口装置は、前記ハニカム成形体を移動させる回転テーブルを備えて、る請求項 8〜 14のいずれかに記載の封止材ペーストの充填方法。

[16] セラミック原料を成形することにより、多数のセルが隔壁を隔てて長手方向に並設された柱状のハニカム成形体を作製した後、前記セルのいずれかの端部に、封口装置を用いて、封止材ペーストを注入して充填し、このハ-カム成形体を焼成してハ- カム焼成体からなるハニカム構造体を製造するハニカム構造体の製造方法であって前記封口装置は、所定の位置に多数の開口が形成された封口マスクを有するぺースト充填部と前記ペースト充填部に封止材ペーストを供給するペースト供給部とを有するペースト充填装置と、前記ハニカム成形体の端面を撮影するための撮像装置と、前記撮像装置により得られた画像の解析を行う画像解析装置とを備え、前記撮像装置により撮影された端面の画像カゝら前記画像解析装置によりセルの位置を解析して、前記封口マスクの開口と前記ハ-カム成形体のセルとの位置誤差が最も少なくなるように前記封口マスクを前記ハニカム成形体の端面に当接し、前記ぺースト供給部力前記ペースト充填部に供給された封止材ペーストを、前記封口マスクを介して前記セルの端部に注入し、充填することを特徴とするハ-カム構造体の製造方法。

[17] 前記ペースト充填装置は、前記封止材ペーストの温度を制御する温度制御機構を備えている請求項 16に記載のハ-カム構造体の製造方法。

[18] 前記ペースト充填装置は、前記ペースト充填部に整流板を備えている請求項 16又は 17に記載のハニカム構造体の製造方法。

[19] 前記封口マスクの開口は、前記ハ-カム成形体のセルの開口よりも小さい請求項 16

〜18のいずれかに記載のハニカム構造体の製造方法。

[20] 前記封口マスクの開口面積は、前記ハ-カム成形体のセルの開口面積の 5〜35% である請求項 19に記載のハニカム構造体の製造方法。

[21] 前記ペースト充填部と前記ペースト供給部との間にフィルタが介在している請求項 1

6〜20のいずれかに記載のハ-カム構造体の製造方法。

[22] 前記ペースト充填部と前記ペースト供給部とは、封止材ペースト供給管で連結されており、前記封止材ペースト供給管は、内部にフィルタを備えている請求項 21に記載のハニカム構造体の製造方法。 [23] 前記封口装置は、前記ハニカム成形体を移動させる回転テーブルを備えて!/ヽる請求項 16〜22のいずれかに記載のハニカム構造体の製造方法。